イベチャン・ントチャンのイベント通信
2015
ミュージアムロードオブジェ「Sun Sister」 設置記念ワークショップ
「Sun Familyになろう!」
平成27年12月23日(水・祝) 13:00〜16:00 ミュージアムロードオブジェ「Sun Sister」 設置記念ワークショップ 「Sun Familyになろう!」を開催しました。

2015年6月にミュージアムロードに設置された「Sun Sister」(愛称は「なぎさ」ちゃん)の完成を祝って、こども・おやこ向けのワークショップを開催し、こども・大人合わせて35名の皆様にご参加いただきました。


「Sun Sister」は希望の"象徴"である「太陽」を手のひらに乗せて立っています。
この作品を参考にしながら、自分や未来を"象徴"するモノと、自分の姿のシルエットがシールになったものを、背景のアクリルボードに組み合わせて作品づくりをしました。完成した作品は「Sun Sister」の家族「Sun Family」の一員となります♪



1、特別講師の紹介

今回は、「Sun Sister」の作者であるヤノベケンジさんと仲良しの、「ファブラボ北加賀屋」の白石さん(左)と森本さん(右)を特別講師としてお招きしました。
 ※「ファブラボ北加賀屋」とは・・・最新機器を利用して自分で自由に作品づくりのできる市民工房のことです。「ファブラボ」や「ファブラボ北加賀屋」について興味のある方はこちらをご覧ください。
http://fablabkitakagaya.org/

2人のいる「ファブラボ北加賀屋」には、最新機器がたくさんあります!今回はそのいくつかを美術館に持って来ていただきました。この最新機器を使ってどんな作品づくりをするのか、白石さんから説明してもらうと、みんな早く作りたくてうずうず!


2、ヤノベケンジさんからのメッセージ



作り始める前に、「Sun Sister」の作者であるヤノベケンジさんが白石さんに預けてくれた、特別なメッセージ入りのビデオをみんなで鑑賞しました。ビデオの中で、ヤノベさんが今までに発表してきた作品や、どうして「太陽」や「こども」をテーマに作品づくりをしているかをわかりやすくお話してくれました。


3、「Sun Sister」をみにいこう!

こどものイベントでおなじみの遊免学芸員に案内してもらって、ミュージアムロード最南端に設置された「Sun Sister」をみに、美術館の外へ出かけました。この辺りは、ハーバーウォークという名前がついていて、ジョギングやお散歩中の人がいたり、天気の良い日には、お弁当を食べたり、読書をしたりする人がいる素敵な場所です。
そこにできた「Sun Sister」は、とても大きくて、ぴっかぴか!歩く人も思わず足を止め、話題になっているようです。キラキラの衣装に、ぱっちりお目目、手に持った希望の太陽は、阪神淡路大震災からの復興を表しているんだって。
みんなはどんなポーズで、何を持って、何を伝える「Sun Family」になる?!


4、手にもつ"象徴の「オーナメント」"をつくろう
今回は参加人数がとても多いので、先に手に持つ"象徴"を考えるチームと、先にポーズを考えるチームに分かれました。

「Sun Sister」の持っている太陽が希望を"象徴"的に表しているように、みんなも自分や未来などを"象徴"するモノを「オーナメント」(英語で飾りという意味)として考えました。

目立たない水色の色鉛筆で、いくつかアイデアスケッチをし、使いたいものを決めたら、黒色のペンで塗りつぶします。例えばのりちゃん先生は、「ひよこ」を自分自身を表す"象徴"として「オーナメント」にしたかったので、まず、「ひよこ」の形を紙に描き、黒色のペンで塗りつぶしました。この絵を基にパソコンを通して、最新機器のひとつ「レーザーカッター」に指令を出すと、描いた形にアクリルボードが加工できるのです!






黒く塗りつぶしたオーナメント用のイラストにふさわしい色のアクリルボード(紺、青、緑、黄緑、黄、橙、赤)を選び、森本さんに提出します。


森本さんがパソコンを使って「レーザーカッター」に、みんなの描いた"象徴"の形にアクリルボードを切るよう指令を出します。その名のとおり、レーザーが出て、アクリルボードをどんどん切っていくので、みんな興味津々で覗き込んでいます!カバーを開けて取り出すと、自分の"象徴の「オーナメント」"が出来ました!


5、ポーズをとって、シルエットシールをつくろう

ポーズを作るチームは、「Sun Sister」を参考に自分のポーズを考えます。「Sun Sister」のように腰に手をあてるのも素敵だけど、周りの人と話し合って、もっと自分らしさが表現できるようなものを考えました。


ここで、最新機器のふたつ目、「キネクト」の登場です。カメラが、自分のとったポーズのシルエットを読み取りながら、その様子をパソコンに写してくれます。今回はそのパソコンの画面もみんなに見えるようにプロジェクターで壁に大きく投影しています。


このポーズ!と決めたら、そこで白石さんや森本さんが「キネクト」に指令を出します。すると、最新機器のみっつ目、「カッティングマシン」から、自分らしいポーズのシルエットに切り取られた銀色のシールが出てきます。最新機器って、すっご〜い!!


6、"象徴の「オーナメント」"とシルエットシールを合体!→カンタン★電子工作

ここまでで、色つきアクリルボードでできた手に持つ「オーナメント」と、銀色シールでできたシルエット(ポーズをとった姿)が完成しました。このふたつを背景となるアクリルボードに取り付けながら、「オーナメント」の部分が光るように電子工作を行います。



「オーナメント」につけるLEDライトをはめ込む小さな穴を、美術館職員の衣笠さんに電動ドリルで開けてもらいます。

白石さんの解説のもと、ボタン電池・LEDライト・銅線シールを手順よく取り付けていきます。



7、完成!
  


8、発表会

みんなの作品が完成したら「Sun Sister」の足元に並べる予定でしたが、あいにくの雨模様。
今回のワークショップのためにヤノベさんが画像を提供してくださった、たくさんのドローイングとともに並べて、「Sun Family」が完成しました!

