2009年度コレクション展2
新収蔵品紹介−美術と時代 前期:7月25日(土)〜9月27日(日) 後期:9月29日(火)〜11月29日(日)
美術館の様々な活動の一つに、収蔵品=コレクションを集め、長く伝えていくという「収集活動」があります。昨年度も新しく93点の作品と1点の資料がご寄贈によってコレクションの仲間入りをしました。今回はこれら新収蔵品から約35点を選んでご紹介します。「美術と時代」というちょっと壮大なテーマを設定しました。常設展示室のほぼ各室に新収蔵品を配置し、既存のコレクションと関連づけて、時代の流れに沿いながら、展示します。

〔展示室1〕 昭和の美術から
昭和初期の「日本的な油絵」やシュルレアリスム的な絵画で展覧会は幕を開けます。戦後日本社会の矛盾を告発するような作品、海外で活躍した作家たちの作品などを通して、昭和の美術の断面をめぐります。(出品点数 約30点)


林重義《雪山》1938年

池田龍雄《ポイントゼロの影》1964年
〔展示室2〕 華麗なるグラフィック対決


粟津潔《第5回現代日本彫刻展》
1973年
 日本を代表するグラフィックデザイナーの一人、粟津潔のポスターが新収蔵品に加わりました。兵庫県の生んだスター・横尾忠則のポスターとともに紹介します。(出品点数 13点)
〔展示室3〕 ’70S,’80S,そして今
概念的な美術が席巻した70年代。禁欲から解放されたような80年代、そして2000年代の新しい具象表現・・・
ここ40年の表現の変遷をご覧ください。(出品点数 18点)


平田洋一《コレイガイノスベテ》1971年

正木隆≪from DRIVING to DIVING 03-6≫2003年
〔展示室4〕 小企画 「美術の中のかたち−手で見る造形」 藤本由紀夫 SHADOW-exhibition obscura-

第20回目となる今回は、「きく・みる・さわる」ということを改めて問い直すことをテーマとして藤本由紀夫の企画構成による展示を行います。
くわしく

藤本由紀夫《EARS WITH CHAIR》
1990年 西宮市大谷記念美術館蔵
〔展示室5〕 海外の近現代彫刻/安藤忠雄コーナー

兵庫県立美術館の彫刻コレクションから、西洋彫刻を紹介しています。モデルであったディナが命名したマイヨール《コウベのディナ》(1943年)、アメリカの彫刻家・シーガルの大作《ラッシュ・アワー》(1983年)など11点を展示しています。 
また、当館設計者である世界的な建築家・安藤忠雄による震災復興プロジェクトを紹介するコーナーも併設しています。

マイヨール《コウベのディナ》1943年
2階〔展示室6〕 明治〜大正の近代洋画/兵庫県ゆかりの日本画

洋画黎明期の明治時代の作品、モダニズムの洗礼を受けた大正時代の作品をご紹介します。
また、新収蔵品の受贈を記念して、兵庫県ゆかりの日本画を展示します。水越松南の若き日の作品《春日》は必見です(前期9月27日まで展示)。(出品点数前期約30点、後期約30点)


岡本神草《太平洋の海》1915年

水越松南《春日》1917年
小磯良平記念室
神戸生まれの小磯良平(1903-1988)は、近代洋画を代表する巨匠の一人です。的確なデッサンとやわらかな色使いの、気品に満ちた人物画で知られています。ハイカラなセンスあふれる画風は、いかにも神戸の街にふさわしいものといえましょう。この記念室では、デビュー作となった《T嬢の像》や、戦時中に描かれた《斉唱》などの代表作を中心に、小磯の名作を常に展示し、その魅力を紹介しています。(出品点数17点)
小磯良平記念室

小磯良平 ≪T嬢の像≫1926年
金山平三記念室
神戸生まれの金山平三(1883-1964)は、風景画の名手として知られる近代洋画の巨匠です。信州や東北をはじめ日本各地を写生に訪れ、落ち着いた色使いと巧みな筆さばきで、日本の風景に取り組みました。この記念室では、《大石田の最上川》などの代表作をはじめ、金山の作品を常に展示し、その画業を紹介しています。今回は、1912年から15年のヨーロッパ滞在時に描かれた水彩画も展示しています。(出品点数17点)
金山平三記念室

金山平三 《大石田の最上川》1948年頃

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