むらかみ はるき村上 春樹
- 昭和24~ (1949~)
- ジャンル: 小説家・翻訳家
- 出身:京都市
PROFILE
兵庫県西宮市、芦屋市に居住。兵庫県が舞台の作品に「神戸まで歩く」(『辺境・近境』収録)がある。昭和24年(1949)京都市生まれ。父親は国語教師。生後まもなく兵庫県西宮市夙川に移り西宮市立浜脇小学校に入学。その後、昭和32年(1957)に分離開校した西宮市立香櫨園小学校を卒業。のち芦屋市に転居した。芦屋市立精道中学校を経て。兵庫県立神戸高等学校入学。昭和43年(1968)早稲田大学第一文学部に進学。大学では映画を専攻。在学中の昭和49年(1974)東京でジャズ喫茶「ピーターキャット」を開店する。大学卒業後、昭和53年(1978)、半年がかりで執筆した小説『風の歌を聴け』を群像新人賞に応募し、同賞を受賞。昭和56年(1981)作家専業に転じた。昭和57年(1982)『羊をめぐる冒険』で野間文芸新人賞、昭和60年(1985)には『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』で谷崎潤一郎賞を受賞。昭和62年(1987)『ノルウェイの森』は200万部をこえる記録的なベストセラーとなる。平成7年(1995)『ねじまき鳥クロニクル』三部作(新潮社、1994/1995/1996)で第47回読売文学賞を受賞。この頃から「ニューヨーカー」誌にたびたび短編の英訳を発表。『ねじまき鳥クロニクル』の英訳は1997年度の「ニューヨーク・タイムズ」紙が発表する「Notable Books of the Year」に選ばれるなど、海外でも評価は高い。小説以外にも地下鉄サリン事件に取材したノンフィクション『アンダーグラウンド』『約束された場所で』(平成11年(1999)度桑原武夫学芸賞受賞)や『村上朝日堂』をはじめとする軽妙洒脱なエッセイも多数あり、米プリンストン大学、米マサチューセッツ州のタフツ大学で日本文学を講じ、アメリカ文学の翻訳・紹介者としても活躍するなど、多彩な活動で読者を魅了している。
《 略年譜 》
年 | 年齢 | 事項 |
---|---|---|
1949 | 0 | 1月12日、京都市伏見区に生まれる。両親は国語教師。まもなく西宮市夙川に転居。 |
1955 | 6 | 西宮市立香櫨園小学校入学。 |
1961 | 12 | 芦屋市に転居。芦屋市立精道中学校入学。 |
1964 | 15 | 兵庫県立神戸高等学校入学。 |
1968 | 19 | 早稲田大学第一文学部入学。上京。 |
1971 | 22 | 学生結婚。 |
1974 | 25 | 国分寺にジャズ喫茶「ピーター・キャット」開店。 |
1975 | 26 | 早稲田大学第一文学部演劇専攻卒業。 |
1977 | 28 | 店を千駄ヶ谷に移転。 |
1979 | 30 | 『風の歌を聴け』で第23回群像新人文学賞受賞。 |
1981 | 32 | 「ピーター・キャット」を売却し、執筆に専念。『風の歌を聴け』が大森一樹監督により映画化される。 |
1982 | 33 | 『羊をめぐる冒険』で第4回野間文芸新人賞受賞。 |
1985 | 36 | 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』で第21回谷崎潤一郎賞受賞。 |
1986 | 37 | イタリア,ギリシャ渡航、以後欧米での生活が主となる。 |
1991 | 42 | 渡米し、ニュージャージー州のプリンストン大学客員研究員となる。 |
1993 | 44 | マサチューセッツ州タフツ大学に移籍。 |
1995 | 46 | 9月、神戸市と芦屋市で自作朗読会を開催。 |
1996 | 47 | 『ねじまき鳥クロニクル』で第47回読売文学賞受賞。 |
1999 | 50 | 『約束された場所で』で第2回桑原武夫学芸賞受賞。 |
2002 | 53 | 長編小説『海辺のカフカ』刊行。 |
2004 | 55 | タンデッィシュ賞受賞。 |
2006 | 57 | フランツ・カフカ賞、フランク・オコナー国際短編賞受賞。 |
2007 | 58 | 2006年度朝日賞、第一回早稲田大学坪内逍遥大賞受賞。 |
2008 | 59 | プリンストン大学より名誉博士号(文学博士号)を受ける。 カリフォルニア大学バークレー校より第1回バークレー日本賞を受ける。 |
2009 | 60 | エルサレム賞受賞、『1Q84』で第63回毎日出版文化賞受賞。 第13回アルソビスポ・ファン・デ・サン・クレメンテ文学大賞外国文学部門受賞。 スペイン政府よりスペイン芸術文学勲章を受ける。 |
