はいたに けんじろう灰谷 健次郎
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昭和9~平成18
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ジャンル:
児童文学者
- 出身:神戸
PROFILE
兵庫県神戸市に生まれ、淡路島に居住。兵庫県が舞台の作品に『太陽の子』『兎の眼』『島物語』がある。昭和9年(1934)10月31日、神戸市に生まれる。 印刷外交、溶接工などをしながら定時制高校から大阪学芸大学(現大阪教育大学)に進学。詩誌「輪」同人。児童詩誌「きりん」の編集を手伝う。神戸市立妙法寺小学校を振り出しに17年間の教師生活の後、沖縄やアジア各国を歩く。昭和49年(1974)の『兎の眼』で日本児童文学者協会新人賞、昭和53年(1978)にも『ひとりぼっちの動物園』で小学館文学賞を受賞。昭和54年(1979)山本有三記念第一回「路傍の石」文学賞受賞。『兎の眼』『太陽の子』にて「路傍の石」文学賞受賞。淡路島での11年間の自給自足の生活を経て、平成3年(1991)、沖縄・渡嘉敷島に移住。作家活動をつづけている。 平成18年(2006)食道癌のため死去。
《 略年譜 》
年 | 年齢 | 事項 |
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1934 | 0 | 10月31日、兵庫県神戸市に生まれる。父・又吉、母・つる、七人兄妹の三男。 |
1954 | 20 | 大阪学芸大学(現国立大阪教育大学)入学。 |
1956 | 22 | 神戸市立学校教員、児童詩誌「きりん」を知る。また、詩誌「輪」の同人となり、詩人として活躍。 |
1972 | 39 | 17年間勤め小学校を辞める。沖縄・アジア放浪。後、作家活動に専念する。 |
1974 | 40 | 処女作『兎の眼』を発表。200万部に達する大ベストセラーになる。 |
1978 | 44 | 国際児童年のための国際アンデルセン賞特別優良作品となる。2作目長編『太陽の子』を出版。『ひとりぼっちの動物園』で小学館文学賞受賞。 |
1979 | 45 | 山本有三記念第一回路傍の石文学賞受賞。 |
1980 | 46 | 住居を神戸から淡路島の山中に移し、ひとりで自給自足の生活を始める。 |
1983 | 49 | 新しい保育園づくりをめざ して、神戸市北部に“太陽の子保育園”をつくり、その経営母体の社会福祉法人・太陽の会理事長を務める。 |
1991 | 57 | 沖縄・渡嘉敷島に移住。 |
1997 | 63 | 神戸小6男児殺害事件で写真週刊誌「フォーカス」が逮捕された中学3年生の少年の顔写真を掲載したことに抗議し、新潮社から『太陽の子』や『兎の眼』など約30点の版権をすべて引き揚げる。 |
2006 | 72 | 食道癌により死去 |
- 兵庫県との関係
- 生誕 居住 淡路島にて11年間。
代表作品
作品名 | 刊行年 | 版元 | 備考 |
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せんせいけらいになれ(児童詩集) | 1965 | 理論社 | |
ほとけあんだんて(詩集) | 1973 | 私家版 | |
兎の眼(小説) | 1974 | 理論社 | |
放浪序説(詩集) | 1975 | 私家版 | |
ろくべえ まってろよ(童話) | 1975 | 文研出版 | |
マコチン(童話) | 1975 | あかね書房 | |
プゥー等あげます(童話) | 1975 | 理論社 | |
マコチンとマコタン(童話) | 1976 | あかね書房 | |
とこちゃんのヨット(童話) | 1976 | 偕成社 | |
けんちゃんのおばけ(童話) | 1977 | 旺文社 | |
いえでぼうや(童話) | 1978 | 理論社 | |
太陽の子(小説) | 1978 | 理論社 | |
ひとりぼっちの動物園(童話) | 1978 | あかね書房 | |
さよならからみきぼうはうまれた(童話) | 1978 | フレーベル | |
