東京都三鷹市にある、「三鷹の森ジブリ美術館(日時指定予約制)」にて2007年に開催した企画展示「3びきのくま展」が、今回初めて三鷹をでて、兵庫県立美術館にやってきます。
宮崎駿監督企画のこの展示は、絵本『3びきのくま』(トルストイ文/バスネツォフ絵 福音館書店刊)を題材にしています。かつて、宮崎駿監督はこのお話を映画にできないかと何度も検討したといいます。しかし、たどりついたのは、「これは“映画にできない、とっておきのおはなし”だ」という結論でした。
そんな「3びきのくま」の魅力を探るべく、絵本の中の世界が展示室に作られました。みなさんもお話の主人公になって、“3びきのくまの家”にそっとしのびこんでみてください。そして、お行儀よく見物するだけでなく、さわれるものには触れ、座れるものには座ってみて、なぜ、このお話は“とっておき”だというのか、その秘密をどうぞ感じてみてください。絵本の中の世界が自分の前に現れたとき、こどもたちの好奇心や想像力はどんなふうに駆り立てられるのでしょうか。高畑勲監督による謎解きが加わり、「3びきのくま展」は、絵本を見ながらお話をきくことの楽しさを、何倍にもしてくれることでしょう。