ふかお すまこ深尾 須磨子
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明治21~昭和49
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ジャンル:
詩人
- 出身:兵庫県氷上郡
PROFILE
兵庫県氷上郡に生まれる。兵庫県が舞台の作品に「丹波の牧歌」がある。明治21年(1888)春日町下三井庄の元武家の荻野家に7人兄弟の末娘として生まれた。 幼名を「志げ乃」。4歳で父を失い、8歳の時に仙台市の親戚の養女になるなど薄幸の幼少期をおくる。京都師範学校に入学し、情熱的な短歌を詠むなど派手な行動で一時放校処分を受けたこともある。京都の菊花高等女学校を卒業したあとは小学校の教師となり、明治45年(1912)には京都帝国大学出身の鉄道技師・深尾贇之丞と結婚。しかし、8年後には死別し、与謝野晶子との出会いを契機に詩人として出発、文芸雑誌「明星」の第2期(大正10年~)に参加し、封建的なモラルを拒む情熱的な詩を発表した。以後多くの著作を残し、明治大学でフランス語を習得してパリを中心に外遊6回、滞在すること10数年におよび、行動する詩人を実践した。パリでは作家コレットに文学を学び、モイーズにフルートを習う。特にフルートの神秘さには心を打たれ、生涯にわたって愛用。昭和16年(1941)、全日本女性詩人協会を結成。昭和49年(1974)、85歳で死去。
《 略年譜 》
年 | 年齢 | 事項 |
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1888 | 0 | 11月18日、兵庫県氷上郡春日町に生まれる。 |
1907 | 18 | 菊花高等女学校を卒業。 |
1912 | 24 | 京都帝国大学工学部在学中の深尾贇之丞と結婚。 |
1920 | 32 | 鉄道省技師として勤務中の夫と死別。夫の遺稿、詩集「天の鍵」の出版について与謝野晶子の知遇を得、第2期「明星」を経て詩の道に専念、精進する。 |
1925 | 37 | 渡欧。(~1928) |
1930 | 42 | 渡欧。(~1932) |
1939 | 51 | 日独伊親善協会の委嘱を受け、日伊独親善使節を兼ねて渡欧。(~1941) |
1957 | 69 | 渡仏。(~1958) |
1963 | 75 | 11月、レバノンを振出しに中近東10余ヶ国を歴訪。最後にソ連と中国の実情を視察。 |
1973 | 85 | 12月~翌年1月、再びソ連を訪れる。 |
1974 | 85 | 3月31日、永眠。 |
- 逝去地
- 東京都新宿区
- 兵庫県との関係
- 生誕 兵庫県氷上郡
代表作品
作品名 | 刊行年 | 版元 | 備考 |
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真紅の溜息 | 1922 | 三徳社 | |
班猫 | 1925 | 新潮社 | |
呪詛 | 1925 | 朝日書房 | |
紫の戀 | 1928 | 世界社 | |
侯爵の服 | 1929 | 山本三生 | |
牝鶏の視野 | 1930 | 改造社 | |
葡萄の葉と科学 | 1934 | 世界文化社 | |
丹波の牧歌 | 1935 | 書物展望社 | |
イブの笛 | 1936 | むらさき出版部 | |
旅情記 | 1940 | 実業之日本社 | |
ロオマの泉 | 1941 | 新興亜社 | |
神はフランスにゐるか | 1941 | 高山書院 | |
新女性詩集 | 1942 | 鶴書房 | |
安南草話 | 1942 | 偕成社 | |
赤道祭 | 1942 | 鶴書房 | |
スザンナ物語 | 1946 | 偕成社 | |
永遠の?愁 | 1946 | 臼井書房 | |
哀しき愛 | 1947 | 草原書房 | |
愛と友情 | 1948 | 臼井書房 | |
君しにたまふことなかれ | 1949 | 改造社 | |
砂漠の息子 | 1951 | 角川書店 | |
洋燈と花 | 1951 | 宝文館 | |
深尾須磨子詩集 | 1952 | 三一書房 | |
黄昏の薔薇 | 1954 | 角川書店 | |
動物の対話 | 1955 | 三笠書房 | |
詩は魔術である | 1957 | 三一書房 | |
パリ横丁 | 1959 | 平凡社 | |
むらさきの旅情 | 1965 | 弘文社 | |
列島おんなのうた | 1966 | 紀伊國屋書店 | |
与謝野晶子 才華不滅 | 1968 | 人物往来社 | |
深尾須磨子選集 | 1970 | 新樹社 | |
関連情報
場所 | 説明 | 内容 |
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兵庫県氷上郡春日町上三井庄 | 生誕の碑 | 「ふるさと」山があれば川がある故郷よ 山に狐 川にゴンロク 今も居るか故郷よ・・・ |
兵庫ゆかりの作品
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