PROFILE
【兵庫県との関係・略歴】
『在岡俳諧逸士伝』によれば、京都の生まれ。通称、俵屋吉兵衛。俳諧を松江重頼に学んだが、その重頼に伴われて延宝2年(1674)、伊丹に来遊した。酒を愛した人柄からか、伊丹の地が気に入り京から移住。也雲軒(やうんけん)を構えて老荘や方丈記・徒然草を講義したという。鬼貫をはじめ多くの伊丹俳人が、この也雲軒に通って教えを受けた。
また、也雲軒には西山宗因や井原西鶴など、多くの著名人が訪れた。西鶴の訪問の年次はわからないが、彼の十三回忌追善集『こゝろ葉』(宝永3年刊)に、也雲軒で詠んだ「涼しさをこの松でもつた軒端哉」の句が載る。宗旦の存在は、伊丹と京・大坂の俳壇をむすぶ役割を果たしていたともいえる。
編著である『遠山鳥』(延宝2年刊)、『当流籠抜』(延宝6年(1678)刊)、『三人蛸』(天和3年(1683)刊)などからは、ローカルな俳書でありながら、他では見られない生き生きとした作風が読み取れる。
――時つ海飯蛸生じて木魚響けり――
- 逝去地
- 伊丹
- 兵庫県との関係
- 居住
- もっと詳しく知るために
-
鬼貫全集 岡田利兵衛 1978 昭和53年 角川書店
代表作品
作品名 | 刊行年 | 版元 | 備考 |
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遠山鳥(とおやまどり)(俳諧句集) | 1674 | | |
当流籠抜(とうりゅうかごぬけ)(俳諧句集) | 1678 | | 翻刻:『鬼貫全集』 |
三人蛸(さんにんだこ) | 1683 | | 翻刻:『鬼貫全集』 |
文学碑
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