ほういつ抱一
- 宝暦11~文政11
- ジャンル: 俳人
- 出身:江戸
PROFILE
【兵庫県との関係・略歴】
酒井氏。別号は屠龍(とりょう)・庭柏子・鴬村・雨華庵(うげあん)などがある。姫路藩主酒井雅楽頭忠恭(うたのかみただすみ)の子忠仰(ただもち)の次男として、江戸に生まれる。16歳のころより俳諧を江戸座の存義(ぞんぎ)に、その没後は晩得に師事。青年のときから文雅に心をよせて、とくに画を好んだ。狩野派、浮世絵など諸派に親しんだが、やがて宗達派の巨匠尾形光琳の顕彰に尽力し、自らも琳派風の大作を発表する。兄の忠以(ただざね)は酒井家二代姫路藩主で、絵画・和歌・能楽・茶道等に深い造詣を示した。忠以が抱一に及ぼした影響は大きいといえる。抱一も画俳に優れている上に、能や茶道等にも秀でていた。また、そうした殿様芸に加えて狂歌などにも通じ、遊里に出入りして江戸の粋人らとの交流も深かった。天明元年(1781)、抱一は兄忠以とともに上洛、その時姫路にも入って鷹狩りを楽しんだ。抱一が播州に来たのはその時のみであろう。兄が没した後は剃髪している。江戸で没し、築地本願寺に墓がある。
――むりやりに咲や一鉢冬至梅――(『屠龍之枝』)
- 逝去地
- 江戸
- 兵庫県との関係
- 滞在 姫路
- もっと詳しく知るために
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酒井抱一(新潮日本美術文庫8) 玉蟲敏子 1997 平成9年 新潮社
文政期における酒井抱一(「成城文芸」124 1988年10月) 牧野宏子 1988 昭和63年
代表作品
作品名 | 刊行年 | 版元 | 備考 |
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江戸続八百韻(俳諧撰集) | 1796 | ||
屠龍之技(俳諧句集) | 1813 | 収録:『近世俳句集』(俳書大系30) |