しば りょうたろう司馬 遼太郎
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大正12~平成8
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ジャンル:
小説家
- 出身:大阪市浪速区
PROFILE
学徒出陣で兵庫県加古川市の連隊に入営。兵庫県が舞台の作品に『播磨灘物語』『菜の花の沖』がある。大正12年(1923)大阪市生まれ。昭和16年(1941)大阪外国語学校蒙古語科に入学したが、途中学徒出陣で、加古川の戦車第十九連隊に幹部候補生として入営し、満州(中国東北部)に渡る。昭和20年(1945)、本土防衛のため日本に戻った栃木県佐野市で終戦を迎える。戦後は、京都の新日本新聞社を経て、産経新聞社に入社。大阪本社に転勤したころから小説を書きはじめる。昭和31年に『ペルシャの幻術師』で講談倶楽部賞を受賞。昭和34年(1959)の『梟の城』で直木賞を受賞し、その後は文筆活動に専念した。昭和41年『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊地寛賞、49年『世に棲む日日』で吉川英治文学賞、56年『ひとびとの跫音』61年『ロシアについて』がそれぞれ読売文学賞、『街道をゆく22―南蛮のみち』で日本文学大賞、『韃靼疾風録』で大佛次郎賞を受賞している。多くの歴史小説で、変革期に生きる人物を、独自の解釈と文明・文化批評とによって展開し、“司馬史観”を確立した。
《 略年譜 》
年 | 年齢 | 事項 |
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1923 | 0 | 大阪市浪速区で、薬剤師の父・福田是定と母・直枝の次男として誕生。 |
1941 | 18 | 大阪外語学校(現・大阪外国語大)蒙古語科に入学。 |
1943 | 20 | 学徒出陣で兵庫県加古川の戦車第十九連隊に入営。 |
1944 | 21 | 9月、大阪外国語学校卒業。12月に満州の陸軍戦車学校を卒業し、戦車第一連隊に見習士官として赴任。 |
1945 | 22 | 3月、大阪空襲で自宅焼失。本土決戦に備えて師団とともに帰国。栃木県佐野にて終戦を迎える。 |
1946 | 23 | 新日本新聞社の京都支社に入社.。 |
1948 | 25 | 新日本新聞社が倒産したため、5月に産経新聞社に入社。 |
1955 | 32 | 産経新聞大阪本社文化部に勤務。講談社の懸賞募集で応募した小説『ペルシャの幻術師』で第8回講談倶楽部賞を受賞。以後、司馬遼太郎の筆名を用いる。 |
1958 | 35 | 「梟のいる都城」を中外日報で連載開始。後に『梟の城」』と改名する。 |
1959 | 36 | 産経新聞社記者、松見みどりと結婚。 |
1960 | 37 | 『梟の城』で直木賞を受賞。 |
1961 | 38 | 退社して作家活動に専念。 |
1962 | 39 | 『竜馬がゆく』の連載開始。『燃えよ剣』連載開始。 |
1963 | 40 | 『国盗り物語』連載開始。 |
1966 | 43 | 『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。 |
1971 | 48 | 『街道をゆく』の連載開始。 |
1972 | 49 | 『世に棲む日日』を中心とした作家活動で吉川英治文学賞受賞。 |
1973 | 50 | NHK大河ドラマ『国盗り物語』が放映される。 |
1975 | 52 | 芸術院恩賜賞受賞。 |
1988 | 65 | 『韃靼疾風録』で第15回大佛次郎賞を受賞。 |
1990 | 67 | NHK大河ドラマで『翔ぶが如く』放映。 |
1993 | 70 | 文化勲章受章。 |
1994 | 71 | 3月、李登輝総統と対談のため台湾訪問。 |
1996 | 72 | 2月12日午後8時50分、腹部大動脈解離性動脈りゅう破裂のため、大阪市中央区の病院で永眠。 |
- 逝去地
- 大阪市
- 兵庫県との関係
- 舞台(播磨物語) 出陣 姫路
代表作品
作品名 | 刊行年 | 版元 | 備考 |
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梟の城 | 1959 | 講談社 | |
幕末 | 1963 | 文藝春秋新社 | |
竜馬がゆく | 1963 | 文藝春秋 | |
燃えよ剣 | 1964 | 文藝春秋 | |
国盗り物語 | 1965 | 新潮社 | |
豊臣家の人々 | 1967 | 中央公論社 | |
最後の将軍 | 1967 | 文藝春秋 | |
峠 | 1968 | 新潮社 | |
坂の上の雲 | 1969 | 文藝春秋 | |
世に棲む日日 | 1971 | 文藝春秋 | |
街道をゆく | 1971 | 朝日新聞社 | |
花神 | 1972 | 新潮社 | |
翔ぶが如く | 1975 | 文藝春秋 | |
空海の風景 | 1975 | 中央公論社 | |
播磨灘物語 | 1975 | 講談社 | |
項羽と劉邦 | 1980 | 新潮社 | |
ひとびとの跫音 | 1981 | 中央公論社 | |
菜の花の沖 | 1982 | 文藝春秋 | |
箱根の坂 | 1984 | 講談社 | |
韃靼疾風禄 | 1987 | 中央公論社 | |
草原の記 | 1992 | 新潮社 | |
関連情報
場所 | 説明 | 内容 |
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城崎郡城崎町城崎温泉つたや | 詩碑 | 「竜馬がゆく」の取材に寄せて… |
城崎郡城崎町湯島桂小五郎潜伏の地 | 詩碑 | 湯治場であった。桂小五郎、蛤御門の変ののち遁れてここに潜み、当館にて主人母娘の世話を受けたという。 |
兵庫県城崎郡城崎町湯島485 「つたや」前 | | 往昔、当地は但馬国城崎郡湯島村といい畿内貴顕… |
受賞歴
受賞年 | 受賞内容 | 受賞作品 |
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1956 | 第8回講談倶楽部賞 | 「ペルシャの幻術師」 |
1959 | 第42回直木三十五賞 | 「梟の城」 |
1966 | 第14回菊池寛賞 | 「龍馬がゆく」「国盗り物語」 |
1968 | 第30回「文芸春秋」読者賞 | 「歴史を紀行する」 |
1972 | 第6回吉川英治文学賞 | 「世に棲む日日」 |
1975 | 第32回日本芸術院賞 文芸部門 | 恩賜賞 |
1981 | 第33回読売文学賞 小説賞 | 「ひとびとの跫音」 |
1984 | 第16回日本文学大賞 学芸部門 | 「街道をゆく竏駐・リのみち?」 |
1986 | 第38回読売文学賞 随筆・紀行賞 | 「ロシアについて」 |
1988 | 第15回大佛次郎賞 | 「韃靼疾風録」 |
1996 | 第1回井原西鶴賞 | 特別賞 |
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