

ピーテル・ヤンスゾーン・サーンレダム
《北東から望むユトレヒト、
マリア教会の袖廊》1637年
アムステルダム国立美術館蔵
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17世紀オランダでは、建築画とよばれる、建物の外観や内部を描いた絵画が描かれました。教会の内部を描いた絵も多く描かれ、ピーテル・ヤンスゾーン・サーンレダムはこの分野で優れた作品を残しています。描かれているのはユトレヒトのマリア教会の内部で、もともとカトリックの教会として建てられましたが、16世紀後半からプロテスタントの教会として使用されました。簡素で装飾のない建築がプロテスタントの教会の特徴を示しています。サーンレダムは実測に基づいてこの絵を制作したとされています。視点を低くとることによって教会内部の空間の大きさが表現され、また窓から差し込む光によって教会内部のさまざまな要素が明るく照らし出されています。 |