《流れ97-08》1997年 楮、布

美術の中のかたちー手で見る造形 八田豊展 ー 流れに触れる Yutaka Hatta: Touch the streams 美術の中のかたちー手で見る造形 八田豊展 ー 流れに触れる Yutaka Hatta: Touch the streams

《流れ03-01》2003年 和紙、布・板
八田 豊
1930年福井県生まれ。金沢美術工芸専門学校(現・金沢美術工芸大学)を卒業後、油彩画や金属板に幾何学模様を刻みこむ作品を制作していた。1980年代前半に視力が低下し始めたことから、それまでと同じ制作方法をとるのが困難になった。しかし、数年後に聴覚や触覚を使った制作を再開。1990年代からは地元越前市の名産品である和紙やその原料の楮(こうぞ)を使った平面作品「流れ」シリーズに着手し、今日まで作り続けてきた。また一方で、土岡秀太郎が中心になって推し進めた北美文化協会による美術運動の流れを継ぎ、「現代美術今立紙展」「丹南アートフェスティバル」などを中心になって開催、福井における文化運動を推進してきた。福井県越前市在住。
兵庫県立美術館は1989年度より「美術の中のかたち-手で見る造形」展を開催してきました。この展覧会は、視覚に障がいをもつ人にも美術館に来て作品を鑑賞する機会をもっていただきたいという思いから始まったもので、視覚に偏りがちな美術館賞のあり方を問い直すことを目的としています。回を追うごとに様々な試みが重ねられ、現代美術の作品に親しむ機会ともなってきました。
30回目となる今回は、八田豊(はった・ゆたか 1930年福井県生)氏を出展作家に迎え、氏が1990年代より制作を続けてきた「流れ」シリーズを展示します。視力を失った作家が指先の感覚を頼りに作った作品に触れることで、その制作の軌跡を追体験するとともに、素材の性質がそのまま生きた作品を手で鑑賞する楽しさをご体験ください。
関連イベント
アーティスト・トーク
講師:八田豊(出品作家)
聞き手:横田直子(当館学芸員)、小野尚子(当館学芸員)
9月7日(土) 午後2時-午後3時(午後1時30分より開場)
レクチャールームにて 聴講無料・先着順 定員100名
共催:兵庫県立美術館「芸術の館」友の会