発表会では、それぞれ自分の制作した作品について一言ずつお話しし、白石さんからコメントをいただきました。面白い工夫がたくさんあって、更に魅力が深まります。



9、ギャラリー
 
 
  
  


10、のりちゃん先生からひとこと
自分の体のシルエットを作品に取り込むことができるって、おもしろい!!ですね。そのおかげで唯一無二の作品ができたと思います。「Sun Sister」に似せて何かをつくるのではなく、"象徴"とポーズで表現してみたいことを、自分の中に落とし込んで作品づくりができたので、出来上がった作品はもちろん、「Sun Sister」の伝えたいこともより一層身近に感じられるようなったのでは?!と思います。

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2016
県美プレミアム展V 特集 「版画大行進!」 ハンガ・オンパレード 展関連こどものイベント
「アートな凧をつくってあげよう!」
平成27年12月19日(土) 10:30〜15:00 県美プレミアム展V 特集 「版画大行進!」 ハンガ・オンパレード 展関連こどものイベント「アートな凧をつくってあげよう!」を開催しました。
こども10名、保護者9名の皆様にご参加いただきました。
 毎年恒例の凧あげイベント!!今回は版画の技法で凧を彩りました。

1、スタッフ打合せ

 おなじみの事前打合せの様子ですね。今回は版画の技法を利用するので、道具や素材が多種多様にあります。こういう時は、いつも以上にボランティアさんに力を貸してもらいます!


2、受付・オリエンテーション
 
 参加者がぞくぞくと集まってきました。受付が終わったら、名前をシールに書いて名札にします。 全員がそろったら、スタッフの紹介(黄色のエプロンを身に着けているのはボランティアさん)を行い、1日の活動内容を簡単に説明しました。


3、 「版画大行進!」 ハンガ・オンパレード 展の鑑賞
 

  
 
 まずは、展覧会を鑑賞しに行きました。遊免学芸員や金澤ミュージアムティーチャーと一緒に、木版画・エッチング・リトグラフなどの技法の違いに注目しながら、話し合いながら鑑賞しました。油絵などに比べると、小さめの画面に、物語のような世界が表現されているものが多いように感じます。だからみんなも、想像力を働かせて作品を鑑賞しました。
 また、今回の展覧会はその名のとおり版画の展覧会なのですが、その世界は奥深く、見た目には版画だとわかりづらいものもあります。でも、インクをすりとったり、写しとったりすることで偶然にできる色あいや模様をみつけて、楽しく味わいました。


4、版画技法の紹介
 
 
 展示室からもどってきたら、のりちゃん先生が待ち構えていました!版画技法を楽しんでもらうために、簡単に版画の解説をしました。
 お馴染みの 凸版 とっぱん は、木版やスタンプが代表的です。
  凹版 おうばん は、エッチングやドライポイントなど細やかな線が出るのか特徴的です。
  孔版 こうはん は、穴の開いた型の上からインクをのせる、ステンシルやシルクスクリーンがあります。
  平版 へいはん は、版に凹凸をつけないで、絵の具の反発作用などを利用した方法です。
 こうやって文字にすると本当にわかりにくいので、サンプルを使ってみんなに紹介しました。そうすると、みんな「納得〜!」という表情をしてくれたので、とっても嬉しかったです。


5、デカルコマニー (平版) へいはん
 
 
 
 さあ、制作開始です。
 大きな凧用紙を1人1枚もらい、たて半分のところで折り目をつけたら、用紙を開いて片側だけに絵の具をのせます。この時、アクリル絵の具のチューブからじかに絵の具を出します!なんだかいけないことをしているみたいで、ドキドキ!気分が盛り上がってきました。絵の具をのせたら、さっきつけた折り目に沿って用紙を閉じ、ばれんで摺ります。
 そしてひらくと・・・!
 左右対称の不思議な模様ができました。みんなうれしそう〜!


6、ステンシル (孔版) こうはん
  
 
 ここは「ステンシル屋さん」です。好きなモチーフを少し厚めの紙に自分で描いて、カッターで切り抜き、ステンシルの型(版)にします。どこにインクがのるか、どの輪郭線を強調するのか、イメージするのはちょっと難しい・・・。でも、何人かで意見を出したり、考えたりすれば大丈夫!思い思い形や模様が出来上がっていきます。お家でつくるときは、カッターの使い方にも十分気をつけてね。
 「ステンシル屋さん」以外に、後で紹介する「スタンプ屋さん」と、「絵の具屋さん」もあります。「絵の具屋さん」では、好きな色を自分専用のパレットにとり分けて、使用しました。


7、スタンプ (凸版) とっぱん
 
 
 
 「スタンプ屋さん」には、いろいろな 緩衝材 かんしょうざい (プチプチや果物ネットなどのこと)や、ダンボール、プラスチックの容器、小さめの箱などが材料として置いてあります。それらを切ったり、くっつけたりして自分の特製スタンプをつくりました。プラスチック同士などくっつきにくいものは、遊免学芸員がグルーガンでくっつけてくれました。
 凧用紙にペタペタ・・・、色をかえてペタペタ・・・。大胆にも手形をペタペタ!!立派な凸版です。版画の楽しさを味わってくれたみたいでよかった〜!


8、竹ひごをつけて完成!制作者からひとこと発表
 
 
 乾ききっていないところは、ドライヤーで乾かし、竹ひごやたこ糸、あしをつけて準備完了!
 それぞれ凧に名前をつけてから、工夫したところや自分の作った凧の魅力などを発表しています。思いがけず出来た模様のよさや、その模様が引き立つようにモチーフを配置したことなどを説明してくれました。凧の名前をつけたので、「テーマ」がよく伝わってきます。世界に一つしかない「アートな凧」の完成です。


9、アートな凧をあげよう!!
 



 防寒対策をして、海手に出ます!!いい凧あげ日和ですね。
 何人かで組になって、一つの凧をあげています。風をうまくつかむ構造なので、よくあがる!凧あげ名人の上野先生は、なんと80mあるたこ糸をすべてつかって、空の彼方まであげています。す、すごい・・・!凧をあげるには風をつかむ「コツ」が必要らしいのですが、みんなはとにかく嬉しくて、凧を持って元気に走り回りました。それもいいよね!そんなこんなで、30分以上は楽しみました☆


10、のりちゃん先生からひとこと





 自分たちでつくったものを使って楽しむって、楽しさが倍増するんだなぁ〜。今回は、鑑賞あり、制作あり、お楽しみありの1日イベントでしたが、途中であきらめたり、飽きたりすることなく締めくくることができて、のりちゃん先生も大満足!でした。良い笑顔でハイ・チーズ☆


11、完成作品紹介
 

 


