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本展のみどころ
highlights
  • 1最新の研究に基づく歴史の見直し

    近年、女性美術家の再評価が進むなか、本展では『アンチ・アクション─日本戦後絵画と女性画家』(ブリュッケ、2019 年、第 42 回サントリー学芸賞受賞/『増補改訂 アンチ・アクション-日本戦後絵画と女性の画家』筑摩書房、2025年)の著者・中嶋泉氏の学術協力を得て、ジェンダー研究の観点から日本の戦後美術史に新たな光を当てます。

  • 2時代背景に関する充実した情報

    素材や制作方法に注目するアンフォルメルの隆盛は、ジェンダーの差異を問わない価値基準をもたらしました。しかし間もなく評価の中心はアクション・ペインティングへと移ります。本展では、いかにも英雄的で豪快な「アクション」という言葉に回収されない当時の多様な制作行為を、「アンチ・アクション」として捉え直します。会場には、時代背景と本展のコンセプトを読み解く詳しい年表や、会場で集めるのが楽しい14種類の無料配布ガイドも用意しています。

  • 3圧巻の代表作から知られざる実験まで

    「アンチ・アクション」=それぞれの制作行為の幅広さを示すため、50~60年代に抽象に取り組んだ美術家より、所属グループやスタイルの異なる14名の例を紹介。書籍『アンチ・アクション』で中心的に取り上げられた草間彌生田中敦子らの圧巻の大作はもちろん、関係者のご協力により、赤穴桂子多田美波宮脇愛子らの初期作品や未発表作品も展示します。作家たちの知られざる創作活動と、新たな魅力に出会える貴重な機会です。

  • 4個性的なそれぞれの表現に注目!

    本展では、驚くほど個性的な制作手法や素材が使用された作品を展示します。絵の具をスタンプのように捺したもの、アイロンで焼け跡を連続的につけたもの、アスファルトや竹、ピンポン玉などを用いた立体的な作品など、ぜひ間近で迫力を感じてください。

もっと知りたい!
深堀り「キーワード」解説
  • アンフォルメル

    フランスの批評家ミシェル・タピエが提唱。伝統的な様式によらず「未定形」をめざす制作や、偶然性・素材の抵抗を重視した。

  • アクション・ペインティング

    米国の批評家ハロルド・ローゼンバーグが提唱。カンヴァスを「出来事の舞台」として捉え、絵画は完成されたイメージではなく、身振りの決断や速度、反復が残す「行為の痕跡」だという視点を示した。

  • アンチ・アクション

    「アンチ・アクション」とは、日本では男性の美術家を中心に語られてきた「アクション・ペインティング」に対し、女性の美術家たちの反応や応答、異なる制作による挑戦を論じるために、中嶋泉氏(本展学術協力者)が考案した用語である。

  • 具体

    「具体」と略される「具体美術協会」は、1954(昭和29)年に兵庫県芦屋市の画家、吉原治良と阪神間の若い作家たちによって結成された前衛美術グループ。「人の真似をするな」を合言葉にこれまでの常識をくつがえす斬新な作品を発表した。