1946 |
- 【主な作品】
- 林 芙美子
『うき草』
- 林 芙美子
『女の日記』
- 深尾 須磨子
『スザンナ物語』
- 深尾 須磨子
『永遠の?愁』
- 山口 誓子
『激浪』
- 湯川 秀樹
『目に見えないもの』
- 石上 玄一郎
『漁火』
- 稲垣 足穂
『弥勒』
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- 足立 巻一 33歳 新大阪新聞社に入社。長男・明誕生。
- 石川 達三 41歳 衆院選立候補落選。
- 宇野 浩二 55歳 妻キヌ死去。上京して下宿。
- 円地 文子 41歳 4月、上京。11月に入院し子宮癌の手術を受ける。その後、肺炎を併発したため5ヶ月の入院中、何度も生死の危機にあう。
- 大佛 次郎 49歳 1月、研究社の雑誌「学生」の主筆になる。10月、童話『スイッチョ猫』を発表。11月、苦楽社を創立、雑誌「苦楽」を発刊。
- 黒岩 重吾 22歳 同志社復学。闇屋などのアルバイトをする。
- 今 東光 48歳 11月、蜂谷きよと結婚。
- 佐多 稲子 42歳 3月、婦人民主クラブ創立,網領を起草し、発起人の一人となる。4月、叔父・佐田秀実の籍を起こし、戸籍上佐田イネとなる。この頃、湯浅芳子等と田村俊子会をつくる。8月、「婦人民主新聞」創刊。10月、日本共産党に再入党。
- 椎名 麟三 35歳 新日本文学会参加。
- 島尾 敏雄 29歳 大平ミホと結婚。庄野潤三、三島由紀夫らと「光耀」創刊。
- 城山 三郎 19歳 アララギ東海支部に加わって短歌を作る一方、私塾に通って、キプリング、コンラッドなどを学ぶ。この頃、スタインベック、コールドウェル、ヘミングウェイなどを乱読する。3月、東京商科大予科(後、一橋大学)に合格したが、軍学徒進学制限令のため、9月になって入学。
- 筒井 康隆 12歳 大阪市内中大江小学校に越境転校。知能テストの結果IQ178とわかり特別教室へ。
- 富田 砕花 56歳 「起て戦災者」作詞。
- 宮本 百合子 47歳 「歌声よ、おこれ」「播州平野」「風知草」を発表。日本共産党第五回大会で中央委員候補となる。新日本文学会中央委員、婦人民主クラブ、日ソ文化連絡協会幹事、放送委員会常任委員、出版協会文化委員会委員(用紙割当委員会)をつとめ、日本著作家組合結成にもつくす。
- 山口 誓子 45歳 四日市天ケ須賀海岸に転居。
- 横光 利一 48歳 6月23日、突然眩暈と半身の痺れを生じ病臥。12月15日夕食後、胃に激痛起こり、1時間意識不明に陥る。12月30日、午後4時13分死去。 戒名 光文院釈雨過居士。1月3日、自宅にて告別式。菊池寛,川端康成らが弔辞を読む。「改造」に「悪人の車」載る。
- 吉村 昭 19歳 旧制学習院高等科文科受験、合格するも、就職に有利な理系を希望して第六高等学校理科受験、不合格となり予備校に通う。
- 浅黄 斑 0歳 3月31日、兵庫県神戸市に生まれる。
- 安西 篤子 19歳 11月、冨中暁と結婚。以後10年ほど東京・渋谷の父の家に同居する。
- 大谷 晃一 22歳 関西学院大学法文学部卒業。
- 時実 新子 17歳 姫路市の文具商時実雅夫と見合い結婚。
- 直井 潔 31歳 第一創作集『清流』(小山書店)刊行。
- 木山 捷平 42歳 1月、母為死去。8月帰国する。郷里に帰り、疎開していた井伏鱒二らと親交を深めた。
- 内海 信之 62歳 揖西村村長退任。公職を追放される。
- 浅見 淵 47歳 5月、短編小説集『青い頭』(小学館)刊行。9月、滝井孝作を中心に外村繁、上林暁らとともに季刊誌「素直」を創刊。12月、短編小説集『アルバム』(地平社)刊行。
- 西東 三鬼 46歳 山口誓子の句集『激浪』の原稿を見て感激し、山口誓子中心の同人雑誌計画を練る。
- 上司 小剣 72歳 芸術院会員となる。
- 庄野 潤三 25歳 1月、浜生千寿子と結婚。5月、島尾敏雄、林富士馬、三島由紀夫らと「光耀」を創刊するが、印刷困難のため、3号で廃刊となる。
- 賀川 豊彦 58歳 キリスト新聞社設立、社長となる。これより世界各国に伝道活動に赴く。
- 阿波野 青畝 47歳 「かつらぎ」を自宅を発行所として復活させ、主宰となる。
- 野間 宏 31歳 3月、青年文化会議会員となる。4月より「暗い絵」を「黄蜂」に連載開始(~10月)。年末、日本共産党に入党、新日本文学会に入会。
- 富士 正晴 33歳 5月、上海より復員。
- 若杉 慧 43歳 「エデンの海」を発表、評判となる。
- 山本 周五郎 43歳 吉村きんと結婚。馬込から横浜に転居。
- 高橋 和巳 15歳 大阪に戻り、今宮中学校に復学。
- 神西 清 43歳 この年、季刊「四季」の編集を担当する。
- 阪本 勝 47歳 4月、神戸市理事、民生局長に就任。
- 白洲 正子 36歳 小林秀雄、青山次郎と出会う。青山の影響で骨董の世界に没入。
- 水木 しげる 24歳 復員。傷痍軍人の会「新生会」に入り、魚屋、募金活動、リンタク屋などをする。武蔵野美術学校(現:武蔵野美術大学)入学。
- 三浦 綾子 24歳 3月、啓明小学校を退職。6月、肺結核により療養所に入所。
時代背景
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1947 |
- 【主な作品】
- 阿部 知二
『死の花』
- 石川 達三
『望みなきに非ず』
- 宇野 浩二
『二宮尊徳』
- 大佛 次郎
『乞食大将』
- 高浜 虚子
『虹』
- 林 芙美子
『淪落』
- 深尾 須磨子
『哀しき愛』
- 宮本 百合子
『播州平野』
- 宮本 百合子
『風知草』
- 山口 誓子
『晩刻』
- 山口 誓子
『遠星』
- 湯川 秀樹
『量子力学序説』
- 和辻 哲郎
『倫理学 下巻』
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- 足立 巻一 34歳 子どもの詩雑誌「きりん」の編集に参加し、竹中郁・井上靖・坂本遼らと親交を得る。
- 石川 達三 42歳 文芸家協会常務理事となる。
- 円地 文子 42歳 病後の衰弱から,あまり筆がもてなかったが、経済的な理由から少女小説等を執筆。健康の回復とともに小説を書くが、作家としての空白期間が長く、雑誌社に持っていっては度々断わられた。
- 遠藤 周作 24歳 始めて書いたエッセイ『神々と神と』が神西清に認められ、角川書店刊行の「四季」に掲載される。また佐藤朔の推挙で評論『カトリック作家の問題』を「三田文学」に発表。
- 黒岩 重吾 23歳 同志社大学法学部を繰り上げ卒業。
- 佐多 稲子 43歳 4月、中野区鷺宮1丁目に転居。3月、長女葉子結婚。中野重治の参議院議員全国立候補選挙応援のため福井、新潟へ行く。同月、国際婦人デー大会に婦人民主クラブ委員の一人として参加。4月、新日本文学会東京支部長となる。
- 椎名 麟三 36歳 『深夜の酒宴』を「展望」に発表し、デビュー。
- 直原 弘道 17歳 津山中学校卒業、神戸市立図書館就職。神戸市立外事専門学校夜間別科に通う。
- 獅子 文六 55歳 3月、追放の仮指令を受けるが、5月解除される。11月、『てんやわんや』を毎日新聞に連載。
- 獅子 文六 54歳 10月、4年ぶりに東京に転入。神田駿河台の主婦之友寮に入居。
- 島尾 敏雄 30歳 神戸山手女子専門学校非常勤講師および神戸市立外事専門学校教授となる。「VIKING」同人。
- 妹尾 河童 17歳 旧制・神戸二中を卒業。在学中より小磯良平氏に師事し、デッサンを学び、卒業後すぐ看板屋の小僧になる。
- 高浜 虚子 73歳 3部作発表。
- 筒井 康隆 13歳 大阪市立東第一中学校に入学。この頃映画、特に喜劇に熱中。
- 富田 砕花 57歳 5月、竹中郁・小磯良平等と九州有田へ旅行。
- 林 芙美子 44歳 『うず潮』が毎日新聞に連載。
- 宮本 輝 兵庫県神戸市に父 宮本熊市、母 雪恵の長男として誕生。
- 宮本 百合子 48歳 「二つの庭」を完結し「道標」を執筆。「播州平野」「風知草」毎日出版文化賞を受く。夏、過労のため身体をこわし千葉県長者町で静養す。
- 山田 風太郎 25歳 「宝石」の第1回探偵小説懸賞に「達磨峠の事件」が入選。
- 吉川 英治 55歳 4月、「人間山水図巻」を「東京」へ発表し、執筆活動を再開する。
- 吉村 昭 20歳 旧制学習院高等科文科に入学。
- 和辻 哲郎 58歳 この年より1949年にかけて、佐々木惣一と国体変更論争を行なう。
- 石上 玄一郎 37歳 帰国。
- 菊田 一夫 39歳 浮浪児の更正をテーマとしたNHK連続放送劇『鐘の鳴る丘』ラジオ放送開始(~1950)。
- 坂本 遼 43歳 大阪編集部学芸部次長に転任。
- 時実 新子 18歳 12月、長女・久美子誕生。
- 赤尾 兜子 22歳 水谷砕壺により「太陽系」同人に推挙される。同人句会で日野草城、伊丹三樹彦、桂信子らを知る。6月、近畿俳話会が大阪で発足。この席で永田耕衣を知る。
- 西東 三鬼 47歳 現代俳句協会を石田波郷,神田秀夫とともに設立する。
- 上司 小剣 73歳 9月2日、脳溢血のため死去。
- 五十嵐 播水 48歳 神戸市立市民病院副院長となる。
- 菊池 幽芳 77歳 7月21日、兵庫県武庫郡本山村の自宅で逝去。
- 阿波野 青畝 48歳 カトリック入信の洗礼を受ける。
- 野間 宏 32歳 5月、花田清輝、埴谷雄高、佐々木基一、岡本太郎、椎名麟三、安部公房らと「夜の会」を結成。10月、『暗い絵』(アプレ・ゲール・クレアトリス叢書)を真善美社より刊行。「近代文学」および「総合文化」の同人となる。
- 富士 正晴 34歳 島尾敏雄、庄野潤三、小野十三郎、足立巻一、山崎豊子らと知り合う。8月、京都・圭文社に編集者として入社。10月、島尾敏雄らと同人雑誌「VIKING」を創刊。
- 吉井 勇 61歳 3月、小説集『市井夜講』(新月書房)刊行。5月、小説『蝶花楼物語』(芸林閣)刊行。6月、谷崎潤一郎、新村出、川田順らとともに大宮御所に於いて天皇陛下と会談。11月、小説『不夜庵物語』(星林社)刊行。
- 須賀 敦子 18歳 受洗。
- 金子 兜太 28歳 日本銀行復職。塩谷皆子と結婚。沢木欣一創刊の「風」に参加。
- 永田 耕衣 47歳 西東三鬼を神戸山手の三鬼館に訪問。石田波郷の推薦で「現代俳句協会」設立当初の会員となる。6月、「近畿俳話会」誕生。席上で伊丹三樹彦、赤尾兜子らを知る。
- 藤枝 静男 40歳 雑誌「近代文学」に「路」を発表。
- 阪本 勝 48歳 2月、神戸市民生局長を辞し、神戸市顧問に就任。3月、神戸市顧問を辞任。神戸市湊川公園の市場内に古書店「パトス」を開業する(3ヶ月で廃業)。
- 藤井 重夫 31歳 1月、長男亜夫誕生。2月、大阪府茨木市に転居。
時代背景
- 男女共学スタート
- 第一回統一地方選挙
- 天皇陛下県下行幸
- 第一回ミス神戸
- 日本国憲法公布
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1948 |
- 【主な作品】
- 阿部 知二
『バイロン』
- 阿部 知二
『抒情と表現』
- 阿部 知二
『緑衣』
- 大岡 昇平
『俘虜記』
- 椎名 麟三
『重き流れの中に』
- 椎名 麟三
『永遠なる序章』
- 島尾 敏雄
『単独旅行者』
- 高浜 虚子
『斑鳩物語』
- 高浜 虚子
『虚子京遊句集』
- 竹中 郁
『動物磁気』
- 林 芙美子
『ヴィーナスの牧歌』
- 林 芙美子
『うず潮』
- 深尾 須磨子
『愛と友情』
- 宮本 百合子
『二つの庭』
- 山田 風太郎
『眼中の悪魔』
- 湯川 秀樹
『科学と人間性』
- 湯川 秀樹
『素粒子論序説(上)』
- 湯川 秀樹
『原子と人間』
- 和辻 哲郎
『国民統合の象徴』
- 稲垣 足穂
『ヰタ・マキニカリス』
- 谷崎 潤一郎
『細雪(上・中・下)』
- 白洲 正子
『たしなみについて』
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- 宇野 浩二 57歳 文京区に家を買って移転。
- 遠藤 周作 25歳 3月、慶応義塾大学を卒業。映画俳優になる夢が捨て切れず、松竹の助監督試験を受けるが不採用。6月、鎌倉文庫の嘱託になり二十世紀外国文学辞典編纂を手伝うが、同社は翌年倒産。この頃「三田文学」の同人になる。
- 大岡 昇平 39歳 上京後、鎌倉市の小林秀雄宅に寄寓。
- 黒岩 重吾 24歳 日本勧業証券会社入社。
- 小松 左京 17歳 旧制第三高等学校入学。文科甲類(英語)
- 今 東光 50歳 8月、法務省の外郭団体、刑務協会文化部長に就任。
- 佐多 稲子 44歳 3月、小林多喜二記念文芸講演会に蔵原惟人、窪川鶴次郎、中野重治等と出席。8月、都下北多摩郡小平町に転居。暮、党活動の一環として北海道各地へ講演旅行。朝里で多喜二の母を訪ねる。
- 椎名 麟三 37歳 岡本太郎、安部公房らと芸術を改革しようと「夜の会」結成。
- 直原 弘道 18歳 灘区役所転属。
- 島尾 敏雄 31歳 「近代文学」「序曲」同人参加。
- 竹中 郁 44歳 第7詩集『動物磁気』出版。児童向け雑誌「きりん」創刊。
- 富田 砕花 58歳 10月、「週刊朝日」の座談会「文学放談」辰野隆・矢野峰人・富本憲吉・大山定一・竹友藻風と出席。「全日本海員組合歌」作詞。第1回兵庫県文化賞を受賞。岩屋小学校校歌作詞。
- 宮本 百合子 49歳 「道標」をかきつづけながら反戦平和の筆陣をはる。12月25日新日本文学会の文芸講演会で「平和運動と文学者」を講演。その後医師より臥床、安静、面会の制限を課せらる。
- 三好 達治 48歳 6月、福井地方大地震にて京都移住を断念。
- 森 はな 39歳 三女・協子誕生。母が他界。
- 山口 誓子 47歳 主宰誌「天狼」創刊。鈴鹿市白子鼓ケ浦に転居。
- 湯川 秀樹 41歳 プリンストン高等学術研究所客員教授として渡米。
- 吉村 昭 21歳 1月、吐血。絶対安静の身となる。8月、結核治療のため激痛に耐えながら大手術をおこなう。11月、退院。
- 和辻 哲郎 59歳 7月、生成会の創立に参加、機関誌「心」発刊とともに編集委員となる。
- 安西 篤子 21歳 長女・洋子が生まれる。
- 大谷 晃一 24歳 朝日新聞社へ入社。
- かんべ むさし 0歳 誕生。
- 三枝 和子 19歳 関西学院大学哲学科入学。
- 坂本 遼 44歳 子どもの作文と詩を育てる児童詩雑誌「きりん」の編集に竹中郁らとともに参加。
- 西東 三鬼 48歳 1月、「天狼」(同人誌「青天」改題)を創刊。山口誓子の主宰同人誌となり、同人として参加。2月、兵庫県加古郡別府町(現:加古川市)に移住。第二句集『冬の桃』刊行。12月、大阪府寝屋川に転居。
- 庄野 潤三 27歳 学制改革のため、今宮高校から大阪市立南高校に転勤する。
- 野間 宏 33歳 明治大学文学部講師となる(~1949)。日本共産党地区委員として地域人民闘争に参加。
- 谷崎 潤一郎 62歳 『細雪』脱稿。
- 若杉 慧 45歳 広島商船を退職、文筆生活に入る。
- 山本 周五郎 45歳 間門町の旅館「間門園」を仕事場として使うようになる。
- 吉井 勇 62歳 8月、上京区油小路に転居。日本芸術院の会員となる。12月、歌集『残夢』(創元社)刊行。
- 河井 酔茗 74歳 女性時代社を解散、あらたに「塔影詩社」をおこす。
- 岡部 伊都子 25歳 12月、父・次三郎死去。
- 永田 耕衣 48歳 西東三鬼の推挙で「天浪」同人となる。山口誓子に傾倒する。
- 三浦 綾子 26歳 8月、結核療養所に再入所。同じく結核療養中の友人・前川正と再会し、彼の導きによりキリスト教の信仰に目覚める。
- 藤井 重夫 32歳 3月、長女比呂子誕生。
- 上田 三四二 24歳 9月京都大学を卒業。
時代背景
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1949 |
- 【主な作品】
- 阿部 知二
『黒い影』
- 阿部 知二
『城竏駐c舎からの手紙』
- 大佛 次郎
『鞍馬天狗(第1縲恆』
- 大佛 次郎
『帰郷』
- 椎名 麟三
『深尾正治の手記』
- 椎名 麟三
『その日まで』
- 椎名 麟三
『自由を索めて』
- 獅子 文六
『てんやわんや』
- 白鳥 省吾
『灼熱の氷河』
- 白鳥 省吾
『愛は泉の如く』
- 高浜 虚子
『をがたま』
- 林 芙美子
『放浪記 第三部』
- 林 芙美子
『牛肉』
- 林 芙美子
『晩菊』
- 深尾 須磨子
『君しにたまふことなかれ』
- 湯川 秀樹
『原子核論(共著)』
- 湯川 秀樹
『物理学の方向(共著)』
- 石上 玄一郎
『氷河期』
- 谷崎 潤一郎
『乱菊物語』
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- 足立 巻一 36歳 次男・進誕生。
- 石川 達三 44歳 芥川賞選考委員となる。
- 一色 次郎 33歳 星?子と再婚。
- 宇野 浩二 58歳 芸術院会員になる。
- 遠藤 周作 26歳 ヘルツォーク神父が始めたカトリック・ダイジェスト社発行の雑誌で、逓信省に勤める兄も編集委員を務める「カトリック・ダイジェスト」の編集の仕事を手伝う。後に母郁も編集発行の仕事に携わる。常勤ではなく、父の家と「三田文学」の編集室に通う毎日を送る。
- 大岡 昇平 40歳 『俘虜記』、第1回横光利一賞受賞。
- 大佛 次郎 52歳 苦楽社より雑誌「天馬」創刊。
- 黒岩 重吾 25歳 「週刊朝日」募集の百万人の記録文学に『北満病棟記』が入賞。
- 小松 左京 18歳 3月、三高卒業。7月、新制京都大学受験。9月、文学部入学「京大作家集団」に参加。高橋和巳、三浦浩らと知り合う。
- 佐多 稲子 45歳 5月、羽仁説子、壷井栄、宮本百合子、湯浅芳子等有志20名とともに、声明書「平和を守り教育を憂うる女性の皆様へ」を発表。
- 直原 弘道 19歳 退職。
- 妹尾 河童 19歳 大阪朝日会館・企画宣伝部のグラフィックデザイナーになる。
- 富田 砕花 59歳 1月から県下の現地行脚を開始し、多くの歌を作った(「歌風土記」として神戸新聞に連載)。「尼崎市警察歌」作詞。兵庫県立加古川東高等学校、神戸市立湊川高等学校校歌作詞。
- 林 芙美子 46歳 『晩菊』により第三回女流文学賞受賞。『風雪』『浮雲』を発表。冬肺炎にかかる。
- 平岩 弓枝 17歳 某教師排斥運動の先頭に立ち、危うく退学処分になるところになる。このころ演劇活動に熱中する。
- 宮本 百合子 50歳 「道標」を執筆。6月より第三部をかきつぐ。自宅養生しながら平和への発言を強める。
- 三好 達治 49歳 2月、東京都世田谷区に転居。以後16年間を孤独な独居に終始。
- 村上 春樹 0歳 1月12日、京都市伏見区に生まれる。両親は国語教師。まもなく西宮市夙川に転居。
- 山口 誓子 48歳 中日文化賞受賞。
- 山田 風太郎 27歳 『眼中の悪魔』『虚像淫楽』の2作により,第2回探偵作家クラブ(現・日本推理小説家協会)賞受賞。
- 湯川 秀樹 42歳 コロンビア大学教授となり、ニューヨークに移る。核力に関する中間子理論によりノーベル物理学賞を授けられる。
- 吉川 英治 57歳 4月、文子を伴い、奈良天理にて講演。途次桜の吉野山に遊ぶ。「新・平家物語」の想固まる。
- 和辻 哲郎 60歳 3月、停年により東京大学教授を退任。11月、学士院会員となる。
- 上坂 高生 22歳 兵庫師範学校本科卒業。
- 永田 萠 0歳 兵庫県加西市元町に生まれる。
- 木山 捷平 45歳 単身上京し、杉並区西荻窪に住む。
- 浅見 淵 50歳 早稲田大学高等学院の講師となる。
- 赤尾 兜子 24歳 京大卒業。兵庫県庁社会教育課に勤務する。
- 青山 光二 36歳 「夜の訪問者」刊行。
- 庄野 潤三 28歳 島尾敏雄の推薦で「愛撫」を雑誌「新文学」に発表。中山義秀からこの作品について葉書をもらう。
- 喜志 邦三 51歳 同人雑誌「交替」創刊。
- 稲畑 汀子 18歳 小林聖心女子学院大学に入学するが、1年で中退。祖父・虚子、父・年尾の手ほどきを受け、本格的に俳句の修行を始める。
- 野間 宏 34歳 4月、『青年の環』第一部を河出書房より刊行。
- 富士 正晴 36歳 2月、圭文社が倒産。3月、清水静栄と結婚。5月、毎日出版文化賞の委員になる。
- 高橋 和巳 18歳 7月、新制京都大学文学部第一期生として入学。
- 永田 耕衣 49歳 1月、社内で耕衣中心の俳誌「琴座(りらざ)」が生まれる。
- 阪本 勝 50歳 有馬から六甲の市営住宅に移る。
- 鷲尾 三郎 41歳 『疑問の指輪』でデビュー。
- 藤井 重夫 33歳 11月、大阪西成区岸ノ里へ転居。
- 上田 三四二 25歳 京大付属病院第三内科入局。医師国家試験合格。 月歌誌「新月」に加わる。
時代背景
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1950 |
- 【主な作品】
- 足立 巻一
『全日本児童詩集(共編)』
- 石川 達三
『風にそよぐ葦』
- 井上 靖
『猟銃・闘牛』
- 井伏 鱒二
『本日休診』
- 宇野 浩二
『うつりかはり』
- 宇野 浩二
『思ひ草』
- 大岡 昇平
『武蔵野夫人』
- 椎名 麟三
『病院裏の人々』
- 島尾 敏雄
『贋学生』
- 富田 砕花
『歌風土記 兵庫県』
- 林 芙美子
『茶色の眼』
- 和辻 哲郎
『鎖国―日本の悲劇』
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- 阿部 知二 47歳 イギリスのエディンバラで開かれた国際ペンクラブ大会に日本代表として参加する。この間一家は東京に転居。
- 井上 靖 43歳 『闘牛』により第22回芥川賞を受賞。
- 井伏 鱒二 52歳 第1回読売文学賞受賞。
- 遠藤 周作 27歳 6月、終戦最初の留学生として現代カトリック文学を勉強する為フランスへ。ルーアンの建築家ロビンヌ家に預けられ、その後、リヨン大学入学する。
- 大佛 次郎 53歳 『帰郷』により芸術院賞受賞。
- 黒岩 重吾 26歳 勧業証券を辞める。
- 今 東光 52歳 春日大社、四天王寺で易占講習会を始める。
- 佐多 稲子 46歳 6月、マッカーサー指令により、共産党中央委員24名が公職追放される。この年より共産党臨時指導部は婦人民主クラブに対して干渉を強める。稲子等婦人民主クラブ中央委員は、婦民の主体性を守るため党の方針に反対。12月党と婦人民主クラブの対立が表面化。
- 椎名 麟三 39歳 日本基督教団上原教会で洗礼を受ける。
- 直原 弘道 20歳 占領政策違反容疑で家宅捜査を受ける。
- 獅子 文六 57歳 2月、妻・シヅ子死去。4月、巴絵と二人で神奈川県大磯町に転居。5月、『自由学校』を朝日新聞に連載。『てんやわんや』映画化。
- 島尾 敏雄 33歳 『出孤島記』、第1回戦後文学賞受賞。神戸市外国語大学助教授となる。
- 竹中 郁 46歳 「子どもの詩の会」を大阪児童文化会館で開く。
- 筒井 康隆 16歳 大阪府立春日丘高校に入学。演劇部入部、映画に熱中する。
- 富田 砕花 60歳 1月、芦屋市立精道中学校校歌作詞。兵庫県立長田高等学校、私立報徳学園校歌作詞。神戸新聞連載の「歌風土記」が朝倉斯道によって「歌風土記・兵庫県」として纏められる。
- 平岩 弓枝 18歳 4月、日本女子大学文学部国文科に入学。
- 宮本 百合子 51歳 『十二年の手紙』その一刊行。2月、顕治九州に長期出張。6月日本共産党中央委員会に対し占領軍の公職追放令。10月「道標」第三部完結。12月8日東京大学戦没学生記念の集会に出席、講演。
- 安水 稔和 19歳 詩誌「ぽえとろ」創刊。
- 山田 風太郎 28歳 3月、東京医科大学を卒業。
- 吉川 英治 58歳 4月、畢生の大作「新・平家物語」の連載が「週刊朝日」に始まる。6月、次女・香屋子誕生。
- 吉村 昭 23歳 学習院大学に入学。10月、体調を崩し寝込む。
- 吉屋 信子 54歳 1月14日、母・マサ、砂土原町の次兄の家にて死去。信子は棺を抱いて号泣した。年末、東京二番町の新居に入る。
- 和辻 哲郎 61歳 11月、倫理に関する研究およびその普及を図ることを目的とし、日本倫理学会成立。初代会長に推される。
- 安西 篤子 23歳 長男・崇が生まれる。
- 上坂 高生 23歳 早稲田大学文学部中退。
- 三枝 和子 21歳 関西学院大学文学部哲学科卒業、大学院進学。
- 坂本 遼 46歳 朝日新聞論説委員就任。
- 木山 捷平 46歳 7月、心労のため帰郷し、11月に再び上京する。
- 内海 信之 66歳 「明星」「文庫」「新声」「新潮」「新文林」「音楽」「音楽会」等に掲載した作品を集めた詩集「花」を刊行。
- 浅見 淵 51歳 早稲田大学高等学院の専任教員となる。
- 赤尾 兜子 25歳 「毎日新聞」編集局に入社。神戸支局勤務となる。
- 今 日出海 47歳 「天皇の帽子」により第23回直木賞を受賞する。
- 喜志 邦三 52歳 4月、神戸女学院大学に再任。「交替」を「交替詩派」と改題。
- 稲垣 足穂 51歳 京都に赴き、藤原志代と結婚。
- 野間 宏 35歳 5月、『青年の環』第二部を河出書房より刊行(以後12年間中絶)。
- 河井 酔茗 76歳 5月、日本詩人クラブ創設と同時に名誉会員に推される。
- 岡部 伊都子 27歳 10月、「暮しの手帖」に投稿した「ねまきの夢」が掲載。
- 藤枝 静男 43歳 浜松市で眼科医院を開業。
- 水木 しげる 28歳 神戸市兵庫区水木通でアパートを経営。名前は「水木荘」。「水木しげる」のペンネームはこの「水木荘」から取った。アパートの住人に紙芝居画家がいて、紙芝居画家となる。
- 藤井 重夫 34歳 5月、「嫁コ」をNHKラジオで放送。
時代背景
- 神戸博開幕
- 神戸市御影・魚崎・住吉を合併し全国第3の都市に
- ジェーン台風
- 朝鮮動乱はじまる(縲
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1951 |
- 【主な作品】
- 阿部 知二
『ヨーロッパ紀行』
- 井上 靖
『白い牙』
- 井伏 鱒二
『遥拝隊長』
- 井伏 鱒二
『かきつばた』
- 宇野 浩二
『思ひ川』
- 大佛 次郎
『おぼろ駕籠』
- 椎名 麟三
『嫉妬』
- 椎名 麟三
『赤い孤独者』
- 獅子 文六
『自由学校』
- 林 芙美子
『めし』
- 林 芙美子
『浮雲』
- 深尾 須磨子
『砂漠の息子』
- 深尾 須磨子
『洋燈と花』
- 山口 誓子
『青女』
- 湯川 秀樹
『素粒子論(共著)』
- 吉川 英治
『新・平家物語(第1巻縲恆』
- 小田 実
『明後日の手記』
- 石上 玄一郎
『自殺案内者』
- 白洲 正子
『梅若実聞録』
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- 井上 靖 44歳 毎日新聞社を退社。以後創作の執筆と取材、講演のための旅行が続く。
- 宇野 浩二 60歳 『思ひ川』、第2回読売文学賞受賞。星野玉子と結婚。
- 円地 文子 46歳 河盛好蔵の紹介により作品を『小説新潮』に発表。しばらくぶりに本格的な発表の場を得る。
- 遠藤 周作 28歳 11月、「カトリック・ダイジェスト」に『赤ゲットの佛蘭西旅行』を翌年7月まで連載。
- 小松 左京 20歳 イタリア文学科に進学。この前年頃から、モリミノルのペンネームで漫画を描く。
- 今 東光 53歳 大阪府八尾市中野の天台院の住職になり、河内に移り天台院の復興にあたる。小説をまた再び書き出す。
- 佐多 稲子 47歳 宮本百合子死去、その葬儀委員となる。3月、婦人民主クラブに対する共産党指導部の干渉に反対した行為により、共産党から除名処分を受ける。4月、長男・健造は反戦活動により検挙され、アメリカの軍事裁判にかけられるが、稲子はその釈放運動に奔走。5月、無罪釈放となる。
- 直原 弘道 21歳 岡山の郷里で農業、家事手伝い。新日本文学会入会。
- 獅子 文六 58歳 1月、胃潰瘍のため吐血、入院、手術。5月、松方幸子と結婚。6月、長女・巴絵が結婚。この年、『自由学校』が上演され、また映画化された。
- 富田 砕花 61歳 NHKラジオ歌謡「消えた虹」「窓を開けろ」作詞。兵庫県立兵庫工業高等学校校歌作詞。
- 林 芙美子 47歳 朝日新聞に『めし』を連載。心臓麻痺で永眠。
- 宮本 百合子 51歳 1月21日電撃性髄膜炎菌敗血症により死去。51歳であった。
- 吉村 昭 24歳 肺結核再発の疑いがあり、4月、結核療養所で検査の結果肺炎とわかる。回復後、通学。
- 吉屋 信子 55歳 6月、取材のため山口県萩へ旅行、その途次秋芳洞の前で林芙美子の訃を知る。同夜宿舎で追悼文を書く。7月、保谷市滝ノ川学園見学。
- 和辻 哲郎 62歳 10月、『鎖国』に対して読売文芸賞。
- 三枝 和子 22歳 大学院中退。森川達也と結婚。
- 時実 新子 22歳 4月、長男・隆史誕生。
- 内海 信之 67歳 公職追放解除。
- 西東 三鬼 51歳 10月、第三句集『今日』刊行。
- 庄野 潤三 30歳 大阪市立南高校を辞し、朝日放送に入社。学芸課に勤務して教養番組制作を担当。
- 野溝 七生子 54歳 東洋大学国文学科専任講師に迎えられ、近代文学を講義。
- 富士 正晴 38歳 7月、毎日新聞大阪本社資料部図書室の臨時雇いとなる。
- 高橋 和巳 20歳 4月、文学科中国語学中国文学を専攻。
- 吉井 勇 65歳 8月、左京区浄土寺に転居。
- 神西 清 48歳 「ワーニャ伯父さん」の舞台脚本としての翻訳で芸術選奨文部大臣賞受賞。
- 武田 繁太郎 32歳 『風潮』で第1回文学者賞を受賞。
- 須賀 敦子 22歳 聖心女子大学外国語学部英語・英文科卒業。
- 岡部 伊都子 28歳 1月、小文集『紅しぼり』を自費出版。
- 阪本 勝 52歳 3月、歌集『風塵』(市民同友会)刊行。4月、尼崎市長選に出馬、当選。尼崎市長就任。
- 三浦 綾子 29歳 10月、旭川赤十字病院に入院。
- 鷲尾 三郎 43歳 上京し作家に専念。
- 藤井 重夫 35歳 9月から11月末にかけて大阪成人学校にて「映画と文学」を講義。11月、朝日新聞東京本社へ転勤(『アサヒグラフ』編集部、以降図書編集部、『婦人朝日』→『週刊朝日』編集部)。12月、東京都世田谷区大原町へ転居。
時代背景
- 神戸王子動物園開園
- 神戸みなと祭りで国際行列
- 対日平和条約調印
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1952 |
- 【主な作品】
- 大岡 昇平
『野火』
- 椎名 麟三
『邂逅』
- 白鳥 省吾
『平和の序曲』
- 深尾 須磨子
『深尾須磨子詩集』
- 三好 達治
『卓上の花』
- 三好 達治
『新唐詩選』
- 三好 達治
『駱駝の瘤にまたがつて』
- 和辻 哲郎
『日本倫理思想史 上巻・下巻』
- 阿波野 青畝
『春の鳶』
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- 石川 達三 47歳 文芸家協会理事長。
- 遠藤 周作 29歳 体調を崩し吐血する。6月から8月までスイスとの国境近くのコンブルウの国際学生療養所で過ごす。12月、肺結核悪化で、パリの大学部にあるジュルダン病院に入院。
- 大岡 昇平 43歳 『野火』、第3回読売文学賞受賞。
- 佐多 稲子 48歳 5月、メーデー流血事件。7月、共産党臨時指導部の呼びかけで党復帰のため上申書を提出。8月、新宿区柏木に転居。9月、選挙応援のため江東地区をまわる。同月、メーデー事件の公判を傍聴。
- 椎名 麟三 41歳 初めて映画に関係し、シナリオ『煙突の見える場所』を書く。
- 直原 弘道 22歳 神戸に戻る。
- 島尾 敏雄 35歳 神戸市外国語大学を退職。東京都江戸川区小岩町に転居。都立向丘高等学校定時制非常勤講師となる。現在の会、新日本文学会、一二会に参加。
- 寿岳 文章 52歳 甲南大学教授就任。
- 城山 三郎 25歳 3月、一橋大学を卒業。父大病のため帰郷の必要あり、たまたま話のあった岡崎の愛知学芸大学に奉職し、「景気論」などを担当する。また、金城学院にも出講する。
- 妹尾 河童 22歳 上京し、藤原義江宅に3年間居候をする。
- 富田 砕花 62歳 2月、兵庫県立柏原高等学校、神戸市立川池小学校校歌作詞。8月、兵庫県立八鹿高等学校校歌作詞。9月、私立静岡精華学園校歌作詞。11月、兵庫県立香住高等学校校歌作詞。
- 森 はな 43歳 高砂市・伊保小学校に転任。創作劇『お祭りに来た兄弟』でNHK主催第1回近畿学校劇コンクールにて最優秀賞を受賞。夫・種樹の生家(加古川市)に転居。
- 吉村 昭 25歳 後の夫人、学習院短大国文科に在籍中の北原節子と知り合う。三島由紀夫が学習院在学中に出していた同人誌「赤絵」を継承し、「死体」を発表。三島の賛辞をうけた。
- 吉屋 信子 56歳 5月、前年執筆の短編『鬼火』により第4回女流文学者会賞受賞。
- 小田 実 20歳 大阪府立(新制)夕陽丘高校卒業、東京大学教養学部入学。
- 石上 玄一郎 42歳 「現象」創刊。
- 大森 一樹 0歳 3月3日、大阪市に生まれる。
- 菊田 一夫 44歳 4月、NHK連続放送劇『君の名は』ラジオ放送開始(~1954)。大ヒット作となる。
- 直井 潔 37歳 「淵」で芥川賞候補となる。志賀直哉の序文を付して『淵』(中央公論社)刊行。
- 木山 捷平 48歳 12月、練馬区に転居。ここが生涯の住まいとなった。
- 内海 信之 68歳 龍野市長より「功労章」を贈られる。
- 西東 三鬼 52歳 6月、「断崖」創刊。主宰となる.