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パウル・クレー だれにも ないしょ。展関連 こどものイベント
「こども鑑賞ツアー クレーのないしょの話」
平成27年10月24日(土) 13:30〜15:00 パウル・クレー だれにも ないしょ。展関連 こどものイベント 「こども鑑賞ツアー クレーのないしょの話」を開催しました。
こども13名、保護者10名の皆様にご参加いただきました。
 今回は、こどもを含めたおやこや家族で、パウル・クレー展を鑑賞しました。

1、スタッフ打合せ

 こどものイベントでは、当館のミュージアム・ボランティアのこども班のみなさんも活躍しています。イベントの前にはこのように打合せを行い、参加者のみなさんがより楽しめるようサポート役に徹します。


2、受付
  
 受付では、こどもだけに特別なメモ帳を配布しました。これはのりちゃん先生自慢のメモ帳で、色画用紙の真ん中に切込みを入れ、折りたたむと本の形になるのです!表紙にはクレーさんの作品、裏表紙には展示室の地図が載っています。手のひらサイズでとっても使いやすいね☆
 「はじめまして」の人もたくさんいるので、名札を作成して参加者のみんなとなかよくなるきっかけづくりをします。また、今回の鑑賞ツアーは小学2年生以下の「ントチャンチーム」と小学3年生以上の「イベチャンチーム」にわけているので、そのシールも名札といっしょに、胸にはりつけます。


3、オリエンテーション
 
 クレー展担当の河田学芸員が、クレー作品のみどころを紹介しています。アトリエ2の壁に大きく画像を映し出すと、みんなわくわくしてきました。河田学芸員の問いかけに合わせて、絵の中から記号のような形をいくつも見つけたり、描かれている場面を想像したりして、考えたことや感じたことを発表し合いました。これで、鑑賞ツアーに向けてのウォーミングアップ、ばっちり!


4、鑑賞ツアー ントチャン(ちいさいこ)チーム
 

 
 小学校2年生以下のこどもたち(ントチャンチーム)を、クレー展担当の相良学芸員が案内しています。
 展示会場は、テーマごとに部屋を区切ってあるので、部屋ごとに作品を味わうことにしました。部屋のテーマを相良学芸員から紹介してもらい、それぞれ自由に鑑賞します。おやこで一つの作品について想像を巡らせながら話し合ったり、ボランティアさんに作品から発見したことを報告したり、ひとりでじっとみつめたり・・・いろいろな鑑賞の方法があります。
 相良学芸員がある一つの作品の前にみんなを集め、クレーさんの「ないしょの話」を詳しくお話しています。クレーさんは大きな画面に絵を描いた後、それを分割して切り離し、小さな作品としてそれぞれを発表したので、それを再現するために、なんと相良学芸員は手に持っていた紙をビリビリと破いてしまいました!!せっかく描いた作品をばらばらにしちゃうなんて・・・みんなびっくり! !


5、鑑賞ツアー イベチャン(おおきいこ)チーム
 
 
 小学校3年生以上のこどもたち(イベチャンチーム)は、河田学芸員が案内しています。
 このチームには小学生だけでなく、中学生も入っているので、展覧会場がどのようなテーマで区切られているのかなども、河田学芸員が詳しく丁寧に解説してくれました。真剣な表情で解説を聞くみんなの表情が印象的ですね!それに、それぞれ「おぉ〜?!」と感じたことは進んでメモをとっています。クレーさんが「ないしょ」にしていたことは、わたしたちにも予測することしかできないけれど、そうやってイメージを膨らませることに夢中になりました。


6、感想の発表・まとめ
  
 ツアーを満喫したら、アトリエ2に戻って展覧会の感想などをまとめます。なんとこのツアーは45分間もあったのですが、全然みる時間が足りない!という人もいました。
 解説を聞いて「ないしょ」のことを探す・みつけることが楽しかった!じぃ〜っとみていたらどんなことが描いてあるのかわかった!などの意見があがりました。


7、のりちゃん先生からひとこと

 今回は、作品をみる≒鑑賞をするイベント内容だったので、みんなが楽しめるのか、退屈になってしまわないか・・・?と、イベントを始めるまでは少し不安に感じていました。しかし、クレー作品とこどもたちとの相性がとても良く、作品にのめりこみ、鑑賞に夢中になっている様子をみてとても嬉しく、安心しました。
パウル・クレーが「死後と生前の間にある中間世界」に住み、それを描き表すことに心を砕いたということが、文字や思想でなく、今回のイベントでの状況から感じられたことが、私にとって感動的でした。今回に限らず、こどもたちに本物の作品を目の当たりにして紹介する機会を増やしていきたい!と強く思います。


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夏休みスペシャル2015番外編
「音のワークショップ 音をスケッチする 〜きいて かいて 表現しよう〜」
平成27年8月23日(日) 10:30〜15:30 夏休みスペシャル2015番外編 「音のワークショップ 音をスケッチする 〜きいて かいて 表現しよう〜」を開催しました。
こども6名、保護者4名の皆様にご参加いただきました。
 今回はオノマトペ(擬音語・擬態語)と音を題材にしたワークショップです。「作品をつくって表現する」ということは、絵を描いたり工作をしたりすることだけに止まりません。みんなで声や身体を使って自分たちだけの音の作品づくりを楽しみました。

1、受付・オリエンテーション
 
 
 元気よく受付を済ませたらさっそくオリエンテーションです。遊免学芸員の司会進行で、金澤ミュージアムティーチャー、ボランティアの皆さん、のりちゃん先生の紹介の後、特別講師の金崎亮太さん(電子音響音楽家)と、三木祐子さん(ピアニスト)も紹介しました。
 金崎さんが本日の活動内容を説明しています。まず、美術館の中や近くの公園でどんな音が聞こえてくるか、探しに出かけます。見つけた音は文字で表現し、ワークシートにメモをしておきます。これが「オノマトペ」ということですね。この「オノマトペ」を自分たちで発声して「音楽」をつくるのが今回の目標です。今までに経験したことのない活動内容にわくわくしてきました!さあ、音をみつけに出発です!!


