映画「借りぐらしのアリエッティ」が種田陽平の手によって現実のセットとしてどのように立ち上げられてゆくかを詳細に追った資料が満載。設計図から貴重なメイキング写真、スタッフの手によって丁寧にアリエッティの世界が作り上げられていく過程を多くのカラー写真で紹介しています。
次章では、映画美術監督としての種田陽平のこれまでの仕事を映画の場面写真とともに詳しく紹介、種田氏による巻頭エッセイに加え、映画美術監督の岩井俊二氏、李相日氏によるエッセイも掲載されており、映画ファン必読の内容となっています。
最終章では、映画「借りぐらしのアリエッティ」のイメージボード、美術ボードの数々、そして米林宏昌監督によるアリエッティのイメージボードも多数掲載しています。
一枚のイメージボードからアニメーション映画、そして実写映画美術の世界へと展開する展覧会の内容がここに集約されています。ジブリファンのみならず一般の映画ファンにも楽しんでいただける一冊です。

■目次
○はじめに
○セットづくりに愛を込めて　種田陽平
○床下の世界へ
　　小人たちの小さな工夫
　　床下の家ができるまで
○種田陽平と映画美術
　　日本映画の美術監督の系譜　金澤誠
　　「映画美術」に関する５つの言葉
　　映画美術
　　「スワロウテイル」と「花とアリス」の頃　岩井俊二
　　美術だと気づかれないのが、いちばんの美術　李相日
　　CF,PV展示
　　イラストレーション
　　その他の仕事
○展示のもととなったイメージボード、美術ボード集
　　床下の家のイメージボード
　　イメージボードから美術ボードへ
　　アリエッティができるまで
○おわりに　米林宏昌
○展示スタッフ