- 今 日出海 49歳 この年、小林秀雄と渡仏。翌年帰国する。
- 野溝 七生子 55歳 東洋大学文学部助教授となる。
- 野間 宏 37歳 2月、書き下ろし長編『真空地帯』を河出書房より刊行。11月、『真空地帯』により毎日出版文化賞受賞。
- 富士 正晴 39歳 「VIKING」同人・久坂葉子死去。
- 山本 周五郎 49歳 『よじょう』を「週刊朝日」陽春読物号に発表。
- 吉井 勇 66歳 1月、小説集『蝦蟆鉄拐』(中央公論社)刊行。
- 武田 繁太郎 33歳 『生野銀山』で芥川賞候補。
- 須賀 敦子 23歳 両親の反対を押し切り、慶応義塾大学大学院社会学研究科に入学。
- 永田 耕衣 52歳 三菱製紙高砂工場製造部長に任命される。のち、研究部長を兼務し、多忙な生活であった。
- 三浦 綾子 30歳 2月、札幌医科大学附属病院に転院。5月、脊椎カリエスと診断される。7月、札幌北一条教会の小野村林蔵牧師により病床受洗。
- 河合 雅雄 28歳 京都大学理学部動物学科卒業。
- 永井 荷風 73歳 文化勲章受章。
- 藤井 重夫 36歳 1月、小説「佳人」が芥川賞候補作品となる。5月、川端康成先生宅を訪問、初対面。「佳人」推薦・絶賛批評のお礼を述べる。以降2回訪問した。
- 上田 三四二 28歳 9月国立京都療養所に赴任。
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1953 |
- 【主な作品】
- 井上 靖
『あすなろ物語』
- 井上 靖
『異域の人』
- 宇野 浩二
『世にも不思議な物語』
- 宇野 浩二
『芥川龍之介』
- 椎名 麟三
『愛と死の谷間』
- 高浜 虚子
『朝日俳句第1集』
- 坂本 遼
『子どもの綴方・詩』
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- 阿部 知二 50歳 前年のメーデー事件の特別弁護人として法廷に立つ。以後、社会的活動が増していく。
- 宇野 浩二 62歳 この頃から肺結核におかされる。広津和郎とともに松川事件控訴審を聴く。
- 円地 文子 48歳 12月、『ひもじい月日』を「中央公論」に発表。翌年、同作品により第6回女流文学者賞を受賞。この頃、結婚生活が破綻をきたしはじめ、また乳房・子宮喪失等の経験を作家的開眼のバネに、作品の執筆・構想を練る。
- 遠藤 周作 30歳 1月、2年半の滞仏を終え、帰国の途につく。2月、帰国する。帰国後1年の間は体調が回復せず寝ていることが多かった。「カトリック・ダイジェスト」が12月号で終刊。『フランスの大学生』を処女出版。12月、母・郁、脳溢血で突然の死去。臨終に間に合わなかった。
- 大岡 昇平 44歳 ロックフェラー財団の奨学金を受け渡米。
- 黒岩 重吾 29歳 産業新聞入社。脊髄灰白質髄炎で中之島の回生病院に入院。
- 小松 左京 22歳 単位不足で留年。(一般教養の数学と体育理論)
- 今 東光 55歳 産経新聞記者だった司馬遼太郎を識る。
- 佐多 稲子 49歳 3月、新日本文学会金沢支部が主宰した「多喜二・百合子を偲ぶ文学祭」に出席するため、中野重治とともに金沢に行く。11月、長男健造結婚。
- 獅子 文六 59歳 自伝的小説『娘と私』を「主婦之友」に連載。5月、英女王の戴冠式参列のため3度目の外遊。パリで巴絵夫妻と会い、帰国。12月、長男・敦夫が誕生。
- 島尾 敏雄 36歳 「構想の会」参加。
- 筒井 康隆 19歳 関西芸術アカデミー研究科に入学。同志社大学文学部に入学、美学・芸術学専攻。
- 富田 砕花 63歳 1月、「別子建設(株)社歌」作詞。2月、高村光太郎と会談。10月、兵庫県立御影高等学校校歌作詞。年末、友情による新居完成。
- 宮本 輝 大阪市立曾根崎小学校に入学。
- 宮本 百合子 1月、宮本百合子全集全十五巻(河出書房)完結。(大森寿恵子編)
- 三好 達治 53歳 2月、『駱駝の瘤にまたがつて』『午後の夢』その他の全詩業により芸術院賞受賞。
- 森 はな 44歳 創作劇『峠のお祭り』で再び最優秀賞を受賞。この頃、放送開始のテレビに出演。
- 山口 誓子 52歳 西宮市苦楽園に転居。
- 山田 風太郎 31歳 6月、佐藤啓子と結婚する。
- 湯川 秀樹 46歳 アメリカより帰国。京都市名誉市民となる。
- 吉川 英治 61歳 「新・平家物語」で菊池寛賞受賞。受賞祝賀会と結婚披露宴をおこなう。11月、東京品川へ移る。
- 吉村 昭 26歳 大学中退と同時に三兄の経営する紡績会社に入社。11月、 作家北原節子と結婚、挙式前に退社。
- 和辻 哲郎 64歳 11月、『日本倫理思想史』に対して毎日出版文化賞。
- 安西 篤子 26歳 中山義秀に師事し、小説を書き始める。
- 菊田 一夫 45歳 『君の名は』が松竹で三部作映画化。
- 内海 信之 69歳 神戸地方法務局龍野支局「人権擁護委員」となる。
- 赤尾 兜子 28歳 神戸市須磨区行幸町へ転居。近所に住む永田耕衣を頻繁に訪ね、大きな刺激と影響を受けた。
- 庄野 潤三 32歳 3月、伊藤静雄死去。「喪服」が芥川賞候補となる。朝日放送東京支社に転勤。吉行淳之介、阿川弘之、島尾敏雄、安岡章太郎、小島信夫ら同世代の友人と交わる。
- 喜志 邦三 55歳 11月、同人誌「再現」創刊。
- 富士 正晴 40歳 3月、伊東静雄死去。6月、久坂葉子の小説を編集して『女』(人文書院)を出版。7月、桑原武夫と共編で『伊東静雄詩集』(創元社)を出版。8月、毎日新聞図書室をやめる。
- 神西 清 50歳 友人堀辰雄の死に会い、心身ともに疲弊する。堀辰雄全集刊行委員会を作り、その仕事に携わる。
- 須賀 敦子 24歳 慶応義塾大学大学院中退。パリ大学に留学(~1955)。
- 金子 兜太 34歳 9月、日本銀行神戸支店に勤務。神戸市灘区に居住。(1958年1月まで)
- 岡部 伊都子 30歳 12月、神戸の住吉にある姉の家に移る。
- 永田 耕衣 53歳 「天浪」脱退。「鶴」に戻る。以降、西東三鬼から怒りを浴びることになる。
- 阪本 勝 54歳 10月、兵庫県下の文化団体「半どんの会」が創立され、会員となる。
- 三浦 綾子 31歳 10月、札幌医科大学病院を退院、自宅療養。
- 河合 雅雄 29歳 兵庫県立農科大学助手。
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1954 |
- 【主な作品】
- 阿部 知二
『人工庭園』
- 阿部 知二
『現代の文学』
- 石川 達三
『自分の穴の中で』
- 椎名 麟三
『自由の彼方で』
- 深尾 須磨子
『黄昏の薔薇』
- 山田 風太郎
『妖異金瓶梅』
- 石上 玄一郎
『黄金分割』
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- 遠藤 周作 31歳 「現代評論」に参加し『マルキ・ド・サド評伝』を発表。
- 小松 左京 23歳 京都大学文学部イタリア文学科卒業。
- 佐多 稲子 50歳 4月、新日本文学会中央委員として「原水爆禁止を訴う」の声明文を発表。
- 椎名 麟三 43歳 初めてのラジオドラマ『台風の夜』、東京放送で放送。
- 直原 弘道 24歳 北村節子と結婚。
- 獅子 文六 60歳 8月、初孫・泰子が生まれる。長い交友関係にあった岸田国士が死去する。
- 島尾 敏雄 37歳 「現代評論」参加。妻・ミホ、心因性反応発病。
- 城山 三郎 27歳 1月、小山容子と結婚。
- 妹尾 河童 24歳 独学で舞台美術家としてオペラ「トスカ」でデビュー。
- 高浜 虚子 80歳 俳人としては史上初の文化勲章を授与された。
- 富田 砕花 64歳 11月、「小野市歌」、神戸大学付属明石中学校校歌作詞。
- 灰谷 健次郎 20歳 大阪学芸大学(現国立大阪教育大学)入学。
- 平岩 弓枝 22歳 3月、日本女子大学文学部国文科を卒業。
- 安水 稔和 23歳 神戸大学英米文学科卒業。
- 山田 風太郎 32歳 10月、長女・佳織が生れる。
- 吉村 昭 27歳 9月、原糸を注文してくれた工場が代価としてセーター類を送付。販売のため青森へ。後、妻を呼び寄せ青森,宮城,北海道を旅する。
- 吉屋 信子 58歳 戦前にもやったゴルフを再開。競馬も上京してから熱心に通い、クロカミ,イチモンジなどの馬を持つに至った。
- 安西 篤子 27歳 横光利一門下の同人誌「南北」に参加。
- 上坂 高生 27歳 「みち潮」で第1回小説新潮賞受賞。
- 時実 新子 25歳 「神戸新聞」川柳壇初投句、入選。
- 野間 宏 39歳 2月、次男・新時誕生。
- 山本 周五郎 51歳 『樅ノ木は残った』を「日本経済新聞」に連載(~1958)。
- 高橋 和巳 23歳 3月、文学科中国語学中国文学専攻を卒業。4月、大学院修士課程に進学。布施市立日新高等学校定時制講師となる。11月、岡本和子と結婚。
- 吉井 勇 68歳 11月、随筆集『東京・京都・大阪』(中央公論社)刊行。
- 森田 たま 60歳 6月、国際ペン大会日本代表として、アムステルダムの会議に出席。その後、イギリス、ドイツなど十三ヶ国を回った。
- 岡部 伊都子 31歳 朝日放送で「てのひら小説」や「四百字の言葉」の原稿を担当。
- 阪本 勝 55歳 10月、随筆集『市長の手帖』(新元社)刊行。11月、尼崎市長辞任。12月、兵庫県知事選挙立候補、当選。兵庫県知事に就任。11月、但馬コウノトリ保護協賛会名誉会長に就任。
- 三浦 綾子 32歳 5月、前川正逝去(享年35)。
- 丸山 義二 51歳 日本農民文学会が設立され、翌年(1955)常任理事に就任する。
- 鷲尾 三郎 46歳 探偵作家クラブ新人奨励賞を受賞。
- 永井 荷風 75歳 日本芸術院会員となる。
- 上田 三四二 30歳 11月高原拓蔵のペンネームで「異質への情熱」が『短歌研究』の新人評論に入選。
- 遠藤 周作 31歳 「現代評論」に参加し『マルキ・ド・サド評伝』を発表。
- 小松 左京 23歳 京都大学文学部イタリア文学科卒業。
- 佐多 稲子 50歳 4月、新日本文学会中央委員として「原水爆禁止を訴う」の声明文を発表。
- 椎名 麟三 43歳 初めてのラジオドラマ『台風の夜』、東京放送で放送。
- 直原 弘道 24歳 北村節子と結婚。
- 獅子 文六 60歳 8月、初孫・泰子が生まれる。長い交友関係にあった岸田国士が死去する。
- 島尾 敏雄 37歳 「現代評論」参加。妻・ミホ、心因性反応発病。
- 城山 三郎 27歳 1月、小山容子と結婚。
- 妹尾 河童 24歳 独学で舞台美術家としてオペラ「トスカ」でデビュー。
- 高浜 虚子 80歳 俳人としては史上初の文化勲章を授与された。
- 富田 砕花 64歳 11月、「小野市歌」、神戸大学付属明石中学校校歌作詞。
- 灰谷 健次郎 20歳 大阪学芸大学(現国立大阪教育大学)入学。
- 平岩 弓枝 22歳 3月、日本女子大学文学部国文科を卒業。
- 安水 稔和 23歳 神戸大学英米文学科卒業。
- 山田 風太郎 32歳 10月、長女・佳織が生れる。
- 吉村 昭 27歳 9月、原糸を注文してくれた工場が代価としてセーター類を送付。販売のため青森へ。後、妻を呼び寄せ青森,宮城,北海道を旅する。
- 吉屋 信子 58歳 戦前にもやったゴルフを再開。競馬も上京してから熱心に通い、クロカミ,イチモンジなどの馬を持つに至った。
- 安西 篤子 27歳 横光利一門下の同人誌「南北」に参加。
- 上坂 高生 27歳 「みち潮」で第1回小説新潮賞受賞。
- 時実 新子 25歳 「神戸新聞」川柳壇初投句、入選。
- 野間 宏 39歳 2月、次男・新時誕生。
- 山本 周五郎 51歳 『樅ノ木は残った』を「日本経済新聞」に連載(~1958)。
- 高橋 和巳 23歳 3月、文学科中国語学中国文学専攻を卒業。4月、大学院修士課程に進学。布施市立日新高等学校定時制講師となる。11月、岡本和子と結婚。
- 吉井 勇 68歳 11月、随筆集『東京・京都・大阪』(中央公論社)刊行。
- 森田 たま 60歳 6月、国際ペン大会日本代表として、アムステルダムの会議に出席。その後、イギリス、ドイツなど十三ヶ国を回った。
- 岡部 伊都子 31歳 朝日放送で「てのひら小説」や「四百字の言葉」の原稿を担当。
- 阪本 勝 55歳 10月、随筆集『市長の手帖』(新元社)刊行。11月、尼崎市長辞任。12月、兵庫県知事選挙立候補、当選。兵庫県知事に就任。11月、但馬コウノトリ保護協賛会名誉会長に就任。
- 三浦 綾子 32歳 5月、前川正逝去(享年35)。
- 丸山 義二 51歳 日本農民文学会が設立され、翌年(1955)常任理事に就任する。
- 鷲尾 三郎 46歳 探偵作家クラブ新人奨励賞を受賞。
- 永井 荷風 75歳 日本芸術院会員となる。
- 上田 三四二 30歳 11月高原拓蔵のペンネームで「異質への情熱」が『短歌研究』の新人評論に入選。
時代背景
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1955 |
- 【主な作品】
- 石川 達三
『四十八歳の抵抗』
- 井上 靖
『黒い蝶』
- 井上 靖
『姨捨』
- 円地 文子
『朱を奪うもの』
- 遠藤 周作
『白い人・黄色い人』
- 大岡 昇平
『酸素』
- 椎名 麟三
『美しい女』
- 島尾 敏雄
『われ深きふちより』
- 島尾 敏雄
『帰巣者の憂鬱』
- 高浜 虚子
『五百句・五百五十句・六百句』
- 高浜 虚子
『六百五十句』
- 深尾 須磨子
『動物の対話』
- 安水 稔和
『存在のための歌』
- 山口 誓子
『和服』
- 湯川 秀樹
『宇宙船及び中間子論(共著)』
- 和辻 哲郎
『日本芸術史研究 第一巻―歌舞伎と操浄瑠璃』
- 和辻 哲郎
『桂離宮―製作過程の考察』
- 白洲 正子
『私の芸術家訪問記』
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- 円地 文子 50歳 『ひもじい月日』を正宗白鳥が「読売新聞」紙上で激賞。6月、谷崎潤一郎の『武州公秘話』を脚色し、歌舞伎座で上演。昭和3年以来、久しぶりに舞台上演に携わる。8月、『朱を奪うもの』を発表。
- 遠藤 周作 32歳 7月、『白い人』により第33回芥川賞を受賞。この前後の同賞受賞者である安岡章太郎、吉行淳之介、庄野潤三らと共に「第三の新人」と呼ばれる。9月、岡田幸三郎の長女で当時慶応大学仏文科に通う順子と結婚。12月、処女短編集『白い人・黄色い人』を刊行。
- 佐多 稲子 51歳 1月、共産党の分裂にからむ新文学会内部の混乱に苦しみ、その第7回大会直後の幹事会で常任幹事を辞退する。7月、共産党が反対派との統一をめざして「六全協」の新方針を打ち出したことにより、党への無条件復帰が正式に認められる。
- 島尾 敏雄 38歳 向丘孝行退職。奄美大島名瀬市転居。
- 白鳥 省吾 65歳 千葉市の新居に移る。
- 城山 三郎 28歳 9月、長女・弓子誕生したが、11月死去。この年、一橋大学経済研究所に10ヶ月出張。
- 筒井 康隆 21歳 青猫座に入団。スタインベック「二十日鼠と人間」に主演。
- 富田 砕花 65歳 兵庫県立姫路南高等学校校歌作詞。10月、東北旅行。
- 平岩 弓枝 23歳 大学を卒業したが、就職せず結婚もする気もなかった。友人が心配して「これからどうする」と聞くから、「何か物を書くような職業につきたい」と答えたら、作家の戸川幸夫に紹介してくれた。しかし、それまで小説など書いたことがなかった。
- 村上 春樹 6歳 西宮市立香櫨園小学校入学。
- 吉村 昭 28歳 次兄が役員を務める繊維関係の団体の事務局に勤める。同人誌「文学者」に入会。10月5日、長男・司誕生。「文学者」休刊に伴い同人誌「Z」入会。
- 吉屋 信子 59歳 5月8日、持馬イチモンジNHK杯優勝。吉川英治の愛馬ケゴンと争って勝ったがダービーは失った。
- 和辻 哲郎 66歳 11月3日、文化勲章をうける。
- 石上 玄一郎 45歳 坪内英子と結婚。
- 菊田 一夫 47歳 東宝社長小林一三に迎えられ、東宝取締役(演劇担当役員)に就任。
- 浅見 淵 56歳 「文学界」1月号より、同人雑誌評を担当。6月、編集・発行人として「内部」を発刊(第3号で終刊)。
- 庄野 潤三 34歳 「プールサイド小景」で第三十二回芥川賞受賞。8月、朝日放送退社。文筆生活に入る。
- 五十嵐 播水 56歳 神戸市立中央市民病院院長となる。
- 喜志 邦三 57歳 神戸女学院大学研究所所長就任。
- 賀川 豊彦 67歳 ノーベル平和賞候補者として推薦される。
- 高橋 和巳 24歳 3月、布施市立日新高等学校定時制講師を辞職。和子夫人の京都の実家へ転居。
- 高橋 和巳 24歳 3月、布施市立日新高等学校定時制講師を辞職。和子夫人の京都の実家へ転居。
- 吉井 勇 69歳 3月、『吉井勇全歌集』(中央公論社)刊行。6月、札幌丸善にて個展開催。
- 金子 兜太 36歳 第一句集『少年』刊行。翌年(1956)『少年』で現代俳句協会賞受賞。
- 永田 耕衣 55歳 三菱製紙高砂工場を定年退職。神戸市に転居。近所には赤尾兜子がいた。毎日新聞神戸版の俳句選者となる。
- 白洲 正子 45歳 銀座の染織工芸店「こうげい」の開店に協力し、翌年直接経営者となる。
- 水木 しげる 33歳 西宮の今津に転居。
- 元永 定正 33歳 具体美術協会の中心メンバーとなる。
- 伊藤 貴麿 62歳 「西遊記」(上・中・下)を岩波少年文庫より刊行、50刷を越す。
- 里見 ? 67歳 『恋ごころ』で第7回読売文学賞(小説賞)受賞。
- 上田 三四二 31歳 2月第1歌集『黙契』刊行。
時代背景
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1956 |
- 【主な作品】
- 井上 靖
『氷壁』
- 井上 靖
『その日そんな時刻』
- 井上 靖
『本覚坊遺文』
- 椎名 麟三
『運河』
- 島尾 敏雄
『夢の中での日常』
- 安水 稔和
『愛について』
- 湯川 秀樹
『人間と科学』
- 小田 実
『わが人生の時』
- 谷崎 潤一郎
『鍵』
|
- 足立 巻一 43歳 新大阪新聞社に退社し、以後文筆業、週刊誌の執筆、ラジオ・テレビの番組構成、諸雑誌の編集などで生計を立てる。
- 井伏 鱒二 58歳 日本芸術院賞受賞。
- 宇野 浩二 65歳 孫文の九十周年生誕祭に日本代表として参加するため中国旅行。
- 円地 文子 51歳 4月、母・鶴子死去。
- 大佛 次郎 59歳 咽頭癌の手術、このときから禁煙。
- 黒岩 重吾 32歳 退院後、釜ヶ崎で「ドヤ」生活、投稿、占い師等をした後キャバレー宣伝部員に。(59年まで)
- 小松 左京 25歳 高橋和巳らと同人誌「対話」創刊。
- 今 東光 58歳 1月、母・綾、死去。4月、帝塚山学院の講師に就任。
- 佐多 稲子 52歳 8月、原水爆禁止世界大会に新日本文学会を代表して参加のため、長崎に行く。12月、次女達枝結婚。
- 椎名 麟三 45歳 『美しい女』、芸術選奨文部大臣賞受賞。
- 直原 弘道 26歳 現代詩神戸研究会結成に参加。サークル誌「青い実」主宰(~1959)
- 島尾 敏雄 39歳 鹿児島県立大島高等学校、大島実業高等学校定時制の非常勤講師となる。名瀬市の聖心教会で、カトリックの洗礼を受ける。
- 城山 三郎 29歳 2月、母・寿々子急死。同月、『中京財界史』上下2冊を中部経済新聞より刊行。11月、長男・有一誕生。12月、『生命の歌』を「近代批評」に発表。
- 妹尾 河童 26歳 伊庭歌劇賞。(オペラ「領事」「トロヴァトーレ」)
- 筒井 康隆 22歳 同人誌「シナリオ新人」に加盟。
- 灰谷 健次郎 22歳 神戸市立学校教員、児童詩誌「きりん」を知る。また、詩誌「輪」の同人となり、詩人として活躍。
- 宮本 輝 富山市立八人町小学校に転入。
- 三好 達治 56歳 「新潮」連載の紀行文『月の十日』執筆のため、前年より毎月各地に旅行。8月、母・タツ80歳で死去。
- 吉村 昭 29歳 節子夫人、同人誌「Z」入会。
- 石上 玄一郎 46歳 大阪成蹊女子短大教授就任(国文学)。神戸市東灘区に転居。
- 三枝 和子 27歳 同人雑誌「文芸人」創刊(~1957)。
- 時実 新子 27歳 「ふあうすと」同人参加。
- 浅見 淵 57歳 12月、『昭和の作家たち』(弘文堂)刊行。
- 赤尾 兜子 31歳 新俳句懇話会のメンバーとなり、金子兜太、堀葦男ら関西前衛作家と懇意になる。歌人塚本邦雄を知る。
- 西東 三鬼 56歳 9月、大阪府寝屋川から神奈川県葉山に転居。10月、角川書店に入社。「俳句」の編集長となる。
- 喜志 邦三 58歳 「再現」を「潅木」と改め、内容を一新して再出発。
- 稲畑 汀子 25歳 稲畑順三と結婚。
- 野溝 七生子 59歳 東洋大学文学部教授となる。
- 富士 正晴 43歳 『贋・久坂葉子伝』(筑摩書房)を出版。
- 高橋 和巳 25歳 3月、京都大学大学院修士課程修了。博士課程に進学。
- 吉井 勇 70歳 歌集『形影抄』(甲鳥書林)刊行。
- 河井 酔茗 82歳 日本文芸家協会名誉会員に推される。
- 岡部 伊都子 33歳 「四百字の言葉」の2年分をまとめた『おむすびの味』(創元社)刊行。
- 永田 耕衣 56歳 近所に住む赤尾兜子が足繁く訪問。俳句談義を交わした。当時神戸在住の金子兜太を知る。
- 早坂 暁 27歳 日本大学芸術学部演劇科卒業。
- 河合 雅雄 32歳 (財)日本モンキーセンター専任研究員。
- 伊藤 貴麿 63歳 「錦の中の仙女」を岩波少年文庫より刊行。
- 上田 三四二 32歳 11月『現代歌人論』刊行。
時代背景
|
1957 |
- 【主な作品】
- 井上 靖
『楼蘭』
- 井上 靖
『天平の甍』
- 井上 靖
『射程』
- 井伏 鱒二
『駅前旅館』
- 円地 文子
『妖』
- 円地 文子
『女坂』
- 今 東光
『お吟さま』
- 今 東光
『闘鶏』
- 椎名 麟三
『私の聖書物語』
- 獅子 文六
『娘と私』
- 島尾 敏雄
『島の果て』
- 白鳥 省吾
『晩翠献詩』
- 城山 三郎
『輪出』
- 深尾 須磨子
『詩は魔術である』
- 石上 玄一郎
『発作』
- 白洲 正子
『韋駄天夫人』
|
- 円地 文子 52歳 『女坂』で野間文芸賞を受賞。
- 遠藤 周作 34歳 6月、『海と毒薬』を「文学界」に発表。この作品が高い評価を得て、文壇的地位を確立する。この頃、ヘルツォーク神父還俗し、日本の女性と結婚。翌年には帰化。母と遠藤の精神的指導司祭だっただけに大きな衝撃を受ける。
- 小松 左京 26歳 結婚。父親の経営する理化学機械工場の工場長を勤める。
- 今 東光 59歳 1月、阪本勝(後の兵庫県知事)の推薦もあって宗教新聞・中外日報の社長になる。『お吟さま』を裏千家家元の機関誌「淡交」に連載。『お吟さま』により第36回直木賞を受賞。20数年ぶりの文壇復帰として話題を集めるとともに多数の連載を開始。
- 佐多 稲子 53歳 8月、松川事件現地調査団に加わり松川に行く。調査途中、吐血。帰京後直ちに会追う病院に入院(9月まで)。十二指腸潰瘍と診断される。11月、肝臓ジストマのため順天堂病院に入院。
- 椎名 麟三 46歳 心筋梗塞のため入院。
- 直原 弘道 27歳 「輪」同人参加。
- 島尾 敏雄 40歳 鹿児島県職員となり、奄美日米文化会館館長に就任。
- 城山 三郎 30歳 3月、城山近くの借家へ移る。これを機に文学に本腰を入れようと、城山三郎のペンネームを考え、「文学界」の新人賞に『輸出』を応募し、受賞。同誌7月号に掲載される。夏は信州で執筆にふけり、9月、『プロペラ機・着陸待て』を、11月『神武崩れ』を「文学界」に発表。
- 筒井 康隆 23歳 展示装飾の乃村工芸社に入社。
- 富田 砕花 67歳 1月14日、NHK「たべもの講座主婦日記」砕花夫婦出演。神戸新聞随想同人の会が東京であり飯田市の日夏、小田原市の長谷川如是閑を訪問。3月、豊岡市立豊岡北中学校校歌作詞。
