今回の展覧会の出品作品は、すべてフランス、パリのabcdコレクションの所蔵作品です。abcdは、映像作家で1985年からアール・ブリュットの作品を収集しているブリュノ・ドゥシャルムが、アール・ブリュットの理解と普及を目的として1999年に設立した非営利の団体です。作品の収集のほか、記録映像の製作や、出版、展覧会などアール・ブリュットに関する様々な活動を精力的に行っています。ドゥシャルムの厳しい審美眼によって厳選された作品は、もっとも重要なアール・ブリュットのコレクションのひとつとして注目を集めています。
今回の展覧会は、パリ近郊のモントルイユにあるabcdのギャラリーで2009年に企画され、高い評価を得た展覧会Anatomia Metamorphosis(解剖学的変容)を、日本巡回用に大幅にバージョンアップしたものです。ヨーロッパで好評を得た本展の中核となる作品群によって、本場のアール・ブリュット愛好家たちの志向の一端を知ることができるでしょう。 |
 |

abcdギャラリーでのAnatomia Metamorphosis展展示風景(2009年) |