ワルのポケット(童話) | 1979 | 理論社 | |
こどもになりたいパパとおとなになりたいぼく(童話) | 1979 | あかね書房 | |
いっちゃんはね、おしゃべのがしたいのにね(童話) | 1979 | 理論社 | |
教えること学ぶこと(対談集) | 1979 | 小学館 | |
どうしようかな(童話) | 1979 | サンリード | |
手と目と声と(小説) | 1980 | 理論社 | |
ろくすけどなしたんや(童話) | 1980 | 理論社 | |
なんやななちゃんなきべそしゅんちゃん(童話) | 1980 | 文研出版 | |
たいようのおなら(児童詩集) | 1980 | サンリード | |
わたしの出会った子どもたち(エッセイ・評論集) | 1981 | 新潮社 | |
きみはダックス先生がきらいか(童話) | 1981 | 大日本図書 | |
島へゆく(エッセイ・評論集) | 1981 | 理論社 | |
海になみだはいらない(童話) | 1981 | 学校図書 | |
創造力の冒険(共編) | 1981 | 理論社 | |
しかられなかった子のしかられかた(童話) | 1981 | 童心社 | |
だれもしらない(童話) | 1981 | あかね書房 | |
オオカミがジャガイモを食べて(エッセイ・評論集) | 1981 | 小学館 | |
灰谷健次郎と話す(対談集) | 1982 | 理論社 | |
島で暮らす(エッセイ・評論集) | 1982 | 理論社 | |
へんな子がいっぱい(童話) | 1982 | 講談社 | |
チューインガム一つ(童話) | 1982 | 理論社 | |
今日をけとばせ 島物語2(童話) | 1983 | 理論社 | |
ふたりはふたり(童話) | 1983 | 偕成社 | |
はだしで走れ 島物語1(童話) | 1983 | 理論社 | |
お星さんが一つでた とうちゃんがかえってくるで(児童詩集編) | 1983 | 理論社 | |
「ふぁあん」「ふぁあん」宿題せんならん(児童詩集編) | 1983 | 理論社 | |
いま、島で(エッセイ・評論集) | 1984 | 文化出版局 | |
きみからとびだせ 島物語3(童話) | 1984 | 理論社 | |
子どもの隣り(小説) | 1985 | 新潮社 | |
灰谷健次郎の保育園日記(ルポルタージュ) | 1985 | 小学館 | |
ともだちがいっぱい(童話) | 1985 | のら書店 | |
うみにあるのはあしただけ(童話) | 1985 | 理論社 | |
101人のかみさま(児童詩集) | 1985 | 理論社 | |
我利馬の船出(小説) | 1986 | 理論社 | |
子どもの詩が生まれた(児童詩集編 全3巻) | 1986 | 理論社 | |
みんなともだち(童話) | 1986 | のら書店 | |
優しさという階段(エッセイ・評論集) | 1986 | 理論社 | |
われらいのち旅人たり(エッセイ・評論集) | 1986 | 光文社 | |
とんぼがえりで日がくれて(童話) | 1987 | あかね書房 | |
ほほ笑みかけのぼれ 島物語4(童話) | 1988 | 理論社 | |
海の図(上下)(童話) | 1988 | 理論社 | |
あした呼ぶ海へ 海の物語2(童話) | 1988 | 金の星社 | |
海の歌がきこえてくる 海の物語1(童話) | 1988 | 金の星社 | |
優しさとしての教育(エッセイ集) | 1988 | 新潮社 | |
いくちゃんというともだち(童話) | 1989 | のら書店 | |
少女の器(小説) | 1989 | 新潮社 | |
コウモリ料理えとせとら(エッセイ・評論集) | 1989 | 理論社 | |
灰谷健次郎の本(全集版)(童話) | 1989 | 理論社 | |
いのちの小さな声を聴け(エッセイ・評論集) | 1990 | 新潮社 | |
遅れてきたランナー 灰谷健次郎が走る(エッセイ・評論集) | 1990 | ランナーズ | |
砂場の少年(小説) | 1990 | 新潮社 | |
こんにちは! 灰谷健次郎です(インタビュー集) | 1990 | 新潮社 | |
