当館では10年ぶりとなるクレー展。本展ではスイス・ベルンのパウル・クレー・センターの学術的な協力のもと、キュビスム、表現主義、ダダ、シュルレアリスムといったクレー(1879-1940)と同時代の美術動向にも目を向け、他作家の作品とあわせて展示することで、クレーの独自性にとどまらずその同時代性や交流などにも焦点を当てます。
1970年の兵庫県立近代美術館の創設以来、半世紀をこえた収集活動を、特別展と連動して「30年」の視点で見直します。 阪神・淡路大震災から30年の企画の一環として、美術品レスキューや保存、修復に関する展示もあわせておこないます。
※この期間中の特定の日時のみ公開予定(要事前申込) 会場:ギャラリー棟1階 アトリエ1、KOBELCOミュージアムホール
「チャンネル」は兵庫県立美術館が2010年度から毎年開催してきたシリーズ展です。今こそご紹介したいと考える注目作家を取り上げ、同時代を生きる作家と鑑賞者とがさまざまな「チャンネル」を通して出会う機会になることを目指しています。15回目となる今回は、同時期に開催する阪神・淡路大震災30年の企画の特別展、コレクション展Ⅲと一体となった特別編です。
阪神・淡路大震災から30年を迎えるに際し、現代作家によるグループ展を開催します。当館はこれまでも震災後の節目の年に企画展示を催してきましたが、特別展会場での自主企画展としては今回が初めてです。米田知子、束芋ほか兵庫県ゆかりの作家を起点に幅広いメンバーがここに集います。
会場:当館ギャラリー棟3階ギャラリー
特別展「石岡瑛子 I デザイン」に連動して、収蔵品の中から女性の作家による作品や女性を描いた作品を展示します。展示室ごとにテーマを設けて、「女性」と「美術」についてさまざまな方面から考察します。あわせて、昨年度の新収蔵作品も紹介します。
毎年恒例の、触れて作品を鑑賞できる企画「美術の中のかたち―手で見る造形」。34回目となる今回は、姫路市出身の彫刻家・北川太郎(1976-)の石彫作品を展示します。自然の中で素材となる石を探し求め、ひたすらノミと石頭せっとうを用いて石の中に眠るかたちを彫り出す―そのような「石との対話」を経て現れる、表情豊かな作品たちのフォルムや石肌に触れてみてください。
広告、舞台、映画など表現のジャンルを超えて国内外で活躍したデザイナー・石岡瑛子(1938-2012)。資生堂、パルコ、角川文庫をはじめ、革新的なビジュアルを生み出してきた石岡の仕事を、1960-80年代を中心に一挙公開。デザインにかける情熱を生涯燃やし続けた石岡のクリエイションの核となる「I(アイ) =私」に迫ります。
『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザイナー兼アニメーションディレクターをつとめ、現在は漫画家としても活躍する安彦良和(1947-)の創作活動を展望する回顧展。本展は少年期、青年期の歩みも振り返りながら、アニメーションの仕事だけでなく、氏のライフワークとも言うべき日本の古代史、近代史に取材した漫画作品など、多彩な分野の作品を取り上げ、そこに共通するテーマを検証します。
会場:原田の森ギャラリー(本館2階大展示室) 美術制作に励む方々の発表の場として続いてきた公募展です。 多数のご応募とご来場をお待ちしています。
白髪一雄(1924-2008)の生誕百年を記念し当館が収蔵する白髪作品の中から約15点を厳選して展示します。特別展「スーラージュと森田子龍」に連動して、1950年代から60年代にかけて国際的に活躍した今井俊満、堂本尚郎、菅井汲、岡田謙三らの作品もそろいます。
フランスのアヴェロン県と兵庫県との20年をこえる友好交流を記念し、画家のピエール・スーラージュ(1919-2022)と書家の森田子龍(1912-1998)の二人展を開催します。両者の交流は、1950年代前半から森田が編集する書道の専門誌『墨美』をきっかけに始まりました。スーラージュ美術館の全面的な協力によって開催される本展では、二人の作品を通して、芸術家の出会いについて考えます。
「美術」と「物語」の関係に注目し、神話や小説、歴史上の事件などを題材とした絵画、彫刻、版画等約180点で構成します。
近代中国の書画篆刻に大きな足跡を残した呉昌碩(1844-1927)の生誕180年を記念し、当館所蔵の梅舒適コレクションを中心にその業績と交友関係を回顧します。