- 平岩 弓枝 25歳 8月、処女作『つんぼ』を「大衆文芸」に発表。
- 深尾 須磨子 69歳 渡仏。(~1958)
- 宮本 輝 尼崎市立難波小学校に転入。
- 山田 風太郎 35歳 7月、長男・知樹が生れる。この年、西大泉に居を構える。
- 湯川 秀樹 50歳 パリ大学名誉博士を授けられる。
- 吉村 昭 30歳 「Z」廃刊。自ら同人誌「亜」を創刊(翌年「文学者」復刊に伴い廃刊)。節子のペンネームが北原から津村に。
- 吉屋 信子 61歳 2月、長年共同生活した千代を養嗣とする。
- 小田 実 25歳 東京大学文学部言語学科卒業、東京大学大学院人文科学研究科西洋古典学専攻修士課程入学。
- 時実 新子 28歳 「ふあうすと」を辞し、「川柳研究」幹事となる。
- 有本 芳水 71歳 7月、二男実死去。
- 木山 捷平 53歳 4月、『耳学問』刊行。
- 西東 三鬼 57歳 「俳句」編集長を辞任し、角川書店を退社。
- 庄野 潤三 36歳 ロックフェラー財団の招きで米国に留学。
- 野溝 七生子 60歳 『森鴎外とゲーテ』を比較文学会総会にて発表。
- 神西 清 54歳 3月11日逝去。鎌倉東慶寺に葬られた。
- 金子 兜太 38歳 朝日新聞阪神版俳句選者となる。
- 阪本 勝 58歳 10月、地方行政視察と研究のため渡米(2ヶ月間)。
- 水木 しげる 35歳 上京。貸本漫画家となり、処女作「ロケットマン」を執筆し、刊行した。
- 頴田島 一二郎 56歳 再び「ポトナム」発行及び編集代表となる。
- 丸山 義二 53歳 日本農民文学会事務局長に就任。
時代背景
|
1958 |
- 【主な作品】
- 宇野 浩二
『独断的作家論』
- 遠藤 周作
『海と毒薬』
- 高浜 虚子
『虚子百句』
- 宮本 百合子
『道標』
- 三好 達治
『路傍の秋』
- 安水 稔和
『鳥』
- 稲垣 足穂
『A感覚とV感覚』
|
- 井上 靖 51歳 『天平の甍』により第8回芸術選奨文部大臣賞を受賞。
- 井伏 鱒二 60歳 芥川賞選考委員となる。(~1965)
- 遠藤 周作 35歳 『海と毒薬』により第5回新潮社文学賞を受賞。
- 黒岩 重吾 34歳 水道産業新聞社編集長。『ネオンと三角帽子』で第54回サンデー毎日大衆文芸賞受賞。
- 今 東光 60歳 四天王寺学園、相愛女子短大の講師を委嘱され、比較文学を講議。4月、中外日報に司馬遼太郎の連載小説「梟のいる都城」(後に「梟の城」に改題。直木賞受賞作)を掲載する。
- 佐多 稲子 54歳 1月、順天堂病院退院。3月、松川事件対策協議会の副会長となる。8月、松川事件の集会とデモに参加。11月、文芸家協会等の有志による警職法反対デモに参加。
- 獅子 文六 65歳 東京・赤坂新坂町に転居。
- 島尾 敏雄 41歳 大島高等学校を退職。鹿児島県立図書館奄美分館長に就任。
- 城山 三郎 31歳 岡崎の愛知学芸大学へ、週3日の通勤生活が始まる。往復8時間の準急東海号などの車中は絶好の読書の場となった。
- 妹尾 河童 28歳 フジテレビ開局時に入社。映像デザインも始める。
- 富田 砕花 68歳 神戸市立原田中学校校歌作詞。成城へ柳田国男訪問。3月、中川一政夫妻関西へ。5月、「週刊朝日大会」で吉川英治に会う。7月、「山崎町歌」作詞。9月、神戸市立東山小学校校歌作詞。国立大阪病院付属看護学院学院歌作詞。
- 平岩 弓枝 26歳 3月、戸川幸夫の推薦により、長谷川伸の門下になる。ここで小説、戯曲を学ぶ。同門に池波正太郎がいた。
- 三好 達治 51歳 前年編纂,刊行した『日本現代詩大系全十巻』により毎日出版文化賞受賞。
- 山田 風太郎 36歳 この年から忍法帖の創作に取り掛かる。
- 湯川 秀樹 51歳 京都市左京区に移る。自叙伝『旅人』を朝日新聞に連載。
- 吉川 英治 66歳 1月、「私本太平記」を「毎日新聞」に連載する。
- 吉村 昭 31歳 「鉄橋」で芥川賞候補に。
- 小田 実 26歳 「フルブライト基金」を受け、ハーバード大学大学院留学。
- 三枝 和子 29歳 同人雑誌「無神派文学」創刊(~1964)。
- 赤尾 兜子 33歳 現代俳句協会員となる。3月、「俳句評論」の創刊を発起。
- 野間 宏 43歳 10月、タシケントで開かれた第2回アジア・アフリカ(A・A)作家会議に伊藤整、加藤周一、遠藤周作らとともに出席。
- 谷崎 潤一郎 72歳 右手に麻痺。以後執筆はすべて口述筆記となる。
- 高橋 和巳 27歳 4月、吹田市に転居。6月、『捨子物語』を足立書房より自費出版。
- 須賀 敦子 29歳 イタリア留学。レジナムンディ大学で講義を受ける。
- 岡部 伊都子 35歳 9月、神戸市東灘区に建てた家が完成。
- 三木 露風 69歳 龍野市名誉市民となる。
- 阪本 勝 59歳 6月、発起人の一人となって神戸新聞会館内に「のじぎく文庫」発足。8月、『知事の手帖』(のじぎく文庫)刊行。12月、知事選挙で再選、第二期兵庫県知事に就任。
- 三浦 綾子 36歳 7月、北海道大学附属病院に入院(~9月)。
- 藤井 重夫 42歳 2月、日活映画「佳人」封切り。
時代背景
|
1959 |
- 【主な作品】
- 足立 巻一
『きりんの本(共編)』
- 阿部 知二
『日月の窓』
- 石川 達三
『人間の壁』
- 井上 靖
『敦煌』
- 井伏 鱒二
『珍品堂主人』
- 遠藤 周作
『おバカさん』
- 椎名 麟三
『生きる意味』
- 城山 三郎
『総会屋錦城』
- 竹中 郁
『子供は見ている』
- 平岩 弓枝
『鏨師』
- 深尾 須磨子
『パリ横丁』
- 山田 風太郎
『甲賀忍法帖』
- 吉川 英治
『私本太平記(巻1縲怺ェ13)』
- 坂本 遼
『きょうも生きて』
|
- 阿久 悠 22歳 明治大学文学部卒業。
- 阿久 悠 22歳 広告代理店宣弘社勤務。
- 阿部 知二 56歳 わだつみの会理事長に就任。
- 井上 靖 52歳 『氷壁』その他により第15回芸術院賞を受賞。
- 円地 文子 54歳 長女・素子結婚。
- 遠藤 周作 36歳 2月、最初の切支丹小説『最後の殉教者』を発表。3月、最初のユーモア長編小説『おバカさん』を連載。サド研究の為、順子夫人を伴って渡仏。
- 黒岩 重吾 35歳 源氏鶏太の紹介で「近代説話」同人となり、司馬遼太郎と知り合う。
- 小松 左京 28歳 12月、ラジオ大阪で漫才台本執筆。
- 今 東光 61歳 『みみずく説法』を中央公論社より刊行。
- 獅子 文六 66歳 2月、『バナナ』を読売新聞に連載。弟が死去。
- 城山 三郎 32歳 1月、『総会屋錦城』が直木賞を受賞。5月、次女・紀子誕生。10月26日、名古屋で伊勢湾台風に遭う。朝日新聞の依頼で、小船に乗って泥の海と化した村々や死体置場を訪ねて回り、衝撃を受ける。12月、テレビドラマ『壁』(CBC)が芸術祭奨励賞を受賞。
- 高浜 虚子 85歳 自宅にて死去。享年85歳。
- 富田 砕花 69歳 兵庫県立三原高等学校校歌作詞。
- 平岩 弓枝 27歳 日本舞踊「西川流」の苗字内を許される。西川京。7月、『鏨師』で第41回直木賞受賞。11月、狂言「雪まろげ」を大阪中央放送局で放送、初めて書いた狂言で大阪芸術祭賞受賞。
- 宮本 輝 私立関西大倉中学校に入学。
- 吉村 昭 32歳 「貝殻」で芥川賞候補に。『密会』が映画化。夫人作の『華燭』も映画化。夫人作『鍵』直木賞候補に。
- 和辻 哲郎 70歳 元旦の朝のNHKテレビに出演、安倍能成と対談。
- 菊田 一夫 51歳 『がめつい奴』初演(製作・脚本・演出)。
- 坂本 遼 55歳 朝日新聞定年退社。
- 内海 信之 75歳 龍野市名誉市民に推される。
- 赤尾 兜子 34歳 第一句集『蛇』刊行。
- 五十嵐 播水 60歳 神戸市立中央市民病院院長勇退。
- 賀川 豊彦 71歳 関西伝道を終えて徳島に向かう途中倒れる。
- 稲畑 汀子 28歳 祖父・虚子、鎌倉で死去。
- 野溝 七生子 61歳 東洋大学アジア・アフリカ文化研究所研究員を兼任。
- 野間 宏 44歳 4月、千田是也、花田清輝、木下順二、安部公房らと新しい演劇運動「三々会」を結成。12月、『さいころの空』を文藝春秋新社より刊行。
- 高橋 和巳 28歳 3月、京都大学大学院博士課程を単位を取得して修了。「VIKING」同人となる。
- 武田 繁太郎 40歳 『芦屋夫人』がわいせつ文書で発禁処分。
- 岡部 伊都子 36歳 5月、母・ヨネ死去。毎日新聞の「十代の質問」コーナーの回答者となる。「かみがた通信」を「芸術新潮」に連載(~1960)。
- 永田 耕衣 59歳 高柳重信代表の「俳句評論」創刊。赤尾兜子らと同人に加わる。
- 三浦 綾子 37歳 5月、三浦光世と結婚。
- 元永 定正 37歳 第11回プレミオ・リソーネ展出品買上賞受賞。
- 里見 ? 71歳 文化勲章を受章。
- 永井 荷風 80歳 死去。
- 藤井 重夫 43歳 4月、朝日新聞社退職。執筆に専念する。8月、小説「風紋」NHKテレビ銀河ドラマとして放映(全9回)。この頃より旅行雑誌『旅』に連載寄稿のため日本中を頻繁に取材旅行。
- 上田 三四二 35歳 11月『アララギの病歌人』刊行。
時代背景
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1960 |
- 【主な作品】
- 井上 靖
『蒼き狼』
- 黒岩 重吾
『休日の断崖』
- 黒岩 重吾
『背徳のメス』
- 今 東光
『河内風土記』
- 今 東光
『こつまなんきん』
- 椎名 麟三
『罠と毒』
- 島尾 敏雄
『死の棘』
- 城山 三郎
『黄金峡』
- 城山 三郎
『乗取り』
- 湯川 秀樹
『京都わが幼き日の・・(共著)』
- 吉川 英治
『新・水滸伝(第1巻縲恆』
|
- 井上 靖 53歳 『敦煌』『楼蘭』により第1回毎日芸術大賞を受賞。『しろばんば』発表(36回連載)。
- 井伏 鱒二 62歳 日本芸術院会員となる。
- 遠藤 周作 37歳 イギリス、スペイン、イタリア、ギリシャ、エルサレムを廻り、1月に帰国。4月、肺結核再発で入院し、あらゆる薬を投与するが病状は回復せず。6月、病床の中、ユーモア長編小説『ヘチマくん』を連載。
- 大佛 次郎 63歳 日本芸術院会員になる。
- 黒岩 重吾 36歳 向秀子と結婚。『背徳のメス』で第44回直木賞受賞。
- 今 東光 62歳 11月、南米を歴訪。12月、大阪府貝塚市の天台宗水間寺貫主に就任。
- 佐多 稲子 56歳 5月、室生犀星を囲んで「驢馬」の集まりを持つ。中野重治、原泉、西沢隆二、宮木喜久雄、室生朝子、堀多恵子、窪川鶴次郎、伊藤信吉等が出席。同月、安保批判の会代表の一人として国会内で岸首相に面会し、抗議する。
- 椎名 麟三 49歳 テレビドラマ『自由への証言』、芸術祭奨励賞受賞。
- 城山 三郎 33歳 2月、アメリカとメキシコへ旅行。グランド・キャニヨンの雄大さに圧倒され、一昼夜ただただ大峡谷を見つめる。5月、安保闘争に参加。
- 妹尾 河童 30歳 芸術祭奨励賞。(テレビドラマ「虫けら」)
- 筒井 康隆 26歳 弟3人と「NULL」を創刊。江戸川乱歩に認められ、推理小説誌「宝石」にデビュー作『お助け』が転載される。
- 富田砕花 70歳 5月、加古川市立川西小学校校歌作詞。
- 平岩 弓枝 28歳 ラジオドラマ、テレビドラマを書き始める。4月、同じ長谷川伸の門下の伊東昌輝と結婚し、渋谷区に新居を構える。
- 森 はな 51歳 伊保小学校を退職し、32年間の教師生活を終える。神戸児童文学「あす」の会に入会し、同人誌「あす」に児童文学を発表し始める。神戸新聞社の青少年相談員になる。
- 吉川 英治 68歳 11月、文化勲章受章。
- 吉村 昭 33歳 長女・千夏誕生。
- 吉屋 信子 64歳 戦時中から折りにふれ調べていた中国のことが「西太后の壷」等の構想に結実し、翌年にかけて外地に題材をとった中短編をかきつづける。調べて書くことに興味を持ちはじめたのである。
- 和辻 哲郎 71歳 2月、心筋梗塞の発作。6月より10月ごろまで小康を保つが、12月26日、練馬の自宅で死去。
- 小田 実 28歳 帰国。
- 菊田 一夫 52歳 『がめつい奴』の脚本、演出により第8回菊池寛賞受賞。第11回芸術選奨文部大臣賞(文学・評論部門)受賞。
- 坂本 遼 54歳 『きょうも生きて』、厚生大臣賞・産経児童出版文化賞受賞。関西学院大学、甲南大学、山手女子短大講師となる。
- 直井 潔 45歳 東山千代子と結婚。
- 有本 芳水 74歳 5月、日本児童文芸家協会から感謝状を贈られる。9月、実業之日本社から復刻版『芳水詩集』を刊行。
- 浅見 淵 61歳 早稲田大学商学部に出講。
- 赤尾 兜子 35歳 永田耕衣の提案で新誌「渦」を創刊。
- 西東 三鬼 60歳 6月11日、還暦祝賀会が催される。
- 庄野 潤三 39歳 短編集『静物』で第七回新潮社文学賞受賞。
- 今 日出海 57歳 9月、カンヌ・ベルリンの国際映画祭に出席。
- 賀川 豊彦 72歳 4月23日、東京上北沢の自宅にて永眠。
- 野間 宏 45歳 5月、日本文学代表団の団長として中国訪問。
- 谷崎 潤一郎 74歳 狭心症の発作で2ヶ月間入院。
- 山本 周五郎 57歳 『青べか物語』を「文藝春秋」に連載。
- 高橋 和巳 29歳 4月、立命館大学文学部講師となる。
- 吉井 勇 74歳 11月19日、逝去。
- 須賀 敦子 31歳 ミラノのコルシア書店から雑誌「どんぐりのたわごと」を発行。
- 岡部 伊都子 37歳 「観光バスの行かない…」を「芸術新潮」に連載(~1962)。
- 上田 三四二 36歳 2月論文「脊髄電気刺激による心電図波形の変化に関する実験的研究」により医学博士。
時代背景
|
1961 |
- 【主な作品】
- 石川 達三
『僕たちの失敗』
- 井上 靖
『淀どの日記』
- 井伏 鱒二
『取材旅行』
- 大岡 昇平
『花影』
- 黒岩 重吾
『腐った太陽』
- 椎名 麟三
『長い谷間』
- 陳 舜臣
『枯草の根』
- 山田 風太郎
『くノ一忍法帖』
- 湯川 秀樹
『現代科学と人間』
- 和辻 哲郎
『自叙伝の試み』
- 小田 実
『何でも見てやろう』
|
- 足立 巻一 48歳 神戸市須磨区若木町に家を新築、本籍地を長崎よりここに移す。
- 石川 達三 56歳 アジア・アフリカ作家会議東京会議会長。
- 井上 靖 54歳 『淀どの日記』により第14回野間文芸賞を受賞。
- 宇野 浩二 70歳 9月21日、自宅で死去。 肺結核。
- 遠藤 周作 38歳 肺の手術を受けるが病状は優れず、死と向き合う入院生活が続く。12月、危険率の高い手術を申し出る。手術の前日、神の踏み絵を見る。手術は一度は心臓が停止したが、成功する。
- 大岡 昇平 52歳 『花影』、毎日出版文化賞・新潮文学賞受賞。純文学論争。国語問題論争。
- 大佛 次郎 64歳 神奈川文化賞受賞。
- 小松 左京 30歳 『地には平和を』〈SFマガジン〉コンテスト努力賞。
- 佐多 稲子 57歳 2月、「テロに抗議し民主主義を守る集会」に中野重治等とともに出席、発言。3月下旬より4月上旬にかけてアジア・アフリカ作家会議の東京大会及び大阪大会に日本代表副団長の1人として参加。4月、田村俊子賞が設定され選考委員の一人となる。
- 椎名 麟三 50歳 訪中文学者代表団の一員として中国訪問。
- 島尾 敏雄 44歳 『死の棘』、第11回芸術選奨受賞。
- 白鳥 省吾 71歳 日本農民文学会会長となる。
- 城山 三郎 34歳 3月、短編集『社長室』を新潮社より刊行。6月、『辛酸』を「中央公論」に発表。「騒動」と題した第二部は,騒然たる時節柄のため掲載を拒否され、第一部と合わせて翌年1月、『辛酸』として中央公論社より刊行。
- 陳 舜臣 37歳 『枯草の根』で第7回江戸川乱歩賞を受賞。
- 筒井 康隆 27歳 乃村工芸社を退社し、デザイン工房「株式会社NULLSTUDIO」を開設。
- 富田 砕花 71歳 3月2日、マチ夫人死去(享年73歳)。西宮海清寺で告別式。6月、東北旅行。10月、四国旅行。12月、兵庫県立豊岡農業高等学校、同相生産業高等学校校歌作詞。
- 平岩 弓枝 29歳 長女・三佳が誕生。
- 村上 春樹 12歳 芦屋市に転居。芦屋市立精道中学校入学。
- 吉川 英治 69歳 10月6日、肺ガンのため手術。経過は順調。年末に退院。自宅療養となる。
- 吉村 昭 34歳 繊維団体を退職。「透明標本」で芥川賞候補に。
- 吉屋 信子 65歳 10月、騒音と公害にたえかねて、鎌倉に居を移そうと思い立つ。
- 和辻 哲郎 2月、北鎌倉の東慶寺にて納骨式が行われた。
- 菊田 一夫 53歳 ミュージカル「マイ・フェア・レディ」の上演権を獲得し、日本で初めてブロードウェイミュージカルを舞台に上げた。
- 直井 潔 46歳 明石市へ移り、妻との新生活に入る。
- 永田 萠 12歳 富田小学校卒業。
- 堀 晃 17歳 筒井康隆主宰のSF同人誌「NULL」に参加。
- 有本 芳水 75歳 3月、復刻の第二弾として『続芳水詩集』を刊行。『旅人』以下3冊の詩集を一冊にまとめたもの。5月、岡山市の後楽園外苑に「小とりよ」の詩碑が建つ。これを機に各地で相次いで詩碑が建立される。
- 内海 信之 77歳 日露戦争当時の反戦詩を集めた詩集『硝煙』が刊行される。
- 赤尾 兜子 36歳 8月、「毎日新聞」大阪本社学芸部に転勤。中原恵以と結婚。 神戸市東灘区御影町へ転居。
- 西東 三鬼 61歳 12月、俳人協会設立に参加。
- 五十嵐 播水 62歳 神戸市生田区に五十嵐内科を開業。
- 喜志 邦三 63歳 日本ビクター株式会社専属アーティストとなる。
- 野間 宏 46歳 1月、コロンボで開催されたA・A作家理事国会議に阿部知二と出席。3月、A・A作家会議東京大会に日本代表の一人として出席。
- 須賀 敦子 32歳 両親の反対を押しきり、イタリア人ジュゼッペ・リッカと結婚。
- 金子 兜太 42歳 現代俳句協会分裂。中村草田男と論争する。
- 早坂 暁 32歳 脚本家としての仕事を始める。
- 阪本 勝 62歳 7月、ニュータウン研究のため欧米旅行。
- 水木 しげる 39歳 飯塚布枝と結婚。東京都調布市に住む。
- 三浦 綾子 39歳 8月、新築した自宅で雑貨店を開業。
- 元永 定正 39歳 東京画廊、ニューヨーク・マーサージャクソン画廊で個展。
- 藤井 重夫 45歳 3月、小説「夜の猟人」日活映画化『東京のお転転婆娘』。8月、小説「夜の猟人」日活映画化『ヨットとお転転婆野郎』。9月、カニ喰い猿「モン吉」を飼い始める(10年間)。12月、小説「夜の猟人」日活映画化『カミナリお転転婆娘』。
- 上田 三四二 37歳 5月「斎藤茂吉論」により第4回群像新人文学賞(評論部門)受賞。
「逆縁」が同じく小説部門の最優秀作となる。
時代背景
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1962 |
- 【主な作品】
- 一色 次郎
『東京空襲』
- 井上 靖
『しろばんば』
- 黒岩 重吾
『脂のしたたり』
- 今 東光
『愛染時雨』
- 島尾 敏雄
『島へ』
- 城山 三郎
『辛酸』
- 城山 三郎
『イチかバチか』
- 城山 三郎
『危険な椅子』
- 三好 達治
『定本三好達治全詩集』
- 安水 稔和
『能登』
- 小田 実
『アメリカ』
- 阿波野 青畝
『紅葉の賀』
- 谷崎 潤一郎
『瘋癲老人日記』
- 白洲 正子
『きもの美』
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- 遠藤 周作 39歳 2年半の入院生活を経て退院したが、この年は体力が回復せず短いエッセイを書くのみ。戯れに狐狸庵山人と雅号をつけ、「狐狸庵日乗」と題した絵日記を書きつづける。
- 大岡 昇平 53歳 大衆文学論争。
- 大佛 次郎 65歳 第1回科学者京都会議に出席。
- 黒岩 重吾 38歳 再度発病し入院。
- 小松 左京 31歳 『易仙逃里記』でデビュー。〈SFマガジン〉10月号
- 佐多 稲子 58歳 3月、室生犀星死去。追悼文を書く。この年より「婦人公論」女流文学賞の選考委員を担当。同月、ガガーリン少佐、ワレンチーナ夫人とソビエト大使館にて会談。
- 白鳥 省吾 72歳 日本歌謡芸術協会会長。日本民謡協会より文化賞受賞。
- 城山 三郎 35歳 2月、カイロで開かれたアジア・アフリカ作家会議に日本代表団の一人として参加。10日近く、さまざまな民族の声を聞く。会議からの帰途、単身アテネ、イスタンブール、ローマ、パリと廻る。テレビドラマ『汽車は夜九時に着く』(NHK)が芸術祭奨励賞を受賞。
- 筒井 康隆 28歳 SFコンテストで『無機世界へ』が選外佳作となる。
- 富田 砕花 72歳 1月、兵庫県立神戸商業高等学校校歌作詞。2月、東北旅行。
- 宮本 輝 私立関西大倉中学校を卒業、同高校普通科に入学。
- 三好 達治 62歳 11月、芸術院会員に推される。
- 吉川 英治 70歳 1月、「私本太平記」で毎日芸術賞大賞受賞。この賞金をもとに吉川英治賞が設けられる。
- 吉川 英治 70歳 2月21日、長女・曙美20歳で結婚。傷跡の痛みをかばいながら挙式から披露宴の終わるまで笑みを絶やさず。7月、発作を起こし入院。リンパ節転移が見つかる。9月7日午前9時9分没。多磨霊園に眠る.。戒名 宗文院殿釈仁英大居士。
- 吉村 昭 35歳 「石の微笑」で芥川賞候補に。
- 吉屋 信子 66歳 4月、鎌倉長谷の新居に移る。6月、山高しげりの参院選出馬を後援。
- 時実 新子 33歳 現代川柳作家連盟加入。
- 木山 捷平 58歳 7月、『大陸の細道』刊行。この作品でこの年度の芸術選奨を受賞した。中谷孝雄、小田嶽夫らと雑誌「宴」を創刊、同人となる。
- 浅見 淵 63歳 歌誌「存在」に参加。
- 赤尾 兜子 37歳 大阪文学学校講師となり、校長の小野十三郎を知る。
- 西東 三鬼 62歳 現代俳句協会退会。第四句集「変身」刊行。健康すぐれず、4月1日に死去。没後、第二回俳人協会賞が贈られた。
- 野間 宏 47歳 9月、自伝的長編『わが塔はそこに立つ』を講談社より刊行。ソビエト作家同盟の招待で光子夫人とともにソ連ほか欧州を旅行(~12月)。
- 高橋 和巳 31歳 9月、『悲の器』が河出書房新社「文芸賞」長篇部門に当選。
- 森田 たま 68歳 自由民主党の推薦で参議院選挙に立候補し、当選。
- 金子 兜太 43歳 同人雑誌「海程」を創刊。
- 岡部 伊都子 39歳 「古都ひとり」を「芸術新潮」に連載(~1963)。「みほとけの対話」を中部日本新聞に連載(~1965)。
- 阪本 勝 63歳 10月、兵庫県知事三選を拒否して辞任。芦屋に居住、書斎の生活に還る。11月、上京。井上靖、平林たい子、大宅壮一、森繁久弥、松本清張、菊田一夫らの推薦をうけ、東京都知事選に立候補。
- 三浦 綾子 40歳 林田律子の筆名で書いた「太陽は再び没せず」が“愛の記録”入選作として「主婦の友」新年号に掲載される。
- 河合 雅雄 38歳 理学博士。
- 藤井 重夫 46歳 10月、日本テレビで「佳人」がドラマ化され、前後編で放映される。
- 上田 三四二 38歳 8月国立療養所東京病院に転勤。
時代背景
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1963 |
- 【主な作品】
- 阿部 知二
『白い塔』
- 阿部 知二
『世界文学の流れ』
- 井上 靖
『風濤』
- 黒岩 重吾
『女の小箱』
- 佐多 稲子
『女の宿』
- 城山 三郎
『小説日本銀行』
- 三好 達治
『萩原朔太郎』
- 小田 実
『大地と星輝く天の子』
- 小田 実
『日本を考える』
- 大谷 晃一
『名作のふるさと』
- 時実 新子
『新子』
- 白洲 正子
『心に残る人々』
- 白洲 正子
『能面』
|
