三枝　和子写真

さえぐさ　かずこ三枝　和子

昭和4～平成15
ジャンル：小説家
出身：神戸市

PROFILE

兵庫県神戸市に生まれる。兵庫県が舞台の作品に『丹波夜能』『鬼どもの夜は深い』などがある。昭和4年（1929）、兵庫県神戸市生まれ。大学院で知り合った夫森川達也（本名・三枝洸一）らと同人誌活動を行いつつ、13年間の中学教師生活を経て作家生活に入る。昭和44年（1969）『処刑が行なわれている』で田村俊子賞を受賞。仏教世界とギリシア文化の世界を背景に女性と男性の哲学の違いを浮きぼりにする創作を続ける。日本ペンクラブ女性作家委員会委員長。東京都大田区に居住。平成15年（2003）、74歳で東京都で死去した。

《略年譜》

年	年齢	事項
1929	0	兵庫県神戸市に生まれる。父・四本正俊、母・サダの長女。
1935	6	兵庫県加古郡二見小学校入学。
1941	12	兵庫県立社高等女学校入学。
1944	15	学徒動員で明石川崎航空飛行場に勤務。
1945	17	兵庫師範学校本科入学。
1948	19	関西学院大学哲学科入学。
1950	21	関西学院大学文学部哲学科卒業、大学院進学。
1951	22	大学院中退。森川達也と結婚。
1956	27	同人雑誌｢文芸人｣創刊（～1957)。
1958	29	同人雑誌｢無神派文学｣創刊(～1964)。
1963	34	夫が住職を継いだ兵庫県光明寺に転居。東京に仕事場を持ち、兵庫･東京半々の生活を始める。
1970	41	『処刑が行なわれている』で第10回田村俊子賞受賞。
1983	54	『鬼どもの夜は深い』で第11回泉鏡花文学賞を受賞。
1985	56	ヨーロッパ旅行、アテネ近郊に借家(～1996)。
1992	63	新沖縄文学賞の選考委員（～2000）。
1995	66	織田作之助賞選考委員（～2001）。
2000	71	『薬子の京』、第10回紫式部文学賞受賞。
2003	74	4月24日、東京都内で死去。

逝去地: 東京都

兵庫県との関係: 生誕　　　神戸市

代表作品

作品名	刊行年	版元
鏡のなかの闇	1968	審美社
処刑が行なわれている	1969	審美社
死面の割れ目	1970	新潮社
八月の修羅	1972	角川書店
乱反射	1973	新潮社
詩人と娼婦と赤ん坊	1976	新潮社
夏から秋の光の中へ	1976	角川書店
恋愛小説	1978	新潮社
月の飛ぶ村	1979	新潮社
思いがけず風の蝶	1980	冬樹社
野守の鏡	1980	集英社
鬼どもの夜は深い	1983	新潮社
丹波夜能	1983	中央公論社
さよなら男の時代	1984	人文書院
曼珠沙華燃ゆ	1985	中央公論社
崩壊告知	1985	新潮社
花蔵院日記	1985	雪華社
ギリシアみやげは死体付き	1986	中央公論社
その日の夏	1987	講談社
小説清少納言「諾子の恋」	1988	読売新聞社
響子微笑	1988	新潮社
その冬の死	1989	講談社
その夜の終りに	1990	講談社
男たちのギリシア悲劇	1990	福武書店
小説和泉式部「許子の恋」	1990	読売新聞社
女王卑弥呼	1991	講談社
恋愛小説の陥穽	1991	青土社
響子愛染	1991	新潮社
小説紫式部「香子の恋」	1991	読売新聞社
小説小野小町「吉子の恋」	1992	読売新聞社
雨のなか	1993	河出書房新社
響子悪趣	1993	新潮社
響子不生	1994	新潮社
うそりやま考	1995	新潮社
女性のためのギリシア神話	1995	角川書店
伝説は鎖に繋がれ	1996	青土社
神様の居候たち	1996	青土社
女の哲学ことはじめ	1996	青土社
女が自分を生きるということ	1997	海竜社
午睡のあとプラトーンと	1998	新潮社
薬子の京	1999	講談社
女帝・氷高皇女	2000	講談社
ギリシア神話の悪女たち（新書）	2001	集英社
今は昔、猫と私の関係	2002	講談社
三枝和子選集. 1～6	2007・2008	鼎書房

受賞歴

受賞年	受賞内容	受賞作品
1969	第１０回田村俊子賞	「処刑は行われている」
1983	第１１回泉鏡花文学賞	「鬼どもの夜は深い」
2000	第１０回紫式部文学賞	「薬子の京」