![2023年9月9日[土]?12月24日[日]](img/date.svg)
特集の“主役”は、前身の兵庫県立近代美術館時代から50年以上の歴史を持つ当館のコレクションに、昨年新たに加わった「新収蔵品」です。縁あって同じ屋根の下に集うことになった総勢70点を超える新収蔵品は、出自もキャラクターも異なる個性派ぞろい。その新たな門出を祝うとともに、今後の一層の活躍を祈念して、ささやかな歓迎会を開催します。時代もジャンルも異なる作品同士が、時空を超えて隣り合う美術館という場所で、《芸術家の家族》が、《縞模様のスカートの少女》が、蟹が、コギャルが、様々なサークルに分かれて、先輩たる既存のコレクションの面々と交流します。作品同士の新たな出会いがコレクションの多様な側面を引き出す機会となれば幸いです。
作品同士の出会いから、ときに思いがけない関係性やつながりが見えてくることがあります。同時期に制作された作品を比較し、その共通点／相違点を探ります。
左：丸本耕《作品》1966年 令和4年度丸本純氏寄贈
右：元永定正《作品 63-17》1965年 昭和60年度購入
コスチュームは、単に身に纏うものである以上に、時代や地域、文化との関わりの中で社会的な意味や役割を担うものでもあります。作中に登場する衣服や小物、装身具に着目します。
澤田知子《Costume/OKAMI》2003年 令和4年度作者寄贈
美術表現の原点とも言えるモチーフの一つ「身体」。作家による身体の扱い方を見比べます。
三尾公三
《室の女（版画集『fiction space PARTⅠ』より）》
1983年
令和4年度木村文氏寄贈
風景画において重要な遠近感や空間の広がり、光や風、大気といった形を持たないものの表現に着目します。
岡田三郎助《桃の咲きたる風景》1934年
令和4年度公益財団法人伊藤文化財団寄贈
そこに「いない」ことが、逆にその存在を際立たせることがあります。様々な「不在」の様態を紹介します。
吉原英里《M氏の部屋》1986年 令和4年度作者寄贈
「関西の80年代」展展示風景（撮影：高嶋清俊）
1989年から続く「美術の中のかたち―手で見る造形」展。33回目の開催を迎えるにあたり、これまでに出品された収蔵作品の中から、登場回数の多いベテランの彫刻作品を中心に紹介します。
オーギュスト・ロダン《痙攣する大きな手》
1889年（1973年鋳造）
昭和48年購入
当たり前と思われていることやものに手を加えることで、私たちに新たな鑑賞体験を提示する作品を展示します。
国谷隆志《Untitled (SteleⅠ)》2015年
令和4年度大和卓司氏遺贈記念収蔵
「チャンネル6 国谷隆志 Deep Projection」
展展示風景（撮影：草木貴照）
戦後関西に起こった様々な美術動向に呼応しつつ、具象／抽象の枠を超えて、独自の表現を追求した須田剋太。木村重信元館長旧蔵品の寄贈を受けて充実した須田作品を、関係の深い作家の作品とともに展示します。
須田剋太《抽象》制作年不詳
令和4年度木村文氏寄贈
卓抜なデッサン力で数多くの女性像を手がけた小磯良平。「コスチューム研究会」にならって、小磯の手によるモデルが身にまとう様々なコスチュームに注目した作品を展示します。
ポージング＆コスチューム同好会
金山平三による人物画には特徴的なポージングや衣装が見られます。また得意の風景画においても好みの視点や構図があります。「コスチューム研究会」「身体研究会」「風景愛好会」にならい、金山の作品を紹介します。
金山平三《雪晴れ》 1917-34年
昭和52年度三輪きみ氏寄贈
学芸員による解説会
10月28日[土]、12月2日[土]いずれも午後3時－（約45分）
レクチャールームにて（定員60名）
※聴講無料・先着順
こどものイベント
「美術館探偵 ＂新入り＂を調査せよ!!」9月23日[土・祝]
10時30分－12時10分
小学生対象（※要保護者同伴）
レクチャールーム、常設展示室にて（定員30名※保護者含む）
※参加費無料、事前申込制
詳しくはこちら
ゆっくり解説会
11月12日[日]レクチャールームにて（定員60名）
※聴講無料
※詳細が決まり次第、お知らせします。