- 遠藤 周作 40歳 御殿場の神山復生病院を再訪し、ハンセン病の誤診の後も病院に残り、病人の看護に生きる井深八重を取材。1月、再起後最初の長編『わたしが・棄てた・女』を連載。後に二度の映画化とミュージカル化がされるなど遠藤の最も愛される作品の一つになる。3月、駒場から町田市玉川学園に転居。
- 黒岩 重吾 39歳 日本推理作家協会関西支部長就任。
- 小松 左京 32歳 日本SF作家クラブ発足。
- 佐多 稲子 59歳 1月、『女の宿』を講談社より刊行。4月、同作品が女流文学賞受賞。
- 獅子 文六 70歳 7月、文学座を退団。
- 白鳥 省吾 73歳 千葉県より文化功労者として表彰。
- 城山 三郎 36歳 6月、愛知学芸大学を退職。日本作家代表団の一員として中国へ。
- 富田 砕花 73歳 尼崎市立啓明中学校校歌作詞。黒部行。
- 平岩 弓枝 31歳 4月、初めて書いた戯曲「明治の女」を大阪新歌舞伎座で上演。6月、恩師長谷川伸が死去。
- 深尾 須磨子 75歳 11月、レバノンを振出しに中近東10余ヶ国を歴訪。最後にソ連と中国の実情を視察。
- 三好 達治 63歳 1月、前年刊行の『定本三好達治全詩集』で読売文学賞受賞。
- 安水 稔和 32歳 合唱組曲「京都」で芸術祭奨励賞受賞。
- 山田 風太郎 41歳 講談社『山田風太郎忍法全集』全15巻が刊行開始。
- 吉村 昭 36歳 兄の会社に勤め始める。
- 安西 篤子 36歳 「南北」廃刊後、「新誌」に参加。
- 三枝 和子 34歳 夫が住職を継いだ兵庫県光明寺に転居。東京に仕事場を持ち、兵庫・東京半々の生活を始める。
- 時実 新子 34歳 初の句集『新子』刊行。2ヶ月で売り切れ、川柳界で反響。
- 浅見 淵 64歳 12月、「東京新聞」に「中間小説時評」を連載(~1969)。歌誌「槻の木」に参加。
- 今 日出海 60歳 9月、ベニスの国際映画祭に出席。
- 喜志 邦三 65歳 神戸女学院大学定年退職。
- 阿波野 青畝 64歳 俳人協会顧問となる。
- 須賀 敦子 34歳 日本の近代文学作品のイタリア語翻訳依頼が多くなる。
- 岡部 伊都子 40歳 4月、東京三越デパートにて写真と随筆「古都ひとり展」開催(~大阪三越、神戸KCCホール)。「かなしむ言葉」を「芸術新潮」に連載(~1964)。
- 阪本 勝 64歳 2月、随筆『風塵の色』(創元社)刊行。4月、東京都知事選で現職の東龍太郎に敗れる。7月、芦屋に帰る。『荒磯に鰯を焼く』(彩光社)刊行。12月、但馬文教府顧問となる。
- 白洲 正子 53歳 『能面』で第15回読売文学賞受賞。西国三十三ヵ所の霊場を巡る。
- 丸山 義二 60歳 日本農民文学会会長に就任。
- 藤井 重夫 47歳 4月、「風紋」をQR文化放送などで1ヶ月に亙り(39回)放送。
- 上田 三四二 39歳 5月『無為について』刊行。
時代背景
- 名神高速道路開通
- 神戸ポートタワー開館
- 第2阪神国道開通
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1964 |
- 【主な作品】
- 石川 達三
『傷だらけの山河』 -
- 石川 達三
『洒落た関係』 -
- 一色 次郎
『太陽と鎖』 -
- 遠藤 周作
『わたしが・棄てた・女』 -
- 大佛 次郎
『パリ燃ゆ』 -
- 小松 左京
『日本アパッチ族』 -
- 小松 左京
『復活の日』 -
- 椎名 麟三
『信仰というもの』 -
- 島尾 敏雄
『出発はついに訪れず』 -
- 三好 達治
『月の十日』 -
- 安水 稔和
『花祭』 -
- 小田 実
『日本の知識人』
|
- 阿久 悠 27歳 社外でラジオ番組の台本を書いて初めてペンネームを使う。
- 井上 靖 57歳 日本芸術院会員となる。『風濤』により第15回読売文学賞を受賞。『夏草冬濤』を発表(350回連載)。
- 遠藤 周作 41歳 初夏に、長崎を旅して偶然、十六番館で黒い足指の痕のついた踏み絵を見る。
- 大佛 次郎 67歳 文化勲章受章。
- 黒岩 重吾 40歳 堺市上野芝に新築,移転。
- 今 東光 66歳 4月、欧米9ヵ国22都市を歴訪。バチカンではローマ法王パウロ6世と会見。
- 佐多 稲子 60歳 9月、孫の連太,心臓病の手術を受ける。10月、国分一太郎等十名とともに日本共産党の政治的思想的方針を批判し、党より除名される。
- 島尾 敏雄 47歳 第15回南日本文化賞受賞。
- 城山 三郎 37歳 2月、『硫黄島に死す』が文藝春秋読者賞を受賞。
- 富田 砕花 74歳 5月、「ユーハイム社歌」作詞。9月、東北旅行。10月、九州旅行。
- 三好 達治 63歳 4月3日、外出先で不快を覚え帰宅。夜、狭心症を発病。4日、田園調布中央病院に入院。夜10時、強度の心筋梗塞で意識不明に。5日、未明鬱血性肺炎を併発、朝8時死去。6日荼毘、7日通夜、8日青山にて葬儀。戒名は法治院平安日達居士。大阪府高槻市上牧本澄寺に埋葬。
- 村上 春樹 15歳 兵庫県立神戸高等学校入学。
- 吉村 昭 37歳 夫人の津村節子が「さい果て」で芥川賞候補に。
- 浅黄 斑 18歳 神戸市立葺合高等学校卒業。
- 永田 萠 15歳 賢明女学院中学卒業。
- 浅見 淵 65歳 目白女子短期大学に出講。
- 野溝 七生子 67歳 東洋大学短期大学講師を兼任。
- 野間 宏 49歳 10月、日本共産党の志賀義雄、中野重治らの除名に反対する要請書に加わり、党から除名される。
- 富士 正晴 51歳 『帝国軍隊に於ける学習・序』が直木賞候補となる。
- 谷崎 潤一郎 78歳 米文学芸術アカデミー名誉会員に。
- 山本 周五郎 61歳 『ながい坂』を「週刊新潮」に連載(~1966)。
- 高橋 和巳 33歳 12月、立命館大学文学部講師を辞職。
- 岡部 伊都子 41歳 10月、京都の借家に移住。「白い感傷」を「芸術新潮」に連載(~1965)。
- 永田 耕衣 64歳 神戸新聞会館文化センターで初の書作展開催。句集『悪霊』で半どんの会文化賞受賞。
- 北条 秀司 62歳 『北条秀司戯曲選集』(全8巻)で芸術選奨文部大臣賞を受賞。
- 三木 露風 75歳 交通事故に遭い、12月29日死去。
- 水木 しげる 42歳 『悪魔くん』刊行。この頃から月刊雑誌「ガロ」に連載漫画を描きはじめる。
- 三浦 綾子 42歳 7月、朝日新聞社一千万円懸賞小説に応募した「氷点」が入選。8月、雑貨店を閉店。12月から朝日新聞で「氷点」連載開始(~翌年11月)。
- 藤井 重夫 48歳 1月、NET「二十世紀ドキュメントシリーズ」4回放送。9月、NTVインタビュー放映。12月、文化放送で「蚤」放送(山本安英)。
- 三宅 周太郎 72歳 菊池寛賞受賞。
- 上田 三四二 40歳 7月『斎藤茂吉』刊行。
時代背景
- 姫路城昭和の大修理
- 兵庫県庁舎落成式
- 播磨臨海地帯,工業整備特別地域に指定され,わが国第5番目の工業地帯となる
- 名神高速道路西宮まで開通
- 神戸で大量の銅鐸出土
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1965 |
- 【主な作品】
- 井上 靖
『楊貴妃伝』
- 円地 文子
『なまみこ物語』
- 遠藤 周作
『留学』
- 遠藤 周作
『哀歌』
- 黒岩 重吾
『裸の背徳者』
- 小松 左京
『地図の思想』
- 小松 左京
『エスパイ』
- 白鳥 省吾
『ホイットマン詩集(翻訳)』
- 白鳥 省吾
『北斗の花環』
- 高浜 虚子
『虚子一日一句』
- 筒井 康隆
『東海道戦争』
- 灰谷 健次郎
『せんせいけらいになれ(児童詩集)』
- 深尾 須磨子
『むらさきの旅情』
- 湯川 秀樹
『素粒子の探求(共著)』
- 小田 実
『戦後を拓く思想』
- 小田 実
『泥の世界』
- 安西 篤子
『張少子の話』
- 坂本 遼
『虹、真っ白いハト』
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- 阿久 悠 28歳 フリーの文筆活動にはいる。
- 遠藤 周作 42歳 1月、病床体験と長崎で見た踏み絵が結びついた長編小説『満潮の時刻』を「潮」に連載。取材の為、長崎、島原、平戸を三浦朱門らと共に旅し、長崎が次第に「心の故郷」となる。
- 大佛 次郎 68歳 『パリ燃ゆ』の完結と多年にわたる文学向上の業績により朝日賞を受賞。
- 今 東光 67歳 7月、師・谷崎潤一郎が亡くなり、葬儀で導師を務める。
- 佐多 稲子 61歳 6月、ベトナム反戦デモに参加。
- 島尾 敏雄 48歳 モスクワでの日ソ文学シンポジウム参加。
- 白鳥 省吾 75歳 日本現代詩人会「5月の詩祭」で先達詩人として功績を表彰。日本詩人連盟の第2代会長就任。
- 城山 三郎 38歳 この頃から、近くの空手道場へ毎日のように通う。
- 筒井 康隆 31歳 小松左京を仲人に松野光子と結婚。
- 富田 砕花 75歳 兵庫県立西脇工業高等学校校歌作詞。
- 平岩 弓枝 32歳 6月、TBSでテレビドラマシリーズ「女と味噌汁」はじまる。このシリーズは38回続いた。11月、初めて書いた人情噺「笠と赤い風車」を林家正蔵が口演。
- 山口 誓子 64歳 「奥の細道」取材で全行程を調査。
- 吉村 昭 38歳 夫人の津村節子が「玩具」で芥川賞受賞。会社を退職、友人の勧めで彼の故郷岩手県田野畑村を取材。
- 小田 実 33歳 「ベトナムに平和を!」市民連合代表になる。
- 安西 篤子 38歳 『張少子の話』、第52回直木賞受賞。
- 有本 芳水 79歳 文筆に尽くした功により、勲四等瑞宝章受章。
- 赤尾 兜子 40歳 第二句集『虚像』刊行。
- 稲畑 汀子 34歳 「ホトトギス」同人となる。
- 谷崎 潤一郎 79歳 前立腺肥大により入院、手術。7月30日、湯河原の自宅にて死去。
- 高橋 和巳 34歳 9月、鎌倉市に転居。11月、『憂鬱なる党派』(河出書房新社)刊行。
- 須賀 敦子 36歳 日本の近代文学作品を集めた『Narratori giapponesi moderni』刊行。
- 河井 酔茗 91歳 1月17日、急性心臓衰弱により死去。
- 岡部 伊都子 42歳 「美のうらみ」を「芸術新潮」に連載(~1966)。
- 北条 秀司 63歳 『北条秀司戯曲選集』(全8巻)で読売文学賞を受賞。
- 三浦 綾子 43歳 11月、『氷点』(朝日新聞社)刊行。
- 元永 定正 43歳 ニューヨーク近代美術館の「新しい日本の絵画と彫刻展」に出品。
- 鷲尾 三郎 57歳 師江戸川乱歩の死去により絶筆。
- 藤井 重夫 49歳 7月、小説『虹』で第53回直木賞受賞。10月、「虹」大阪中座で伊藤雅之助主演にて上演。11月、日大芸術学部にて特別講義。12月、NHKラジオで「虹」を放送。
- 上田 三四二 41歳 6月『詩的思考の方法』刊行。
時代背景
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1966 |
- 【主な作品】
- 石川 達三
『金環食』
- 井上 靖
『夏草冬濤 』
- 井伏 鱒二
『黒い雨』
- 遠藤 周作
『沈黙』
- 大岡 昇平
『将門記』
- 小松 左京
『果しなき流れの果に』
- 小松 左京
『探検の思想』
- 今 東光
『今氏・易学史』
- 島尾 敏雄
『島にて』
- 城山 三郎
『鼠』
- 深尾 須磨子
『列島おんなのうた』
- 安水 稔和
『やってくる者』
- 湯川 秀樹
『創造的人間』
- 吉村 昭
『星への旅』
- 吉村 昭
『戦艦武蔵』
- 小田 実
『平和をつくる原理』
- 小田 実
『小田実の受験教育』
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- 石川 達三 61歳 文芸著作権保護同盟理事長。
- 井伏 鱒二 68歳 文化勲章受章。『黒い雨』、第19回野間文芸賞受賞。
- 円地 文子 61歳 『なまみこ物語』で第5回女流文学賞を受賞。
- 遠藤 周作 43歳 3月、『沈黙』を刊行。問題作としてセンセーションを巻き起こす。純文学作品としては珍しいほどのベストセラーとなるが、他方で転びを促すようにとれる「踏むがいい」という表現が誤解されて、キリスト教会の一部では禁書扱いになる。10月、『沈黙』により第2回谷崎潤一郎賞受賞。
- 今 東光 68歳 5月、権大僧正として岩手県平泉の中尊寺貫主になる。
- 佐多 稲子 62歳 7月、ソ連作家同盟の招待により国分一太郎、長男健造とソ連を訪れ、帰路欧州各地を旅行。9月帰国。
- 島尾 敏雄 49歳 第25回西日本文化賞受賞。
- 城山 三郎 39歳 この頃から、不眠症を治すためもあってゴルフをはじめる。
- 富田 砕花 76歳 東北旅行。11月26日、長谷川如是閑の誕生祝に出席。四国旅行。
- 宮本 輝 追手門学院大学文学部に入学。
- 山田 風太郎 44歳 この年、多摩市桜ヶ丘に転居。
- 湯川 秀樹 59歳 「原始論と空間・時間の分割可能性」を発表し、素領域理論を提唱。
- 吉村 昭 39歳 田野畑村でインスピレーションを得た『星への旅』で太宰治賞を受賞。
- 吉屋 信子 70歳 3月、名古屋旅行、徳川美術館見学。10月10日、『徳川の夫人たち』擱筆。この間,短編随想みな断りまたは延期してこの作1本にしぼった。12月、直腸癌にあらずやとの心配きざして中山恒明博士に相談。
- かんべ むさし 18歳 関西学院大学社会学部入学。広告研究会に所属
- 菊田 一夫 58歳 世界で初めて『風と共に去りぬ』を舞台化
- 時実 新子 37歳 「川柳ジャーナル」創刊メンバーとなる。
- 直井 潔 51歳 テレビ番組のために手記「暗夜行路と僕」を書き、10月に放映される。
- 堀 晃 22歳 大阪大学基礎工学部卒業。大阪の繊維メーカーに入社。
- 有本 芳水 80歳 現代詩人会から第十回先達詩人として表彰を受け、時計を贈られる。
- 浅見 淵 67歳 1月、「週刊読書人」に「昭和文壇側面史」を連載(~1967,3月)。
- 赤尾 兜子 41歳 10月、司馬遼太郎の小説『峠』の取材に付き添い、越後長岡、湯沢に旅行。11月、半どんの会から現代芸術(文学)賞を受ける。
- 青山 光二 53歳 「修羅の人」で第13回小説新潮賞を受賞。
- 庄野 潤三 45歳 『夕べの雲』で第17回読売文学賞受賞。
- 喜志 邦三 68歳 園田学園女子大学文学部教授に就任。
- 野間 宏 51歳 『青年の環』第一・二部『華やかな色彩』(1月)、第三部『舞台の顔』(3月)、第四部『表と裏と表』(6月)を河出書房新社より刊行。
- 山本 周五郎 63歳 2月14日、間門園の仕事場で急逝。
- 高橋 和巳 35歳 4月、明治大学文学部助教授となる。『孤立無援の思想』『邪宗門』(ともに河出書房新社)刊行。
- 岡部 伊都子 43歳 1月より「朝日新聞」大阪本社日曜版「心のページ」に、梅原猛と交替で「仏像」を連載(~1968)。「鳴滝日記」を「芸術新潮」に連載(~1968)。
- 阪本 勝 67歳 11月、編著『コウノトリ』(神戸新聞社)刊行。
- 水木 しげる 44歳 6月、水木プロダクション創立。
- 藤井 重夫 50歳 4月、小説「終わりなき鎮魂歌」毎日新聞第12回青少年読書感想文コンクール高校の部課題図書に入選。5月、愛猿モン吉と木島則夫モーニングショーに出演。文化放送で「虹」を放送。
- 上田 三四二 42歳 2月国立佐渡療養所へ出張。6月結腸癌により手術。
時代背景
- 姫路博開幕
- 淡路鉄道廃線
- 山陽新幹線新大阪―岡山間のルート決定(1972年開通)
- 神戸ポートアイランド着工
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1967 |
- 【主な作品】
- 石川 達三
『約束された世界』
- 一色 次郎
『海の聖童女』
- 一色 次郎
『青幻記』
- 井上 靖
『化石』
- 大佛 次郎
『天皇の世紀』
- 小松 左京
『未来の思想』
- 椎名 麟三
『凡愚伝』
- 直原 弘道
『ひびきのない合図』
- 寿岳 文章
『日本の紙』
- 陳 舜臣
『阿片戦争(上・中・下)』
- 筒井 康隆
『ベトナム観光公社』
- 山口 誓子
『方位』
- 山口 誓子
『青銅』
- 山口 誓子
『構橋』
- 山田 風太郎
『妖説太閤記』
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- 阿久 悠 30歳 モップス「朝までまてない」で作詞家A面デビュー。
- 一色 次郎 51歳 『青幻記』、第3回太宰治賞受賞。
- 円地 文子 62歳 夏より「源氏物語」の訳業にかかる。
- 遠藤 周作 44歳 ポルトガルに招かれ、騎士勲章を受ける。リスボン、パリ、ローマを廻り、9月に帰国。
- 佐多 稲子 63歳 6月、壷井栄死去。新日本文学会を代表して弔辞を読む。数編の追悼文を書く。
- 城山 三郎 40歳 3月から7月にかけて、アメリカ一周バス旅行。メキシコ、カナダにも寄る。家を出てから帰るまで、船とバスなどで一度も飛行機に乗らず、文字通り地に足をつけた旅。旅行記の一部を「サンデー毎日」に連載し、10月、『ヒッピー発見―アメリカ細密旅行』として毎日新聞社より刊行。
- 富田 砕花 77歳 甲陽学院碑文。10月、壱岐・対馬旅行。
- 平岩 弓枝 35歳 4月、NHK朝のテレビ小説「旅路」を309回にわたって放送。この放送は翌年3月9日にビデオ・リサーチ視聴率56.9%を記録し、3月30日にニールセン視聴率64.2%を記録した。歴代テレビドラマの視聴率第1位。
- 湯川 秀樹 60歳 西ドイツ国プール・ル・メリット勲章。モスクワ大学名誉博士を授けられる。
- 吉屋 信子 71歳 1月、宮中歌会始に出席。11月、「半世紀にわたる読者と共に歩んだ衰えざる文学活動」をおこなったとして、菊池寛賞受賞。
- 永田 萠 18歳 賢明女学院高校卒業。京都成安女子短期大学意匠科入学。
- 喜志 邦三 69歳 日本詩人連盟「秀作賞」受賞。
- 野溝 七生子 70歳 東洋大学文学部教授を定年退職。非常勤講師として文学概論を担当。
- 高橋 和巳 36歳 3月、明治大学文学部助教授を辞職。4月、「朝日ジャーナル」誌の特派員として中国を視察旅行。6月、京都大学文学部助教授となる。7月、『散華』(河出書房新社)刊行。
- 須賀 敦子 38歳 夫ジュゼッペ・リッカ死去。
- 藤枝 静男 60歳 『空気頭』で芸術選奨文部大臣賞。
- 河合 雅雄 43歳 京都大学 助教授(霊長類研究所)となる。
- 伊藤 貴麿 74歳 10月30日、死去。
- 内田 百? 78歳 芸術院会員への推薦を辞退。
- 藤井 重夫 51歳 11月、「虹」NHKラジオ「私の本棚」で朗読。
- 三宅 周太郎 75歳 死去。
- 上田 三四二 43歳 8月第2歌集『雉』刊行。
時代背景
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1968 |
- 【主な作品】
- 石川 達三
『青春の蹉跌』
- 井上 靖
『夜の声』
- 井上 靖
『おろしや国酔夢譚』
- 遠藤 周作
『影法師』
- 城山 三郎
『硫黄島に死す』
- 筒井 康隆
『アルファルファ作戦』
- 筒井 康隆
『アフリカの爆弾』
- 深尾 須磨子
『与謝野晶子 才華不滅』
- 湯川 秀樹
『平和の思想』
- 湯川 秀樹
『学問のすすめ(共著)』
- 小田 実
『人間・ある個人的考察』
- 小田 実
『現代史(上・下)』
- 石上 玄一郎
『太平洋の橋 新渡戸稲造伝』
- 上坂 高生
『消えた子』
- 大谷 晃一
『関西名作の風土』
- 三枝 和子
『鏡のなかの闇』
- 稲垣 足穂
『少年愛の美学』
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- 遠藤 周作 45歳 四月、素人劇団「樹座」を結成し座長となり、紀伊国屋ホールで「ロミオとジュリエット」を上演、自らも熱演。映画「私が棄てた女」が封切り。遠藤は産婦人科医役となり、浅丘ルリ子と共演。原作『どっこいしょ』の映画化「日本の青春」が封切り。
- 今 東光 70歳 7月、自民党より出馬し参議院議員になり1期つとめる。川端康成が選挙事務長を務めた。
- 白鳥 省吾 78歳 勲四等瑞宝章授与。
- 妹尾 河童 38歳 ギャラクシー賞。(テレビ音楽番組「ミュージック・フェア」)
- 竹中 郁 64歳 第8詩集『そのほか』発表。
- 筒井 康隆 34歳 長男・伸輔誕生。
- 平岩 弓枝 36歳 4月、TBSテレビドラマ「肝っ玉かあさん」放映スタート。
- 村上 春樹 19歳 早稲田大学第一文学部入学。上京。
- 吉屋 信子 72歳 3月3日、「続徳川の夫人たち」擱筆。3年がかりの労作おわる。
- 浅黄 斑 22歳 関西大学工学部卒業後,産業機器メーカーに勤務
- 時実 新子 39歳 川柳研究社退社。
- 木山 捷平 64歳 8月23日、食道癌のため死去。没後の11月、遺稿「点滴日記」が「新潮」に発表された。
- 内海 信之 84歳 6月14日老衰のため死去。
- 浅見 淵 69歳 2月、『昭和文壇側面史』(講談社)刊行。
- 今 日出海 65歳 6月、初代文化庁長官に就任。12月、ストックホルムでの川端康成のノーベル賞授賞式に出席。
- 五十嵐 播水 69歳 兵庫県文化賞受賞。
- 喜志 邦三 70歳 朝日放送(アサヒミュージックサービス)専属。
- 野間 宏 53歳 10月、『青年の環』第五部『影の領域』を河出書房新社より刊行。
- 富士 正晴 55歳 『桂春団治』で毎日出版文化賞受賞。
- 森田 たま 74歳 7月、参議院議員を1期努めて勇退。11月、勲三等宝冠賞受章。
- 岡部 伊都子 45歳 4月、初めて沖縄へ行き、ハンセン病国立療養所・沖縄愛楽園をはじめ石垣島、竹富島を訪れる。以後、たびたび沖縄を訪れる。「女人の京」を「芸術新潮」に連載(~1969)。
- 阪本 勝 69歳 6月、50年ぶりに北海道トラピスト修道院を訪問、2週間滞在。8月、但馬文教府主催夏季大学に、犬養道子、司馬遼太郎と共に講師となる。
- 水木 しげる 46歳 TVアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」放送開始。
- 藤井 重夫 52歳 1月、日本テレビ「11PM」で「象の話」に出演。11月、二松学舎大学文化祭で文学講演。
- 上田 三四二 44歳 9月「佐渡玄冬」により第6回短歌研究賞受賞。
時代背景
- 神戸高速スタート
- 国鉄朝霧駅開業
- 神戸ポートアイランド起工
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1969 |
- 【主な作品】
- 阿部 知二
『良心的兵役拒否の思想』
- 石川 達三
『開きすぎた扉』
- 一色 次郎
『運河通り』
- 井上 靖
『額田女王』
- 椎名 麟三
『懲役人の告発』
- 島尾 敏雄
『琉球弧の視点から』
- 白鳥 省吾
『白鳥省五自選詩集』
- 竹中 郁
『そのほか』
- 陳 舜臣
『青玉獅子香炉』
- 陳 舜臣
『孔雀の道』
- 陳 舜臣
『玉嶺よふたたび』
- 筒井 康隆
『霊長類南へ』
- 安水 稔和
『安水稔和詩集』
- 湯川 秀樹
『随想集 心ゆたかに』
- 吉村 昭
『神々の沈黙』
- 小田 実
『人間のなかの歴史』
- 三枝 和子
『処刑が行なわれている』
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- 石川 達三 64歳 菊池寛賞受賞。
- 井上 靖 62歳 『おろしや国酔夢譚』により新潮社第1回日本文学大賞を受賞。日本文芸家協会理事長に就任。『モラエス全集』発刊の功で、ポルトガル政府から「インファン・テ・ドン・ヘンリック勲章」を贈られる。
- 円地 文子 64歳 網膜剥離のため入院。手術を受け、1ヶ月以上を暗い視界の中で過ごす。9月、長編三部作『朱を奪うもの』『傷ある翼』『虹と修羅』によって第5回谷崎潤一郎賞を受賞。
- 遠藤 周作 46歳 取材のためイスラエルに行って新約聖書の背景を辿る。「定本モラエス全集」編集により、大佛次郎、井上靖らと共にポルトガル大使からヘンリッケ勲章を受ける。
