
奥田善巳
《CO-684》1992 年
一昨年に逝去された奥田善巳(おくだ・よしみ 1931〜2011)は、長く兵庫県を拠点にして、日本の現代美術史に名を残す重要な展覧会、ムーブメントに参加してきました。
奥田は立体作品などにもその才能を発揮していますが、彼の活動の中心は絵画でした。1960年代の、ものの不在を表現する絵画、1970年代における概念性を帯びた作品、そして、それ以後の線描のみによる絵画と、時代の潮流に応じながらも、その中で自己の表現を追求してきました。それらは、シンプルな中に豊穣さを湛えています。
その表現世界を、1960年代から2000年代までの主な作品20点によって回顧します。
奥田善巳Okuda Yoshimi(1931-2011)
- 1931年 京都府生まれ
- 1963年 第15回 読売アンデパンダン展(東京都美術館)
- 1964年 個展(新光ギャラリー、神戸)以後個展多数
- 1965年 京都アンデパンダン展(京都市美術館)85年まで参加
グループ<位>結成 67年まで参加
- 1967年 国際青年美術家展で日本文化フォーラム賞受賞
- 1968年 中原佑介・石子順造企画「トリックス・アンド・ヴィジョン」展
- 1969年 「‘69現代美術の動向」(京都国立近代美術館)
- 1971年 第2回現代国際彫刻展(箱根彫刻の森美術館、神奈川)コンクール大賞受賞
- 1972年 第1回京都ビエンナーレ(京都市美術館)
- 1978年 「アート・ナウ‘78」(兵庫県立近代美術館)
- 1984年 個展(大阪府立現代美術センター)
- 1990年 「‘90兵庫の美術家」(兵庫県立近代美術館)’92、’96も
- 1992年 「いま絵画は−OSAKA’92」(大阪府立現代美術センター)
- 1994年 「関西の美術1950s〜1970s」(兵庫県立近代美術館)
- 1996年 「21世紀への予感 日本現代美術50人展」(ナビオ美術館、大阪)
- 2009年 神戸ビエンナーレ2009 招待作家展「しなやかな逸脱」(兵庫県立美術館)
- 2010年 個展(トアロード画廊、神戸)
- 2011年 逝去
関連イベント
※特集「美術の始まるところ」関連イベントについては、コレクション展Vトップページをご覧ください。