2001年度コレクション展2 2011年7月16日(土)〜11月6日(日)


桝本佳子《 壺/猿 》2008年

平成元(1989)年度より開催している「美術の中のかたち−手で見る造形」展は、従来視覚のみに偏っていた美術鑑賞の機会を、視覚障害者の方にも提供し、あわせて作品に手で触れることで、健常者の方にも視覚以外の感覚器官を通じた美術鑑賞のあり方を探っていただこうという試みで、今年で22回目を迎えます。
今回は、やきものに新たな解釈を加え注目を集める桝本佳子氏(1982年 兵庫県生まれ)を迎え、「やきもの変化[へんげ]」と題して展覧会を開催します。桝本氏は、やきものの典型である絵皿や壺を独自に解釈したユニークな作品で知られています。皿に描かれた絵が途中から立体的に飛び出したり、一見、山水の絵付けの壺に見えるやきものの反対側に猿の親子がいたりと、見る者に驚きと笑いを与える作品を制作しています。平面的な表面が立体化するその作風は、陶芸の世界に留まらず立体作品としての面白さと魅力を備えています。
日常生活の中で使われ、触れることが当たり前のやきものは、一度、美術館・博物館の所蔵品になれば、保存 ・保管の観点から決して触れることができない美術品へと姿を変えます。今回はそこに着目し、やきものの有り様を問いかけ、美術館でのやきものの新たな鑑賞法を提案します。

桝本 佳子 略歴
1982年兵庫県生まれ
2007年京都市立芸術大学大学院修士課程陶磁器専攻修了
2008年「東京ミッドタウンアワードアートコンペ」にて準グランプリ(グランプリ該当無)
個展(石田大成社ホール 京都)
2009年「トーキョーワンダーウォール」(東京都現代美術館)にて立体インスタレーション部門大賞を受賞
グループ展「現代工芸への視点―装飾の力」(東京国立近代美術館 工芸館)
2010年「桝本佳子展―パノラマ 陶の風景―」(INAXガレリアセラミカ 東京、INAXライブミュージアム 愛知)
「TKG Projects #1」(TKGエディションズ 京都)
グループ展「mélange 龍門藍・桝本佳子展」(imura art gallery 京都)

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