- 大佛 次郎 72歳 劇作活動により菊池寛賞を受賞。『モラエス全集』の功績によりポルトガル文化勲章を受ける。
- 獅子 文六 76歳 11月、文化勲章受賞。12月8日、夕刻より膵臓が痛みだし一時小康を保つが、13日午後5時、脳出血のため自宅で急死。
- 島尾 敏雄 52歳 自転車事故で長期入院。頭部の後遺症が続き、数年苦しむ。
- 寿岳 文章 69歳 退職。
- 城山 三郎 42歳 4月、カリフォルニアへ取材旅行。梅雨どきに頭痛と耳鳴り続く、はじめての経験。この年1年を限って、小学校のPTA会長を引き受ける。また、久しぶりに忍耐の味を噛みしめながら運転免許をとる。
- 陳 舜臣 45歳 『青玉獅子香炉』で第60回直木賞を受賞。
- 富田 砕花 79歳 3月、九州・中国地方旅行。4月、東京12チャンネル「人に歴史あり 金子光晴」に出演。10月、神戸労災病院に入院。
- 宮本 輝 父 熊市死去。
- 大谷 晃一 46歳 朝日新聞編集委員。
- 直井 潔 54歳 「歓喜」で芥川賞候補となる。3月、妻と共に上京、はじめて志賀直哉を訪ねる。
- 永田 萠 20歳 卒業後印刷会社にデザイナーとして入社。
- 有本 芳水 83歳 姫路市制八十周年顕彰で表彰を受ける。
- 赤尾 兜子 44歳 2月、「毎日新聞」兵庫文芸俳句選者となる。3月、陳舜臣直木賞受賞記念パーティを発起し、神戸オリエンタルホテルで開催する。4月、大阪芸術大学文芸科講師となる。11月、伊丹三樹彦、眉村卓ら俳人たちと欧州旅行。
- 庄野 潤三 48歳 「紺野機業場」で芸術選奨受賞。
- 稲垣 足穂 70歳 『少年愛の美学』により、日本文学大賞受賞。
- 高橋 和巳 38歳 1月より京大学園闘争がはじまり、全共闘支持の立場を表明。
- 岡部 伊都子 46歳 「やまとの女人」を「芸術新潮」に連載(~1970)。
- 阪本 勝 70歳 3月、『流氷の記―わが生の思索と実践』(朝日新聞社)刊行。11月、勲二等瑞宝章を受章。
- 三浦 綾子 47歳 4月、父・鉄治死去。
- 堀尾 青史 55歳 城戸幡太郎らと「子どもの文化研究所」を設立。
- 藤井 重夫 53歳 1月、NHKテレビ アフタヌーンショーに出演「乃木大将は軍神か愚将か」。9月、東京新聞「大波小波」欄執筆(~昭和46年(1971)3月、計49本を担当)
- 上田 三四二 45歳 12月新編『現代歌人論』刊行。
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1970 |
- 【主な作品】
- 小松 左京
『継ぐのは誰か?』
- 富田 砕花
『ひこばえのうた』
- 深尾 須磨子
『深尾須磨子選集』
- 上坂 高生
『冬型気圧配置』
- 三枝 和子
『死面の割れ目』
- 白洲 正子
『古典の細道』
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- 遠藤 周作 47歳 テレビドラマ「大変だァ」に毎回ゲスト出演。カトリックとプロテスタント合同の初事業、大阪万博の基督教館のプロデューサーを阪田寛夫、三浦朱門と務める。
- 小松 左京 39歳 大阪万博でサブ・テーマ委員、テーマ館サブプロデューサーをつとめる。 国際SFシンポジウム開催。
- 佐多 稲子 66歳 6月、婦人民主クラブ委員長となる。9月、壷井栄文学碑除幕式に出席の為、中野重治等とともに小豆島に。
- 直原 弘道 40歳 季刊誌「構造改良」発刊。
- 島尾 敏雄 53歳 鹿児島純心女子短期大学非常勤講師就任。ニューデリーでのアジア・アフリカ作家会議に出席。
- 城山 三郎 43歳 10月から11月にかけて、江藤淳、藤枝静男氏と共に日本作家代表団としてソビエトを訪問。ヤースナヤ・ポリャーナのトルストイの静かな邸。土を盛っただけの墓に強い印象を受ける。その後、藤枝氏とヨーロッパへ。さらに単身でボストン、ニューヨークなどで取材。
- 陳 舜臣 46歳 『玉嶺よふたたび』、『孔雀の道』で第23回日本推理作家協会賞を受賞。
- 筒井 康隆 36歳 SFファンの選ぶ第1回「星雲賞」で長篇、短篇の同時受賞を果たす。
- 富田 砕花 80歳 神戸市立赤塚山高等学校校歌作詞。
- 平岩 弓枝 38歳 7月、戯曲「出雲の阿国」を歌舞伎座にて中村勘三郎、水谷八重子が上演。
- 宮本 輝 サンケイ広告社に入社。コピーライターとして企画制作部に配属。
- 山口 誓子 69歳 紫綬褒章受章。
- 湯川 秀樹 63歳 京都大学を定年退官、同大学名誉教授になる。
- 小田 実 38歳 真継伸彦,柴田翔,高橋和巳,開高健と季刊同人誌「人間として」を発刊(~1972)。「週刊アンポ」刊行。
- 石上 玄一郎 60歳 「現象」休刊。
- 大森 一樹 18歳 私立六甲高校卒業。
- かんべ むさし 22歳 関西学院大学卒業後、広告代理店勤務。
- 三枝 和子 41歳 『処刑が行なわれている』で第10回田村俊子賞受賞。
- 坂本 遼 66歳 永眠。
- 堀 晃 26歳 短編「イカルスの翼」(SFマガジン)でデビュー。
- 有本 芳水 84歳 3月、昭和44年(1969)度岡山県文化賞を受賞。
- 浅見 淵 71歳 3月、早稲田大学を停年退職。5月、随筆・小説集『燈火頬杖』(校倉書房)刊行。
- 高橋 和巳 39歳 3月、京都大学文学部助教授を辞職。
- 森田 たま 75歳 10月31日死去。
- 岡部 伊都子 47歳 「心象華譜」を「芸術新潮」に連載(~1971)。
- 阪本 勝 71歳 1月、『佐伯祐三』(日動出版部)刊行。6月、兵庫県立近代美術館館長に就任。兵庫県立近代美術館審査委員会委員長に就任。12月、半どんの会文化賞「現代美術・文学賞」受賞。
- 白洲 正子 60歳 銀座の「こうげい」を知人に譲り、執筆活動に専念。
- 三浦 綾子 48歳 『塩狩峠』の中国語訳版『雁狩嶺』を香港で刊行。
- 河合 雅雄 46歳 京都大学 教授(霊長類研究所)となる。
- 里見 ? 82歳 『五代の民』で第22回読売文学賞(随筆・紀行賞)受賞。
- 藤井 重夫 54歳 1月、NHKテレビ「10代とともに商業科」にゲスト出演。9月、「虹」NHK大阪「文芸劇場」で放送。
時代背景
- 第二神明 加古川バイパス開通,高砂―東京間が高速道路でつながる
- 中国縦貫自動車道路一部(豊中一宝塚間)開通
- 県立近代美術館開館(神戸市灘区)
- 兵庫県の新公害防止条例,制定実施される
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1971 |
- 【主な作品】
- 石川 達三
『解放された世界』
- 井伏 鱒二
『早稲田の森』
- 遠藤 周作
『母なるもの』
- 大岡 昇平
『レイテ戦記』
- 直原 弘道
『行為者の思想』
- 白鳥 省吾
『良い朝』
- 陳 舜臣
『実録・アヘン戦争』
- 筒井 康隆
『脱走と追跡のサンバ』
- 富田 砕花
『草の葉』
- 富田 砕花
『兵庫讃歌』
- 安水 稔和
『異国間』
- 安水 稔和
『歌のように』
- 安水 稔和
『佐渡』
- 大谷 晃一
『続・関西名作の風土』
- 白洲 正子
『かくれ里』
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- 阿部 知二 68歳 哲学者三木清をモデルとした「捕囚」の執筆に着手。まもなく発病する。
- 遠藤 周作 48歳 11月、映画「沈黙」封切り。ローマ法王庁よりシベストリー勲章を受ける。
- 大岡 昇平 62歳 芸術院会員辞退。
- 今 東光 73歳 3月、大僧正に昇進。
- 島尾 敏雄 54歳 『硝子障子のシルエット』、第26回毎日出版文化賞受賞。第1回文化賞受賞。「カンナ」同人参加。
- 妹尾 河童 41歳 文化庁から派遣され、一年間ヨーロッパ各国で研修。
- 陳 舜臣 47歳 『実録・アヘン戦争』、第25回毎日出版文化賞受賞。
- 富田 砕花 81歳 7月、「兵庫讃歌」作詞。
- 村上 春樹 22歳 学生結婚。
- 山田 風太郎 49歳 講談社『山田風太郎全集』全16巻刊行開始(~72年)。
- 湯川 秀樹 64歳 『湯川秀樹自選集』全5巻を出版。次男・高秋死去。
- 吉屋 信子 75歳 体調不良に悩みながらも「女人平家」執筆。
- 大谷 晃一 48歳 『続関西名作の風土』、第19回日本エッセイストクラブ賞受賞。
- 有本 芳水 85歳 3月、往年の文壇回想録『笛鳴りやまず』を刊行。
- 庄野 潤三 50歳 『絵合せ』で第24回野間文芸賞を受賞。
- 野間 宏 56歳 1月、『青年の環』第六部『炎の場所』を河出書房新社より刊行。10月、『青年の環』により谷崎潤一郎賞受賞。
- 富士 正晴 58歳 11月、大阪芸術賞受賞。
- 高橋 和巳 39歳 5月3日、39歳で永眠。
- 岡部 伊都子 48歳 2月、NHKテレビ「女性手帳」に出演。「詩歌風韻」を「芸術新潮」に連載(~1972)。
- 阪本 勝 72歳 4月、兵庫県博物館協会会長に就任。11月、兵庫県芸術祭記念に富田砕花作詞『兵庫讃歌』を造本製作、刊行。
- 水木 しげる 49歳 戦地だったラバウルを訪れる。
- 元永 定正 49歳 具体美術協会退会。
- 内田 百? 82歳 「日没閉門」のできあがりと相前後して急逝。
時代背景
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1972 |
- 【主な作品】
- 阿久 悠
『作詞入門』
- 一色 次郎
『日本空襲記』
- 井上 靖
『星と祭』
- 井上 靖
『後白河院』
- 小松 左京
『怨霊の国』
- 小松 左京
『待つ女』
- 今 東光
『毒舌日本史』
- 今 東光
『痩せた花嫁』
- 佐多 稲子
『樹影』
- 島尾 敏雄
『硝子障子のシルエット』
- 白鳥 省吾
『ロッキー残雪』
- 筒井 康隆
『俗物図鑑』
- 筒井 康隆
『家族八景』
- 小田 実
『世直しの倫理と論理(上・下)』
- 石上 玄一郎
『悪魔の道程』
- 上坂 高生
『聖域の他に求めず』
- 大谷 晃一
『おんなの近世史』
- 三枝 和子
『八月の修羅』
- 阿波野 青畝
『甲子園』
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- 井伏 鱒二 74歳 『早稲田の森』、読売文学賞受賞。
- 遠藤 周作 49歳 3月、宣教番組「心のともしび」の出演から三浦朱門、曽野綾子らと共にローマ法王パウロ六世に謁見。法王から「日本の他宗教と協力して働いて欲しい」と言われる。
- 大岡 昇平 63歳 『レイテ戦記』、第13回毎日芸術賞受賞。
- 今 東光 74歳 4月、親友・川端康成を失う。友人代表として弔辞を読む。11月、『今東光代表作選集』(全6巻)を読売新聞社より刊行。
- 佐多 稲子 68歳 4月、川端康成自殺。通夜に参列し、6月、「川端さんとの縁」を「群像」に発表。
- 城山 三郎 45歳 3月から4月にかけて、アメリカ横断バス旅行。ソルトレーク、ニューヨークなどで取材し、ジョージア州へ。帰りにフロリダ、モントレーの両半島でゴルフなどして休養。
- 富田 砕花 82歳 10月、神戸労災病院入院。
- 灰谷 健次郎 39歳 17年間勤め小学校を辞める。沖縄・アジア放浪。後、作家活動に専念する。
- 宮本 輝 結婚。
- 吉屋 信子 76歳 4月、体調ややよく、八幡の桜,光則寺の海棠などを見に行く。7月~8月、恵風園入院、科学療法を受ける。中山博士も来診。秋より自宅療養に移る。
- 安西 篤子 45歳 3月、離婚。東京世田谷区のアパートで一人暮らしを始める。
- 大森 一樹 20歳 京都府立医科大学入学。
- 庄野 潤三 51歳 『明夫と良二』により第2回赤い鳥文学賞,毎日出版文化賞受賞。
- 喜志 邦三 74歳 西宮市民文化賞受賞。
- 須賀 敦子 43歳 帰国。慶応義塾大学外国語学校講師に就任。
- 岡部 伊都子 49歳 「御伽草子を歩く」を「芸術新潮」に連載(~1973)。「難波の女人葦」を「マダム」に連載(~1973)。
- 阪本 勝 73歳 1月、神戸日豪協会会長就任。11月、『ある放浪僧の生涯』(創元社)刊行。4月、姫路学院女子短期大学名誉学長就任。
- 白洲 正子 62歳 『かくれ里』で第24回読売文学賞を受賞。
- 三浦 綾子 50歳 11月、「細川ガラシャ夫人」取材のため大阪・京都・若狭地方を訪れる。
- 丸山 義二 69歳 最後の単行本となる『蚕人伝』刊行。
- 藤井 重夫 56歳 12月、NHKラジオ「大石内蔵助の妻理玖」放送。
時代背景
- 生野カドミウム
- 山陽新幹線開業
- 神戸市営地下鉄着工
- 瀬戸内海水質汚濁総合調査開始
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1973 |
- 【主な作品】
- 阿部 知二
『捕囚』
- 井上 靖
『幼き日のこと』
- 円地 文子
『円地文子訳源氏物語』
- 遠藤 周作
『死海のほとり』
- 遠藤 周作
『イエスの生涯』
- 大岡 昇平
『幼年』
- 小松 左京
『日本沈没』
- 小松 左京
『結晶星団』
- 今 東光
『毒舌文壇史』
- 直原 弘道
『日常的風景』
- 寿岳 文章
『和紙の旅』
- 竹中 郁
『子どもの言いぶん』
- 森 はな
『じろはったん』
- 湯川 秀樹
『現代の科学?(共著)』
- 湯川 秀樹
『科学と人間の行方(共著)』
- 吉村 昭
『関東大震災』
- 吉村 昭
『深海の使者』
- 小田 実
『ガ島』
- 大谷 晃一
『織田作之助』
- 三枝 和子
『乱反射』
- 時実 新子
『時実新子集』
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- 阿部 知二 70歳 4月23日、死去。口述で執筆を続けた「捕囚」は、約200枚を残し未完となる。
- 一色 次郎 57歳 共編『東京大空襲・戦災誌』、菊池寛賞受賞。
- 円地 文子 68歳 6月、現代語訳「源氏物語」(全10巻,新潮社)を完成。
- 遠藤 周作 50歳 3月、「遠藤周作氏と行くヨーロッパ演劇の旅」でロンドン、パリ、ミラノ、スペインのアンダルシア地方を廻り、4月に帰国。6月,、書き下ろし長編『死海のほとり』を刊行。10月、日本人につかめるイエス像を求めた長年の聖書研究の結実である『イエスの生涯』を新潮社より刊行。
- 大佛 次郎 75歳 4月30日、転移性肝癌により永眠。
- 今 東光 75歳 11月、中尊寺で瀬戸内晴美が得度剃髪。師僧として法名・寂聴を授ける。
- 佐多 稲子 69歳 4月、芸術院恩賜賞内諾を求められたが辞退。同月、田村俊子賞選考委員を辞める。6月、中野重治とともに壷井栄賞の選者となる。
- 椎名 麟三 62歳 3月28日、脳内出血のため東京・松原の自宅書斎にて永眠。
- 白鳥 省吾 83歳 食道ガンにて逝去。
- 城山 三郎 46歳 8月、アメリカへ家族旅行。このときも、アリゾナ横断のバス旅行を組みこむ。グランド・キャニオン再訪。10月から11月にかけてアメリカへ講演、スイスへ取材旅行。12月、再びアメリカへ対談のため旅行。その後中南米へ。
- 妹尾 河童 43歳 伊藤喜朔賞テレビ部門。(「ミュージック・フェア」)
- 平岩 弓枝 41歳 2月、『御宿かわせみ』の連載スタート。11月、戯曲「織田信長」を明治座にて高橋秀樹が、「落葉の中」を新橋演舞場にて池乃久里子が上演。
- 深尾 須磨子 85歳 12月~翌年1月、再びソ連を訪れる。
- 森 はな 64歳 『じろはったん』(絵・梶山俊夫)を牧書店より初めて刊行。翌年、同書で第14回日本児童文学者協会新人賞を受賞。<遅咲きの新人>と評判になる。
- 安水 稔和 42歳 ラジオドラマ「旅に病んで」で芸術祭優秀賞受賞。
- 山田 風太郎 51歳 明治もの長編第1作『警視庁草紙』を「オール読物」に連載開始。
- 吉村 昭 46歳 「深海の使者」により文芸春秋読者賞、「戦艦武蔵」「関東大震災」などにより菊池寛賞をそれぞれ受賞。
- 吉屋 信子 77歳 5月、6月、徐々に衰弱。7月11日に恵風園病院にて死去。勲三等瑞宝章を受ける。鎌倉高徳院の墓地に葬る。紫雲院香誉信子大姉。
- 菊田 一夫 65歳 4月4日、糖尿病に脳卒中を併発し、永眠。トニー賞特別賞受賞。
- 小峰 元 52歳 「アルキメデスは手を汚さない」で第19回江戸川乱歩賞受賞.
- なかえ よしを 33歳 『Ele-phant Buttons』をアメリカで出版。
- 浅見 淵 73歳 3月28日、死去。
- 赤尾 兜子 48歳 2月、「毎日新聞」編集専門委員となる。
- 五十嵐 播水 74歳 神戸市文化賞受賞。
- 阿波野 青畝 74歳 大阪府芸術賞、西宮文化賞、第7回蛇忽賞受賞。
- 野間 宏 58歳 6月、『青年の環』ほかの創作活動によりロータス賞受賞。9月、ソビエトのアルマ・アタで開催のA・A作家会議に光子夫人と出席後、カザフスタンへ旅行。
- 岡部 伊都子 50歳 「北白川日誌」を「芸術新潮」に連載(~1974)。「小さなこだま」を「母の友」に連載(~1977)。
- 北条 秀司 71歳 演劇文化に貢献したことで菊池寛賞を受賞。
- 藤井 重夫 57歳 8月、但馬文教府夏季大学で講演。
- 上田 三四二 49歳 1月『西行・実朝・良寛』刊行。
時代背景
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1974 |
- 【主な作品】
- 足立 巻一
『やちまた』
- 足立 巻一
『解説立川文庫(共著)』
- 一色 次郎
『影絵集団』
- 大岡 昇平
『天誅組』
- 大岡 昇平
『中原中也』
- 黒岩 重吾
『カオスの星屑』
- 島尾 敏雄
『出孤島記』
- 城山 三郎
『落日燃ゆ』
- 筒井 康隆
『俺に関する噂』
- 筒井 康隆
『暗黒世界のオデッセイ』
- 灰谷 健次郎
『兎の眼(小説)』
- 平岩 弓枝
『御宿かわせみ』
- 湯川 秀樹
『宇宙と人間7つのなぞ』
- 小田 実
『自立する市民』
- 小田 実
『「ベトナム」の影』
- 安西 篤子
『愛』
- 石上 玄一郎
『彷徨えるユダヤ人』
- 上坂 高生
『谷間の養鶏場』
- なかえ よしを
『ねずみくんのチョッキ』
- 白洲 正子
『西国巡礼』
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- 足立 巻一 61歳 『復刻立川文庫』を監修し、尾崎秀樹と解説を執筆。『やちまた』刊。
- 大岡 昇平 65歳 『中原中也』、第27回野間文芸賞受賞。
- 黒岩 重吾 50歳 『小学生浪人』が第9回小説現代ゴールデン読者賞を受賞。
- 小松 左京 43歳 『日本沈没』で推理作家協会賞受賞。
- 佐多 稲子 70歳 6月、窪川鶴次郎死去。
- 城山 三郎 47歳 1月から2月にかけて東南アジアへ旅行。
- 妹尾 河童 44歳 芸術祭優秀賞。(演劇「新四谷怪談」)
- 陳 舜臣 50歳 神戸市文化賞を受賞。
- 灰谷 健次郎 40歳 処女作『兎の眼』を発表。200万部に達する大ベストセラーになる。
- 平岩 弓枝 42歳 1月、戯曲「喜和」を芸術座で若尾文子が上演。11月、戯曲「残菊物語」を日生劇場で若尾文子、市川海老蔵が上演。
- 深尾 須磨子 85歳 3月31日、永眠。
- 宮本 輝 長男誕生。
- 村上 春樹 25歳 国分寺にジャズ喫茶「ピーター・キャット」開店。
- 森 はな 65歳 夫・種樹が病没する。「じろはったん」が課題図書に選定される。自宅を開放し、「子供の本を読む会」を始める。
- 吉屋 信子 千代の意志で(まわりの反対にもかかわらず)土地,邸宅,備品と、6千冊の蔵書,資料,原稿等鎌倉市に寄贈することになり、1月、兄・忠明ら立ち会い、養嗣子・吉屋千代から市長に目録,権利書を贈呈。市は遺宅を5月から「吉屋信子記念館」として婦人の福祉,教養の場に開放。
- 小田 実 42歳 「ベトナムに平和を!」市民連合解散集会。「アジア人会議」開催。
- 時実 新子 45歳 「川柳ジャーナル」脱退、フリー宣言。
- なかえ よしを 34歳 『小宇宙』、国際青年美術家展・外務大臣賞受賞。
- 有本 芳水 88歳 中国新聞文化賞受賞。
- 赤尾 兜子 49歳 1月、永田耕衣全句集『非佛』出版記念会を発起し、神戸・舞子ヴィラで開催。神戸市「あじさい賞」受賞。この年、春ごろから原因不明の倦怠感に悩まされる。
- 今 日出海 71歳 4月、勲一等瑞宝章受章。
- 稲畑 汀子 43歳 甲南中学非常勤講師となる。
- 野間 宏 59歳 1月、A・A作家会議ビューロー会議に出席後、カイロ、ルクソール、アスワンの古代遺跡を見る。この年、結成された「日本・アラブ文化連帯会議」のシンポジウムの議長を務める。
- 金子 兜太 55歳 日本銀行を定年退職。
- 岡部 伊都子 51歳 「しゃぼん玉抄」を「芸術新潮」に連載(~1975)。「四季の菓子」を読売新聞に連載(~1975)。
- 永田 耕衣 74歳 神戸市文化賞受賞。
- 北条 秀司 72歳 『春日局』で大谷竹次郎賞を受賞。
- 藤井 重夫 58歳 11月、長男亞夫挙式。流山へ。流山が気に入りしばしば留守番に。
- 上田 三四二 50歳 4月日本文芸家協会理事となる。5月『戦後の短歌史』刊行。
7月清瀬上宮病院に移る。11月『眩暈を鎮めるもの』刊行。
時代背景
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1975 |
- 【主な作品】
- 井上 靖
『わが母の記』
- 井上 靖
『北の海』
- 遠藤 周作
『口笛をふく時』
- 大岡 昇平
『少年』
- 黒岩 重吾
『ビハインド・ハードロック』
- 小松 左京
『やぶれかぶれ青春記』
- 今 東光
『おゝ反逆の青春』
- 城山 三郎
『官僚たちの夏』
- 筒井 康隆
『七瀬ふたたび』
- 富田 砕花
『視差錯落』
- 湯川 秀樹
『物理講義』
- 小田 実
『羽なければ』
- 小田 実
『冷え物』
- 上坂 高生
『信彦と新しい仲間たち』
- 大谷 晃一
『手仕事のおんな』
- なかえ よしを
『りんごがたべたいねずみくん』
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- 足立 巻一 62歳 大阪芸術大学講師になる。兵庫県文化賞を受ける。『やちまた』により第20回芸術選奨文部大臣賞受賞。
- 石川 達三 70歳 日本ペンクラブ会長。
- 一色 次郎 52歳 『サンゴしょうに飛び出せ』、サンケイ児童出版文化賞受賞。
- 遠藤 周作 52歳 2月、『遠藤周作文学全集』(全11巻)を新潮社より刊行。日航の招待で北杜夫、阿川弘之と共にロンドン、フランクフルト、ブリュッセルで在留日本人に講演。同月帰国。
- 今 東光 77歳 6月、千葉県に転居。9月、「極道辻説法」の連載スタート。12月、銀座でクロッキー展を開く。
- 島尾 敏雄 58歳 指宿市転居。鹿児島純心女子短期大学教授兼図書館館長就任。
- 城山 三郎 48歳 1月、『落日燃ゆ』が毎日出版文化賞と吉川英治文学賞を受賞。8月、ケニヤ、タンザニヤへ家族旅行。もともと動物好きなので、待望の野生とのふれ合いの旅であった。
- 富田 砕花 85歳 日本現代詩人会よりの先達詩人表彰を辞退。
- 平岩 弓枝 43歳 5月、帝国劇場で森繁久弥が戯曲「鶴亀屋二代」、10月に明治座で勝新太郎が戯曲「三味線一代」を上演。
- 宮本 輝 サンケイ広告社を退社。次男誕生。
- 村上 春樹 26歳 早稲田大学第一文学部演劇専攻卒業。
- かんべ むさし 27歳 早川書房、SFマガジン「決戦・日本シリーズ」でデビュー
- 時実 新子 46歳 個人誌「川柳展望」創刊(~1995)。
- なかえ よしを 35歳 『ねずみくんのチョッキ』、講談社出版文化賞絵本賞、厚生省児童福祉文化奨励賞受賞。
- 赤尾 兜子 50歳 3月、自筆限定句集『龍の裔』、6月、第三句集『歳華集』刊行。
- 阿波野 青畝 76歳 勲四等瑞宝章を授章。
