
マルセル・デュシャン
《トランクの中の箱》1966-71年 滋賀県立近代美術館蔵
© Association Marcel Duchamp/ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo,2019 C2635
マルセル・デュシャン(1887-1968)による《トランクの中の箱》は、彼自身の主要作品のミニチュアや写真複製等で構成されています。革製のトランクに全ての要素を収納することができ、「持ち運びできる小さな美術館」(デュ
シャン)として作られています。このデュシャンの言葉を文字通り受け取るひとつの方法として、本企画では作品中の個々の要素の提示を試みます。
全国2番目の公立近代美術館として1970年10月に開館した兵庫県立近代美術館を前身に、当館は現在地に移転・館名変更後も引き続きコレクションの充実に努めてきました。本展では約50年にわたり築きあげてきた当館コレクションを、その収集方針や果たしてきた役割といった点から再考し、「コレクション最高!」と思える機会にしたく、どうぞご期待ください。