大正末からマルクス主義は知識人や芸術家に強い影響を与え、プロレタリア芸術運動は1930年前後に大きな盛り上がりを見せました。小林多喜二や徳永直らが力強い作品を発表し、プロレタリア美術大展覧会が毎年開催されました。
岡本唐貴、矢部友衛、柳瀬正夢、大月源二、寺島貞志、前田寛治ら | |
小林多喜二、徳永直、葉山嘉樹、黒島伝治、中野重治、平林たい子ら |
ヨーロッパの前衛芸術が日本にも知られ、文学では横光利一や川端康成ら新感覚派が登場します。
モダンガールやビルディングなど現代文明や風俗を描く作品が現れ、絵画においても東郷青児や古賀春江らモダニズム系画家が活躍します。
東郷青児、古賀春江、三岸好太郎、福沢一郎、川口軌外、中原實ら | |
横光利一、川端康成、堀辰雄、龍胆寺雄、西脇順三郎、北園克衛ら |
1930年代「文芸復興」が文壇において唱えられ、谷崎潤一郎『春琴抄』、島崎藤村『夜明け前』など名作が完成します。同時に日本的なものへの関心から、日本的油絵が試みられるなか、安井曾太郎と梅原龍三郎は自らの作風を確立します。
梅原龍三郎、安井曾太郎、藤島武二、須田國太郎ら | |
志賀直哉、島崎藤村、永井荷風、徳田秋声ら |