「台湾の女性日本画家 生誕100年記念 陳進」展 Centennial Celebration of CHEN Chin
2006年6月3日(土)〜7月23日(日)


《合奏》1934年 第15回帝展出品作 絹、膠彩 177×200cm 個人蔵



本展は20世紀の台湾美術界に大きな足跡をのこした女性画家、陳進(1907-1998)の生誕100年を記念する展覧会です。


画家として 母として… 女性として。
激動の時代を駆けたひと。

陳進は日本統治下の台湾、新竹県の裕福な家庭に育ちました。1925年女子美術学校(現・女子美術大学)へ留学し、本格的に日本画を学びます。在学中の1927年には第一回台展東洋画部に入選し、林玉山、郭雪湖とともに「台湾三少年」と称され、1932年からは台展の審査委員を務めました。

女子美術学校卒業後は、鏑木清方、伊東深水にも師事、また結城素明や松林桂月らとも交流をもちました。1934年第15回帝展に台湾女性として初入選、その後も帝展、文展で入選を重ねます。第二次大戦後民国時代に入り、中国伝統絵画と東洋画(日本画・膠彩画)との対立の中で苦しみましたが、結婚、そして母親となって以後は、家庭生活を主題とした作品を描き続け、1998年に台北に没するまで台湾女性画家の頂点として活躍しました。

作品は人物をよくし、前半生においては、伝統的な日本画の技法により台湾の地方色豊かな女性像を描き、その後半生の作品からは、妻、母親、家庭人としての慈愛の眼差しが多くみてとれます。


本展では、台北市立美術館との共同企画として、高雄市立美術館などの協力を得、陳進の画業を約80点の作品で回顧するとともに、日拠時代を中心とする台湾画壇、さらに大陸とは別の道を歩んできた台湾美術についても考察します。


また日本での開催にあわせ、陳進滞日時代の1920年代から40年代初頭までに描かれた日本人画家による日本画約40点を展示します。

 くわしく

これらの作品を陳進作品と関連づけて考察することにより、陳進の創作活動の礎ともなった日本画壇の状況を概観し、陳進絵画の特色をも考察しようとするものです。日本の官展の状況、陳進の師、女性画家、異国的モチーフ、人物画という5つの観点から作品を展示し、陳進滞日時代の日本画の一側面を紹介します。

※会期中、一部展示替を行います。(前期:6月3日(土)〜7月2日(日)、後期:7月4日(火)〜7月23日(日))


図録がインターネットで購入できます。
 陳進(1907-1998)の初期から晩年までの作品77点と素描23点、作品解説、年譜、論文3本(いずれも中国語訳付)を掲載しています。また、展覧会第2部として構成した1920年代から40年代初頭にかけての日本画48点もあわせて収録されています。

図録販売申し込みページへ


《姉妹》1939年 絹、膠彩 170×175.5cm 個人蔵


《思》1965年 絹、膠彩
45×51cm 個人蔵



《芝蘭の香》1932年 絹、膠彩 41×29cm 個人蔵


1935年 絹、膠彩 136×16cm 台北市立美術館蔵
 関連イベント

■講演会
「陳進とその時代」 
6月25日(日)午後2時〜午後3時30分 
渋谷区立松濤美術館学芸係長 味岡義人氏
会場:ミュージアムホール (聴講無料)


■映画会 非情城市
「悲情城市」1989年度作品/台湾/カラー作品/159分/1989年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞グランプリ受賞作品/監督=ホウ・シャオシェン(侯孝賢)、主演=トニー・レオン(梁朝偉) 
7月1日(土)
(1) 午前10時30分〜午後1時10分
(2)午後2時〜午後4時40分
会場:ミュージアムホール(有料、当日1,000円、前売り800円、展覧会チケットをお持ちの方は当日800円)
主催:兵庫県立美術館アートフュージョン実行委員会/台湾の女性日本画家 生誕100年記念 陳進展実行委員会/NPO神戸100年映画祭


■こどものイベント
「日本画に挑戦!」
6月18(日)午前10時30分〜(申し込み制)
お問い合わせはこどものイベント係までTEL:078-262-0908


■学芸員による解説会・夜間開館特別イベント
6月10日(土)、24日(土)、7月8日(土)、22日(土)
午後6時〜6時30分
会場:レクチャールーム

イベントスケジュール


■7月7日(金)の七夕の夜

18時から陳進展ご入場の方に抽選でステキなプレゼントを差し上げます。


■世界の音楽
花様年華 故郷の歌〜台湾と日本を訪ねて

くわしく

7月9日(日)14:00〜
会場:アトリエ1


■ミュージアム・ボランティアによる解説会
当館ミュージアム・ボランティアが展覧会の見どころをご案内します。
会期中の毎週日曜日、
午前11時〜11時15分
会場:レクチャールーム

キッズサイト


■会期
2006年6月3日(土)〜7月23日(日)
■開館時間
午前10時〜午後6時(金・土曜日は午後8時まで)/入場は閉館の30分前まで
■休館日
毎週月曜日(ただし7月17日(月)開館、18日(火)休館)
■主催
兵庫県立美術館 読売新聞大阪本社 美術館連絡協議会
■特別協力
財団法人陳進紀念文化藝術基金會、臺北市立美術館
■後援
台北駐日經濟文化代表處 財団法人交流協会
学校法人女子美術大学
兵庫県 兵庫県教育委員会 神戸市 神戸市教育委員会 (財)伊藤文化財団
■協賛
花王株式会社
■協力
■会場
兵庫県立美術館 企画展示室
■観覧料
一般1,200(1,000)円、大・高生900(700)円、中・小生500(300)円
( )内は前売料金および20名以上の団体料金
※兵庫県内在住・在学の中・小生はココロンカード提示により無料
※障害者の方とその介護の方(1名)、および兵庫県内在住の65歳以上の方は当日料金の半額
※コレクション展の観覧には別途料金が必要(あわせて観覧する場合には割引あり)

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