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謡曲「求塚」

  • 作者:観阿弥

内容

昔この所に菟名日処女(うなひをとめ)のありしに、またそのころ小竹田男血沼丈夫(ささだをとこちんのますらを)と申しし者、かの菟名日に心をかけ、同じ日の同じ時にわりなき思ひの玉章(たまづさ)を贈る。かの女思ふやうひとりに靡(なび)かばひとりの恨み深かるべしと、左右なく靡くことなかりしが、あの生田川の水鳥をさへ、ふたりの矢先もろともにひとつの翼に当たりしかば、その時わらは思ふやう、無慚(むざん)やなさしも契りは深緑、水鳥までもわれゆゑに、さこそ命は鴛鴦(をしどり)の、番(つが)ひ去りぬるあはれさよ、住み侘(わ)びつ、わが身捨ててん津の国の、生田の川は、名のみなりけりと。

場所

生田川 (いくたがわ)

現在地

神戸市中央区生田町を流れる川

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