てらばやし しゅん寺林 峻
- 昭和14年~ (1939~)
- ジャンル: 小説家
- 出身:兵庫県飾磨郡夢前町
PROFILE
兵庫県飾磨郡夢前町に生まれ、姫路市(辻井、河間町)に居住。昭和14年(1939)、姫路市(旧飾磨郡)夢前町に生まれる。兵庫県立福崎高校、慶応義塾大学文学部仏文科を卒業。高野山専修学院で一年間修道し僧籍を得る。昭和39年(1964)から六年間、京都で宗教日刊紙「中外日報」編集記者を勤める。その後、姫路に帰り、播磨の歴史紀行などの原稿を書き始める。昭和54年(1979)に播州歌舞伎をテーマとする小説「幕切れ」で文芸春秋社オール読物新人賞を受賞した。これを機に歴史、宗教などを素材とする小説とノンフィクション作品の執筆に取り組んで今日に至る。なお、昭和58年(1983)から平成11年(1999)まで、生家でもある高野山真言宗薬上寺の住職を勤めた。主な著書はノンフィクションとしては播磨国風土記の「神々のさすらい」(角川書店)や「富士の強力」(東京新聞社)。小説としては「怒涛の人 吉田茂」(講談社)、「双剣の客人 宮本武蔵」(アールズ出版)。また兵庫の人を描いた作品には「姫路城凍って寒からず」(東洋経済新報社)や「小説 盤珪」(神戸新聞出版センター)などがある。平成16年(2004)に兵庫県文化賞を受ける。日本文芸家協会会員、日本ペンクラブ会員。
《 略年譜 》
年 | 年齢 | 事項 |
---|---|---|
1939 | 0 | 8月、兵庫県飾磨郡夢前町に生まれる。 |
1958 | 19 | 3月、兵庫県立福崎高校卒業。 |
1963 | 24 | 慶應義塾大学文学部仏文科卒業。 |
1964 | 25 | 3月、高野山専修学院研究科を卒業し、僧籍を得る。 4月、宗教紙中外日報社(本社京都)に記者として入社。 |
1970 | 31 | 5月、同紙日曜版に連載した「幻の寺」が春秋社より刊行される。 7月、中外日報社を退社。薬上寺の副住職となり、姫路市に住む。 豊かな播磨の歴史から播磨国風土記、古式製鉄のたたら作業の跡、播州歌舞伎最後の一座の三つを重点に取材する。 |
1978 | 39 | 11月、「播州歌舞伎の主役たち」が、まず日本放送出版協会の地域文化シリーズに加えられて刊行。 |
1979 | 40 | 10月、「神々のさすらいー播磨国風土記の世界」が角川書店の第1回日本ノンフィクション賞の最終候補作品となり、角川選書より刊行される。 |
1980 | 41 | 9月、播州歌舞伎一座の人間模様を描いた小説「幕切れ」が文芸春秋「オール読物」第57回新人賞を受ける。 |
1981 | 42 | 4月、播磨の古式製鉄跡を取材したノンフィクションが「たたら師鎮魂」(三省堂)として刊行。 |
1983 | 44 | 3月、薬上寺の住職に就く。 7月、新テーマとして山と人の歴史に着目。第一作の「立山の平蔵三代」が東京新聞社より刊行。 |
1985 | 46 | 7月、第二作は異色の「空海 高野開山」(講談社)についで富士登山を支える裏方十七人を取材した「富士に生きる」(日本経済評論社)を刊行。なお、このシリーズは1998年に最後の富士強力小俣彦太郎氏を描く「富士の強力」(東京新聞社)で完結した。 |
1987 | 48 | 11月、初めて本格的な歴史小説として秀吉と加藤清正の関わりを書く。この頃から多種多様に書いていくことになる。 |
1989 | 50 | 11月、姫路文化賞(姫路市文化団体連合会)を受賞。 |
1991 | 52 | 11月、姫路市芸術賞(姫路市文化振興財団)を受賞。 |
1998 | 59 | 6月、半どん文化賞現代芸術(小説)賞を受賞。 |
