しょうの えいじ庄野 英二
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大正4年~平成5年
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ジャンル:
評論家
- 出身:山口県萩市
PROFILE
関西学院大学を卒業する。大正4年(1915)、山口県生まれ。大阪市帝塚山で育つ。小説家の庄野潤三は弟。昭和11年(1936)、関西学院専門部文学部哲学科(現・関西学院大学)卒業。在学中より童話を書き始め、昭和10年(1935)に、坪田譲治の『お化けの世界』を読み感動し、夏休みに上京してはじめて坪田の門をたたく。このころ、童話の同人誌「こずえ」の同人となり、習作を、また学内の「学院文学」に小説の習作をそれぞれ発表した。昭和12年(1937)、陸軍に入隊し、中国、南方を転戦。昭和21年(1946)、大尉で帰国復員した。昭和23年(1948)に帝塚山学院の教員となり、中学部、高等部、短大を経て、帝塚山学院大学文学部教授、学長に就任する。戦後、坪田譲治主宰の「童話教室」創刊号(1947・1)に『朝風の話』を発表し、本格的な創作活動を始める。昭和30年(1955)に初めての童話集『子供のデッキ』を刊行し、坪田に献呈。以後、童話を次々と刊行し、着実に庄野英二の児童文学の世界を築きあげ、『星の牧場』で日本児童文学者協会賞ほかを受賞し、代表作となる。昭和53年(1978)には、全11巻の全集が偕成社から出版されている。“びわの実学校”の同人でもある。平成5年(1993)11月26日、死去。
《 略年譜 》
年 |
年齢 |
事項 |
1915 |
0 |
1月20日、山口県荻町で生まれる。(その後、大阪市帝塚山で育つ) |
1935 |
20 |
坪田譲治の『お化けの世界』を読み感動し、夏休みに上京し、坪田譲治の門をたたく。この年、近在の藤沢桓夫宅も訪問、以来両者を師と仰ぐ。童話の同人誌「こずえ」の同人となるなど、学内の「学院文学」にも小説の習作をそれぞれ発表する。 |
1936 |
21 |
関西学院専門部文学部哲学科を卒業。 |
1937 |
22 |
坪田譲治の『お化けの世界』を読み感動し、夏休みに上京し、坪田譲治の門をたたく。この年、近在の藤沢桓夫宅も訪問、以来両者を師と仰ぐ。童話の同人誌「こずえ」の同人となるなど、学内の「学院文学」にも小説の習作をそれぞれ発表する。 |
1946 |
31 |
大尉で帰国復員する。 |
1947 |
32 |
1月、坪田譲治主宰の「童話教室」創刊号に『朝風の話』を発表し、本格的な創作活動を開始する。 |
1948 |
33 |
帝塚山学院大学の教員となり、中学部、高等部、短大を経て、帝塚山学院大学文学部教授、学長に就任。 |
1951 |
36 |
民間放送の開局に伴い、ラジオの童話、小説、劇などを多数発表する。 |
1955 |
40 |
処女童話集『こどものデッキ』をミネルヴァ書房より自費出版。外国を舞台にした作品が主で、10編が収録されている。この童話集を坪田に献呈する。 |
1960 |
45 |
随筆集『ロッテルダムの灯』を自費出版、日本エッセイストクラブ賞、大阪府芸術賞を受賞する。 |
1963 |
48 |
理論社より童話『星の牧場』刊行。 |
1964 |
49 |
『星の牧場』で野間児童文芸賞、日本児童文学者協会賞、サンケイ児童出版文化賞を受賞。 |
1965 |
50 |
少年小説『雲の中の虹』が実業之日本社より刊行。童話集『小鳥のデッキ』を刊行。 |
1966 |
51 |
『雲の中の虹』でNHK児童文学賞を受賞。この年から童話、絵本、随筆、小説など多数の創作を発表し始める。 |
1968 |
53 |
童話『うみがめ漂流記』を刊行。 |
1970 |
55 |
少年小説『ぶたと真珠』を実業之日本社より刊行。 |
1972 |
57 |
『アレン中佐のサイン』を岩波書店より刊行。 |
1975 |
60 |
短編集『鹿の結婚式』を創文社より刊行。 |
1977 |
62 |
童話『アルファベット群島』を偕成社より刊行。赤い鳥文学賞を受賞。 |
1978 |
63 |
全11巻の『庄野英二全集』が偕成社より刊行。 |
1990 |
75 |
巌谷小波文芸賞受賞。 |
1993 |
78 |
11月26日、死去。 |
- 兵庫県との関係
- 関西学院大学卒
代表作品
作品名 |
刊行年 |
版元 |
備考 |
子供のデッキ |
1955 |
ミネルヴァ書房 |
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ロッテルダムの灯 |
1960 |
レクボン舎 |
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星の牧場 |
1963 |
理論社 |
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雲の中の虹 |
1965 |
実業之日本社 |
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海のメルヘン |
1965 |
理論社 |
|
にぎやかな家 |
1969 |
講談社 |
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ぶたと真珠 |
1970 |
実業之日本社 |
|
白い帆船 |
1971 |
創文社 |
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アレン中佐のサイン |
1972 |
岩波書店 |
|
キナバルの雪 |
1973 |
創文社 |
|
鹿の結婚式 |
1975 |
創文社 |
|
ユングフラウの月 |
1976 |
創文社 |
|
アルファベット群島 |
1977 |
偕成社 |
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花の旅 |
1978 |
人文書院 |
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長い航海 |
1978 |
角川書店 |
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旅人木 |
1981 |
文京書房 |
|
アルビエロ群島 |
1981 |
偕成社 |
|
青春の画布 |
1986 |
編集工房ノア |
|
回想紀行 |
1989 |
編集工房ノア |
|
馬の結婚式 |
1991 |
編集工房ノア |
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徐福の目はり寿司 |
1994 |
編集工房ノア |
|
佐藤春夫先生のこと |
1995 |
佐藤春夫記念館 |
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歌曲王シューベルト |
1996 |
音楽之友社 |
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海のシルクロード |
2010 |
理論社 |
小説 |
受賞歴
受賞年 |
受賞内容 |
受賞作品 |
1961 |
日本エッセイストクラブ賞(第9回) |
ロッテルダムの灯 |
1961 |
大阪府芸術賞 |
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1964 |
野間児童文芸賞(第2回) |
星の牧場 |
1964 |
日本児童文学者協会賞(第4回) |
星の牧場 |
1964 |
サンケイ児童出版文化賞(第11回) |
星の牧場 |
1966 |
NHK児童文学賞(奨励賞、第4回) |
雲の中の虹 |
1977 |
赤い鳥文学賞(第7回) |
アルファベット群島 |
1990 |
巌谷小波文芸賞 |
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