はちふさ蜂房
- ~安永9
- ジャンル: 俳人
- 出身:伊丹
PROFILE
【兵庫県との関係】
伊丹に居住。鬼貫亡きあとの伊丹風俳諧のリーダー。
【略歴】
坂上氏。名は郁夫・文英・伊左衛門。別号、竹瓦楼・鶴亭・百歳孫。摂津国伊丹剣菱酒造の一族で、大鹿に住し大鹿屋と名乗る醸造家である。百歳孫の号があるので、長寿を保った当時の有名人、坂上宗清の孫だと思われがちだが、実際は宗清の甥である。伊丹俳諧の代表俳人の鬼貫なきあとの伊丹俳諧の代表的存在であって、諸所の俳書に蜂房の名が見え、たとえば柳里恭や尾張の下郷家とも交流がある。また、多趣味であって、本草学にも一家言を持ち、大阪の戸田旭山が宝暦10年(1760)に大阪で薬品会を開催した折りには出品し、その記録書である『文会録』には平賀源内とともに跋を寄せている。また、医学書の出版も考えていたらしい。読本作者で有名な伊丹椿園はその子である。その名声ゆえか、多田南嶺が蜂房をモデルとした浮世草子を書き、それに怒った椿園が南嶺をモデルにした読本を書く、という事態まで招く奇人でもあった。伊丹妙宣寺に文塚があり、過去帳が残されている。
鬼貫翁懐旧
――言の葉も不二と仰ぐや秋の空――(『竹瓦楼句集』)
- 逝去地
- 伊丹
- 兵庫県との関係
- 生誕・居住 伊丹
- もっと詳しく知るために
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伊丹文芸資料 岡田利兵衛/著 1975 昭和50年 伊丹市
伊丹椿園は津国屋善五郎なり(『近世文学―作家と作品―) 浜田啓介/著 1973 昭和48年
代表作品
作品名 | 刊行年 | 版元 | 備考 |
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竹瓦楼句集(俳書) | 1799 | 収録:『伊丹文芸資料』 |