2、音のスケッチをしよう
 
 
  

 最初に海の方へ出て耳を澄ませてみました。誰にも頼らず、自分一人で音をみつけるのが約束です。海の中で何か生き物が泳ぐような音、海の向こうの高架から聞こえてくる車の走る音、デッキの上を自転車が通る音、遠くでサイレンが鳴る音・・・瞬く間に音が通り過ぎていくので、みんな必死になってメモをとっています。
 美術館とつながっているなぎさ公園では、バスケットボールをして遊ぶ音、誰かの話し声、蝉や小さな虫や鳥の声などが聞こえてきました。美術館の中のエントランスホールでは、何かの映像の音、誰かの歩く音、ひそひそおしゃべりの声などをみつけました。ミュージアムショップの前では、小銭やレジスターの音、販売中のCDの音、自動ドアが開く時の音などを記録しました。
 素敵な音が出てくるまでじっと耳を澄ませて待っている人もいれば、とにかくたくさんの音をみつけてワークシートの裏面までびっしりメモをとる人もいました。アトリエに戻ってみつけた音や感想を発表し合ってから、お昼休憩をとりました。
 休憩の間も、みんな、今はとにかく音が気になってしょうがないみたい!昼食もそこそこにして、お家から持ってきた楽器やアトリエにあった材料を使って、いろいろな音を出して楽しみました。


3、音を文字で表そう
  
  
 お昼休憩の後、それぞれがみつけた音を画用紙に書き出して、楽譜の基をつくりました。でも、これはよく見るような音符ではなく「オノマトペ」です。大きな音は大きく太い文字で書いたり、高い音は画用紙の上の方に描いたり、どんな音わかりやすいように少しイラストを入れたりして、自分が聴いた音にふさわしい文字の形で表して、楽譜の基としました。


4、オノマトペを発声して音楽をつくろう Part.1 オノマトペを並べる
 
  
 こどもチーム、おとなチーム、ボランティアチームの3つに分かれ、自分のつくった楽譜の基を使って音を組み合わせていきます。楽譜の基は一枚で約10秒を示しています。一人5枚の楽譜の基を並べ替えて、チームごとに重奏に仕上げました。ところどころにアクセントを出すため、簡単な楽器を使ってもよいことにしました。家から持ってきたものや、アトリエにあったペットボトルや缶、ボタンなどを使って作った即席の打楽器を利用しました。


5、オノマトペを発声して音楽をつくろう Part.2 音の表現を深める
 
 
 組み合わせができたら、チームごとに重奏の練習をしました。チームで約60秒間の音楽をつくるけれど、音を出さない部分や全員そろって発声する部分、数人だけ発声する部分をつくるなどの工夫をしています。
 中間発表をしたところ、おとなチームはお父さんの声とお母さんの声が重なって響き合い、強弱や抑揚がついていて素敵でした。ボランティアチームは全員女性だったので、美しいハーモニーがまるで賛美歌のように聞こえました。こどもチームは、こどもらしい声が重なって、優しいような懐かしいような、あたたかい音になりました。
 中間発表の後、どのチームももっと素敵な重奏にするために、オノマトペを並べ替えたり、楽器を替えたり試行錯誤していました。


6、オノマトペを発声して音楽をつくろう Part.3 完成!!まとめ




 
 納得のいく形ができたら、最終発表です。楽譜は上から順に、おとなチーム、こどもチーム、ボランティアチームのものです。その場で発表を録音し、すぐに全員で鑑賞しました。中間発表のときよりもそれぞれのチームに抑揚がついていたり、余韻があったり、声の重なりがうまくいったりと、みんな達成感に溢れていました。
 参加者の皆さんから、「普段気づかない音に気づけてよかった」「みんなで音をつくっていくのが楽しかった」「音階はないけれど、それぞれの声の重なりで響き合い、不思議だけど素敵だった」などの意見がありました。


7、のりちゃん先生からひとこと

 このイベントは企画をしているスタッフも全員「初めて」の試みでした。みつけたオノマトペを発声して重奏にする、ことは予想以上に楽しく充実したものとなったと感じます。何かをみつけたり、立ち止まって考えたり、自分の身体を使って表現することは、やっぱりこどもたちの得意分野であって、大人ののりちゃん先生では敵わないなぁ〜なんて思ってしまいました。だからこそ、おやこで参加する企画として良かったと考えています。いつも身近にいる人や、馴染みのある場所のことを「知っているようで、知らない」ことに気づかされ、「そうだったのかー!?」という驚きで心が揺れる、そんな体験がこの1日でできました。金崎さんや三木さんのお話の中に「ある一つの見方や考え方だけで物事を決めないでほしい」という内容があったのですが、今回のイベントではそれが「音」を通じて達成できたのではないかと思います。


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舟越桂−私の中のスフィンクス−展関連事業こどものイベント
「スフィンクスに会いに行く日」
平成27年8月16日(日) 14:00〜16:00 舟越桂−私の中のスフィンクス−展関連事業 こどものイベント「スフィンクスに会いに行く日」を開催致しました。
こども12名、保護者9名の皆様にご参加いただきました。

1、受付・オリエンテーション
 
 今回は、チケットブース近くのレクチャールームにて受付とオリエンテーションを行いました。こどものイベントの担当で今回は舟越展の副担当もしている遊免学芸員、金澤ミュージアムティーチャー、ボランティアの皆さんに加えて、舟越桂展担当の出原学芸員、江上学芸員もお出迎えしています。レクチャールームに入り、スタッフの自己紹介をしました。その後、遊免学芸員の進行のもとスライドを使って舟越桂展の紹介をし、出原学芸員からも鑑賞のポイントを伝えました。展覧会場でのマナーをみんなで約束して、いざ展覧会場へ!
 会場では3つのグループに分かれて鑑賞しました。それぞれの学芸員と一緒に、参加者の皆さんが気づいたことを中心としてお話しながら鑑賞しています。


2、遊免学芸員と低学年のグループ
 
 
 小学生低学年のチームは、舟越展副担当の遊免学芸員が案内しました。少しこわいような、近づきづらいような、でも近づいてみてみたい…。ゆっくりと近づいてみると、本物の人間みたい。「だって、目がうるうるしている!」他にも不思議なところがたくさん。建物から身体がでてきたり(左上の写真参照)、大きな顔の後ろで誰かが気持ちよさそうに眠っています(右下の写真参照)。「夢の中だと思う」というするどい意見も出ました。(右下の写真の作品のタイトルは《荒れ野で見る夢》です。)

 ◆みんなから出た意見
・ちょっと、こわい。
・建物から身体がにょきっと生えてきている!
・すわってみると、目線はあうのかな?
・後ろに誰かが寝ている。これはだれ?
・後ろで寝ているから、ここは夢の中の世界を表している。


