やまがた ばんとう山片 蟠桃
- 寛延元~文政4
- ジャンル: 思想家(町人学者)
- 出身:播磨国印南郡神爪村(現・高砂市米田)
PROFILE
【兵庫県との関係】
寛延元年(1748)、播磨国印南(いなみ)郡神爪(かづめ)村(現・高砂市米田)小兵衛の次男として誕生。宝暦10年(1760)、大坂に出て、米仲買・大名貸で名高い升屋平右衛門の別家(べつけ)升屋久兵衛(伯父)の家を継ぐ。
【略歴】
姓・長谷川、名・有躬、字・子厚(しこう)、のち改姓して山片芳秀(よしひで)。字は子蘭(しらん)。通称升屋小右衛門(ますやこえもん)、蟠桃は号。13歳の時、伯父升屋久兵衛の養子となり、以後、本家の再興に尽力。天明3年(1783)には仙台藩との信頼関係を確立し、他藩からも藩財政の立て直しの相談をうける。58歳で升屋本家の親類次席となり、山片芳秀と名乗る。晩年失明。この間、升屋の実務をこなしながら、懐徳堂(かいとくどう)の中井竹山(ちくざん)・履軒(りけん)に儒学を学び、麻田剛立(あさだごうりゅう)に天文学を習った。
主著『夢の代』(ゆめのしろ)では、地動説にもとづく新宇宙論、神代史の否定、迷信の排撃、徹底した無鬼論を展開。封建制下で独創的な思考が開陳されている。詩文集に『草稿抄』がある。
- 逝去地
- 大坂
- 兵庫県との関係
- 生誕 高砂
- もっと詳しく知るために
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富永仲基・山片蟠桃(日本思想体系43) 水田紀久・有坂隆道/校注 1973 昭和48年 岩波書店
山片蟠桃と升屋 有坂隆道/著 1993 平成5年 創元社
代表作品
作品名 | 刊行年 | 版元 | 備考 |
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夢の代(思想書・写本) | 1802 | 収録:『日本思想大系 43』 | |
草稿抄(詩文集・自筆本) | 1804 | 収録:『和泉書院影印叢刊 19』(影印) |