- 兵庫県との関係
- 居住 西宮、芦屋
代表作品
作品名 | 刊行年 | 版元 | 備考 |
---|---|---|---|
風の歌を聴け | 1979 | 講談社 | |
1973年のピンボール | 1980 | 講談社 | |
夢で会いましょう(共著:糸井重里) | 1981 | 冬樹社 | |
羊をめぐる冒険 | 1982 | 講談社 | |
カンガルー日和 | 1983 | 平凡社 | |
中国行きのスロウ・ボート | 1983 | 中央公論社 | |
蛍・納屋を焼く | 1984 | 新潮社 | |
回転木馬のデッド・ヒート | 1985 | 講談社 | |
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド | 1985 | 新潮社 | |
パン屋再襲撃 | 1986 | 文藝春秋 | |
ノルウェイの森 | 1987 | 講談社 | |
THE SCRAP‐懐かしの一九八〇年代 | 1987 | 文藝春秋 | |
ダンス・ダンス・ダンス | 1988 | 講談社 | |
はいほー!‐村上朝日堂 | 1989 | 文化出版局 | |
TVピープル | 1990 | 文藝春秋 | |
遠い太鼓 | 1990 | 講談社 | |
雨天炎上(写真:松村映三) | 1990 | 新潮社 | |
国境の南、太陽の西 | 1992 | 講談社 | |
ねじまき鳥クロニクル | 1994 | 新潮社 | |
やがて哀しき外国語 | 1994 | 講談社 | |
レキシントンの幽霊 | 1996 | 文藝春秋 | |
うずまき猫のみつけかた‐村上朝日堂ジャーナル | 1996 | 新潮社 | |
アンダーグラウンド | 1997 | 講談社 | |
約束された場所で‐Underground 2 | 1998 | 文藝春秋 | |
辺境・近境 | 1998 | 新潮社 | |
スプートニクの恋人 | 1999 | 講談社 | |
もし僕らのことばがウィスキーであったなら | 1999 | 平凡社 | |
神の子どもたちはみな踊る | 2000 | 新潮社 | |
村上ラヂオ | 2001 | マガジンハウス | |
シドニー! | 2001 | 文藝春秋 | |
海辺のカフカ | 2002 | 新潮社 | |
少年カフカ‐村上春樹編集長 | 2003 | 新潮社 | |
アフターダーク | 2004 | 講談社 | |
東京奇譚集 | 2005 | 新潮社 | |
意味がなければスイングはない | 2005 | 文藝春秋 | |
ふしぎな図書館 | 2005 | 講談社 | |
村上春樹(はじめての文学) | 2006 | 文藝春秋 | |
村上ソングズ | 2007 | 中央公論新社 | |
走ることについて語るときに僕の語ること | 2007 | 文藝春秋 | |
1Q84 Book1/Book2 | 2009 | 新潮社 | |
めくらやなぎと眠る女 | 2009 | 新潮社 | |
1Q84 Book3 | 2010 | 新潮社 | |
ねむり | 2010 | 新潮社 | |
小澤征爾さんと、音楽について話をする(共著:小澤征爾) | 2011 | 新潮社 | |
おおきなかぶ、むずかしいアボガド‐村上ラヂオ 2 | 2011 | マガジンハウス | |
村上春樹雑文集 | 2011 | 新潮社 | |
サラダ好きのライオン‐村上ラヂオ 3 | 2012 | マガジンハウス | |
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 | 2013 | 文藝春秋 | |
パン屋を襲う | 2013 | 新潮社 |
受賞歴
受賞年 | 受賞内容 | 受賞作品 |
---|---|---|
1979 | 第22回群像新人文学賞 小説 | 「風の歌を聴け」 |
1982 | 第4回野間文芸新人賞 | 「羊をめぐる冒険」 |
1985 | 第21回谷崎潤一郎賞 | 「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」 |
1995 | 第47回読売文学賞 | 「ねじまき鳥クロニクル」 |
1999 | 第2回桑原武夫学芸賞 | 「約束された場所で」 |
2006 | カフカ賞 | |
2006 | 朝日賞 | |
2009 | 毎日出版文化賞 | 「1Q84」 |
2009 | エルサレム賞 |