3、江上学芸員と高学年のグループ
 
 
 小学生高学年のチームは、舟越展副担当の江上学芸員が案内しました。江上学芸員と一緒に、まずは作品をじっくりと鑑賞して、そのあとに気付いたことを話し合いました。近くでじっと見てみると、木目が見えてきます。「木を着色してつくられている」ことがわかりました。離れてみると、「さびしそう」「下を向いている」と人物の表情や様子がみえてきました。
 次の部屋に進むと、ひとつの胴体に二つの顔があります(左下の写真参照)。「この2人の女の人の関係はどういう関係なのか」という話になりました。顔が似ているから姉妹でしょうか。それとも同じ人の二面性なのでしょうか。
 次の部屋には、おなかがたっぷりとした、今までにはなかった作品が!(右下の写真参照)みんな、少し驚いてしまいました。顔と身体のバランスがおかしい。その上、手は背中から生えていて、ありえないことばかりです。手が羽のようにもみえて天使みたいだという意見も出ました。

◆みんなから出た意見
・どうしても目が合わない。
・1人の身体から2人の頭がでている。2人は姉妹?それとも同じ人?
・お腹が膨らみすぎている。
・後ろから生えているのは手?羽?


4、出原学芸員と中学生のグループ








 中学生のチームは、舟越展主担当の出原学芸員が案内しました。展示会場で、部屋ごとに作品をみて話しながら、出原学芸員から作品の解説をしてもらいました。正面だけでなく横、後ろからもみることができるので、じっくりと丁寧に鑑賞しました。(さすが中学生!)
 舟越さんの作品を最初の部屋からみると、部屋ごとに作品が変わっていくことに気がつきました。2室目に入ると、身体が山のようになっていたり、頭に電柱があったり。風景や景色と身体が合体したみたいです。3室目はスフィンクスシリーズ。スフィンクスは半分は人間、半分は動物です。男性でも女性でもあります。みんなはここで一番、衝撃を受けていました。《バッタを食べる森のスフィンクス》(右上の写真参照)は、人間(私たち)より少し上にいることを出原学芸員が教えてくれました。上から私たちを見ているのでしょうか。見下ろすと、バッタを食べる苦い顔になってしまうくらいの人間の世界。スフィンクスの目には私たちはどうみえているのでしょうか。

◆みんなから出た意見
・目が本物みたいにうるうるしている。
・目線は遠くをみているようにみえる。
・静かな感じ。
・首がながい。
・最初と最後に同じような作品があった。


5、出原学芸員からのレクチャー

 グループごとの鑑賞が終わったら、光の庭という休憩スペースに全員集合しました。出原学芸員が舟越さんの作品について、さらに詳しく紹介しています。みんなが気になっていた舟越さんの作品の特徴の「本物みたいにうるうるしている目」=「玉眼」のつくり方を作品の画像を見せて、特別に教えてくれました。「玉眼」を入れる前と入れた後の作品の写真を比べてみると、玉眼が入ることで、まるで作品に魂が入ったようにもみえました。目って大事なんだなあ。他にも、表情と身体のバランス、身体とその不思議な形について、もっと興味が湧いてきたようです。


6、自由鑑賞
  
  
 今度は個人で自由に鑑賞する時間です。学芸員さんから教えてもらったこと、グループのみんなとお話したこと、自分だけで発見したこと・・・いろいろなことを考えてみると、気付くことがあったかもしれません。見ればみるほど吸い込まれるような、考えてしまうような気がします。


7、まとめ
 
 展示会場からレクチャールームに戻って、まとめをしました。
「最初と最後に同じような作品があったけれど、なんか違うようにみえた」という鋭い意見に、学芸員のみなさんが、身体で違いを教えてくれました。(最後の作品《不思議な森》は肩があがっていましたね)


8、のりちゃん先生からひとこと
 「人」のような形でありながら、完全な「人」とはどこか違う木彫の像。みればみるほど、舟越さんの作品の虜になっていったようです。いつか、ふと自分について考えるとき、スフィンクスと出会った今日のことを思い出すのではないでしょうか。


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夏休みスペシャル2015
平成27年8月15日(土)、16日(日) 11:00〜16:00 夏休みスペシャル2015を開催致しました。
両日、全ブースを合わせてこどもから大人まで342名の皆様にご参加いただきました。
夏休みを利用して美術館に親しんでもらうため、いつもの「こどものイベント」をバージョンアップしたスペシャル企画です。5つの企画をそれぞれご紹介します。

1、のりちゃん先生の工作相談室
  
  
  
 夏休みといえば「工作」。工作が好きな人も、ちょっと苦手・・・と思っている人もみんな美術館に集まれ〜!アトリエはたくさんの人から寄付してもらった、箱やトイレットペーパーの芯、プラスチック容器、木材などであふれています。自由に素材を選んで、それぞれの方法で楽しく工作しました。初めて使う道具も、 のりちゃん先生とその仲間たちがいるので安全に上手に使うことができました。
家族ぐるみで制作すると、いつもより仲良しになれたみたいです。おしゃれな色使いを提案するお母さん、釘打ちが得意なお父さん、作ってはやり直しいろいろなアイデアに挑戦したみんな・・・、充実した時間を過ごすことができたようです。


2、展示室でわいわいわい
  
  

 県美プレミアム展の展覧会場で、いくつかの所蔵作品をみんなで鑑賞しました。遊免学芸員や金澤ミュージアムティーチャーがナビゲイターになり、作品を鑑賞して気づいたことや見つけたこと、考えたことなどを発表し合いました。2階では、「本多錦吉郎《羽衣天女》1890 年」と、その作品から影響を受けた「横尾忠則《約束された出会い》1990年」が隣り合わせに展示されています。まずは本多さんの作品をみんなで鑑賞します。『空を飛んでいる!』『不思議な服を着ている』『羽がはえている』など描かれているものから、『この人は神様じゃないかな?』『空の神様だ』等の意見が出ました。続いて隣の横尾さんの作品の前に移動します。『さっきの作品と似てる!』『体が見えたりかくれたりしている』『画面が破れて宇宙が見えているよ』『後ろに滝がある!』『頭のところに何か貼ってある』等沢山の発見があり大興奮のギャラリートークとなりました。


3、ミュージアム・ボランティアの折り紙コーナー
  

 ボランティアの皆さんから、いろいろな折り方を教えてもらいました。美術館の建物の上に乗っている作品「美かえる」をヒントにしたぴょんっと飛び跳ねるかえるや、男鹿和雄展で作成したトトロの折り紙は、少し難しいけれどいつも大人気!他にも、ボランティアが準備した、だまし船や手裏剣、腕時計、百合などたくさんの折り方に挑戦しました。