- 若杉 慧 72歳 『長塚節素描』で平林たい子文学賞を受賞。
- 岡部 伊都子 52歳 「京の手みやげ」を「芸術新潮」に連載(~1976)。「花のすがた」を読売新聞に連載(~1976)。「京の川」を「ウーマン」に連載(~1976)。
- 早坂 暁 46歳 テレビ・ドキュメンタリー「君は明日を掴めるか」で芸術祭優秀賞を受賞。
- 阪本 勝 75歳 3月22日、芦屋市の自宅で逝去。
- 三浦 綾子 53歳 『塩狩峠』の英訳版『SHIOKARI PASS』をイギリスで刊行。
- 上田 三四二 51歳 3月第3歌集『湧井』刊行。
6月『湧井』により第9回迢空賞受賞。 11月『眩暈を鎮めるもの』により第7回亀井勝一郎賞受賞。
時代背景
- 中国自動車道県内全線開通,播但連絡有料道路・姫路バイパスの開通。
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1976 |
- 【主な作品】
- 遠藤 周作
『砂の城』
- 今 東光
『極道辻説法』
- 今 東光
『青春放浪』
- 佐多 稲子
『時に佇(た)つ』
- 島尾 敏雄
『日の移ろい』
- 城山 三郎
『毎日が日曜日』
- 陳 舜臣
『敦煌の旅』
- 筒井 康隆
『メタモルフォセス群島』
- 平岩 弓枝
『女の顔』
- 山田 風太郎
『幻燈辻馬車』
- 湯川 秀樹
『外的世界と内的世界』
- 小田 実
『「殺すな」から』
- 小田 実
『地図をつくる旅』
- 安西 篤子
『女人文様』
- 大谷 晃一
『大阪歴史散策』
- かんべ むさし
『サイコロ特攻隊』
- かんべ むさし
『俺はロンメルだ』
- 三枝 和子
『詩人と娼婦と赤ん坊』
- 三枝 和子
『夏から秋の光の中へ』
- 稲畑 汀子
『汀子句集』
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- 石川 達三 71歳 芸術院会員となる。日本ペンクラブ会・二つの自由論問題。
- 井上 靖 69歳 文化勲章受章。
- 大岡 昇平 67歳 朝日文化賞受賞。
- 今 東光 78歳 1月、岩手県・天台寺住職を兼務。8月、二科展に「裸婦」を出品、入選。
- 佐多 稲子 72歳 1月、周恩来首相告別の為、婦人民主クラブを代表して中国大使館へ弔問。6月、『時に佇つ(その十一)』により川端康成賞を受賞。10月、毛沢東追悼集会に出席。
- 島尾 敏雄 59歳 多摩美術大学の非常勤講師となる。
- 陳 舜臣 52歳 『敦煌の旅』、第3回大佛次郎賞受賞。
- 富田 砕花 86歳 兵庫県立氷上西高等学校校歌作詞。7月、劉病院に入院。
- 平岩 弓枝 44歳 4月、フジでテレビドラマ「女の足音」が放映。これより「平岩弓枝ドラマシリーズ」がはじまる。7月、戯曲「台所太平記」を帝国劇場で中村勘三郎が上演。
- 山口 誓子 75歳 勲三等瑞宝章受章。
- 直井 潔 61歳 『一縷の川』を限定1000部の私家版として刊行。
- 永田 萠 27歳 フリーとなる。
- 有本 芳水 89歳 1月21日、岡山県内の病院で長逝。89歳。
- 赤尾 兜子 51歳 1月、「俳句とエッセイ」誌で「赤尾兜子特集」が組まれ、陳舜臣らの執筆を得る。
- 稲畑 汀子 45歳 第一句集『汀子句集』を刊行。
- 岡部 伊都子 53歳 「女人無限」を「芸術新潮」に連載(~1977)。「京の里」を「ウーマン」に連載(~1977)。
- 藤井 重夫 60歳 10月、東松山で郵政省の講座を担当。
- 上田 三四二 52歳 3月『俗と無常-徒然草の世界』刊行。
7月『古泉千樫の秀歌』刊行。
時代背景
- 鳴門大橋の架橋工事開始。
- おのころ島,緑の回廊計画進む
- 鶴林寺(加古川市)太子堂で平安末期の壁画発見
- 神戸脇浜大火
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1977 |
- 【主な作品】
- 一色 次郎
『小魚の心』
- 井上 靖
『月の光』
- 大岡 昇平
『事件』
- 黒岩 重吾
『さらば星座』
- 小松 左京
『ゴルディアスの結び目』
- 小松 左京
『こちらニッポン……』
- 島尾 敏雄
『ヤポネシア考』
- 寿岳 文章
『ダンテ「神曲」』
- 陳 舜臣
『小説十八史略(全6巻)』
- 筒井 康隆
『エディプスの恋人』
- 森 はな
『わたしトシエです』
- 安水 稔和
『西馬音内』
- 安水 稔和
『歌の行方 菅江真澄追跡』
- 山口 誓子
『一隅』
- 山口 誓子
『不動』
- 湯川 秀樹
『核軍縮への新しい構想』
- 湯川 秀樹
『科学者のこころ』
- 小田 実
『列人列景』
- 石上 玄一郎
『輪廻と転生』
- 上坂 高生
『あかりのない夜』
- なかえ よしを
『くるりんこん』
- なかえ よしを
『えんとつのないきかんしゃ』
- なかえ よしを
『ぎったん ばっこん』
- なかえ よしを
『ぼくがいじわるゴンスケとなかよしになったおはなし』
- 阿波野 青畝
『旅塵を払ふ』
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- 遠藤 周作 54歳 4月、兄・正介死亡。仲のよい兄弟であっただけに激しいショックを受ける。
- 今 東光 79歳 9月、結腸がんのため千葉・国立下志津病院で死去。戒名は大文頴心院大僧正東光春聽大和尚
- 佐多 稲子 73歳 6月、次女達枝等とともに東欧を旅行。
- 直原 弘道 47歳 日中協学術文化交流団に参加、中国訪問。
- 島尾 敏雄 60歳 神奈川県茅ヶ崎市東海岸に転居。『日の移ろい』、第13回谷崎潤一郎賞受賞。
- 寿岳 文章 77歳 『ダンテ神曲』、第28回読売文学賞受賞。
- 城山 三郎 50歳 3月、アラブとヨーロッパへ取材と講演。イランのバンダル・シャプールや湾岸諸国の広漠たる砂漠の中での工場建設ぶりなどが強烈に印象となった。これら一連の取材の記録は「経済最前線をゆく」と題して「文藝春秋」に連載(後『海外とは日本人にとって何か』)。
- 富田 砕花 87歳 兵庫県立宝塚西高等学校校歌作詞。
- 宮本 輝 「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞。
- 村上 春樹 28歳 店を千駄ヶ谷に移転。
- 湯川 秀樹 70歳 勲一等旭大綬章を授けられる。
- 吉川 英治 生前自ら「草思堂」と名付け、愛して止まなかった旧居宅の敷地内に吉川英治記念館が開設。
- 安西 篤子 50歳 5月、父死去。
- 上坂 高生 50歳 「あかりのない夜」で第4回ジュニアノンフィクション文学賞受賞。
- 大森 一樹 25歳 第3回城戸賞を「オレンジロード急行」で受賞。
- 時実 新子 48歳 神戸新聞川柳壇選者となる。
- 直井 潔 62歳 『一縷の川』が内容を増補して新潮社から刊行。私家版『一縷の川』で第5回平林たい子文学賞受賞。
- 赤尾 兜子 52歳 9月、句集『稚年記』刊行。
- 稲畑 汀子 46歳 父・年尾が病に倒れ、父に代わって「ホトトギス」雑詠選者となる。
- 稲垣 足穂 78歳 10月25日、結腸癌のため京都第一赤十字病院にて死去。
- 岡部 伊都子 54歳 「暮しの絵暦」を「芸術新潮」に連載(~1978)。「暮しのこころ」を読売新聞に連載(~1979)。「京の山」を「ウーマン」に連載(~1978)。
- 水木 しげる 55歳 1月、自伝エッセイ『のんのんばあとオレ』発表。
- 三浦 綾子 55歳 4月、「海嶺」取材のため香港・マカオを訪問。
- 河合 雅雄 53歳 (財)日本モンキーセンター常務理事。
- 藤井 重夫 61歳 7月、初孫誕生。亜左子と命名。
- 上田 三四二 53歳 迢空賞選考委員となる。
時代背景
- 神戸市営地下鉄開通
- 丹但を結ぶ「遠坂トンネル」開通。 六甲アイランドと東灘区を結ぶ「六甲大橋」(二階式ヤジロベエ型)完成
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1978 |
- 【主な作品】
- 遠藤 周作
『キリストの誕生』
- 大岡 昇平
『無罪』
- 黒岩 重吾
『紅蓮の女王』
- 白鳥 省吾
『文人今昔』
- 城山 三郎
『黄金の日日』
- 筒井 康隆
『男たちのかいた絵』
- 灰谷 健次郎
『いえでぼうや(童話)』
- 灰谷 健次郎
『太陽の子(小説)』
- 宮本 輝
『蛍川』
- 森 はな
『ひいちゃんとタチアオイの花』
- 山田 風太郎
『忍法魔界転生』
- 吉村 昭
『ふぉん・しいほるとの娘』
- 小田 実
『「民」の論理「軍」の論理』
- 小田 実
『「共生」への原理』
- 安西 篤子
『悲愁中宮』
- 大谷 晃一
『評伝梶井基次郎』
- 大谷 晃一
『現代職人伝』
- 大森 一樹
『「オレンジロード急行」』
- かんべ むさし
『笑撃空母アルバトロス』
- 三枝 和子
『恋愛小説』
- 時実 新子
『月の子』
- なかえ よしを
『のんびりきかんしゃ ポーくん』
- 白洲 正子
『魂の叫び声ー能物語』
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- 足立 巻一 65歳 大阪芸術大学教授になる。神戸女子大学講師兼任。
- 遠藤 周作 55歳 6月、『イエスの生涯』により国際ダグ・ハマーショルド賞を受賞。
- 大岡 昇平 69歳 『事件』、第31回日本推理作家協会賞受賞。
- 佐多 稲子 74歳 5月、文芸家協会理事を辞退。7月、十二指腸潰瘍の為、入院。同月退院。
- 島尾 敏雄 61歳 『死の棘』、第29回読売文学賞。第10回日本文学大賞などを受賞。
- 城山 三郎 51歳 1月、書下ろしの『黄金の日日』を新潮社より刊行。同作品はこの年のNHK大河ドラマの原作となる。2月下旬、ハワイのキリマ岬などで休養。5月、直木賞選考委員となる。5月より6月にかけて、日本作家代表団の一員として中国へ。
- 妹尾 河童 48歳 紀伊国屋演劇賞。(演劇「レトナ通りにて」 結城人形座「ヴォイツェック」)
- 富田 砕花 88歳 5月19日、親友の嘉治隆一死去。
- 灰谷 健次郎 44歳 国際児童年のための国際アンデルセン賞特別優良作品となる。2作目長編『太陽の子』を出版。『ひとりぼっちの動物園』で小学館文学賞受賞。
- 宮本 輝 「螢川」で第78回芥川龍之介賞を受賞。
- 湯川 秀樹 71歳 東京で開催された第19回エネルギー物理学国際会議の会長を勤める。
- 大森 一樹 26歳 「オレンジロード急行」にてメジャー映画監督デビュー。
- 玉岡 かおる 神戸女学院大学文学部卒業。三木中学校で教壇に立つ。
- 永田 萠 29歳 株式会社妖精村にチーフイラストレーターとして入社。処女作『もえと妖精たち』出版。
- 赤尾 兜子 53歳 4月、大阪外国語大学講師となる。9月、神戸市文化賞受賞。
- 庄野 潤三 57歳 アメリカ・ケニオン大学から文学博士の名誉学位を受ける。日本芸術院会員となる。
- 今 日出海 75歳 文化功労者に選ばれる。
- 野溝 七生子 81歳 「文学城」創刊に同人として参加。
- 岡部 伊都子 55歳 「新・観光バスの行かない…」を「芸術新潮」に連載(~1980)。これをもって21年間にわたる「芸術新潮」への連載を終える。
- 永田 耕衣 78歳 兵庫県文化賞受賞。
- 早坂 暁 49歳 ドラマ「わが兄はホトトギス」で芸術祭優秀賞を受賞。
- 白洲 正子 68歳 『魂の呼び声―能物語』、児童福祉文化賞奨励賞受賞。
- 三浦 綾子 56歳 3月、母・キサ死去。5月、「海嶺」取材のためフランス・イギリス・カナダ・アメリカを訪問。
- 河合 雅雄 54歳 霊長類研究所 所長となる。
- 藤井 重夫 62歳 4月、長女比呂子結婚。鳥山へ。
- 上田 三四二 54歳 8月昭和54度宮中歌会始め選者に選ばれる。(昭和59年まで)。
11月『上田三四二歌集』(文庫)、『うつしみ この内なる自然』刊行。
時代背景
- 植村直己さん北極点に立つ
- 「淡路人形浄瑠璃」渡欧,仏・スペイン公演。 城崎郡城崎町で,古代(弥生時代)の丸木船発掘。
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1979 |
- 【主な作品】
- 阿久 悠
『瀬戸内少年野球団』
- 石川 達三
『もっともっと自由を』
- 一色 次郎
『魔性』
- 大岡 昇平
『最初の目撃者』
- 黒岩 重吾
『天の川の太陽』
- 小松 左京
『生命をあずける』
- 筒井 康隆
『大いなる助走』
- 灰谷 健次郎
『ワルのポケット(童話)』
- 灰谷 健次郎
『こどもになりたいパパとおとなになりたいぼく(童話)』
- 宮本 輝
『幻の光』
- 山田 風太郎
『明治断頭台』
- 湯川 秀樹
『Hideki Yukawa Scientific Works』
- 吉村 昭
『ポーツマスの旗』
- 安西 篤子
『千姫微笑』
- 大谷 晃一
『文学の土壌』
- かんべ むさし
『公共考査機構』
- かんべ むさし
『宇宙の坊ちゃん』
- かんべ むさし
『むさし走査線』
- かんべ むさし
『スパイの内幕』
- かんべ むさし
『居候浮始末』
- 三枝 和子
『月の飛ぶ村』
- なかえ よしを
『ねこのジョン』
- なかえ よしを
『のらねこの詩』
- 稲畑 汀子
『旅立』
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- 足立 巻一 66歳 伊藤正雄の遺著三冊の刊行に努力。神戸新聞読書文芸詩欄の選者になる。
- 円地 文子 74歳 文化功労者。
- 遠藤 周作 56歳 2月、『キリストの誕生』により読売文学賞を受賞。「あけぼの」で連続対談開始。以後10年間に107回。遠藤は対談の名手で、刊行された対談集は20冊を超える。
- 黒岩 重吾 55歳 『天の川の太陽』で第14回吉川英治文学賞受賞。
- 佐多 稲子 75歳 8月、中野重治死去。9月、中野重治の告別式において葬儀委員長をつとめる。
- 城山 三郎 52歳 2月、東南アジアに講演旅行。夏、取材のためニ度、北海道へ。
- 富田 砕花 89歳 6月4日、ラジオ関西「兵庫の百人に聞く」出演。
- 灰谷 健次郎 45歳 山本有三記念第一回路傍の石文学賞受賞。
- 平岩 弓枝 47歳 3月、第30回NHK放送文化賞を受賞。
- 宮本 輝 肺結核で入院。
- 村上 春樹 30歳 『風の歌を聴け』で第23回群像新人文学賞受賞。
- 湯川 秀樹 72歳 英文学術論文集『Hideki Yukawa Scientific woks』出版。
- 吉村 昭 52歳 『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞。
- 小田 実 47歳 野間宏,井上光晴,真継伸彦,篠田浩一郎と季刊同人誌「使者」発刊(~1982)。
- 大谷 晃一 56歳 帝塚山学院大学教授就任。
- 五十嵐 播水 80歳 神戸新聞平和賞受賞。
- 稲畑 汀子 48歳 父・年尾、病没。「ホトトギス」主宰を継承する。それと同時に「野分会」を発足。
- 岡部 伊都子 56歳 「自然の象」を読売新聞に連載(~1980)。
- 早坂 暁 50歳 「修羅の旅して」などで芸術選奨文部大臣賞を受賞。
- 丸山 義二 76歳 8月10日東京都内の自宅で死去。
- 藤井 重夫 63歳 1月15日脳溢血、17日世田谷中央病院にて死去。
- 上田 三四二 55歳 4月『西行・実朝・良寛』を再刊。
6月『うつしみ この内なる自然』により第7回平林たいこ賞受賞。 11月『愛のかたち』刊行。
時代背景
- 神戸市北区「箱木千年家」復元。
国の重文,神戸市の下谷上農村舞台修復記念「播淡歌舞伎」公演
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1980 |
- 【主な作品】
- 足立 巻一
『立川文庫の英雄たち』
- 石川 達三
『七人の敵が居た』
- 遠藤 周作
『侍』
- 大岡 昇平
『成城だより』
- 小松 左京
『はみだし生物学』
- 小松 左京
『華やかな兵器』
- 陳 舜臣
『中国の歴史(全15巻)』
- 灰谷 健次郎
『手と目と声と(小説)』
- 宮本 輝
『二十歳の火影』
- 森 はな
『キツネの花よめいしょう』
- 森 はな
『もどってくるもどってこん』
- 吉村 昭
『海も暮れきる』
- 小田 実
『二つの戦後を旅する』
- 小田 実
『歴史の転換のなかで』
- 石上 玄一郎
『エジプトの死者の書』
- 大森 一樹
『「ヒポクラテスたち」』
- かんべ むさし
『集中講義』
- かんべ むさし
『言語破壊官』
- 三枝 和子
『思いがけず風の蝶』
- 三枝 和子
『野守の鏡』
- なかえ よしを
『おきゃくさん だーれ』
- なかえ よしを
『ぼくはきかんしゃ』
- 阿波野 青畝
『不勝簪』
- 白洲 正子
『花』
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- 足立 巻一 67歳 大阪芸術大学を辞して神戸女子大学教授になる。『立川文庫の英雄たち』刊。
- 井上 靖 73歳 日中文化交流協会会長に就任。仏教伝道文化賞受賞。NHK「シルクロード」取材班と共に第28回菊池寛賞受賞。
- 遠藤 周作 57歳 5月、劇団「樹座」、オペラ「カルメン」をニューヨーク公演。12月、『侍』により野間文芸賞を受賞。この頃、素人父親コーラス「コール・パパス」結成。冬、上顎癌の疑いで慶応病院に入院し手術。同じ頃、遠藤家のお手伝いの女性が骨髄癌で入院し、検査漬けで苦しんで死んだのがきっかけで、2年後に「心あたたかな医療」キャンペーンを始める。
- 小松 左京 49歳 日本SF作家クラブ会長就任。(~1983)
- 城山 三郎 53歳 7月、ヨーロッパ、アメリカへ取材と対談のため旅行。いったん帰国して8月末、ウィーンへ講演に。11月、風邪をこじらせて,急性肺炎に。
- 妹尾 河童 50歳 フジテレビ退社。以後デザイン以外の著作の分野の仕事も始める。
- 灰谷 健次郎 46歳 住居を神戸から淡路島の山中に移し、ひとりで自給自足の生活を始める。
- 大森 一樹 28歳 京都府立医科大学卒業。
- 直井 潔 65歳 『羊のうた』(新潮社)刊行。
- 赤尾 兜子 55歳 「毎日新聞」を定年退職。11月、兵庫県文化賞受賞。「渦」創刊二十周年記念パーティーが催される。この年の夏頃から気力を失い、不眠が続く。
- 青山 光二 67歳 「闘いの構図」で第8回平林たい子文学賞を受賞。
- 岡部 伊都子 57歳 「野菜のこよみ」を読売新聞に連載(~1981)。
- 三浦 綾子 58歳 5月、重症の帯状疱疹で旭川医科大学附属病院に入院。10月末から約1ヶ月、伊豆大島で静養。
時代背景
- 神戸異人館街(北野町・山本通),国の重要伝統的建造物群保存地区に指定。 朝来郡和田山町城の山古墳で出土した「三角縁三神三獣鏡」が国の重文に指定
- 神戸市葺合区と生田区が合区して「中央区」誕生
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1981 |
- 【主な作品】
- 阿久 悠
『家族の神話』
- 一色 次郎
『真夜中の虹』
- 今 東光
『悪太郎』
- 直原 弘道
『霧がはれる‐直原弘道詩集(輪詩集シリーズ2)』
- 陳 舜臣
『江は流れず(上・中・下)』
- 筒井 康隆
『虚人たち』
- 筒井 康隆
『美藝公』
- 灰谷 健次郎
『わたしの出会った子どもたち(エッセイ・評論集)』
- 灰谷 健次郎
『きみはダックス先生がきらいか(童話)』
- 灰谷 健次郎
『島へゆく(エッセイ・評論集)』
- 灰谷 健次郎
『海になみだはいらない(童話)』
- 宮本 輝
『道頓堀川』
- 宮本 輝
『星々の悲しみ』
- 森 はな
『おばあちゃんは落語屋さん』
- 安水 稔和
『鳥になれ鳥よ』
- 湯川 秀樹
『私の創造論』
- 小田 実
『HIROSHIMA』
- 安西 篤子
『愛染灯篭』
- 安西 篤子
『歴史に抗う女たち』
- 大谷 晃一
『大阪文学散歩』
- 大谷 晃一
『各駅停車―大阪府』
- 大森 一樹
『「風の歌を聴け」』
- 時実 新子
『花の結び目』
- 永田 萠
『もえと妖精たち(新版)』
- 稲畑 汀子
『星月夜』
- 白洲 正子
『日本のたくみ』
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- 井上 靖 74歳 『井上靖歴史小説集』(全11巻)を岩波書店より刊行開始。(~1982)
- 井上 靖 74歳 日本ペンクラブ第9代会長に就任。
- 遠藤 周作 58歳 コルベ神父の取材に長崎に行き、神父らが仮住まいした大浦の修道院跡の保存を提言。後に聖コルベ記念室となる。原作『闇のよぶ声」』の映画化「真夜中の招待状」封切り。
- 小松 左京 50歳 8月、株式会社イオ創立。翌年1月より映画「さよならジュピター」製作のため事務所を設け、プレプロダクション活動開始。
- 島尾 敏雄 64歳 日本芸術院賞受賞。日本芸術院会員になる。
- 城山 三郎 54歳 10月、ネパールに旅行。
- 妹尾 河童 51歳 サントリー音楽賞。(オペラ「ヘンゼルとグレーテル」「虎月伝」)
- 筒井 康隆 47歳 『虚人たち』で泉鏡花賞受賞。
- 富田 砕花 91歳 9月、神戸労災病院に入院。
- 村上 春樹 32歳 「ピーター・キャット」を売却し、執筆に専念。『風の歌を聴け』が大森一樹監督により映画化される。
- 森 はな 72歳 『もどってくる もどってこん』が野間児童文芸賞の最終選考に残る。
- 湯川 秀樹 74歳 9月8日、急性心不全のため京都市下鴨泉川町の自宅で没。
- 時実 新子 52歳 姫路市民文化賞受賞。
- 直井 潔 66歳 「羊のうた」がNHKでテレビドラマになる。兵庫県文化賞を受賞。
- 堀 晃 37歳 「太陽風交点」で第1回日本SF大賞受賞。
- 赤尾 兜子 56歳 3月17日、神戸市東灘区で急逝。6月、「渦」で追悼特集が組まれた。
- 岡部 伊都子 58歳 「くだものの香り」を読売新聞に連載(~1982)。
- 永田 耕衣 81歳 3月、赤尾兜子が急逝。大きなショックを受ける。
- 三浦 綾子 59歳 12月、初の戯曲「珍版・舌切り雀」が、市民クリスマス(旭川キリスト教会連合主催)で上演。
- 上田 三四二 56歳 5月『深んど』刊行。9月『現代秀歌?斎藤茂吉』刊行。
時代背景
- ポートライナー開業
- ポートピア’81開幕
- 斑鳩寺の寺宝重文,仏像など90年ぶりに帰る。
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1982 |
- 【主な作品】
- 阿久 悠
『殺人狂時代 ユリエ』
- 足立 巻一
『虹滅記』
- 足立 巻一
『戦死ヤアワレ一無名兵士の記録』
- 石川 達三
『その愛は損か得か』
- 一色 次郎
『父よあなたは無実だった』
- 井伏 鱒二
『荻窪風土記』
- 遠藤 周作
『女の一生』
- 黒岩 重吾
『落日の王子 : 蘇我入鹿』
- 小松 左京
『さよならジュピター』
- 陳 舜臣
『太平天国(全4巻)』
- 灰谷 健次郎
『灰谷健次郎と話す(対談集)』
- 灰谷 健次郎
『島で暮らす(エッセイ・評論集)』
- 宮本 輝
『青が散る』
- 宮本 輝
『錦繍』
- 森 はな
『こんこんさまにさしあげそうろう』
- 小田 実
『状況と原理』
- 安西 篤子
『卑弥呼狂乱』
- 大谷 晃一
『評伝武田麟太郎』
- かんべ むさし
『38万人の仰天』
- 時実 新子
『新子つれづれ』
- 永田 萠
『風の子伝説』
- 白洲 正子
『縁あって』
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- 阿久 悠 45歳 『殺人狂時代 ユリエ』、第2回横溝正史賞受賞。
- 足立 巻一 69歳 『虹滅記』刊.同書により第30回日本エッセイストクラブ賞受賞.
