
中国歴代王朝が都とした西安は、唐代にあっては長安と呼ばれ、人口100万人に達する世界一の都市として栄えました。そこにはさまざまな民族、異なった言語を持つ人々が行き交い、かつてないほど斬新で進取の気風に富んだ都市文化が展開しました。皇族や貴婦人たちの墓や関連遺跡から出土した文物には西方の文化が色濃く漂い、墳墓の壁は当時の繁栄を謳った数多くの壁画で飾られています。
展覧会の最後を締めくくるこの章では、数々の俑(よう・人形)や大壁画、金工細工、ガラス器、金貨など、ローマやペルシャに起源をもち、正倉院の宝物にもつながる文物の数々を紹介します。 |


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