4、昼下がりのバッジ工場
  
   
 午後からはバッジ工場がはじまりました。つやのある缶バッジか、ぬくもりのある布素材のくるみボタンバッジか、どちらを作るか最初に選択します。好きな色の台紙や布に思い思いの模様やイラストを描きます。そこまでできたら、中村工場長に加工してもらい、裏からクリップを取りつけて完成です!オリジナルバッジがたくさんできあがりました。


5、コレクションde工作!博物館実習生企画〜わたしだけの宝箱をつくろう〜
  
  
 所蔵作品の「田中敦子《作品》1959年」から連想し、円と線を模様にして宝箱をつくりました。最初に「ことばBOX」からテーマとなるオノマトペをくじ引きします。オノマトペには、ピカピカ・キラキラ・のびのびなどがあり、みんなの想像力を豊かにしました。同じオノマトペを引いても全く違った宝箱ができあがります。ガチャガチャの景品が入っている丸い容器を宝箱に取りつけて覗き込み、双眼鏡のようにするなど、アイデアが膨らみました。


6、コレクションde工作!博物館実習生企画〜とび出す夏をつくろう〜
  
 
 所蔵作品の「横尾忠則《葬列U》1969〜85年」をヒントにして、一つの場面をいくつかの面の重なりで表す作品をつくりました。みんなが工作するテーマは「夏の思い出」。近景・中景・遠景を意識してジオラマのように思い出の場面をつくりあげました。家族や大学生のお兄さん・お姉さんとどんな場面なのかを語り合いながらつくっていると時間が経つのも忘れて、1時間以上夢中で制作していました。


7、コレクションde工作!博物館実習生企画〜つづきは何だろう?〜
  
  
 所蔵作品の「福田美蘭《淡路島北淡町のハクモクレン》2004年」を参考に工作作品をつくりました。最初に所蔵作品のカードを1枚選びます。それを色画用紙に貼り付け、背景を描き足したり、周りに色々な形や模様を組み合わせたりしました。所蔵作品カードは絵画も立体も、具象も抽象もあるので迷う人もいましたが、それだけ真剣に考えられるみんなは、大変な想像力を持っているなと感心しました。背景にする色画用紙選びも含めて、色・形・素材感、画面の構成など、「アート」に必要な感性をしっかりつかんでいたと思います。


8、金澤ミュージアムティーチャーからのお知らせ
コレクションde工作!で、アイデアのもととなった本物の作品は県美プレミアムUの会場で11月8日まで展示しています。ぜひ会いに来てくださいね!


9、のりちゃん先生からひとこと
 
 「美術館ならでは」の活動をしたい!という思いで夏休みスペシャルを企画しました。「美術館ならでは」って何だろう・・・と途中で苦悩することもありましたが、本物の芸術作品を間近で鑑賞することができ、たくさんの素材や道具・制作方法の中から自らが選択して、「つくり手」になることができる、そんな場所を提供でき嬉しく感じています。また、家族・友人・初対面の人・スタッフ・作品・作者がそれぞれに繋がりを持ってこの場所に集い、コミュニケーションをすることで、きっと心が豊かになったと思います。のりちゃん先生も素敵な夏休みの思い出ができました。


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こどものイベント
「美術館のひみつ☆美かえるからの挑戦状」
平成27年6月20日(土) 13:30〜15:30 こどものイベント「美術館のひみつ☆美かえるからの挑戦状」を開催致しました。
こども26名・保護者8名の皆様にご参加いただきました。

1、オリエンテーション・挑戦スタート!!
 
 今回のイベントは、美術館のいろいろな場所に置かれた「美かえる箱」を班ごとに探し、箱の中に入っている「挑戦状」に応えて、兵庫県立美術館のお気に入りの場所をみつけるというものです。
参加者は美かえるとおそろいの帽子をかぶり、こども用の特別な地図を持って出発です。制限時間は60分!10個以上の「美かえる箱」を発見できるように意気込んでいます。


2、美かえる帽・こども用地図・美かえる箱・挑戦状・案内書






 美かえる帽と地図を持つとわくわく度が上がっていきます!
 いろいろな形の美かえる箱の中には、美かえるからの「挑戦状」と次の美かえる箱への「案内書」が入っています。挑戦状の内容を班の仲間とクリアしたら、ごほうびシールをもらいます。


3、美術館南側〜ハーバーウォーク
 挑戦状内容『ここからそとへでてみよう。かべにあいたまどからはどんなけしきがみえるかな。かいだんをおりてうみにでれば、びじゅつかんのしょうめんのかおがみえるね。』


 それぞれの班で最初の案内書を受け取り、散り散りに美術館を巡ります。こちらは美術館南側からハーバーウォークに出て、美術館の正面の顔をみているところです。御影石にあけられた窓によって参加者のいるところが1つの絵画のようにみえてきます。


4、円形テラス・階段
 挑戦状内容『このまるのまわりを1しゅうしてみよう。それができたら、ぐるぐるのかいだんをふたてにわかれてのぼってみよう。2かいについたら、どんなきもちになったかまわりのみんなとおはなししてね。』

 
 通称「美術館のおへそ」と言われている、円形テラス・階段。1階にある階段の昇り口からふた手にわかれて上っていくと2階でばったり出合います。見下ろしてみると、このぐるぐるの階段が地下の駐車場まで続いていることがわかります。


5、エントランスホール
 挑戦状内容『このあたりで「いちばんくらいところ」と「いちばんあかるいところ」をみつけて、みんなではっぴょうしよう。』
 『ここでちょっとひとやすみ。1かいにいるひとたちはなにをしているかな。みつけたことをおはなししてね。』

 
 広々としたエントランスホール。外光がやさしく降り注ぐつくりになっています。近くにある大きな階段を上れば、2階から1階を見下ろすことのできる秘密の場所に辿り着きます。


6、県美プレミアム展エレベーターホールの階段・特別展入口の階段
 挑戦状内容『ここはえれべえたあほうる。しかくいかべにそってかくかくのかいだんをかくかくのぼっていこう。なんかいまでたどりつけるかな。』
『かいだんだんだんだんだんだん!きみのすきなだんのうえにたってぽおずをきめよう。』





 いろいろな種類の階段のある兵庫県立美術館。県美プレミアム展と特別展の入口はそれぞれ違うデザインになっています。だんだん自分がどこにいるかわからなくなってきたぞ!?


