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小林 清親
《猫と提灯》
1877年
千葉市美術館蔵
(第1回内国勧業博覧会出品関連作品) |
日本に美術館という建物が最初に出現したのは明治10年、第1回内国勧業博覧会でのことでした。「美術」も「美術館」も明治になってから生まれた言葉でしたから、多くの人々は最初の美術館が建った時に初めて「美術館」という言葉を聞いたのです。
この美術館はどんな建物だったのか、なかには何が展示してあったのでしょう。第1章では、日本最初の美術館の正面入口を再現し、なかに展示されていた五姓田義松
(ごせだよしまつ)や小林清親(こばやしきよちか)らの代表的な作品と当時の資料を並べて日本最初の美術館の状況を振り返ります。 |
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同じ頃、日本洋画の先駆者といわれる画家、高橋由一(たかはしゆいち)は独特の美術館構想を発表しました。
螺旋展画閣(らせんてんがかく)と名づけられたその美術館は螺旋形のきわめてユニークな構造を持ち、なかには森羅万象を描いた油絵を並べるという特異なものでした。
今回、幻におわったこの先駆的な美術館案を、本展のために制作したCG映像と模型によって復元し、由一の代表作とともに紹介します(幻の美術館視覚化プロジェクト1)。 |
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