1999 | 60 | 9月、薬上寺住職を長男に譲る。 |
2004 | 65 | 7月、東京へ住所を移す。 10月、兵庫県文化賞を受賞。 |
- 兵庫県との関係
- 生誕(飾磨郡夢前町)、居住(姫路市)の経験あり
代表作品
作品名 | 刊行年 | 版元 | 備考 |
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幻の寺 | 1970 | 春秋社 | |
播州歌舞伎の主役たち | 1978 | NHK出版 | |
神々のさすらい竏樗d磨国風土記の世界 | 1979 | 角川書店 | |
とく往かばや竏駐?{往生者列伝 | 1980 | 本願寺出版社 | |
たたら師鎮魂竏鋳・綜R地に炎の跡を追う | 1981 | 三省堂 | |
天の浮橋竏窒ミょうごの神々を追う | 1981 | 神戸新聞社出版センター | |
はりまの風土と文化 | 1981 | 聚海書林 | |
立山の平蔵三代 | 1983 | 東京新聞出版局 | |
富士に生きる竏瀦x士登山の裏方たち | 1985 | 日本経済評論社 | |
空海 高野開山 | 1985 | 講談社 | |
最澄か空海か | 1986 | 経済界 | |
腹心竏衷G吉と加藤清正 | 1987 | 講談社 | |
白鷺城の興亡 | 1989 | 佼成出版 | |
もう一人の空海 | 1990 | 春秋社 | |
泥まみれの微笑竏忠b尊と忍性 | 1990 | ノンブル社 | |
怒涛の人 吉田茂 | 1991 | 講談社 | |
播磨今昔譚 | 1991 | 神戸新聞出版センター | |
魔性の女たち | 1992 | 日本文芸社文庫本 | |
妖華 日野富子 | 1993 | 廣済堂出版新書本 | |
凛冽の宰相 加藤高明 | 1994 | 講談社 | |
花影の城竏註ヤ松氏の置塩城興亡 | 1994 | 神戸新聞出版センター | |
空海秘伝 | 1997 | 東洋経済新報社 | |
やすらぎのための十二章 | 1997 | 日本文芸社 | |
姫路城凍って寒からず | 1998 | 東洋経済新報社 | |
服部半蔵 | 1998 | PHP文庫 | |
富士の強力 | 1998 | 東京新聞出版局 | |
盤珪 | 1999 | 神戸新聞出版センター | |
自力を生きる | 1999 | 文香社 | |
双剣の客人竏註カ国播磨の宮本武蔵 | 2000 | アールズ出版 | |
空海更衣 | 2001 | 日本放送出版協会 | |
播磨百人伝 | 2001 | 神戸新聞総出版センター | |
すっぽこ山寺迷僧記 | 2001 | 清流出版 | |
新説宮本武蔵 | 2002 | 学習研究社 | |
河合道臣 | 2002 | PHP研究所 | |
宮本武蔵『五輪書』を読み解く | 2002 | 清流出版 | |
エピソードで読む黒田官兵衛 | 2003 | PHP文庫 | |
往生の書竏苧・「に魅せられた人たち | 2005 | NHKブックス | |
空海 | 2005 | 学陽書房 | |
小説明恵 | 2006 | 大法輪閣 | |
世界遺産姫路遊歩ガイド改訂版 | 2009 | 神戸新聞総出版センター |
受賞歴
受賞年 | 受賞内容 | 受賞作品 |
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1980 | オール読物新人賞(文芸春秋社) | 小説『幕切れ』 |
1989 | 姫路文化賞(姫路市文化団体連合会) | |
1991 | 姫路市芸術賞(姫路市文化振興財団) | |
2004 | 兵庫県文化賞 |