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とはずがたり

  • 巻号:巻五
  • 作者:後深草院二条

内容

さても、安芸の国、厳島の社は、高倉の先帝も行幸し給ひける跡の白波もゆかしくて、思ひ立ち侍りしに、例の鳥羽より船に乗りつつ、河尻より海のに乗り移れば、浪の上の住まひも心細きに、「ここは須磨の浦」と聞けば、行平の中納言、藻塩垂れつつわびける住まひも、いづくのほどにかと、吹き越す風にも問はまほし。

場所

須磨の浦 (すまのうら)

現在地

神戸市須磨区

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