1m50cmの高さで壁に引いた水平線と海景の水平線を一致させて展示します。個々の作品によって水平線の高さが異なるように、海景の表現ひとつをとっても多様性があることが分かります。
金山平三 《浜辺の海》 1945-1956年
金山らく氏寄贈(昭和45年度管理換)
展示室5・8
小磯良平・金山平三
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風景画には、その風景から作者の位置が分かるものがあります。風景のとらえ方にとって重要な作者の視点を提示します。
国枝金三 《大阪街景》
1928年 昭和47年度国枝ぬい氏寄贈
須田国太郎 《工場地帯》 1936(昭和11)年
昭和47年度岩田五郎左衛門氏寄贈
二次元の中で三次元を描く困難さは、当然、風景画にも見られます。その例として、空間の遠近と広がりをあげることができるでしょう。モチーフの選択や巧みな手法によって、画家が両方をどのように表現しているかを見てゆきます。
古家新 《海女の庭》 1933年 昭和54年度古家玲子氏寄贈
東洋の掛軸において山水(風景)がどのように描かれたのかを見、洋画でも縦長の風景画は俯瞰や視点の変化などの表現があることを確認します。
タイトルを「風景画」としながらも、単なる風景を描いていない作品を選んで、そこに込められた意味を探ります。
当館のコレクションの柱の一つである版画の中で、風景をモチーフにした、ユニークな版画を選んで展示します。
前田藤四郎 《監的鏡》 1928年
風景画はただ外界を描くだけではありません。想像の中でふくらませた風景を描いた絵もあります。また、風景には、現在を表すためだけでなく、過去や未来を表現することもできます。このように、風景を使って多様な世界を作ることができるのです。
福田美蘭 《淡路島北淡町のハクモクレン》 2004年
平成17年度作者寄贈
現代表現の中で、風景をモチーフにしたものを展示し、
現代の表現と風景の関係を探ります。
新官晋 《雲》 1984年 昭和60年度購入
近代の構成主義風、あるいは、シュールレアリスム風といったいくつかのスタイルの風景写真を展示し、また、現代では写真を使った表現の中で、風景に関係する作品も紹介します。
安井仲治 《上賀茂にて(二) 塀》 1941年 個人蔵
<図版提供:渋谷区立松壽美術館>
展示室5・8
小磯良平・金山平三
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