ジョルジョ・モランディ  ― 終わりなき変奏 ―


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みどころ1

絵画ファンに根強い人気を誇る画家モランディの、日本では17年ぶりとなる待望の個展。
西日本では当館のみの開催です。


以前に日本で開催されたモランディの個展
「モランディ展」1989〜1990年、京都国立近代美術館ほか(年代順に画業を紹介する内容)
「ジョルジョ・モランディ 花と風景」1998〜1999年、東京都庭園美術館ほか(花と風景に絞った内容)
※2011年に開催が予定されていたモランディ展とも別の企画内容です。

本展巡回スケジュール
東京ステーションギャラリー: 2016年2月20日(土)〜4月10日(日)
岩手県立美術館: 2016年4月16日(土)〜6月5日(日)



みどころ2

画家の故郷ボローニャにあるモランディ美術館の全面的な学術協力のもと、同館の所蔵品を中心に、イタリアおよび日本国内のコレクションから油彩約50点、水彩、素描、版画約50点、計約100点を出品。
モランディの代名詞とも言うべき瓶や容器を描いた静物画を中心に、風景画や花を描いた作品も展示されます。



左から 《静物》1949年 モランディ美術館(ボローニャ)蔵
《フォンダッツァ通りの中庭》1954年 モランディ美術館(ボローニャ)蔵
《花》1950 年 モランディ美術館(ボローニャ)蔵


みどころ3

年代順や技法別ではなく、年代や技法を超えて、モチーフや画面構成の特徴ごとの11のセクションにより展覧会を構成。無限のヴァリエーション=変奏を通じ形態や光、構図を探求したモランディの本質に迫ります。



左から 《静物》1958年 モランディ美術館(ボローニャ)蔵
《静物》1956年 モランディ美術館(ボローニャ)蔵
《テーブルの上の壺》1931年 エノス・フェッリ・コレクション © Luciano Calzolari - Studio Blow Up

モランディは、アンティークのペルシャの扁壺へんこを2つ持っていました。この特徴的な壺の形を、モランディは簡潔な四角形の幾何学的形態に単純化して作品に登場させています。
特に1958年の素描作品では、一見、奥行きがわからないほど真正面から平面的に描かれており、この壺の形を生かした、図と地の緊密に絡み合う構図が、鉛筆一本で実現されています。1956年の油彩画では、扁壺の四角形を含む全体の構成もまた、矩形の枠にしっかりとおさめられています。1931年の銅版画では、扁壺を含む前列の器が白く飛ばして表現されており、ユニークなフォルムがひときわ印象に残ります。

―― セクション7「ペルシャの扁壺へんこ」より



いずれも 《静物》1951年 モランディ美術館(ボローニャ)蔵

1951年に描かれた2点の《静物》は、モランディによる変奏ヴァリエーション の典型例と言え、このたびの展覧会のポスター、ちらしのメインイメージにも使われています。 器の種類も、テーブル上の位置も、水平面の高さも同じで、ただ片方に瓶が1本多いだけ。ただし最も注目すべき違いは、画面を浸す光です。繊細な色づかいやタッチが生む微妙な光のニュアンスの違いを、ぜひ会場でお確かめください。

―― セクション10「終わりなき変奏」より


※会期中、一部作品の展示替えを予定しています。

ジョルジョ・モランディ(1890―1964)

1890年ボローニャに生まれ、生涯を通じ同地と近郊のグリッツァーナに暮らす(初めてイタリアを離れたのは、晩年の1956年だった)。ボローニャの美術アカデミーに学ぶ。1914年にボローニャで開かれた一夜限りの未来派展に参加、1918年にはジョルジョ・デ・キリコやカルロ・カッラの作品を知り、形而上絵画を描く。しかしモランディの前衛美術への接近はごく限定的なもので、1920年代以降は特定の流派に属さず、静物や風景など限られたモチーフを繰り返し描き、静謐で瞑想的な絵画世界を確立した。

自宅でのモランディ、1961年 アントニオ・マゾッティ撮影 © Antonio Masotti, Bologna


ジョルジョ・モランディ ― 終わりなき変奏 ―

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