「音のワークショップ 音をスケッチする 〜きいて かいて 表現しよう〜」
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平成27年8月23日(日) 10:30〜15:30
夏休みスペシャル2015番外編
「音のワークショップ 音をスケッチする 〜きいて かいて 表現しよう〜」を開催しました。
こども6名、保護者4名の皆様にご参加いただきました。
今回はオノマトペ(擬音語・擬態語)と音を題材にしたワークショップです。「作品をつくって表現する」ということは、絵を描いたり工作をしたりすることだけに止まりません。みんなで声や身体を使って自分たちだけの音の作品づくりを楽しみました。
1、受付・オリエンテーション


元気よく受付を済ませたらさっそくオリエンテーションです。遊免学芸員の司会進行で、金澤ミュージアムティーチャー、ボランティアの皆さん、のりちゃん先生の紹介の後、特別講師の金崎亮太さん(電子音響音楽家)と、三木祐子さん(ピアニスト)も紹介しました。
金崎さんが本日の活動内容を説明しています。まず、美術館の中や近くの公園でどんな音が聞こえてくるか、探しに出かけます。見つけた音は文字で表現し、ワークシートにメモをしておきます。これが「オノマトペ」ということですね。この「オノマトペ」を自分たちで発声して「音楽」をつくるのが今回の目標です。今までに経験したことのない活動内容にわくわくしてきました!さあ、音をみつけに出発です!!
2、音のスケッチをしよう




最初に海の方へ出て耳を澄ませてみました。誰にも頼らず、自分一人で音をみつけるのが約束です。海の中で何か生き物が泳ぐような音、海の向こうの高架から聞こえてくる車の走る音、デッキの上を自転車が通る音、遠くでサイレンが鳴る音・・・瞬く間に音が通り過ぎていくので、みんな必死になってメモをとっています。
美術館とつながっているなぎさ公園では、バスケットボールをして遊ぶ音、誰かの話し声、蝉や小さな虫や鳥の声などが聞こえてきました。美術館の中のエントランスホールでは、何かの映像の音、誰かの歩く音、ひそひそおしゃべりの声などをみつけました。ミュージアムショップの前では、小銭やレジスターの音、販売中のCDの音、自動ドアが開く時の音などを記録しました。
素敵な音が出てくるまでじっと耳を澄ませて待っている人もいれば、とにかくたくさんの音をみつけてワークシートの裏面までびっしりメモをとる人もいました。アトリエに戻ってみつけた音や感想を発表し合ってから、お昼休憩をとりました。
休憩の間も、みんな、今はとにかく音が気になってしょうがないみたい!昼食もそこそこにして、お家から持ってきた楽器やアトリエにあった材料を使って、いろいろな音を出して楽しみました。
3、音を文字で表そう


お昼休憩の後、それぞれがみつけた音を画用紙に書き出して、楽譜の基をつくりました。でも、これはよく見るような音符ではなく「オノマトペ」です。大きな音は大きく太い文字で書いたり、高い音は画用紙の上の方に描いたり、どんな音わかりやすいように少しイラストを入れたりして、自分が聴いた音にふさわしい文字の形で表して、楽譜の基としました。
4、オノマトペを発声して音楽をつくろう Part.1 オノマトペを並べる


こどもチーム、おとなチーム、ボランティアチームの3つに分かれ、自分のつくった楽譜の基を使って音を組み合わせていきます。楽譜の基は一枚で約10秒を示しています。一人5枚の楽譜の基を並べ替えて、チームごとに重奏に仕上げました。ところどころにアクセントを出すため、簡単な楽器を使ってもよいことにしました。家から持ってきたものや、アトリエにあったペットボトルや缶、ボタンなどを使って作った即席の打楽器を利用しました。
5、オノマトペを発声して音楽をつくろう Part.2 音の表現を深める


組み合わせができたら、チームごとに重奏の練習をしました。チームで約60秒間の音楽をつくるけれど、音を出さない部分や全員そろって発声する部分、数人だけ発声する部分をつくるなどの工夫をしています。
中間発表をしたところ、おとなチームはお父さんの声とお母さんの声が重なって響き合い、強弱や抑揚がついていて素敵でした。ボランティアチームは全員女性だったので、美しいハーモニーがまるで賛美歌のように聞こえました。こどもチームは、こどもらしい声が重なって、優しいような懐かしいような、あたたかい音になりました。
中間発表の後、どのチームももっと素敵な重奏にするために、オノマトペを並べ替えたり、楽器を替えたり試行錯誤していました。
6、オノマトペを発声して音楽をつくろう Part.3 完成!!まとめ



納得のいく形ができたら、最終発表です。楽譜は上から順に、おとなチーム、こどもチーム、ボランティアチームのものです。その場で発表を録音し、すぐに全員で鑑賞しました。中間発表のときよりもそれぞれのチームに抑揚がついていたり、余韻があったり、声の重なりがうまくいったりと、みんな達成感に溢れていました。
参加者の皆さんから、「普段気づかない音に気づけてよかった」「みんなで音をつくっていくのが楽しかった」「音階はないけれど、それぞれの声の重なりで響き合い、不思議だけど素敵だった」などの意見がありました。
7、のりちゃん先生からひとこと

このイベントは企画をしているスタッフも全員「初めて」の試みでした。みつけたオノマトペを発声して重奏にする、ことは予想以上に楽しく充実したものとなったと感じます。何かをみつけたり、立ち止まって考えたり、自分の身体を使って表現することは、やっぱりこどもたちの得意分野であって、大人ののりちゃん先生では敵わないなぁ〜なんて思ってしまいました。だからこそ、おやこで参加する企画として良かったと考えています。いつも身近にいる人や、馴染みのある場所のことを「知っているようで、知らない」ことに気づかされ、「そうだったのかー!?」という驚きで心が揺れる、そんな体験がこの1日でできました。金崎さんや三木さんのお話の中に「ある一つの見方や考え方だけで物事を決めないでほしい」という内容があったのですが、今回のイベントではそれが「音」を通じて達成できたのではないかと思います。
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