

アールベルト・ヤンスゾーン・ファン・デル・スホール
《ヴァニタス(テーブルの上の頭蓋骨)》1660年頃
アムステルダム国立美術館蔵
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机の上にころがった多くの頭蓋骨、花、砂時計、まもなく燃え尽きそうなろうそく、ここに描かれたものは、全てのものははかない、というメッセージを伝えています。画面上に描かれた書物や赤い封蝋は世界のあらゆる知識や学問もこの事実をくつがえすことはできない、ということを示しています。「生のはかなさ」つまりヴァニタスという概念を目に見えるかたちで表しているのです。17世紀のオランダではこのテーマは非常に人気があり、いろいろなヴァリエーションで表現されました。 ここに描かれた頭蓋骨はひとつの頭蓋骨を異なる視点から見たものを一画面に描いたものでこの画家の技量の高さが示されています。 |