7、県美プレミアム展
挑戦状内容『ここはたいせつなさくひんがおめかししてかざってあるよ。だからみんなもおしとやかにみてね。』
『このさくひんはみているだけではいけません。オルゴールをてにとってねじをまいたら、ごみばこのまんなかにそおっとおいて、おとがなくなるまでみみをすませてみよう。どんなきぶんになったかおしえてね。』
『いろがいっぱいあふれてくる。げんきもいっぱいあふれてくる。このえのせかいのなかで、いちばんたのしそうなばめんをみつけておしえてね。』


 開催中の県美プレミアム展「IN MY ROOM ON THE ROAD ―私の部屋、あるいは路上にて―」の中にも美かえる箱があるようです。最初に展示室でのマナーを美かえるから教えてもらっています。藤本氏のオルゴールを扱った作品は、西田学芸員と一緒に楽しく静かに鑑賞しました。2階にある丸投氏の作品は、描かれているものをじっくりみていろいろな場面を発見しました。


8、屋外デッキ
 挑戦状内容『びじゅつかんにせなかをむけて、うみにむかってまっすぐたとう。きょろきょろけしきをみわたしてみつけたものをはっぴょうしてね。』
『まわりのみんなとてをつないで、めをつむって、みみをすませて、10びょうかぞえてみよう。どんなきもちになったかな?』
『やまのほうをみてこころのなかでゆっくり10びょうかぞえてみよう。みつけたものをおはなししてね。』

 
 美かえるは屋外にも挑戦状を用意していました。なんと、風のデッキと山のデッキは秘密の階段で4階に上がるらしい!?


9、まとめの会
 
 

 アトリエ2に帰ってきたら、自分だけのお気に入りの場所を地図とメモに記入します。美術館の中を歩き回ってもうへとへと・・・でも、おもしろい場所がたくさんあって思い出すのが楽しそうです。それぞれのお気に入りの場所を大きな地図に示して発表しました。屋外彫刻や展示室の中の作品を好きになった人もいれば、風や海などの自然を感じられる場所を気に入った人もいました。


のりちゃん先生より、ひとこと

 美術館の屋上にいる美かえる。まさかこんなにたくさんの挑戦状を置いていくとは思いませんでした。いろいろな場所を巡り、兵庫県立美術館の見どころを再発見してもらうことができたようです。さすが、美かえる!展覧会をしみじみと観覧するのも素敵ですが、今回のように周りの人達と話し合いながら、その空間を楽しむというのも素敵なことだと思います。


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堀文子展関連企画こどものイベント
「日本画に挑戦−小さな世界を描こう!」
平成27年5月23日(土) 10:30〜15:30 堀文子展関連企画こどものイベント「日本画に挑戦−小さな世界を描こう!」が開催されました。
こども24名、保護者3名の皆様にご参加いただきました。

1、受付
    
 今回はモチーフになる草花・切花を持参していただきました。家庭で育てたもの・飾っていたもの・道端に咲いていたもの・・・色とりどりの素敵な植物が揃いました。


2、オリエンテーション

 職員紹介・スケジュール説明の後、展覧会を担当した飯尾学芸員から堀文子展のみどころを紹介しました。


3、ギャラリートーク
 
 制作を始める前に飯尾学芸員と、こちらも展覧会担当の鈴木学芸員で2つのチームに分かれ、展示室でギャラリートークを行いました。作品をじっくりみると、作者がどんな眼差しで自然を見つめてきたかが伝わってきます。また、日本画独自の色合い・描き方・表現の仕方を実感してもらいました。


4、制作@日本画の絵の具と仲良くなろう
 
 アトリエに戻ったら制作の準備です。顔料と膠液を絵皿にのせ、指で絵の具を均一に溶いていきます。美しい色合いの顔料と独特の香りのする膠にどきどきしながら丁寧に絵の具を作りました。


5、制作A鉛筆でスケッチをして、下図をつくろう
 
 お昼休みをはさみ午後からは、植物をよ〜く観察してスケッチをします。いつもは見逃していた植物の中の小さな世界。形も色も模様も・・・描いてみるとたくさんの発見がありました。


6、制作B下図を転写しよう
 
 スケッチをもとに下図をつくったら、色紙に転写します。何度も描いたりなぞったりするのは集中力が必要でしたが、家族や友人同士で楽しみながら最後まで熱心に制作しました。


7、制作C墨や顔料を薄く重ねて、草花の色を塗ろう
  
 全員で作った色とりどりの絵の具から、使いたい色を選びパレットにとります。日本画の絵の具は一つ一つの色合いが微妙に違うので、どの色も素敵に見えて選ぶのに困ってしまうほどでした。描き方の基本はうす塗りで重ねること。また、輪郭や陰影に墨を使うのがコツです。講師の藤原先生に筆使いの手ほどきを受けました。


8、制作D小さな生き物になって、大きな草花を描こう
 
 描き方のコツがつかめたら、制作がどんどんはかどっていきます。色を重ねるためにドライヤーで乾かしたり、似たような色合いでも違う絵の具を使ってみたりと工夫しています。


9、完成
  

  
 作品完成です!堀文子さんのように画面下にサインを入れてみたり、仕上げに繊細な筆のタッチを入れてみたりと素敵な仕上がりになりました。


のりちゃん先生より、ひとこと
 
 今回のイベントでは、いかに上手く作品をつくるかではなく、「日本画の用具に親しんでほしい」「身近な自然のよさを再発見してほしい」という願いをもって開催させていただきました。堀文子展でのギャラリートーク、スケッチ、画材の用意など盛りだくさんの内容でしたが、1日の企画であるからこそ鑑賞したときの感動や草花を観察して発見したこと、日本画の画材を扱ったときの喜びが色あせることないまま制作できたようです。参加者の皆様の意欲や熱意、ミュージアムボランティアを含むスタッフの臨機応変な対応に支えられ、無事にイベントを終えることができました。


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フェルディナント・ホドラー関連こどものイベント
「おやこでパラレル!ポーズとリズム」
平成27年3月7日(土) 10:30〜15:30 フェルディナント・ホドラー関連こどものイベント「おやこでパラレル!ポーズとリズム」が開催されました。
こどもと保護者7名が参加されました。

