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平成元(1989)年度より開催している「美術の中のかたち−手で見る造形」展は、従来視覚のみに偏っていた美術鑑賞の機会を、視覚に障害のある方々にも提供し、あわせて作品に手で触れることで、すべての方々にさえできる感覚器官を通じて美術鑑賞の在り方を探ってもらおうという試みで、今年で20回目を迎えます。今回は「きく・みる・さわる」をテーマに、私たちがいつも美術に接する時とは少し異なった視点、感覚を呼び起こそうとすることを目的とし、鑑賞者自身の五感で美術を体験していく中で、美術の楽しさを味わってもらう試みです。彫刻に触ったり、薄暗い明かりの中で木版画をみたり、音を体験する作品など、一味違う美術鑑賞を提案します。
今回の展示は、サウンドアーティスト、藤本由紀夫氏(1950年〜)の作品に、当館の所蔵品を加え、展示室全体を「体験する展覧会」として企画構成したものです。この展覧会は、企画者(プランニング)、案内役(ナビゲーター)として藤本由紀夫氏を招き、当館との共同作業(コラボレーション)によって開催されます。
※Obscuraは、カメラの原型となった装置、camera obscura(カメラ・オブスクラ)に由来し、ラテン語で「暗い」という意味です。
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