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兵庫ゆかりの作家

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うえだ あきなり上田 秋成

  • 享保19~文化6
  • ジャンル: 国学者・浮世草子・読本作者
  • 出身:大坂

PROFILE

【兵庫県との関係】
安永8年(1779)、湯治のため城崎温泉に投宿。9月12日大坂の自宅を妻とともに出て、曽根あたりまで山陽道を通り、生野の峠を越えて9月18日城崎着。10月16日まで滞在。帰路は日本海沿いに宮津へ出て南下、現在の京都府下から再び兵庫県下を通って帰った。この時の紀行が「秋山記」(あきやまのき)で、秋成の歌文集『藤簍冊子』(つづらぶみ)巻3に収められている。滞在中に聞いた奇談なども記されている。
【略歴】
大坂曽根崎に生まれ、4歳のとき堂島の富商上田氏の養子となる。青年時には漁焉の号で俳諧に遊び、浮世草子を書いたり、国学や中国小説を学んだ。明和8年(1771)火災に遭い、家財の一切を失う。その後医者として生計を立てようとして医学を学び、安永5年(1776)開業。代表作の読本『雨月物語』が刊行されたのもこの年である。かたわら国学の研究も進めた。天明7年(1787)医業を廃して大坂の北淡路庄村に退隠。寛政5年(1793)京都に移住。退隠後は国学関係の著述や編集を主とした生活を送ったが、最晩年まで推敲を重ねた『春雨物語』などの小説作品もある。
                                  

逝去地
京都
兵庫県との関係
訪問 城崎
もっと詳しく知るために
上田秋成全集 1990? 平成2年? 中央公論社
上田秋成年譜考説 高田衛/著 1964 昭和39年 明善堂書店
近世歌文集〈下〉(新日本古典文学大系68)(『藤簍冊子』の翻刻と注釈) 1997 平成9年 岩波書店

代表作品

作品名刊行年版元備考
諸道聴耳世間狙(しょどうききみみせけんざる)(浮世草子)1766
雨月物語(読本)1768
藤簍冊子(歌文集)1806
春雨物語(読本・自筆本・写本)1808
藤簍冊子巻一・二が歌集、巻三が紀行文、巻四縲恫Zが文集。
雨月物語初期読本を代表する作品。
春雨物語作者最晩年の作で、刊行されなかった。
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