新シルクロード展

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天山南路
敦煌から西に向うとシルクロードは楼蘭で二つのルートに別れます。楼蘭から天山山脈の南麓沿いにインパン、コルラ、クチャを経てカシュガルにつながる道を天山南路と呼び、前章の西域南道と並ぶシルクロードの幹線として存在していました。楼蘭とコルラの間の中継地点となったのがインパンで、近年、この地域の多数の墓地から紀元前3世紀から紀元5世紀頃にかけた遺物が多数発見されています。中でも、金箔を押した面で顔を覆われ、豪華な毛織物や絹の衣を身にまとった「男子ミイラ衣裳」は、当時の繁栄を物語るだけでなく、東西のさまざまな物資の往来を今に伝えています。

《カローシュティー文字文書断片》 2〜5世紀 新疆文物考古研究所蔵 《耳飾》 2〜5世紀 新疆文物考古研究所蔵
《帯金具》 1〜2世紀 新疆ウイグル自治区博物館蔵
《男子ミイラ衣装(墓主着装の衣)》 2〜5世紀 新疆文物考古研究所蔵 《杖》 2〜5世紀 新疆文物考古研究所蔵
 天山山脈へと続く(クチャ近郊)/撮影:林義勝

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