兵庫県立美術館
和田淳《私の沼》より
注目作家紹介プログラム チャンネル9 和田淳「私の沼」
 2018年11月3日[土・祝]−12月2日[日]


 アーティストメッセージ

数年前に子どもが産まれました。子どもがいると創作意欲が湧くと聞いていたのですが、自分でも驚くほどその意欲が湧くことはなく、我が子の似顔絵もほとんど描きませんでした。それから1 年と少し経った頃、子どもと散歩していると知らないおばあさんに「いいねぇ、未来しかないね」と言われ、少し意欲が湧きました。似顔絵も描いてみました。

それからしばらくした2 月か3 月に大きい公園を散歩していると沼がありました。その沼の畔にネコヤナギが生えていて、白い毛を持つ穂のような花が大量に風に揺られているのを見て気持ち悪くて綺麗だなと思いました。1 ヶ月後もう一度その沼に行くと、もうその花はありませんでした。

息苦しくなるからという理由で昔から目標をたてるのが苦手で、先のこともできれば考えたくありません。わかりもしない未来を想像するよりももっと想像したいことがあると思ってしまいます。

ネコヤナギの花言葉は「自由」「気まま」「努力が報われる」だそうです。

「私の沼」楽しんでください。

和田淳


 展覧会概要

 「注目作家紹介プログラム チャンネル」は、兵庫県立美術館が2010 年度より毎年度開催してきたシリーズ展です。担当学芸員がいま最も注目すべきと考える作家を個展形式で紹介。美術館を訪れる人と同時代を生きる美術作家が、さまざまな「チャンネル」を通じ出会う機会となることを目指しています。
 9 回目となる2018 年度の「チャンネル」では、国内外の映画祭で上演し、多くの賞を受賞するなど、高い評価を得ているアニメーション作家、和田淳(わだ あつし・神戸市在住)の個展を開催します。2002 年頃から短編アニメーションの制作を始めた和田は、人や動物などさまざまなキャラクターが繰り広げる、諧謔と不思議さに満ちた作品を制作してきました。繊細な線描と透明感のある色彩による絵が、見る人の身体的リズムに呼応するかのように動き、「静」と「動」を反復しながら絶妙な「間合い」や「テンポ」によって進行する構成は、「視覚」のみならず「触覚」をくすぐるような感覚を喚起します。加えて意表を突く視点と展開も和田作品の大きな特色であり、それらは作家の鋭い観察眼と洞察によって拓かれた独自の世界といえます。
 本展では、和田淳の独創性あふれる映像世界を紹介、近年ますます関心を集め、拡がりを見せる領域であるアニメーションの魅力に迫ります。
和田淳《私の沼》より
和田淳《私の沼》より

 開催情報

会 期2018年11月3日[土・祝]−12月2日[日]
開館時間 午前10時−午後6時 (金・土曜日は午後8時まで)
休館日月曜日
会 場 兵庫県立美術館 ギャラリー棟1階 アトリエ1
観覧料 無料
主 催 兵庫県立美術館
後 援 公益財団法人伊藤文化財団
助 成 公益財団法人朝日新聞文化財団
公益財団法人中内力コンベンション振興財団
和田淳《私の沼》より
和田淳《私の沼》より


和田 淳(わだ あつし)略歴
1980年神戸市に生まれる
2004年大阪教育大学卒業
2005年イメージフォーラム付属映像研究所卒業
2009年 テレビシリーズ『レイナレイナ』で共同監督として参加
長編映画『私は猫ストーカー』でアニメーションパートを担当
2010年東京藝術大学大学院修了
『わからないブタ』制作 文化庁メディア芸術祭など国内外の映画祭で受賞
『春のしくみ』制作 ベネチア映画祭オリゾンティ部門にノミネート
長編映画『ゲゲゲの女房』でアニメーションパートを担当
2011年文化庁新進芸術家海外研修員 イギリス
2012年テレビ『しまじろうのわお!』内、ミニコーナーのアニメーションを担当
『グレートラビット』制作 ベルリン国際映画祭短編部門審査員賞(銀熊賞)など国内外の映画祭で受賞
2013年『Anomalies』制作
AC ジャパン全国キャンペーン「やさしさは、想像力でひろがる」のアニメ―ションとイラストを担当
2015年 神戸市文化奨励賞
長編映画『ディアーディアー』でアニメーションパートを担当
2016年兵庫県芸術奨励賞
2017年「和田淳展 私の沼」横浜美術館 開催
東京藝術大学主催「ヴィヴァルディ『四季』映像化プロジェクト」で秋パートを担当
平成29年度メディア芸術クリエイター育成支援事業で企画が採択され、シリーズものの短編作品とゲームを制作(現在制作中)

現在、大手前大学准教授、大阪教育大学、京都精華大学非常勤講師、日本アニメーション協会会員

作家公式ホームページ はこちら  ※作家の過去作品(予告編)が視聴できます


 関連行事
和田淳・作品上映会+アーティスト・トーク
日 時 11月11日(日)13:30〜14:30(開場13:00〜)
場 所 レクチャールーム
参加費 無料 事前申込不要
定 員 100名
 ※兵庫県立美術館芸術の館友の会共催


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