Tokushige Michiro 徳重道朗 ゆきゆきて神戸Tokushige Michiro 徳重道朗 ゆきゆきて神戸
2020年11月21日[土]-12月20日[日]
2020年11月21日[土]-12月20日[日]

現在活躍している作家を紹介するシリーズの第11回として、愛知県を拠点に活動している徳重道朗(1971年―)にスポットをあてます。徳重は、会場をなんらかの風景に見立て、その場所の特性を巧みに活かしたり、場所の意味を引き出したりするインスタレーションで知られています。今回は、流しの設備があるアトリエ1の会場を使って、水や水利に関係する新作インスタレーションを展開します。
Channel
「注目作家紹介プログラム チャンネル」は、担当学芸員がいま最も注目すべきと考える作家を個展形式で紹介してきました。美術館を訪れる人と同時代を生きる美術作家が、さまざまな「チャンネル」を通じ出会う機会となることを目指しています。

参考図版 4


徳重道朗《H123》(部分)2016年
ここでは、参考として旧作をご紹介します。
これは、高さ123mmの光景です。私たちが屈んで覗き込むと、この小さな別世界が現れます!鏡面の板の間に挟まった日用の物たちは、まるでうごめきあっているかのようです。
作家の言葉

「瀬戸内海に面している神戸市は、海が身近なだけでなく、山を背負う形で都市が作られているおかげで、市街地のすぐ近くに滝があったり、街中を流れるせせらぎがあったりと、自然の水系が豊富ですが、それらだけでなく、ダムや浄水場もまた近くにあったり、水道筋と名付けられた通りがあったりと、水にまつわる多くの事象が凝集されています。

そして、1938年の阪神大水害に代表されるような、水の負の側面の記憶もまた抱えこんでいて、他の都市と比べても、水とより複雑な関係を結んでいるように見えます。

以上の観点から、今回の展覧会では、神戸という都市を水という観点から捉え直すことを試みる予定です。会場はアトリエとして流し場が備え付けられているので、それらも作品に取り込む形で展開します。

展示物としては神戸の水にまつわる写真や映像作品および蛇口から延長させた水道管で組み立てた造形物などによってインスタレーションを構成する予定です。」


コンセプト案(部分)
開催情報
注目作家紹介プログラム チャンネル11「TOKUSHIGE Michiro 徳重道朗 ゆきゆきて神戸」
会期 2020(令和2)年11月21日[土] ― 12月20日[日]
休館日 月曜日
(ただし、11月23日[月・祝]は開館、24日[火]は休館)
開館時間 午前10時~午後6時
会場 兵庫県立美術館ギャラリー棟アトリエ1
観覧料 無料
主催 兵庫県立美術館
協賛 公益財団法人伊藤文化財団
助成 公益財団法人朝日新聞文化財団

公益財団法人中内力コンベンション振興財団
NOMURA 野村財団
関連情報関連情報
アーティスト・トーク&資料展示
日時:11月23日(月) 午後2時~
場所:レストラン
先着50人(当日、アトリエⅠで午後1時30分から整理券配布)
友の会の優先座席あり

(右)徳重道朗(2020年10月17日展示準備)
徳重道朗 TOKUSHIGE Michiro
略歴
1971 愛知県生まれ
1995 名古屋工業大学工学部材料工学科卒業
1999 名古屋芸術大学大学院絵画研究領域修了
1999 アーティストランスペースdot設立、運営参加
個展
2016 「風光」CAS(大阪)
2014 「Spaital oblique」gallery Noi Voi(名古屋)
2012 「on the corner」gallery GOHON(名古屋)
2011 「Is dance sunda zans?」muzz program space(京都)
2007 「風前の」takefloor(東京)
2003 「ピクニック- 鉛筆山や消しゴム街」muzz program space(京都)
グループ展
2020 「Through the eyes of Yvon Lambert 20 years later...」Collection Lambert en Avignon, France
2019 「あいちトリエンナーレ地域展開事業 Windshield Time-わたしのフロントガラスから 現代美術 in 豊田」豊田市の様々な施設 (参考図版1)
2019 「パラランドスケープ “風景”をめぐる想像力の現在」三重県立美術館 (参考図版2)
2018 「みのかもannual2018」みのかも文化の森(岐阜)
2016 「Assembridge NAGOYA 2016「パノラマ庭園」」ポットラックビル及び名古屋港ー築地口界隈(名古屋) (参考図版3)
2016 「新ナゴヤ島」名古屋市民ギャラリー矢田 (参考図版4)
2015 「Diamonds Always Come in Small Packages」Kunst Museum Luzern, Switzerland
2013 「くうちゅう美術館」名古屋テレビ塔
2010
-14
「woodland gallery」みのかも文化の森(岐阜)
2010-14 「woodland gallery」みのかも文化の森(岐阜)
2007 「return to Cezanne」Collection Lambert en Avignon, France
2004 「NIPPON TIME recycled」Yvon Lambert New York, U.S.A
2004 「AKIMAHEN!-yes, future!」Maison Folie de Wazemmes, Lille, France
2003 「TAMAVIVANT」多摩美術大学(東京)、やえもん画廊(京都)
2001 「名古屋市民ギャラリー矢田オープン記念展」名古屋市民ギャラリー矢田

参考図版 1


《あなたのヘッドライトまで》(部分)
2019年 撮影:城戸保
この作品名は、参加した展覧会名「わたしのフロントガラスから」に応じたもので、作者の茶目っ気が感じられます。元銀行の書類棚の棚板と棚板のあいだに人形や日用品の組み合わせを挟み込んでいます。参考図版4の《H123》のいわば拡大版。部屋は照明を落とし、観客は手持ちのライト(ヘッドライト?)で人形たちを見ていったのです。

参考図版 2


《対岸の風景》(部分)2019年
撮影:尾崎芳弘
展示台や展示ケースからなるのは、三重県南部の海岸線の地形。この地域を作家が調査して撮影した写真、集められた物や資料に、他の画家や作者自身が描いた絵なども並べて、少し違った景色(対岸の風景)を立ち上げました。

参考図版 3


徳重道朗 《山並み》(部分)2016年
撮影:怡土鉄夫
画像提供:アッセンブリッジ・ナゴヤ実行委員会
展示室が庭に変身!しかも、高床式の庭なので、目線を床面の少し上に置いて、観客は隙間を回遊しました。そこでは、日用品やその組み合わせが別のものに見えてくるから不思議です。