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兵庫ゆかりの作家

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さいまろ才麿

  • 明暦2~元文3
  • ジャンル: 俳人
  • 出身:大和国宇陀(現:奈良県宇陀郡)

PROFILE

【兵庫県との関係】
元禄5年(1692)、摂津から播磨を旅し、『椎の葉』を著した。同書によると、須磨・明石を廻って姫路へ行き、空我邸に逗留、空我とともに書写山その他の名所を訪ねている。空我は姫路の商人らしい。その後、才麿は備前まで足をのばし、『後しゐの葉』を著した。また、伊丹の鬼貫とも親交があり、伊丹をしばしば訪れて、当地に門人を育てている。(『塵の香』等)
【略歴】
椎本氏、佐々木氏(別称、生駒氏)。本姓は谷氏か。通称、八郎右衛門。初号、則武。別号、西丸・才丸・旧徳・松笠軒・一切経堂・繁特小僧・狂六堂など。大和国宇陀の武家出身。若くして浪人し、いったん仏門に入り、やがて還俗した。俳諧ははじめ西武(さいむ)門で、延宝初期に西鶴門にあってしばらく大坂に住み、宗因(そういん)とも交わった。その後江戸に出て、芭蕉ら江戸の新興俳諧師と交流を持ったが、元禄2年(1689)に大坂へ戻った。後年、大坂に地盤を築き、享保の大坂俳壇の中心人物になった。

――ゐなみのや笠の蠅追ふ秋の風――(『椎の葉』)

逝去地
大坂
兵庫県との関係
滞在・訪問 姫路・伊丹
もっと詳しく知るために
椎本才麿年譜稿(「叢」6) 辛島啓子 1969 昭和44年
元禄の大坂俳壇 櫻井武次郎 1979 昭和54年 前田書店

代表作品

作品名刊行年版元備考
坂東太郎(俳諧撰集)1679収録:『談林俳諧集二』(古典俳文学大系4)
椎の葉(俳諧紀行)1692収録:『元禄俳諧集』(新日本古典文学大系71)
後しゐの葉(俳諧紀行)1692収録:『近世中国俳壇史』
うきぎ(俳諧撰集)1700
千葉集(俳諧撰集)1718収録:『伊丹文芸資料』
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