わたしの子ども時代・青春時代(対談集) | 1990 | 社会思想社 | |
子どもという巨人(エッセイ・評論集) | 1991 | 労働旬報社 | |
林先生に伝えたいこと(エッセイ・評論集) | 1991 | 新潮社 | |
星砂のぼうや(絵本) | 1993 | 童心社 | |
船で想う、畑で考える(エッセイ・評論集) | 1993 | 第三書館 | |
くじらちゃん、みて、ぼく、とぶよ(絵本) | 1994 | クレヨンハウス | |
灰谷健次郎童話館(全13巻95.3完) | 1994 | 理論社 | |
朝の少女(マイケル・ドリス著 翻訳) | 1994 | 新潮社 | |
このいのちいとしきもの(エッセイ・評論) | 1995 | 真宗大谷派名古屋別院教務部 | |
ラマー 愛と魂への旅(ダレル・T・ヘア著 翻訳) | 1996 | 飛鳥新社 | |
コバンザメのぼうけん(絵本) | 1996 | 童心社 | |
立ち往生のすすめ(講演集) | 1996 | 倫書房 | |
森の少年(マイケル・ドリス著 翻訳) | 1996 | 新潮社 | |
優しい時間(エッセイ・評論集) | 1996 | 読売新聞社 | |
天の瞳 幼年編2(小説) | 1996 | 新潮社 | |
天の瞳 幼年編1(小説) | 1996 | 新潮社 | |
灰谷健次郎まるごと1冊 | 1997 | 新潮社 | |
子どもに教わったこと(エッセイ・評論集) | 1997 | 日本放送出版協会 | |
はるか ニライ・カナイ(童話) | 1997 | 理論社 | |
ゴンちゃん(童話) | 1997 | 文溪堂 | |
すべての怒りは水のごとくに(エッセイ・評論集) | 1997 | 倫書房 | |
しりたいねん(児童詩集 編) | 1997 | 倫書房 | |
子どもの命のかけがえのなさ(エッセイ・評論集) | 1997 | 旬報社 | |
天の瞳 少年編1(小説) | 1998 | 角川書店 | |
いのちまんだら(エッセイ・評論集) | 1998 | 朝日新聞社 | |
天の瞳 少年編2(小説) | 1999 | 角川書店 | |
灰谷健次郎の発言(全8巻)(エッセイ・評論集) | 1999 | 岩波書店 | |
アメリカ嫌い(エッセイ・評論集) | 1999 | 朝日新聞社 | |
天の瞳 成長編1(小説) | 1999 | 角川書店 | |
危ない学校 希望の子育て(対談) | 2000 | 光文社 | |
アジアを生きる(ルポルタージュ) | 2001 | 実業之日本社 | |
風の耳朶(小説) | 2001 | 理論社 | |
天の瞳 成長編2(小説) | 2001 | 角川書店 | |
天の瞳 あすなろ編1(小説) | 2002 | 角川書店 | |
先生はシマンチュ一年生(童話) | 2003 | 童心社 | |
兎の眼 フォア文庫 愛蔵版 | 2004 | 理論者 | |
天の瞳<あすなろ編1> | 2004 | 角川書店 | |
子どもへの恋文 somo-somo-sosyo | 2004 | 大月書店 | |
お父さんの手紙 | 2004 | 週間上田新聞社 | |
天の瞳<あすなろ編2> | 2006 | 角川書店 | |
目 集団読書テキスト(改版) | 2007 | 全国学校図書館協議会 | |
アジアを歩く-灰谷さんと文洋さんのほのぼの紀行 エイ文庫 | 2007 | エイ出版社 | |
天の瞳<最終話>角川文庫 | 2009 | 角川書店 | |
我利馬の船出 理論社の大長編シリーズ 復刻版 | 2010 | 理論社 | |
受賞歴
受賞年 | 受賞内容 | 受賞作品 |
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1975 | 第8回日本児童文学者協会新人賞 | 「兎の眼」 |
1978 | 第27回小学館文学賞 | 「ひとりぼっちの動物園」 |
1979 | 第1回路傍の石文学賞 | 「兎の眼」「太陽の子」 |
兵庫ゆかりの作品
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