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増鏡

  • 巻号:第十六
  • 作者:未詳

内容

先帝は今日津の国昆陽(こや)の宿といふ所に著かせ給ひて、夕づく夜ほのかにをかしきを、ながめおはします。
  命あればこやの軒ばの月も見つ又いかならん行末の空
昆陽より出でさせ給ひて、武庫川・神崎・難波・住吉など過ぎさせ給ふとて、御心のうちに思すすぢあるべし。広田の宮のわたりにても御輿とゞめて、拝みたてまつらせ給ふ。

場所

神崎 (かんざき)

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