小磯良平(1903-1988)と吉原治良(1905-1972)は、ともに戦前から戦中、そして戦後にわたって阪神間を主な拠点として活躍した画家です。小磯は東京美術学校を卒業後渡欧し、アカデミックな西洋美術の正統な継承者をめざし、官展や新制作派協会にて類いまれなデッサン力を駆使した珠玉の人物画を数多く制作・発表し、日本を代表する具象絵画の巨匠として活躍してきました。一方の吉原は、家業である製油会社を経営しつつ、ほぼ独学で絵画の技法を習得し、戦前の海外の抽象絵画に影響を受けた前衛的な作品を二科会の九室会で発表、戦後は日本の前衛美術を代表する具体美術協会の主宰者として数多くの抽象絵画を手がけました。このようにほぼ同時代を地理的にきわめて近い位置において制作してきたにもかかわらず、彼らを同時に評価する機会はほとんどありませんでした。
しかし「同時代性」と「地域性」に着目してみると、小磯と吉原にはまったく対照的であると同時に類似性も認められます。ともに西洋美術に自らの創作の規範を求め、それを極限にまで推し進めることで同時代の日本の美術界に大きな影響力を与えたこと、戦後には、片や母校の東京藝術大学で、片や具体美術協会を中心とした組織で優秀な後進を数多く輩出したこと、また戦後にともに舞台美術を手がけたことなど、その画業には何かしらの共通点があります。
この展覧会は阪神間の生んだこのふたりのモダニストの足跡を、代表作を時代毎に「並置」することで、その対照性と類似性を明らかにしつつ、それぞれの画業を再確認するものです。
当日券 | 前売 | 団体 | |
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一般 | 1,300円 | 1,100円 | |
大学生 | 900円 | 700円 | |
70歳以上 | 650円 | ー | 550円 |
高校生以下 | 無料 |
主なチケット販売場所
JTBレジャーチケット(セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK・サンクス、ミニストップ)
コンビニ商品番号 前売券:0247970
当日券:0247971
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出演: | 加藤瑞穂氏(大阪大学総合学術博物館招へい准教授) 高柳有紀子氏(大阪新美術館建設準備室主任学芸員) 鈴木慈子(当館学芸員) |
出演: | 辻智美氏(神戸市立博物館学芸員) 恵崎麻美氏(関西大学東西学術研究所非常勤研究員) 西田桐子(当館学芸員) |
場所: | いずれも当館ミュージアムホール (定員250名/先着順・友の会優先座席あり) |
主 催 : | 兵庫県立美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会 |
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後 援 : | 公益財団法人 伊藤文化財団、兵庫県、兵庫県教育委員会、神戸市、神戸市教育委員会 |
協 賛 : | ライオン、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜、TKG Foundation of Arts & Culture、ネッツトヨタ京都 |
助 成 : | 一般財団法人 安藤忠雄文化財団 |
特別協力: | 大阪新美術館建設準備室、神戸市立小磯記念美術館、芦屋市立美術博物館 |