1.ギャラリートーク

展覧会を担当した相良学芸員がナビゲイターです。
絵のモデルのポーズに注目すると、同じようだけれど、少しずつ違う部分があります。なぜそんな風にしているのか理由を考えました。また、ホドラーの好む色や、湖面に映りこんでいる山の描き方も特徴的なことに気付きました。


2.自由鑑賞

ホドラーは色々なポーズの人型を切り抜いて絵の中で組み合わせて絵の構図を決めていました。自分だったらどんなポーズに挑戦しようか考えながら作品をみました。


3.ラジオ体操第一

ポーズをとるためには、からだが十分に動かなくてはいけません。ラジオ体操をして十分にからだをやわらかくして活動に入ります。


4.ホドラーの作品をマネてみる
 
ホドラーの絵のポーズを出来る限り完璧にマネてみました。手の角度や足の向きなど、カメラで写してみて確認しながらポーズを決めていきます。こどものほうが、からだがやわらかいので、大人だと出来ないポーズがありました。ポーズをとってみると、絵のモデルはかなり無理をしているのではないかと予想できました。


5.オリジナルのポーズを考える

ポーズの難しさを知った後に、背景とのバランスを考えながら手のポーズや、足の動きを工夫してオリジナルのポーズをつくってみました。全身を使ってからだを動かし、そのポーズがカメラで撮られるとどのように見えるのか、確かめながらポーズを決めました。


6.プリントアウトした写真を切り抜く

ポーズをハサミで丁寧に切り抜きます。サイズや明るさを変えてプリントアウトしました。


7.ポーズを絵にしてみよう

切り抜いた写真を背景に合わせて組み合わせます。心地よいリズムがうまれるように工夫しました。


8.講評会
 
相良学芸員が一つ一つの作品を講評しました。
・ホドラーの作品に出てくるモデルのポーズは、実際にやってみると身体が痛くなった。ということは自然なリラックスをしている姿ではない。「絶対にこのかたちじゃないとダメだ」というこだわりが感じられる。
・リズムの生まれている部分のはなしをしたり、無意識に背景の地形に合わせて切抜きを構成しているのは、おさまりのよさを感じたからだろう。
・実際の人間の写真をホドラーの背景に貼り付けても、背景が負けていない。絵にそれほど強さがあるからだ。
・たまたま撮影したポーズが、ホドラーの画集に載っている絵に非常に似ていて感動した。


参考作品









瀧川MTより、ひとこと

人物の絵を描こうとすると、ある程度の技術がないと、なかなか人らしくなりません。
そこで今回は、写真を使って絵を作ることにしました。この方法ではハサミを使える年齢で、ポーズをこだわる事ができれば絵をつくることができます。ホドラーの絵の世界に自分の像を当てはめる事で身近に絵の構成を行えたようです。


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「阪神・淡路大震災から20年」展関連こどものイベント
「真冬の寒風に挑む前衛凧づくり」
平成27年1月18日(日)10:00〜15:30「阪神・淡路大震災から20年」展関連こどものイベント「真冬の寒風に挑む前衛凧づくり」が開催されました。
参加者10名が参加されました。

1.作品から発見しよう

元永定正《あおといろいろ》1995年 でギャラリートークをしました。
ナビゲイターは、鑑賞担当のミュージアムティーチャーの金澤さんです。
『みなさん、作品をよくみて、みつけたこと、気づいたことを発表してください』

☆★こどもたちが発表した内容★☆
絵の上のほう  潜水艦にみえる、潜水艦のシールを貼ったみたい
          →丁寧に描いていて下の色が透けていないから
絵の下のほう  バケツで流したような感じ、ドロドロ、サンゴ礁に見える
          点々が雨で絵の下の方が土砂崩れみたい
画面の地の部分→青いから雨や海の中みたい
画面上の点々はなに?
        →海の中だとしたら小さい生き物
        →下に赤い色があり燃えているようにもみえる、点々は空襲の火の粉かも
どうやって描いたでしょう?
        スポンジやストローを使って描いてる、下のほうはバケツで流した様な感じ、
        水色の板に描いている、上のほうの黒く縁取られているところはボールペンで
        中の色は筆で丁寧に水色の板に塗っている
この作品で作者は何をこだわったでしょう?
        点々
        →いっぱいあるから
        下のドロドロ
        →色をこだわっている
        こだわっていないと見せかけているところが実は芸術のポイントだったりするから

※ギャラリートーク…作品をみて気づいた事、発見した事、感じた事など何でも手を挙げて
            発表しあいます。みんなの意見を聞いて共感したり、新しい視点を
            見つけたり、対話を通して作品理解を深めていく鑑賞法です。

          

2.前衛(ぜんえい)ってなあに?

元永定正さんの画集や絵本をみました。いくつかの作品を比べてみると、年代によって変化する部分、変化しない部分があることがわかりました。
元永さんが参加していた具体美術協会の画集もみました。「誰もやったことのないことをやれ」を目標としている作家達の集まりです。前衛芸術がどういうものなのか、少し知る事ができました。


3.前衛凧をつくろう!

今回の凧づくりでは、原則として筆を使いません。また、誰もが上手いと言うような、見たままを写す方法ではできるだけ描かないようにしてもらいました。
工作で使うような材料を工夫して絵を描いていきます。
描画道具:歯ブラシ、割り箸、チューブ、ウレタン、ガチャ玉、紙コップ、エアキャップ、ペットボトルの蓋、など


4.凧づくりのルール
・人のマネをしない
・自分が今までにやった事がない方法で凧に絵を描いてみる
・一つの方法のみを使ってつくる


5.こだわりのやり方で

こんな道具で描いています
 
  ストローを吹き付けてみたよ



6.凧に仕上げる

凧の紙に絵を描けたら、次は左右のサイドにポンチで穴を開けます。
穴にハトメをつけて、穴に凧糸を通せば凧の完成です。


7.できました

最後にクルクルの足をつけて、仕上げの飾りつけをして完成です。


8.凧揚げ日和

今年の凧はグングン揚がる!みんなあっという間に凧揚げ 名人になりました。


瀧川MTより、ひとこと

ギャラリートークを行い、本物の作品と資料から前衛芸術を知ることで、芸術や美術の懐の深さを子供たちなりに理解していました。そして、"今までにやった事のないことに挑戦しよう"との課題に、子供たちは小さな身体を限界まで大きく使っていたのが印象的です。
凧がうまくあがった子も、あまりうまくあがらなかった子も、美術館で凧をあげるという有難い事態を楽しめていたみたいです。

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