小磯良平と吉原治良 Koiso Ryohei and Yoshihara Jiro  Dividing Ridge of the Hanshinkan Modernism


田中千代学園芦屋校アトリエ開き 寄せ書きに描く吉原とそれを見つめる小磯(1952年7月)
写真提供:学校法人田中千代学園

会期は2018年3月24日[土]~5月27日[日]

 小磯良平(1903-1988)と吉原治良(1905-1972)は、ともに戦前から戦中、そして戦後にわたって阪神間を主な拠点として活躍した画家です。小磯は東京美術学校を卒業後渡欧し、アカデミックな西洋美術の正統な継承者をめざし、官展や新制作派協会にて類いまれなデッサン力を駆使した珠玉の人物画を数多く制作・発表し、日本を代表する具象絵画の巨匠として活躍してきました。一方の吉原は、家業である製油会社を経営しつつ、ほぼ独学で絵画の技法を習得し、戦前の海外の抽象絵画に影響を受けた前衛的な作品を二科会の九室会で発表、戦後は日本の前衛美術を代表する具体美術協会の主宰者として数多くの抽象絵画を手がけました。このようにほぼ同時代を地理的にきわめて近い位置において制作してきたにもかかわらず、彼らを同時に評価する機会はほとんどありませんでした。


 しかし「同時代性」と「地域性」に着目してみると、小磯と吉原にはまったく対照的であると同時に類似性も認められます。ともに西洋美術に自らの創作の規範を求め、それを極限にまで推し進めることで同時代の日本の美術界に大きな影響力を与えたこと、戦後には、片や母校の東京藝術大学で、片や具体美術協会を中心とした組織で優秀な後進を数多く輩出したこと、また戦後にともに舞台美術を手がけたことなど、その画業には何かしらの共通点があります。


 この展覧会は阪神間の生んだこのふたりのモダニストの足跡を、代表作を時代毎に「並置」することで、その対照性と類似性を明らかにしつつ、それぞれの画業を再確認するものです。

最新情報

5月27日更新
本日「小磯良平と吉原治良」展の最終日は、ミュージアム・ボランティアによる解説会を追加開催!
5月11日更新
Web版美術手帖で「小磯良平と吉原治良」展の展評が掲載されました。
5月8日更新
「小磯良平と吉原治良」展 連続鼎談、第2回を開催しました!
4月22日更新
「小磯良平と吉原治良」展 連続鼎談、第1回を開催しました!
3月24日更新
「小磯良平と吉原治良」展 開幕しました!
3月22日更新
「小磯良平と吉原治良」展 展覧会図録完成!

会期

2018年3月24日[土]-5月27日[日]

休館日

月曜日
(4月30日[月]は開館、翌5月1日[火]休館)

開館時間

午前10時-午後6時
(金・土曜日は午後8時まで)
入場は閉館30分前まで

観覧料

  当日券 前売 団体
一般 1,300円 1,100円
大学生 900円 700円
70歳以上 650円 550円
高校生以下 無料
※障がいのある方(70歳以上を除く)は各当日料金の半額、その介護の方1名は無料。
※割引を受けられる方は、証明できるものをご持参の上、会期中に美術館窓口で観覧券をお買い求めください。
※県美プレミアム展の観覧には別途観覧料金が必要です(本展とあわせて観覧される場合は割引あり)。

主なチケット販売場所

主なチケット販売場所
JTBレジャーチケット(セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK・サンクス、ミニストップ)
コンビニ商品番号 前売券:0247970
当日券:0247971
チケット購入方法はこちら

関連イベント

連続鼎談

【1】吉原治良編
4月22日[日]14時から(約90分)
出演: 加藤瑞穂氏(大阪大学総合学術博物館招へい准教授)
高柳有紀子氏(大阪新美術館建設準備室主任学芸員)
鈴木慈子(当館学芸員)
【2】小磯良平編
5月6日[日]14時から(約90分)
出演: 辻智美氏(神戸市立博物館学芸員)
恵崎麻美氏(関西大学東西学術研究所非常勤研究員)
西田桐子(当館学芸員)
場所: いずれも当館ミュージアムホール
(定員250名/先着順・友の会優先座席あり)
聴講無料(ただし展覧会観覧券もしくは半券が必要)

学芸員による解説会

4月14日[土]、5月19日[土]いずれも16時から(約60分)
場所:いずれも当館レクチャールーム(定員100名) 
聴講無料

学芸員による夜のガイドツアー(「美術館の日」関連事業)

4月28日[土]18時から(約60分)
当館3階「小磯良平と吉原治良」展入口前集合
参加無料(ただし要観覧券)

こどものイベント「どこがちがって、どこがにている?」

5月26日[土]10時30分から12時
※要事前申込み 4月26日(木)10:00から電話受付開始
くわしくはこちら

ミュージアム・ボランティアによる解説会

会期中の毎週日曜日午前11時から(約15分)
場所:当館レクチャールーム(定員100名) 参加無料

小磯良平と吉原治良
Koiso Ryohei and Yoshihara Jiro Dividing Ridge of the Hanshinkan Modernism

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