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本日、中山岩太展関連事業のこどものイベント「写真の秘密にせまろう」を行いました。
写真というと、携帯電話でも簡単に撮れるとても身近なものですが謎に包まれた部分がたくさんあります。
携帯電話やデジタルカメラで撮った写真と、岩太さんが撮った写真は、見た目は似ていますが仕組みはぜんぜん違うのです。
携帯電話やデジタルカメラで撮れる写真は、撮った画像を電子データとして残しています。
岩太さんの生きた時代には、もちろんデジタルカメラはありませんでした。
岩太さんの写真は、フィルムやガラスなど、ものの上に画像を残しています。それを元に焼き付けると、展覧会の会場で見られるような素敵な写真になるのです。
展示されている写真と、その元のになっているガラスの版との違いは、どこにあるのでしょうか?
それは、中山岩太展の会場で確認できます!
画像が写っているガラス板が並んでいる台を見つけたら、右手にある黒いボタンを押してみましょう。
下から光が当たって、とても美しいですよ。
でもそれだけで終わらないでくださいね。写真と比べてみることをお忘れなく。
さて、前置きが長くなりましたが、これまでのところでおわかりの通り、写真は仕組みや原理の説明が本当に難しいのです。
言葉を尽くせば尽くすほど、余計にわかりにくくなります。
これをどうやってこどもたちにわかりやすく伝えるか?
ということで、今回は、言葉より体で感じてもらうことにしました。
写真の原理がよくわからないなら、カメラを作って現像してしまえ!という単純かつ大胆な発想で、ピンホールカメラを作成することに決定。
内容は次のとおりです。
まずは、自分のおうちで箱を探してもらうところからスタートしています。
こちらで大きさを規定して、それに当てはまるような箱を持ってきてもらいました。
この箱が自分のカメラに生まれ変わります。この箱を使って写真を撮ります。
というわけで最初に自己紹介を兼ねて、自分の箱紹介をしてもらいました。
それぞれの箱の由来がわかりとても面白かったです。
作り方は以下のとおり
@光を通す穴を取り付けるための窓を作ります。

A箱の内側を真っ黒にぬって光が反射しないようにします。

B1mm程度の小さな穴を空けたアルミ板を窓に取り付けます。

C印画紙を置くスペースを作ります。暗い中での作業になるので、手探りでもわかるガイドを取り付けます。

D穴から光が入らないように、穴をふさぐカバー(カメラのシャッターの役割)を取り付けます。

これでカメラは完成です!
小さな穴を通して写真を撮るカメラだから「ピンホールカメラ」と言います。ピンホールとは針穴のことです。
ふつう、カメラにはレンズが付いていますが、このカメラにはありません。穴がレンズの役割をはたしているのですね。
次に撮影です。
真っ暗な部屋(暗室)で、カメラの中に印画紙(画像を映す紙)を取り付けます。(暗いので写真を撮れませんでした。ごめんなさい。その1)
美術館の南側には運河や倉庫群、橋などが見える広々とした空間が広がっています。
建物も円形の階段や大きなひさしなど、見所がいっぱい!
それぞれ好きな所で写真を撮ってもらいました。晴れていて良かったね。

写真を撮ったらいよいよ現像です。
美術館のアトリエ準備室がいつの間にか現像室に!この現像室は当館のミュージアムティーチャーの努力の結晶です。
その現像室で現像作業に挑戦しました。(暗いので写真を撮れませんでした。ごめんなさい。その2)
薬品を使った失敗できない作業にみんなドキドキ。
印画紙を取り出して、現像液に浸すと、だんだん画像が黒く浮き上がってきます。
暗室ですから、この時点ではよく見えないのですが、画像が浮き上がっているということはおぼろげに確認できます。
全ての工程を経て、電気を付けた瞬間が今回のイベントの山場のひとつ。
自分の作ったカメラで撮った画像がうまく撮れた子は大興奮!うまく写らなかった子は悔しそう。
でもご安心ください。うまく写らなかったみんなには再度チャレンジしてもらいました。
現像後は、ドライヤーで乾かします。

最後にそれぞれ素敵なフレームを付けて完成です。
今回のイベントは、数年前に実施した「ビル・ヴィオラに挑戦!」をしのぐテクニカルな内容で、私達、教育普及スタッフにとっても大きなチャレンジでした。
薬品を使用することもあり、無事に開催できるか悩む日々もありましたが、参加してくださったみなさんの笑顔を見ていると、挑戦して良かったと思います。
ご参加くださったみなさん、ありがとうございました。
今回、惜しくも、このお知らせ欄で、イベントの開催をお知りになられた方は、月1度の「こどものイベント」にまたぜひご参加くださいませ。
みなさまにお会いできますことを楽しみにお待ちしております。
教育普及担当
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