- 井上 靖 75歳 『本覚坊遺文』により新潮社第14回日本文学大賞受賞
- 遠藤 周作 59歳 5月、持ち込み原稿「患者からの願い」が新聞に掲載され、大きな反響を呼ぶ。
- 城山 三郎 55歳 2月、アメリカへ取材旅行。
- 竹中 郁 78歳 脳内出血のため死去。
- 筒井 康隆 48歳 筒井康隆大一座旗揚げ公演。「ジーザス・クライスト・トリックスター」
- 村上 春樹 33歳 『羊をめぐる冒険』で第4回野間文芸新人賞受賞。
- 森 はな 73歳 『こんこんさまに さしあげそうろう』が課題図書に選定され、第5回絵本にっぽん大賞を受賞する。
- 時実 新子 53歳 ラジオ関西川柳番組担当、放送開始。
- 直井 潔 67歳 小品集『心の小筥』(神戸新聞出版センター)刊行。
- 永田 萠 33歳 デンマークのロードブル図書館で個展を開く。
- 赤尾 兜子 兜子一周忌と『赤尾兜子全句集』出版記念会を神戸国際ホテルにて開催。
- 稲畑 汀子 51歳 朝日俳選者となる。
- 野溝 七生子 85歳 竹田市名誉市民に推される。
- 須賀 敦子 53歳 上智大学外国語学部助教授に就任。
- 岡部 伊都子 59歳 「季節のいろどり」を読売新聞に連載(~1984)。「賀茂川のほとりで」を毎日新聞に連載(~1989)。
- 三浦 綾子 60歳 5月、直腸癌手術のため入院。
- 上田 三四二 57歳 3月『花衣』刊行。7月現代歌人協会理事になる(昭和60年まで)。
第4歌集『遊行』刊行。
時代背景
- 県文化財に西宮市「旧辰馬喜十郎住宅」など12件を指定。 多可郡中町の多可寺遺跡からわが国最古の「梵鐘鋳造遺構」が出土。 県庁南庁舎を保存,迎賓館と県政資料館にすることに決定。 川西市栄根遺跡より最古の墨つぼや古墳時代のくり船が出土。 神戸市立博物館オープン
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1983 |
- 【主な作品】
- 足立 巻一
『石の星座』
- 石川 達三
『若者たちの悲歌』
- 井上 靖
『私の西城紀行(上・下)』
- 佐多 稲子
『夏の栞竏鋳・・d治をおくる竏』
- 妹尾 河童
『河童が覗いたヨーロッパ』
- 灰谷 健次郎
『今日をけとばせ 島物語2(童話)』
- 宮本 輝
『命の器』
- 山田 風太郎
『八犬伝』
- 吉村 昭
『破獄』
- 小田 実
『小田実の反核読本』
- 安西 篤子
『男を成功させた悪女たち』
- 安西 篤子
『家康の母』
- 安西 篤子
『花あざ伝奇』
- 上坂 高生
『空が落ちてくる』
- 上坂 高生
『近代建築のパイオニア』
- 大谷 晃一
『鴎外、屈辱に死す』
- 大谷 晃一
『楠木正成』
- 三枝 和子
『鬼どもの夜は深い』
- 三枝 和子
『丹波夜能』
- 永田 萠
『うみのいろのバケツ』
- 阿波野 青畝
『あなたこなた』
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- 足立 巻一 70歳 同人誌「首蓿」を庄野英二・大谷晃一と創刊.『竹中郁全詩集』を井上靖監修,杉山平一と共著。竹中郁事歴取材のためヨーロッパ・沖縄へ。
- 井上 靖 76歳 『エッセイ全集』(全10巻)を学習研究社より刊行。
- 佐多 稲子 79歳 1月、『夏の栞-中野重治をおくる-』により毎日芸術賞を受賞。
- 直原 弘道 53歳 「文脈の会」結成、「文脈」発刊(~1989)。
- 島尾 敏雄 66歳 『湾内の入江で』、第10回川端康成文学賞受賞。鹿児島県姶良郡加治木町に転居。
- 城山 三郎 56歳 2月、海の見えるマンションに仕事場を設ける。8月、考えるところあって直木賞選考委員を辞任。
- 陳 舜臣 59歳 『姚雪垠の叛旗・小説「李自成」』訳により第20回翻訳文化賞受賞。
- 筒井 康隆 49歳 同。全国巡演。
- 富田 砕花 93歳 58年地域文化振興文部大臣賞受賞。
- 灰谷 健次郎 49歳 新しい保育園づくりをめざ して、神戸市北部に“太陽の子保育園”をつくり、その経営母体の社会福祉法人・太陽の会理事長を務める。
- 森 はな 74歳 紙芝居『じろはったん』を加古川・高砂市内の小学校や幼稚園にアシスタントとともにまわる。
- 大谷 晃一 60歳 大阪市民表彰(文化)。
- 大森 一樹 31歳 医師国家試験合格。
- 三枝 和子 54歳 『鬼どもの夜は深い』で第11回泉鏡花文学賞を受賞。
- 玉岡 かおる ノンノ・ノンフィクション大賞受賞。
- 永田 萠 34歳 結婚。
- 赤尾 兜子 兜子三回忌と句集『飆(はやて)』出版記念会を神戸ニューポートホテルにて開催。
- 喜志 邦三 85歳 5月2日、自宅にて永眠。
- 稲畑 汀子 52歳 11月、芦屋市民文化賞受賞。
- 金子 兜太 64歳 現代俳句協会会長に就任。
- 永田 耕衣 83歳 「俳句評論」が高柳重信の死により廃刊。
- 三浦 綾子 61歳 5月、『三浦綾子作品集』(全18巻、朝日新聞社)刊行開始(~1984)。
- 里見 ? 94歳 肺炎のため鎌倉市の道躰病院にて死去。
- 鷲尾 三郎 75歳 長編『過去からの狙撃者』を発表。
- 上田 三四二 58歳 4月『花に逢う』刊行。12月『遊行』により第10回日本歌人クラブ賞受賞。
時代背景
- 16の有形・無形民俗文化財指定。「名塩紙(西宮)・杉原紙(加美町)・有馬筆(神戸市)」。 姫路市立美術館,県立歴史博物館,同時オープン。
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1984 |
- 【主な作品】
- 井上 靖
『異国の星(上・下)』
- 妹尾 河童
『河童が覗いたニッポン』
- 筒井 康隆
『虚航船団』
- 灰谷 健次郎
『いま、島で(エッセイ・評論集)』
- 宮本 輝
『流転の海』
- 宮本 輝
『道行く人たちと』
- 宮本 輝
『春の夢』
- 森 はな
『おさよつばき』
- 山口 誓子
『雪嶽』
- 吉村 昭
『遠い日の戦争』
- 吉村 昭
『長英逃亡』
- 吉村 昭
『冷い夏、熱い夏』
- 小田 実
『「ベトナム以後」を歩く』
- 小田 実
『毛沢東』
- 大谷 晃一
『仮面の谷崎潤一郎』
- 大谷 晃一
『歌こそわが墓標』
- 大森 一樹
『「すかんぴんウォーク」』
- かんべ むさし
『ひらめきの技術』
- かんべ むさし
『ベルゴンゾリ旋盤』
- 三枝 和子
『さよなら男の時代』
- 永田 萠
『ばらいろのもり』
- 永田 萠
『野原のオルゴール』
- 稲畑 汀子
『舞ひやまざるは』
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- 井上 靖 77歳 第47回国際ペンクラブ東京大会の時、国際ペンクラブ副会長に就任。
- 小松 左京 53歳 映画「さよならジュピター」公開。池袋西武にて「小松左京の世界」展
- 城山 三郎 57歳 5月、オーストリア、スイスを旅した後、パリなど四都市で講演。
- 富田 砕花 93歳 10月17日、93歳11ヶ月で心臓病のため長逝。
- 安水 稔和 53歳 第9回井植文化賞受賞。
- 大谷 晃一 61歳 伊丹市民文化賞受賞。
- 永田 萠 35歳 長男を出産。
- 今 日出海 81歳 7月30日死去。
- 稲畑 汀子 53歳 日本ペンクラブ会員、日本文芸家協会会員となる。
- 岡部 伊都子 61歳 「お話ひとこと」を読売新聞に連載(~1986)。
- 三浦 綾子 62歳 5月、「ちいろば先生物語」取材のためアメリカ・イタリア・イスラエル・ギリシャを訪問。
- 植村 直己 43歳 2月13日死去
- 上田 三四二 59歳 5月『夏行冬暦』刊行。
8月上行結腸により手術。9月『この世この生』刊行。 10月『惜身命』刊行。
時代背景
- 山崎断層でM5・5の地震
- 別府鉄道廃業,高砂線サヨナラ運転
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1985 |
- 【主な作品】
- 小松 左京
『首都消失』
- 島尾 敏雄
『魚雷艇学生』
- 島尾 敏雄
『夢屑』
- 妹尾 河童
『河童が覗いたインド』
- 筒井 康隆
『串刺し教授』
- 富田 砕花
『属目散趣』
- 灰谷 健次郎
『子どもの隣り(小説)』
- 宮本 輝
『避暑地の猫』
- 宮本 輝
『ドナウの旅人』
- 森 はな
『わたしはめんどりコッコです』
- 小田 実
『D』
- 安西 篤子
『累卵』
- 上坂 高生
『岸壁の波』
- 大谷 晃一
『大阪の歴史を歩く』
- 大谷 晃一
『表彰の果て』
- 大森 一樹
『「法医学教室の午後」』
- 大森 一樹
『「ユー☆ガッタ☆チャンス」』
- 三枝 和子
『曼珠沙華燃ゆ』
- 三枝 和子
『崩壊告知』
- 三枝 和子
『花蔵院日記』
- 永田 萠
『しろいおくりもの』
- 永田 萠
『京都夢見小路』
- 永田 萠
『きんいろのあめ』
- 永田 萠
『みんなの小さな贈りもの』
- 稲畑 汀子
『風の去来』
- 稲畑 汀子
『汀子第二句集』
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- 足立 巻一 72歳 7月9日狭心症の発作から入院。8月14日心筋梗塞で逝去。
- 石川 達三 79歳 1月31日、東京都目黒区・東京共済病院で逝去。
- 井上 靖 78歳 『井上靖自伝的小説集』(全5巻)を学習研究社より刊行。
- 井伏 鱒二 87歳 第1回早稲田大学芸術功労賞受賞。
- 円地 文子 80歳 文化勲章受章。
- 遠藤 周作 62歳 ロンドンのホテル・リッツで偶然にグレアム・グリーンと出会い語り合う。6月、日本ペンクラブの第10代会長に選任される。
- 小松 左京 54歳 『首都消失』で第6回日本SF大賞受賞。
- 佐多 稲子 81歳 婦人民主クラブ委員長を辞める。
- 直原 弘道 55歳 日本社会文学会参加。
- 島尾 敏雄 68歳 『魚雷艇学生』、第38回野間文芸賞受賞。
- 城山 三郎 58歳 3月、対米広報文化調査団の一員としてアメリカへ。各界の人々と懇談。9月、エズラ・F・ヴォーゲル氏との連続対談のためアメリカへ。『乗取り』のブルガリア版がソフィアで刊行される。
- 陳 舜臣 61歳 第36回NHK放送文化賞受賞。
- 富田 砕花 すべての蔵書、遺品類が芦屋に寄贈されたのを機に「富田砕花顕彰会」が発足。
- 村上 春樹 36歳 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』で第21回谷崎潤一郎賞受賞。
- 森 はな 76歳 日航機事故により長男・秀雄を亡くす。特別養護老人ホームで月1回の読み聞かせに通いはじめる。
- 山口 誓子 84歳 6月17日、妻・波津女死去。紺綬褒章受章。
- 吉村 昭 58歳 『冷い夏,熱い夏』で毎日芸術賞、『破獄』で読売文学賞及び芸術選奨文部大臣賞。
- 小田 実 53歳 西ベルリンで生活(~1987)。
- 三枝 和子 56歳 ヨーロッパ旅行、アテネ近郊に借家(~1996)。
- 時実 新子 56歳 社会福祉法人車崎福祉会理事就任。入院中の夫死去。
- 赤尾 兜子 兵庫県文化賞者としてモニュメント碑に記名。
- 阿波野 青畝 86歳 兵庫県文化賞受賞。
- 武田 繁太郎 66歳 初のドキュメンタリー『沈黙の四十年』を出版。
- 金子 兜太 66歳 「海程」主宰となる。
- 白洲 正子 75歳 夫・白洲次郎(83歳)死去。
- 河合 雅雄 61歳 日本霊長類学会設立、初代会長。
- 元永 定正 63歳 「元永定正の世界」(兵庫県立近代美術館・絵画企画室)
- 上田 三四二 60歳 1月『戦後の秀歌?~?』刊行。
2月『この世この生』により第36回読売文学賞受賞(評論・伝記賞)。 3月『惜身命』により昭和59年度第35回芸術選奨文部大臣賞受賞(文学部門)。 9月第5歌集『照徑』刊行。
時代背景
- 淡路くにうみの祭典開幕
- 大鳴戸橋開通
- 阪神タイガースついに日本一
- 玉津田中遺跡から日本最古の将棋の駒出土。 神戸ユニヴァシアード開幕
- グリーンエキスポ開会
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1986 |
- 【主な作品】
- 井伏 鱒二
『鞆ノ津茶会記』
- 遠藤 周作
『スキャンダル』
- 白鳥 省吾
『白鳥省五の詩とその生涯』
- 妹尾 河童
『河童の対談・おしゃべりを食べる』
- 妹尾 河童
『河童のタクアンかじり歩き』
- 妹尾 河童
『河童が覗いた50人の仕事場』
- 陳 舜臣
『陳舜臣全集(全27巻)』
- 筒井 康隆
『旅のラゴス』
- 灰谷 健次郎
『我利馬の船出(小説)』
- 灰谷 健次郎
『子どもの詩が生まれた(児童詩集編 全3巻)』
- 宮本 輝
『葡萄と郷愁』
- 宮本 輝
『メイン・テーマ』
- 宮本 輝
『夢見通りの人々』
- 宮本 輝
『優駿』
- 森 はな
『一二とうげ』
- 山田 風太郎
『人間臨終図巻』
- 安西 篤子
『義経の母』
- 石上 玄一郎
『太宰治と私 激浪の青春』
- 大森 一樹
『「恋する女たち」』
- 大森 一樹
『「法医学教室の長い一日」』
- 大森 一樹
『「TAKE IT EASY」』
- かんべ むさし
『大江戸馬鹿草子』
- かんべ むさし
『笑い宇宙の旅芸人』
- 三枝 和子
『ギリシアみやげは死体付き』
- 時実 新子
『川柳を始める人のために』
- なかえ よしを
『プッチン(1・2)』
- なかえ よしを
『いたずらララちゃん』
- 永田 萠
『花のように』
- 阿波野 青畝
『除夜』
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- 円地 文子 81歳 11月14日、急性心不全のため台東区池之端の自宅で死去。
- 遠藤 周作 63歳 3月、書き下ろし長篇『スキャンダル』を刊行。5月、劇団「樹座」の第2回海外公演の為ロンドンへ渡り、ジャネッタ・コクラン劇場でオペラ「蝶々夫人」を上演。10月、映画「海と毒薬」封切り。
- 島尾 敏雄 69歳 11月12日午後10時39分、出血性脳梗塞のため死去。
- 城山 三郎 59歳 6月、父・政之急死。
- 平岩 弓枝 54歳 第12回菊田一夫演劇賞大賞を受賞。
- 村上 春樹 37歳 イタリア,ギリシャ渡航、以後欧米での生活が主となる。
- 山口 誓子 85歳 兵庫県文学賞受賞。
- 大森 一樹 34歳 「恋する女たち」文化庁優秀映画賞、第11回日本アカデミー賞 優秀脚本賞・優秀監督賞受賞。
- かんべ むさし 37歳 『笑い宇宙の旅芸人』で第7回日本SF大賞を受賞。
- 時実 新子 57歳 姫路を出て、神戸市熊内町に仕事部屋を持つ。
- 武田 繁太郎 67歳 死去。
- 金子 兜太 67歳 朝日俳壇選者となる。
- 岡部 伊都子 63歳 「花にそだつ」を読売新聞に連載(~1987)。
- 上田 三四二 61歳 1月上田三四二短歌書展開催。
『徒然草を読む』(文庫)刊行。 7月『島木赤彦』刊行。 8月昭和62年度宮中歌会始め選者に選ばれる。 12月『島木赤彦』により第39回野間文芸賞受賞。
時代背景
- 明石海峡大橋,起工式。 北前船”辰悦丸”復元,体験航海淡路出発。 国鉄・福知山線「宝塚縲恊V三田」複線電化.城崎まで電化
- 余部鉄橋で列車転落
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1987 |
- 【主な作品】
- 小松 左京
『虚無回廊〈I・II〉』
- 直原 弘道
『暮れなずむ‐直原弘道詩集』
- 直原 弘道
『中国詩片‐1977~1985 詩集』
- 城山 三郎
『ビジネスマンの父より息子への30の手紙』
- 妹尾 河童
『河童が覗いた仕事師12人』
- 妹尾 河童
『河童が語る舞台裏おもて』
- 筒井 康隆
『夢の木坂分岐点』
- 灰谷 健次郎
『とんぼがえりで日がくれて(童話)』
- 宮本 輝
『五千回の生死』
- 森 はな
『お葉つきいちょう』
- 森 はな
『こはる先生だいすき』
- 小田 実
『ベルリン物語』
- 小田 実
『ベルリン日録』
- 上坂 高生
『閉塞前線』
- 大谷 晃一
『上田秋成』
- 大森 一樹
『「「さよなら」の女たち」』
- 大森 一樹
『「トットチャンネル」』
- 三枝 和子
『その日の夏』
- 時実 新子
『有夫恋』
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- 井上 靖 80歳 『孔子』を発表。
- 円地 文子 3月、『源氏物語のヒロインたち(対談)』を講談社より刊行。
- 遠藤 周作 64歳 加賀乙彦の受洗に際して代父となる。
- 小松 左京 56歳 『虚無回廊〈I・II〉』徳間書店。花と緑の博覧会国際シンポジウム総合プロデュース担当。(~1990年まで)
- 直原 弘道 57歳 「半どんの会」文化功労者。
- 寿岳 文章 87歳 『ダンテ神曲』、第24回日本翻訳文化賞受賞。
- 城山 三郎 60歳 1月、ニュージーランドへ。8月、好きな町インスブルックを再訪。南ドイツなどを廻る。
- 妹尾 河童 57歳 伊藤喜朔賞 舞台部門。(オペラ「ラ・ボエーム」 演劇「罠」)
- 筒井 康隆 53歳 『夢の木坂分岐点』、谷崎潤一郎文学賞受賞。
- 宮本 輝 「優駿」で吉川英治文学賞を受賞。
- 森 はな 78歳 骨粗しょう症で入院。
- 山口 誓子 86歳 日本芸術院賞受賞。
- 吉村 昭 60歳 日本芸術院賞を受賞。
- 玉岡 かおる 『夢食い魚のブルー・グッドバイ』(新潮社)でデビュー。
- 時実 新子 58歳 曾我碌郎と結婚、神戸市西区学園西町転居。句集『有夫恋』刊行、大反響。
- 永田 萠 38歳 エッセイ画集『花待月に』がボローニャ国際児童図書展グラフィック賞受賞。
- 赤尾 兜子 兜子七回忌法要と句碑除幕式を鳴門の蓮花寺にて開催。
- 青山 光二 74歳 『母なる海の声』(新潮社)を刊行。
- 稲畑 汀子 56歳 日本伝統俳句協会を設立、会長に就任。
- 野溝 七生子 90歳 2月12日、東京都西多摩郡の仁友病院にて死去。
- 富士 正晴 73歳 茨木市安威の自宅で死去。享年73歳。
- 若杉 慧 84歳 死去。
- 岡部 伊都子 64歳 「言の葉かずら」を読売新聞に連載(~1988)。
- 河合 雅雄 63歳 京都大学 名誉教授、(財)日本モンキーセンター所長、愛知大学教授となる。
- 堀尾 青史 73歳 同所長をつとめる。
- 上田 三四二 62歳 1月『短歌一生』刊行。5月紫綬褒章受賞。
6月昭和61年度第43回日本芸術院賞受賞。8月昭和63年度宮中歌会始選者に選ばれる。
時代背景
- 神戸市営地下鉄,西神延長線全線開通。 神戸開港120年記念式典。「神戸海洋博物館」オープン
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1988 |
- 【主な作品】
- 大岡 昇平
『小説家夏目漱石』
- 城山 三郎
『粗にして野だが卑ではない』
- 陳 舜臣
『茶事遍路』
- 富田 砕花
『富田砕花全詩集』
- 宮本 輝
『花の降る午後』
- 宮本 輝
『異国の窓から』
- 森 はな
『キツネとじゅんぺいじいさん』
- 安水 稔和
『記憶めくり』
- 安西 篤子
『武家女夫録』
- 上坂 高生
『防犯課少年係』
- 大谷 晃一
『ある出版人の肖像』
- 大森 一樹
『「妖女の時代」』
- かんべ むさし
『妄想特急』
- 三枝 和子
『小説 清少納言 「諾子の恋」』
- 三枝 和子
『響子微笑』
- 時実 新子
『小説新子』
- なかえ よしを
『こねこのクリスマス』
- 永田 萠
『ラング・ドゥ・シャ』
- 永田 萠
『音の絵「あ」』
- 永田 萠
『夢見る少女・赤毛のアンの世界へ』
- 白洲 正子
『西行』
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- 遠藤 周作 65歳 安岡章太郎の受洗に際して代父となる。8月、国際ペンクラブのソウル大会に日本ペンクラブ会長として出席。
- 大岡 昇平 79歳 12月、脳梗塞のため死去。
- 小松 左京 57歳 なら・シルクロード博’88オープニングイベント委員・原作、花と緑の博覧会EXPO’90総合プロデューサーに就任。
- 直原 弘道 58歳 文芸誌「遅刻」創刊(~1994)。
- 城山 三郎 61歳 7月、アメリカ。9月、上海・武漢。10月、マレーシア。いずれも取材旅行。
- 陳 舜臣 64歳 『茶事遍路』、第40回読売文学賞随筆・紀行賞受賞。
- 筒井 康隆 54歳 『ヨッパ谷への降下』で第16回川端康成文学賞受賞。
- 平岩 弓枝 56歳 第9回日本文芸大賞を受賞。
- 宮本 輝 三島由紀夫賞の選考委員となる。
- 森 はな 79歳 4月、県立加古川病院入院、胃切除手術。翌年4月、再入院。
- 山口 誓子 87歳 神戸大学より名誉博士号を贈られる。
- 小田 実 56歳 アジア・アフリカ作家会議で『HIROSHIMA』がロータス賞受賞。
- 大谷 晃一 65歳 伊丹市教育委員長就任。
- 大森 一樹 36歳 文部省芸術選奨新人賞受賞。
- 玉岡 かおる 神戸文学賞受賞。
- 永田 萠 39歳 パリで個展。
- 堀 晃 44歳 「バビロニア・ウェーブ」星雲賞受賞。
- 野間 宏 73歳 1月、『野間宏作品集』(全14巻、岩波書店)など文学への貢献が認められ、朝日賞を受賞。
- 金子 兜太 69歳 紫綬褒章受章。
- 上田 三四二 63歳 1月暫定歌集『昭徑以後』刊行。6月「祝婚」により第17回川端康成賞受賞。
12月『茂吉晩年』刊行。
時代背景
- 豪華客船「ふじ丸」進水
- 県下を南北に縦断する「舞鶴自動車道吉川縲恍O南篠山口間22.5kmが開通。 六甲山を南北に貫く「北神急行」が開業。 「ホロンピア’88北摂・丹波の祭典」総合開会式。 「国民文化祭ひょうご88」が県下一円を舞台に開幕
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1989 |
- 【主な作品】
- 井上 靖
『孔子』
- 筒井 康隆
『残像に口紅を』
- 灰谷 健次郎
『少女の器(小説)』
- 平岩 弓枝
『はやぶさ新八御用帳』
- 宮本 輝
『愉楽の園』
- 宮本 輝
『海岸列車』
- 安西 篤子
『壇の浦残花抄』
- 大谷 晃一
『人の居る風景』
- 大森 一樹
『「ゴジラVSビオランテ」』
- 大森 一樹
『「花の降る午後」』
- 大森 一樹
『映画物語』
- かんべ むさし
『トラウム映画公社』
- かんべ むさし
『上ヶ原・爆笑大学』
- かんべ むさし
『時空いちびり百景』
- 三枝 和子
『その冬の死』
- 玉岡 かおる
『夢食い魚のブルー・グッドバイ』
- なかえ よしを
『空からきたねこ』
- 五十嵐 播水
『流るる月日』
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- 井上 靖 82歳 『孔子』により第42回野間文芸賞を受賞。
- 井伏 鱒二 91歳 広島県名誉県民となる。
- 遠藤 周作 66歳 4月、日本ペンクラブ会長を辞任。12月、父・常久死去。
- 大岡 昇平 『小説家夏目漱石』、 第40回読売文学賞受賞。
- 城山 三郎 62歳 2月、西オーストラリヤとハワイ島へ取材に。6月、バンクーバーに取材、カナディアン・ロッキーで静養。
- 平岩 弓枝 57歳 『はやぶさ新八御用帳』連載スタート。
- 森 はな 80歳 6月14日、永眠。81歳。
- 安水 稔和 58歳 『記憶めくり』で第14回地球賞受賞。
- 山口 誓子 88歳 朝日賞受賞。
- 大谷 晃一 66歳 大阪芸術賞受賞。大阪府知事表彰(文化芸術功労者)。
- 直井 潔 74歳 12月、「枸杞」「殿様蛙」が新潮社年間優秀作品に石原慎太郎と共に選ばれる。
- 五十嵐 播水 90歳 兵庫県高齢者特別賞受賞。
- 稲畑 汀子 58歳 国際俳句シンポジウムを開催。
- 阿波野 青畝 90歳 「かつらぎ」主宰を森田峠に譲る。
- 須賀 敦子 60歳 上智大学比較文化学部教授に就任
- 岡部 伊都子 66歳 「こころから こころへ」を読売新聞に連載(~1992)。
- 三浦 綾子 67歳 11月~12月、[作家生活二十五周年記念三浦綾子展]開催。
- 鷲尾 三郎 81歳 死去。
- 上田 三四二 64歳 1月永眠。勲四等旭日小綬賞を受ける。
小説集『祝婚』刊行。 4月第6歌集『鎮守』刊行。
時代背景
- 神戸製鋼ラクビー日本一
- 姫路シロトピア博開幕
- コウノトリひな誕生
- 神戸市新庁舎完成
- フェスピック神戸大会開幕
- 第124代昭和天皇崩御。昭和時代終わり,1月8日平成元年始まる
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1990 |
- 【主な作品】
- 阿久 悠
『飢餓旅行』
- 黒岩 重吾
『白鳥の王子ヤマトタケル』
- 直原 弘道
『昭和という時代‐中野重治をめぐる恣意的ノート・他』
- 直原 弘道
『天神筋界隈』
- 妹尾 河童
『河童が覗いたトイレまんだら』
- 筒井 康隆
『文学部唯野教授』
- 灰谷 健次郎
『砂場の少年(小説)』
- 平岩 弓枝
『花影の花』
- 宮本 輝
『真夏の犬』
- 山田 風太郎
『婆沙羅』
- 小田 実
『オモニ太平記』
- 大谷 晃一
『蓮如』
- 大谷 晃一
『楠木正儀』
- かんべ むさし
『黙せし君よ』
- かんべ むさし
『遠い街・恋の街』
- 三枝 和子
『その夜の終りに』
- 三枝 和子
『男たちのギリシア悲劇』
- 三枝 和子
『小説 和泉式部 「許子の恋」』
- 玉岡 かおる
『なみだ蟹のムーンライト・チアーズ』
- 時実 新子
『指さきの恋』
- 時実 新子
『川柳新子座』
- なかえ よしを
『哲学する赤ちゃん』
- 須賀 敦子
『ミラノ 霧の風景』
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- 井伏 鱒二 92歳 東京都名誉都民となる。
- 遠藤 周作 67歳 10月、アメリカのキャンピオン賞を受賞。
- 小松 左京 59歳 花博会場においてランドスケープオペラ「ガイア」総指揮。大阪文化賞受賞。「大阪咲かそ」シンポジウムプロデューサー(~’94)
- 直原 弘道 60歳 兵庫県教職員組合文化賞(芸術文化賞)受賞。
- 城山 三郎 63歳 3月、講演のためハワイへ。7月、本田宗一郎邸での最後の鮎釣りパーテイに出席。9月、ヨーロッパへ。愛読書である『ダブリン市民』の舞台ダブリンをはじめ、フランスの田舎などを廻る。
- 筒井 康隆 56歳 筒井康隆大一座「スタア」公演。新神戸オリエンタル劇場2周年記念。
- 富田 砕花 「富田砕花賞」が設定される。
- 安水 稔和 59歳 神戸市文化賞受賞。
- 山口 誓子 89歳 関西大賞受賞。
- 大谷 晃一 67歳 伊丹市教育委員長任期満了。
- 時実 新子 61歳 「アサヒグラフ・川柳新子座」連載開始。「週刊朝日」に移行、現在に至る。日本文芸家協会入会。
- 須賀 敦子 61歳 『ミラノ 霧の風景』刊行。
- 永田 耕衣 90歳 第二回現代俳句協会大賞受賞。
- 水木 しげる 68歳 『昭和史』で講談社漫画賞受賞。
時代背景
- 西はりま天文台公園オープン
- 赤穂市と吉良町仲直り会談
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1991 |
- 【主な作品】
- 小松 左京
『地には平和を』
- 陳 舜臣
『諸葛孔明(上・下)』
- 灰谷 健次郎
『子どもという巨人(エッセイ・評論集)』
- 宮本 輝
『ここに地終わり海始まる』
- 宮本 輝
『海辺の扉』
- 安水 稔和
『おまえの道を進めばいい』
- 山口 誓子
『紅日』
- 小田 実
『ベトナムから遠く離れて』
- 上坂 高生
『散り椿』
- 大森 一樹
『「ゴジラVSキングギドラ」』
- 大森 一樹
『「満月」』
- 三枝 和子
『女王卑弥呼』
- 三枝 和子
『恋愛小説の陥穽』
- 三枝 和子
『響子愛染』
- 三枝 和子
『小説 紫式部 「香子の恋」』
- 時実 新子
『愛ゆらり』
- 時実 新子
『時実新子のじぐざぐ遍路』
- 永田 萠
『夢染人(新版)』
- 阿波野 青畝
『西湖』
- 白洲 正子
『いまなぜ青山二郎なのか』
- 白洲 正子
『雪月花』
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- 井上 靖 83歳 1月29日逝去。
- 黒岩 重吾 67歳 紫綬褒章受章。
- 小松 左京 60歳 WOWWOW特番「BS3-b打ち上げ」構成・出演。
- 直原 弘道 61歳 「中野重治の会」発起に参加。
- 灰谷 健次郎 57歳 沖縄・渡嘉敷島に移住。
- 平岩 弓枝 59歳 『花影の花』で第25回 吉川英治文学賞受賞。
- 宮本 輝 母 雪恵 死去。
- 村上 春樹 42歳 渡米し、ニュージャージー州のプリンストン大学客員研究員となる。
- 山田 風太郎 69歳 現時点における最後の小説『柳生十兵衛死す』を毎日新聞に連載(~92年)。
- 吉村 昭 64歳 東京都民文化栄誉賞受賞。
- 安西 篤子 64歳 12月、10数年連れ添った恋人が癌で亡くなる。
- 直井 潔 76歳 8月、『美しく木の芽の如くつつましく』(神戸新聞総合出版センター)刊行。この『美しく木の芽の如くつつましく』は俳句の師である京極杞陽(兵庫県豊岡の旧藩主。高浜虚子の高弟で「木免」の主宰)のことを書いたもの。
- 赤尾 兜子 『赤尾兜子の世界』(梅里書房)刊行。
- 稲畑 汀子 60歳 大阪市民文化功労賞受賞。
- 野間 宏 75歳 1月2日、東京都港区の慈恵医大病院にて逝去。
- 須賀 敦子 62歳 『ミラノ 霧の風景』で女流文学賞、講談社エッセイ賞受賞。
- 岡部 伊都子 68歳 「出会うこころ」を「淡交」に連載(~1993)。
- 永田 耕衣 91歳 句集『泥ん』で詩歌文学館賞受賞。
- 白洲 正子 81歳 日本文化の継承・発展に尽くした功績により、第7回東京都文化賞受賞。
- 水木 しげる 69歳 自伝エッセイ『のんのんばあとオレ』がTVドラマ化される(このドラマは翌年、文化庁芸術作品賞を受賞した)。この年、紫綬褒章受章。
- 三浦 綾子 69歳 7月、主婦の友社創業75周年記念出版『三浦綾子全集』(全20巻)刊行開始(~1993)。
