常設展示

兵庫ゆかりの作家

  1. TOP
  2. 常設展示
  3. 兵庫ゆかりの作家
  4. 椎名 麟三

椎名 麟三写真

しいな りんぞう椎名 麟三

  • 明治44~昭和48
  • ジャンル: 小説家
  • 出身:姫路市書写

PROFILE

兵庫県姫路市に生まれる。兵庫県が舞台の作品に『美しい女』『岩』がある。 明治44年(1911)、書写に生まれ旧制姫路中学中退後、現在の山陽電鉄に入社し労働運動に参加。共産党員として活動。検挙され獄中で転向。敗戦の翌々年、『深夜の酒宴』を発表、自由や愛などのテーマを新しい感覚で描いた戦後文学の代表者。大岡昇平、武田泰淳、野間宏、梅崎春生らとともに“戦後派”と呼ばれる。 主な作品は、『永遠なる序章』『避逅』『自由の彼方で』『美しい女』など。演劇、映画、ラジオドラマのシナリオも多数手がける。、昭和48年(1973)3月28日、脳内出血のため東京・松原の自宅書斎において死去。

《 略年譜 》

年齢事項
1911010月1日、兵庫県飾磨郡曾佐村で生まれ、すぐに母親の自殺未遂があったため大阪の父のもとへ。
19187大阪府立中大江尋常小学校入学。
19198曾佐村に戻り、母子家庭で育つ。村立曾佐尋常高等小学校入学。
192413県立姫路中学校入学。
192615大阪の父のもとに行くが、家出。飲食店などの職を転々とする。
192918宇治川電気電鉄部入社。労働運動に従事し共産党入党。
193120共産党一斉検挙で東京で捕らえられ、神戸に護送される。
193322執行猶予判決を受け出所、上京。
193423祖谷寿美子と結婚。
193827新潟鉄工所社員となる。
193928「新創作」同人参加。
194130新潟鉄工所で戦車を造りはじめたのを嫌悪し退職。以後、文学に専念。
194534出版社「創美社」を経営。
194635新日本文学会参加。
194736『深夜の酒宴』を「展望」に発表し、デビュー。
194837岡本太郎、安部公房らと芸術を改革しようと「夜の会」結成。
195039日本基督教団上原教会で洗礼を受ける。
195241初めて映画に関係し、シナリオ『煙突の見える場所』を書く。
195443初めてのラジオドラマ『台風の夜』、東京放送で放送。
195645『美しい女』、芸術選奨文部大臣賞受賞。
195746心筋梗塞のため入院。
196049テレビドラマ『自由への証言』、芸術祭奨励賞受賞。
196150訪中文学者代表団の一員として中国訪問。
1973623月28日、脳内出血のため東京・松原の自宅書斎にて永眠。
逝去地
東京
兵庫県との関係
生誕 舞台 『美しい女』 姫山物語

代表作品

作品名刊行年版元備考
重き流れの中に1948筑摩書房
永遠なる序章1948河出書房
深尾正治の手記1949月曜書房
その日まで1949筑摩書房
自由を索めて1949近代文庫社
病院裏の人々1950月曜書房
嫉妬1951早川書房
赤い孤独者1951河出書房
邂逅1952講談社
愛と死の谷間1953筑摩書房
自由の彼方で1954講談社
美しい女1955中央公論社
運河1956新潮社
私の聖書物語1957中央公論社
生きる意味1959社会思想研究会
罠と毒1960中央公論社
長い谷間1961講談社
信仰というもの1964教文館
凡愚伝1967日本基督教団出版局
懲役人の告発1969新潮社
変装1970新潮社
椎名麟三全集1970冬樹社
蠍を飼う女1971新潮社椎名麟三自選戯曲集
断崖の上で1973中央公論社
わが文学、わが昭和史 : 座談会1973筑摩書房
神の道化師1977旺文社

関連情報

場所説明内容
神戸市長田区御屋敷通り山陽電鉄本社東側詩碑小説「自由の彼方で」より  考えてみれば 人間の自由が僕の一生の課題であるらし
姫路市書写山ロープウェイ山頂駅前詩碑言葉のいのちは愛である

受賞歴

受賞年受賞内容受賞作品
1955第6回芸術選奨文部大臣賞 文学、評論部門「美しい女」

兵庫ゆかりの作品

作品名 刊行年 版元
思い出をたずねて

文学碑

場所 碑文
神戸市長田区御屋敷通  山陽電鉄本社東側 考えて見れば
 人間の自由が僕の一生の課題であるらしい。
(自伝小説「自由の彼方で」より)
ページの先頭へ