特集展示 絵画の5つの部屋 FIVE ROOMS FOR CONTEMPORARY PAINTING
1章 近代と現代をつなぐもの
 現代絵画は、伝統的な絵画や、近代の絵画からも、かなり変わってきていると言われることがあります。でも、たとえば、近代絵画と比較すると、構図や手法などで共通するところがあるのも確かです。ここでは、過去と現在が複雑につながっていることを確認します。
津高和一《作品》 (1961年・山村コレクション)
2章 絵画の境界
 絵画の「図」とその背景である「地」との関係、絵画とその周りの壁との関係など、内と外を分かつ境界は、絵画を見る上で、しばしば重要な役割を果たすことがあります。絵画の中心部分だけでなく、このような境界や縁に目を向けて、絵画全体を捉えていただくコーナーです。
菅井汲《ハイウェイの朝》 (1965年)
3章 かたちと空間
 画面の奥行き表現を抑制して、かたちを作ることに主眼を置いたタイプの作品がある一方で、逆に、空間のほうを複雑に構築するタイプの作品もあります。2つのタイプを見ながら、絵画の表現の大きな広がりを確認します。
横尾忠則《現実と非現実の間》 (1994年)

津高和一《像》 (1971年・
山村コレクション)
4章 足は幾百の表情を生む
 この部屋では、具体美術協会に属していた作家、白髪一雄(1924−2008)の作品を取り上げます。白髪は、足で描くスタイルをとっていました。ただ足で描くというユニークさを強調するだけでなく、もう少しその手法や構図など細かな点に注目します。すると、驚くほど豊かな表現が見えてくることでしょう。
白髪一雄《天空星急先鋒》 (1962年)
5章 画面に見えるものと見えないもの
 作品は、描かれているものがなによりも重要で、それ以外のものは必要ないという考え方があります。でも、その一方で、描かれてはいなくとも、暗示されているものや、見る側の想像によって補うことが求められている場合があります。ここでは、広い意味での絵画の内容について見ていきます。
高松次郎《影》 (#394) (1974−75年・山村コレクション )

展示室5  海外の近現代彫刻  / 安藤忠雄コーナー
オーギュスト・ロダンをはじめとする海外の巨匠による彫刻を展示します。また、当館設計家の安藤忠雄による震災復興プロジェクト等を紹介するコーナーも併設しています。
オーギュスト・ロダン《永遠の青春》 (1884年)

展示室6  近・現代の版画・日本画・彫刻
今回は主に近・現代の版画を中心とし、それに日本画の名品と日本の小彫刻を加えます。日本画、版画の一部は会期半ばで展示替えがあります(前期:3月27日(土)−5月16日(日) 後期:5月18日(火)−7月4日(日))。
ジェームズ・アンソール《オステンドのフランドル通りの音楽隊》 (1980年)

小磯良平記念室  神戸生まれの小磯良平(1903-1988)は、近代洋画を代表する巨匠のひとりです。的確なデッサンとやわらかな色づかいの、気品あふれる人物画で知られています。ハイカラなセンスあふれる画風は、いかにも神戸の町にふさわしいものです。今回の展示では、初期の代表作の《T嬢の像》をはじめとする肖像画、人物画を並べるほか、裸婦デッサンをまとめて紹介します。(出品点数 約25点)
小磯良平《T嬢の像》 (1926年)

金山平三記念室  神戸生まれの金山平三(1883−1964)は、風景画の名手として知られる近代洋画の巨匠です。信州や東北をはじめ日本各地を写生に訪れ、落ちついた色づかいと巧みな筆さばきで、情感ゆたかに風景を描き出しました。今回の展示では、四面の壁を四季の各季節にあてて展示します。(出品点数 約20点)
金山平三《夏の海》 (制作年不詳)

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