- 河合 雅雄 67歳 日本福祉大学教授。
- 元永 定正 69歳 紫綬褒章。 「元永定正展」(三重県立美術館)
- 堀尾 青史 77歳 第1回宮沢賢治賞受賞。
- 堀尾 青史 77歳 死去。
時代背景
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1992 |
- 【主な作品】
- 阿久 悠
『家族元年』
- 黒岩 重吾
『茜に燃ゆ : 小説額田王』
- 妹尾 河童
『河童の手の内幕の内』
- 陳 舜臣
『琉球の風(上・中・下)』
- 筒井 康隆
『朝のガスパール』
- 宮本 輝
『地の星(流転の海 第2部)』
- 宮本 輝
『彗星物語』
- 小田 実
『生きとし生けるものは』
- 上坂 高生
『タンブリスト』
- 大谷 晃一
『井原西鶴』
- 大森 一樹
『「ゴジラVSモスラ」』
- 大森 一樹
『「継承盃」』
- かんべ むさし
『課長の厄年』
- 三枝 和子
『小説 小野小町 「吉子の恋」』
- 玉岡 かおる
『サイレント・ラヴ』
- なかえ よしを
『おかあさん』
- 須賀 敦子
『コルシア書店の仲間たち』
- 白洲 正子
『十一面観音巡礼』
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- 井上 靖 『井上靖歴史紀行文集』(全4巻)が岩波書店より刊行。
- 黒岩 重吾 68歳 歴史ロマンに対して第40回菊池寛賞受賞。
- 小松 左京 61歳 「鳥と人」取材のため近畿、東海、九州旅行。
- 寿岳 文章 91歳 1月16日、永眠。
- 城山 三郎 65歳 1月、前年10月「文藝春秋」に発表した『本田宗一郎は泣いている』が文藝春秋読者賞を受賞。
- 陳 舜臣 68歳 『諸葛孔明』により第26回吉川英治文学賞受賞。
- 筒井 康隆 58歳 朝日新聞連載の『朝のガスパール』が日本SF大賞を受賞。
- 宮本 輝 「宮本輝全集」刊行開始。翌年完結。
- 安水 稔和 61歳 交響詩劇「木と水への記憶」で文化庁芸術作品賞受賞。
- 山口 誓子 91歳 文化功労者。
- 吉村 昭 65歳 荒川区民栄誉賞受賞。
- 小田 実 60歳 ニューヨーク州立大学ストーニイ・ブルック校に単身赴任(~1994)。
- 浅黄 斑 46歳 『雨中の客』、第14回小説推理新人賞受賞。
- 三枝 和子 63歳 新沖縄文学賞の選考委員(~2000)。
- 稲畑 汀子 61歳 芦屋市教育委員となる。
- 阿波野 青畝 93歳 車椅子で六甲山に登る。第7回日本詩歌文学館賞受賞。12月22日、死去。
- 須賀 敦子 63歳 4月30日、『コルシア書店の仲間たち』刊行。
- 金子 兜太 73歳 日中文化交流協会常任理事に就任。
- 岡部 伊都子 69歳 「生きる風景」を読売新聞に連載(4月~12月)。これをもって19年にわたる読売新聞への連載を終える。
- 三浦 綾子 70歳 1月、パーキンソン病の診断を受ける。
- 河合 雅雄 68歳 日本ナイル・エチオピア学会設立、初代会長となる。 兵庫県教育委員。
時代背景
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1993 |
- 【主な作品】
- 遠藤 周作
『深い河』
- 筒井 康隆
『パプリカ』
- 平岩 弓枝
『お夏清十郎』
- 宮本 輝
『宮本 輝 全集 全14巻』
- 宮本 輝
『オレンジの壺』
- 宮本 輝
『本をつんだ小舟』
- 安水 稔和
『風を結ぶ』
- 浅黄 斑
『霧の悲劇』
- 浅黄 斑
『死者からの手紙 4+1の告発』
- 安西 篤子
『黒鳥』
- 大谷 晃一
『西鶴文学地図』
- 大谷 晃一
『石山本願寺の興亡』
- 三枝 和子
『雨のなか』
- 三枝 和子
『響子悪趣』
- 玉岡 かおる
『クォーター・ムーン』
- 時実 新子
『父さんごめんね母さんごめんね』
- 永田 萠
『てのひらの虹 とても私的ないわさきちひろ論』
- 阿波野 青畝
『宇宙』
- 須賀 敦子
『ヴェネツィアの宿』
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- 井伏 鱒二 95歳 7月10日、東京衛生病院で病死(肺炎)。葬儀・告別式は故人の意志により行われず。
- 遠藤 周作 70歳 5月、順天堂大学病院に入院。腎臓病の為腹膜透析の手術。以後3年半、入退院を繰り返す闘病生活が続く。6月、書き下ろし長編『深い河』を刊行。11月、松村禎三作曲オペラ「沈黙」日生劇場で初演。
- 陳 舜臣 69歳 第73回朝日賞受賞。
- 筒井 康隆 59歳 断筆宣言。出版社の自主規制に抗議して断筆。
- 平岩 弓枝 61歳 8月、父死去。
- 村上 春樹 44歳 マサチューセッツ州タフツ大学に移籍。
- 安西 篤子 66歳 『黒鳥』、第32回女流文学賞受賞。
- かんべ むさし 45歳 『課長サンの厄年』、テレビドラマ放送。
- 時実 新子 64歳 福井県丸岡町の一筆啓上賞選考委員となる。朝日放送番組審議会委員となる。青森県下北郡川内町の道の駅に文学碑建立。
- 赤尾 兜子 『赤尾兜子』(花神コレクション)刊行。
- 青山 光二 80歳 『海景暮色』(新潮社)を刊行。
- 岡部 伊都子 70歳 「四季映す日々」を「梅家族」に連載(~1995)。
- 北条 秀司 91歳 29年間務めた日本演劇協会会長を退く。
- 藤枝 静男 86歳 死去。
- 元永 定正 71歳 第45回ベネチアビエンナーレ「東方への道」(イタリア・ベネチア)
- 頴田島 一二郎 92歳 1月19日、横浜市戸塚区で死去。
時代背景
- アーバンリゾートフェア開幕
- 新日鉄広畑・高炉休止
- 神戸・西求女塚から三角縁神獣鏡出土
- 姫路城が世界文化遺産に
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1994 |
- 【主な作品】
- 阿久 悠
『絹婚式』
- 黒岩 重吾
『古代史の謎を探る』
- 小松 左京
『こちら関西』
- 直原 弘道
『きざはしに腰をおろして‐直原弘道詩集』
- 陳 舜臣
『耶律楚材(上・下)』
- 筒井 康隆
『笑犬楼よりの眺望』
- 宮本 輝
『朝の歓び』
- 安水 稔和
『震える木』
- 吉村 昭
『天狗争乱』
- 浅黄 斑
『雨中の客』
- 浅黄 斑
『星の悲劇』
- 安西 篤子
『恋に散りぬ』
- 上坂 高生
『雨降りしきる』
- 大谷 晃一
『続・大阪学』
- 大谷 晃一
『大阪学』
- 大森 一樹
『「シュート!」』
- かんべ むさし
『トロッコ』
- 三枝 和子
『響子不生』
- 玉岡 かおる
『ティア・ドロップ・プラネット』
- 玉岡 かおる
『神戸ハートブレイク・ストリート』
- なかえ よしを
『ゆうたくんとしょうぼうしゃ』
- 永田 萠
『さくらいろのハンカチ』
- 永田 萠
『琴姫のなみだ』
- 永田 萠
『The story of the white crane 』
- 永田 萠
『ピエロのかがみ』
- 白洲 正子
『風姿抄』
- 白洲 正子
『白洲正子自伝』
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- 遠藤 周作 71歳 1月、『深い河』により毎日芸術賞を受賞。4月、『深い河』英訳版刊行。翌年5月には「ニューヨークタイムズ」の書評で2頁に渡り取り上げられ 、「インデペンデント」新聞主催の外国小説賞の最終候補に残るなど世界で高い評価を得る。この頃より薬害による痒みに苛まれるが、「『ヨブ記』を書く」と言う決意から耐え抜く。
- 小松 左京 63歳 文芸春秋社より「こちら関西」戦前篇出版。
- 山口 誓子 93歳 3月26日、神戸市内の病院で逝去、呼吸不全。
- 吉村 昭 67歳 『天狗争乱』で大佛次郎賞を受賞。
- 安西 篤子 67歳 神奈川文化賞受賞。
- 小峰 元 73歳 5月22日呼吸不全で死去。
- 直井 潔 79歳 『夕映え』(編集工房ノア)刊行。
- 堀 晃 50歳 ASAHI-NETでメディアクロスSF同人誌「SOLITON」を主宰.。
- 赤尾 兜子 『鑑賞赤尾兜子百句』(立風書房)刊行。
- 岡部 伊都子 71歳 「流れゆく今」を「茶道雑誌」に連載(~1995)。「ゆかりの草」を「大法輪」に連載開始。
- 早坂 暁 65歳 紫綬褒章。
- 三浦 綾子 72歳 11月、北海道新聞社社会文化賞受賞。
- 河合 雅雄 70歳 兵庫県立人と自然の博物館館長。
時代背景
- 但馬・理想の都の祭典開幕
- 但馬空港開港
- 智頭急行営業開始
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1995 |
- 【主な作品】
- 阿久 悠
『あこがれ』
- 小松 左京
『ユートピアの終焉』
- 城山 三郎
『もう、きみには頼まない』
- 妹尾 河童
『河童のスケッチブック』
- 宮本 輝
『生きものたちの部屋』
- 宮本 輝
『人間の幸福』
- 宮本 輝
『私たちが好きだったこと』
- 安水 稔和
『ニッポニア・ニッポン』
- 安水 稔和
『君たちの知らないむかし広島は』
- 吉村 昭
『プリズンの満月』
- 小田 実
『「殺すな」と「共生」』
- 浅黄 斑
『逃げる男・追う女』
- 安西 篤子
『生きてきて、いま』
- 上坂 高生
『有馬頼義と丹羽文雄の周辺』
- 大森 一樹
『「ゴジラVSデストロイア」』
- 大森 一樹
『「大失恋」』
- 大森 一樹
『「緊急呼出し/エマージェンシー・コール」』
- かんべ むさし
『フタゴサウルスの襲来』
- 三枝 和子
『うそりやま考』
- 三枝 和子
『女性のためのギリシア神話』
- 玉岡 かおる
『捨て色』
- 時実 新子
『人間ぎらい人恋し』
- 時実 新子
『新子流川柳入門』
- 時実 新子
『死ぬまで女』
- 時実 新子
『再婚ですがよろしく』
- 永田 萠
『雪の女王』
- 永田 萠
『野の白鳥』
- 永田 萠
『風の庭園』
- 永田 萠
『人魚姫』
- 稲畑 汀子
『稲畑汀子』
- 須賀 敦子
『トリエステの坂道』
- 白洲 正子
『日月抄』
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- 井上 靖 『井上靖全集』(28巻+別巻1)が新潮社より刊行開始。(~2000)
- 遠藤 周作 72歳 3月、健康上の理由により新聞連載中止。映画「深い河」封切り。試写を見た遠藤は鳴咽する。9月、脳内出血で入院。以後、口が聞けない状態で順子夫人と手を握り合うことで意思を伝え合う。11月、文化勲章を受章。
- 小松 左京 64歳 文芸春秋社より「こちら関西」戦後篇出版。「大震災’95」毎日新聞連載開始(~’96.3)。「小松左京コレクション」全5巻出版(~’96.3)。
- 妹尾 河童 65歳 兵庫県文化賞受賞。
- 陳 舜臣 71歳 第51回日本芸術院賞受賞。
- 筒井 康隆 61歳 「白石加代子・筒井康隆二人芝居」全国巡演。
- 宮本 輝 阪神大震災で自宅壊滅。
- 村上 春樹 46歳 9月、神戸市と芦屋市で自作朗読会を開催。
- 山田 風太郎 73歳 糖尿病を患い入院。パーキンソン病の兆候があったため、約3ヶ月入院。
- 小田 実 63歳 イギリスの「BBC」が『HIROSHIMA』のラジオ・ドラマを8月6日の記念番組として放送。
- 浅黄 斑 49歳 「死んだ息子の定期券」「海豹亭の客」で第4回日本文芸家クラブ大賞を受賞。
- 三枝 和子 66歳 織田作之助賞選考委員(~2001)。
- 時実 新子 66歳 神戸新聞平和文化賞受賞。
- 稲畑 汀子 64歳 兵庫県文化賞受賞。
- 須賀 敦子 66歳 9月22日、『トリエステの坂道』刊行。
- 岡部 伊都子 72歳 「映すしらべ」を「清流」に連載開始。
- 永田 耕衣 95歳 阪神淡路大震災で被災。大阪府寝屋川に移る。
- 水木 しげる 73歳 「平和への祈り――水木しげる戦争体験絵画展」開催。平和活動にも力を注ぐ。
時代背景
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1996 |
- 【主な作品】
- 小松 左京
『小松左京の大震災 ’95』
- 平岩 弓枝
『風よヴェトナム』
- 宮本 輝
『血脈の火(流転の海 第3部)』
- 宮本 輝
『胸の香り』
- 森 はな
『土の笛』
- 安水 稔和
『秋山抄』
- 安水 稔和
『神戸これから―激震地の詩人の一年』
- 山口 誓子
『新撰 大洋』
- 小田 実
『玄』
- 小田 実
『被災の思想 難死の思想』
- 浅黄 斑
『カロンの舟歌』
- 浅黄 斑
『蛇の目のごとく』
- 安西 篤子
『龍を見た女』
- 上坂 高生
『緋の衣』
- 大谷 晃一
『与謝蕪村』
- 大森 一樹
『「わが心の銀河鉄道縲恚{沢賢治物語」』
- 三枝 和子
『伝説は鎖に繋がれ』
- 三枝 和子
『神様の居候たち』
- 三枝 和子
『女の哲学ことはじめ』
- 永田 萠
『京都夢いろ彩時記』
- 永田 萠
『花うらら』
- 稲畑 汀子
『障子明り』
- 須賀 敦子
『ユルスナールの靴』
- 白洲 正子
『風花抄』
- 白洲 正子
『雨滴抄』
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- 遠藤 周作 73歳 4月、腎臓病治療の為慶応病院に入院。奇跡的に一時よい状態になり、その間、絶筆となる『佐藤朔先生の思い出』を口述筆記。9月29日、肺炎による呼吸不全により死去。
- 小松 左京 65歳 毎日新聞社より「大震災’95」出版。
- 直原 弘道 66歳 日本現代詩人会入会。
- 陳 舜臣 72歳 第3回井上靖文化賞受賞。大阪芸術賞受賞。日本芸術院会員となる。
- 筒井 康隆 62歳 出版社と「覚書」を取り交わして断筆を解除。
- 宮本 輝 芥川龍之介賞の選考委員となる。
- 村上 春樹 47歳 『ねじまき鳥クロニクル』で第47回読売文学賞受賞。
- 安水 稔和 65歳 兵庫県文化賞受賞。
- 山田 風太郎 74歳 9月、東京医科大学付属病院で白内障の手術を受ける。10月退院。
- 小田 実 64歳 震災被災者に対する公的援助を求める「市民=議員立法運動」を始める。
- 大谷 晃一 73歳 伊丹市文化振興財団理事長就任。現在に至る。
- 大森 一樹 44歳 「わが心の銀河鉄道~宮沢賢治物語」第20回日本アカデミー賞 優秀監督賞受賞。
- 玉岡 かおる 『をんな紋 まろびだす川』(角川書店)で第10回山本周五郎賞候補作になる。
- 時実 新子 67歳 「時実新子の月刊川柳大学」創刊。
- 青山 光二 83歳 『麗人』(新潮社)を刊行。
- 須賀 敦子 67歳 10月15日、『ユルスナールの靴』刊行。
- 金子 兜太 77歳 第十二句集『両神』で詩歌文学館賞受賞。現代俳句協会創立プレ50周年記念日中俳句・漢俳交流会(於:北京)に参加。
- 岡部 伊都子 73歳 『岡部伊都子集』全5巻(岩波書店)刊行。『流れゆく今』(河原書店)刊行。
- 北条 秀司 94歳 死去。
- 水木 しげる 74歳 鳥取県境港市に「水木しげるロード」完成。日本漫画家協会賞文部大臣賞受賞。
- 三浦 綾子 74歳 9月、『銃口』により井原西鶴賞受賞。11月、北海道文化賞受賞。
- 河合 雅雄 72歳 兵庫県立丹波の森公苑長。
- 元永 定正 74歳 成安造形大学教授就任。
時代背景
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1997 |
- 【主な作品】
- 阿久 悠
『恋文』
- 小松 左京
『SFへの遺言』
- 妹尾 河童
『少年H (上・下)』
- 陳 舜臣
『チンギスハーンの一族(1縲怩S)』
- 筒井 康隆
『邪眼鳥』
- 宮本 輝
『ひとたびはポプラに臥す 第1巻』
- 宮本 輝
『焚火の終わり』
- 小田 実
『XYZ』
- 小田 実
『大阪シンフォニー』
- 浅黄 斑
『虹色のカレイドスコープ』
- 安西 篤子
『空白の瞬間』
- 大谷 晃一
『わが町大阪』
- 大森 一樹
『「ドリーム・スタジアム」』
- 三枝 和子
『女が自分を生きるということ』
- 玉岡 かおる
『をんな紋 まろびだす川』
- 玉岡 かおる
『ラスト・ラヴ』
- 玉岡 かおる
『別れの手紙』
- 時実 新子
『悲しみにありがとう』
- 永田 萠
『僕につばさがあった頃(新版)』
- 永田 萠
『世界の名作・ふしぎの国のアリス』
- 永田 萠
『ポッケにいつもお星さま(新版)』
- 白洲 正子
『夢幻抄』
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- 阿久 悠 60歳 30年間の作詞活動に対し、日本文芸振興会主催第45回菊池寛賞受賞。
- 小松 左京 66歳 光文社より「SFへの遺言」出版。
- 直原 弘道 67歳 兵庫県現代詩協会結成に参加。
- 筒井 康隆 63歳 フランス文化省よりシュバリエ章受章。フランス・イタリアのパゾリーニ賞受賞。
- 灰谷 健次郎 63歳 神戸小6男児殺害事件で写真週刊誌「フォーカス」が逮捕された中学3年生の少年の顔写真を掲載したことに抗議し、新潮社から『太陽の子』や『兎の眼』など約30点の版権をすべて引き揚げる。
- 安水 稔和 66歳 詩集『秋山抄』で第6回丸山豊記念現代詩集受賞。
- 山田 風太郎 75歳 大衆文芸に新たな面白さをもたらした功績で菊池寛賞を受賞。
- 吉村 昭 70歳 日本芸術院会員。日本文芸家協会副理事長・近代文学館常務理事。
- 小田 実 65歳 『「アボジ」を踏む』で第24回川端康成文学賞を受賞。
- 大谷 晃一 74歳 帝塚山学院大学学長就任。
- 直井 潔 82歳 11月23日、心不全のため兵庫県加古川市の病院で死去。
- 金子 兜太 78歳 NHK放送文化賞受賞。
- 岡部 伊都子 74歳 『沖縄の骨』書き下ろす。(岩波書店)刊行。
- 永田 耕衣 97歳 自らの意志で「琴座」を終刊し、「琴座俳句会」を解散する。8月25日、肺炎のため死去。
- 三浦 綾子 75歳 7月、アジア・キリスト教文学賞受賞。9月、北海道開発功労賞受賞。
- 元永 定正 75歳 勲四等旭日小綬章。
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1998 |
- 【主な作品】
- 阿久 悠
『球心蔵』
- 城山 三郎
『部長の大晩年』
- 妹尾 河童
『少年Hと少年A(共著)』
- 陳 舜臣
『曹操-魏の曹一族(上・下)』
- 筒井 康隆
『敵』
- 富田 砕花
『詩集 草の葉 文庫版』
- 灰谷 健次郎
『天の瞳 少年編1(小説)』
- 宮本 輝
『月光の東』
- 宮本 輝
『ひとたびはポプラに臥す 第2巻』
- 宮本 輝
『ひとたびはポプラに臥す 第4巻』
- 宮本 輝
『ひとたびはポプラに臥す 第3巻』
- 宮本 輝
『わかれの船』
- 安水 稔和
『焼野の草びら―神戸今も』
- 吉村 昭
『生麦事件』
- 吉村 昭
『わたしの流儀』
- 吉村 昭
『遠い幻影』
- 小田 実
『これは「人間の国」か』
- 小田 実
『「アボジ」を踏む』
- 安西 篤子
『今昔物語を旅しよう』
- 上坂 高生
『鎌倉静寂』
- 大谷 晃一
『大阪学 世相編』
- 大森 一樹
『「ジューンブライド―6月19日の花嫁」』
- 大森 一樹
『震災ファミリー』
- かんべ むさし
『泡噺とことん笑都』
- 三枝 和子
『午睡のあとプラトーンと』
- 玉岡 かおる
『をんな紋 はしりぬける川』
- 時実 新子
『思いもかけない幸せ』
- 永田 萠
『心が輝く12の手紙』
- 須賀 敦子
『時のかけらたち』
- 須賀 敦子
『イタリアに詩人たち』
- 須賀 敦子
『本に読まれて』
- 須賀 敦子
『遠い朝の本たち』
- 白洲 正子
『独楽抄』
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- 佐多 稲子 94歳 10月12日、敗血症で死去。13日、通夜。14日、密葬。23日、渋谷区青山でお別れの会。
- 陳 舜臣 74歳 勲三等瑞宝章を受章。
- 平岩 弓枝 66歳 『御宿かわせみ』シリーズで第46回菊池寛賞受賞。歴史・時代小説に独自の世界を確立。
- 吉村 昭 72歳 『闇にきらめく』が今村 昌平監督によって映画化され、ベネチア国際グランプリ受賞。
- 時実 新子 69歳 「川柳大学作家賞」設定を発表。『時実新子全句集(1955~1998)』刊行。
- 青山 光二 85歳 勲四等旭日小綬章を受章。『美よ永遠(とわ)に』(新潮社)を刊行。
- 須賀 敦子 69歳 3月20日、心不全のため死去。
- 岡部 伊都子 75歳 『水平へのあこがれ』諸方へ発表した文章を集めて(明石書店)刊行。『こころ花あかり』(海竜社)刊行。
- 白洲 正子 88歳 肺炎の為、入院先の日比谷病院にて死去。
- 三浦 綾子 76歳 6月、三浦綾子記念文学館開館。
時代背景
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1999 |
- 【主な作品】
- 小松 左京
『紀元3000年へ挑む科学・技術・人・知性 地球紀日本の先端技術』
- 直原 弘道
『断層地帯』
- 陳 舜臣
『陳舜臣中国歴史短編集(全5巻)』
- 陳 舜臣
『陳舜臣ライブラリー(全30巻)』
- 筒井 康隆
『わたしのグランパ』
- 平岩 弓枝
『妖怪』
- 宮本 輝
『草原の椅子』
- 宮本 輝
『新潮臨時増刊号 宮本輝』
- 宮本 輝
『ひとたびはポプラに臥す 第5巻』
- 安水 稔和
『生きているということ』
- 吉村 昭
『アメリカ彦蔵』
- 小田 実
『玉砕』
- 浅黄 斑
『轟老人の遺言書』
- 浅黄 斑
『きょうも風さえ吹きすぎる』
- 安西 篤子
『洛陽の姉妹』
- 大谷 晃一
『大阪学 文学編』
- 大谷 晃一
『阪神タイガース学』
- 三枝 和子
『薬子の京』
- 玉岡 かおる
『をんな紋 あふれやまぬ川』
- 玉岡 かおる
『黒真珠』
- 時実 新子
『川柳の目新子の目』
- なかえ よしを
『こころのえほん』
- 永田 萠
『世界のおはなし・マッチうりの少女』
- 永田 萠
『四季の輪舞(ロンド)』
- 須賀 敦子
『地図のない道』
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- 阿久 悠 62歳 紫綬褒章。
- 妹尾 河童 69歳 神戸文化賞受賞。
- 筒井 康隆 65歳 蜷川幸雄演出・チェーホフ「かもめ」主演。
- 村上 春樹 50歳 『約束された場所で』で第2回桑原武夫学芸賞受賞。
- 安水 稔和 68歳 『生きているということ』、第40回「晩翠賞」、神戸市平和賞受賞。
- 吉村 昭 73歳 日本文芸家協会理事長代行。(翌年辞任)
- 小田 実 67歳 『「アボジ」を踏む』の「マダン劇」済州島で初演。
- 時実 新子 70歳 神戸市中央区熊内町に転居。
- 永田 萠 50歳 4月、神戸北野美術館で常設展示「永田萠の世界」開催。
- 岡部 伊都子 76歳 『未来はありますか~おもいを語る』初めの講演集(昭和堂)刊行。『こころの花~能つれづれ』これも能を初めて集めた(檜書店)刊行。
- 三浦 綾子 77歳 10月12日、旭川リハビリテーション病院にて逝去。
- 元永 定正 77歳 「元永定正舞台空間展」(神戸新聞松方ホール)
時代背景
|
2000 |
- 【主な作品】
- 阿久 悠
『ラヂオ』
- 阿久 悠
『詩小説』
- 平岩 弓枝
『平安妖異伝』
- 宮本 輝
『睡蓮の長いまどろみ』
- 宮本 輝
『ひとたびはポプラに臥す 第6巻』
- 安水 稔和
『椿崎や見なんとて』
- 吉村 昭
『島抜け』
- 吉村 昭
『夜明けの雷鳴 医師高松凌雲』
- 小田 実
『ひとりでもやる、ひとりでもやめる』
- 小田 実
『私の文学―「文(ロゴス)」の対話』
- 浅黄 斑
『十五の喪章 神戸・「雀の宿」の殺人』
- 上坂 高生
『箱根降路・但馬焔夏』
- 大谷 晃一
『西鶴に学ぶ人生の極意』
- 大森 一樹
『「ナトゥ 踊る!ニンジャ伝説」』
- 大森 一樹
『博多ムービー「ちんちろまい」』
- 大森 一樹
『アニメ映画「風を見た少年」』
- 三枝 和子
『女帝・氷高皇女』
- 玉岡 かおる
『作家たちの大震災(共著)』
- 時実 新子
『愛走れ』
- 時実 新子
『母』
- 時実 新子
『命』
- 時実 新子
『哀』
- 時実 新子
『恋』
- 時実 新子
『風』
- 永田 萠
『世界中のひまわり姫へ』
- 永田 萠
『ユカの花ものがたり―たすけあう植物と動物たち―』
- 永田 萠
『あのひとに花を』
- 稲畑 汀子
『花鳥存問』
- 稲畑 汀子
『俳句十二か月』
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- 阿久 悠 63歳 掌編小説集『詩小説』にて第7回島清恋愛文学賞を受賞。
- 小松 左京 79歳 「小松左京全集」オンデマンド版刊行開始。
- 直原 弘道 70歳 神戸市文化賞受賞。
- 城山 三郎 73歳 妻・容子死去。遺児有一、紀子(井上姓)。
- 筒井 康隆 66歳 『わたしのグランパ』、第51回読売文学賞受賞。クリスティ「そして誰もいなくなった」主演。
- 吉村 昭 74歳 海洋文学大賞 特別賞受賞。
- 大森 一樹 48歳 4月より大阪電気通信大学総合情報学部メディア情報文化学科、教授。
- 三枝 和子 71歳 『薬子の京』、第10回紫式部文学賞受賞。
- 玉岡 かおる 加古川市文化賞受賞。
- 永田 萠 51歳 3月、淡路花博(ジャパンフローラ2000)公式ポスター・キャラクターマーク制作、公式記念メダル・記念切手デザイン。10月、台湾の高雄市にて原画展「永田萠的原創世界展」開催。
- 青山 光二 87歳 社団法人「日本文芸著作権保護同盟」会長となる。(平成15年(2003)、同盟解散)
- 五十嵐 播水 101歳 4月23日、永眠。没後、『播水遺句集』が刊行された。
- 稲畑 汀子 69歳 (財)虚子記念文学館を芦屋に開館、理事長に就任。
- 金子 兜太 81歳 現代俳句協会名誉会長となる。
- 岡部 伊都子 77歳 藤原書店より『岡部伊都子随筆集』が出始める。最初が『思いこもる品々』。
- 早坂 暁 71歳 勲四等旭日小綬章。
時代背景
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2001 |
- 【主な作品】
- 阿久 悠
『もどりの春』
- 阿久 悠
『転がる石』
- 小松 左京
『威風堂々うかれ昭和史』
- 直原 弘道
『驢馬のいななき』
- 城山 三郎
『指揮官たちの特攻』
- 陳 舜臣
『桃源郷(上・下)』
- 宮本 輝
『森のなかの海』
- 宮本 輝
『血の騒ぎを聴け』
- 吉村 昭
『東京の戦争』
- 吉村 昭
『敵討』
- 小田 実
『くだく うめく わらう』
- 浅黄 斑
『ちょんがれ西鶴』
- 安西 篤子
『黄砂と桜』
- 大谷 晃一
『昭和風土記』
- 大森 一樹
『「走れ!イチロー」』
- 大森 一樹
『あなたの人生案内』
- 三枝 和子
『ギリシア神話の悪女たち(新書)』
- 玉岡 かおる
『水晶婚』
- 玉岡 かおる
『海の物語』
- 玉岡 かおる
『恋をするには遅すぎない』
- 永田 萠
『でこぼこ石みっけ!』
- 永田 萠
『あなたのうまれたひ』
- 稲畑 汀子
『さゆらぎ』
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- 小松 左京 80歳 「威風堂々うかれ昭和史」、「小松左京マガジン」発刊。
- 直原 弘道 71歳 「Oh No! 報復戦争」詩画展参加。日本詩人クラブ入会。「新・現代詩の会」入会。
- 筒井 康隆 67歳 蜷川幸雄演出・三島由紀夫「近代能楽集」に出演。全国巡演およびロンドン公演。
- 安水 稔和 70歳 『椿崎や見なんとて』、第16回詩歌文学館賞(詩部門)を受賞。
- 山田 風太郎 79歳 3月15日、日本ミステリー文学大賞贈呈式出席。体調が思わしくなく、車いすでの出席。
- 山田 風太郎 79歳 7月28日午後5時30分、肺炎のため東京都多摩市の病院で死去。
- 上坂 高生 74歳 第7回横浜文学賞受賞。(業績によるもの)
- 大谷 晃一 78歳 帝塚山学院大学学長退任。
- 時実 新子 72歳 神戸市文化賞受賞。
- 永田 萠 52歳 3月、ウエスティンホテル淡路にて、常設ギャラリー「MOE’S GALLERY (モエ ギャラリー)」オープン。
- 堀 晃 57歳 勤務先を退職。
- 赤尾 兜子 『渦詞華集(兜子二百句鑑賞)』(天満書房)刊行。
- 金子 兜太 82歳 第1回現代俳句大賞受賞。
- 岡部 伊都子 78歳 藤原書店『機』に「思いこもる人々」の連載が始まる。『京色のなかで』『弱いから折れないのさ』(藤原書店)刊行。
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2002 |
- 【主な作品】
- 筒井 康隆
『愛のひだりがわ』
- 宮本 輝
『天の夜曲(流転の海 第4部)』
- 安水 稔和
『眼前の人 菅江真澄接近』
- 吉村 昭
『見えない橋』
- 小田 実
『深い音』
- 浅黄 斑
『走る死体 ペットマムの事件簿』
- 上坂 高生
『女医』
- 大谷 晃一
『文楽の女たち』
- 三枝 和子
『今は昔、猫と私の関係』
- 玉岡 かおる
『17歳のころ』
- 時実 新子
『悪女の玉手箱』
- 永田 萠
『夢は、なに色』
- 永田 萠
『秋空のトト』
- 永田 萠
『春の足音』
- 須賀 敦子
『こころの旅』
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- 小松 左京 81歳 「モリ・ミノル漫画全集」小学館より出版。
- 筒井 康隆 68歳 紫綬褒章受章。
- 村上 春樹 53歳 長編小説『海辺のカフカ』刊行。
- 安西 篤子 75歳 3月、鎌倉から転居。
- 永田 萠 53歳 1月、明石市立博物館にて原画展「永田萠 色彩のファンタジー展 夢はなに色?」開催。
- 金子 兜太 83歳 第36回蛇笏賞受賞。
- 岡部 伊都子 79歳 『賀茂川日記』(藤原書店)刊行。
- 元永 定正 80歳 「元永定正展」(西宮市大谷記念美術館)
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