「河口龍夫展」ここが見どころ

この特設コーナーでは、アンケートに寄せられたお客さまの声により、河口龍夫展の見どころをご紹介いたします。

 「おもしろかった。よくわからなかったが、気持ちが落ち着き、心地よかった。」
美術の場合「わからない」のは悪いことでしょうか?「わからない」のは、それだけ作品が深く広い世界を表しているから、と考えることもできます。
というわけで「難しそうやなぁ」と尻込みするより、まずは実際に作品に触れ、心地よさを体験ください!そもそも今の世の中、わかりやすいものばかりが幅をきかせていると思いませんか?おっと、話がそれてしまいました。
 「身近なものを使っているので、自分でも見落としているものが見えたりして、面白かった。」
具体的にどんな作品がならんでいるのかといいますと、写真のとおり、オーソドックスな絵や彫刻とはかなり趣が異なります。理科の実験室や、植物標本のような作品も…。しかしこのように身近なものを素材にしているからこそ、見る側も、自分の体験に照らして解釈し、楽しんでいただけるのではないでしょうか。
 「真っ暗な部屋で絵を描いてみるという初めての体験ができ、おもしろかった」
「真っ暗な部屋から出ると、作品の見え方が一変しておもしろかった!」

最近、完全な闇を体験したことはありますか?この展覧会では、「闇」という「見えないもの」に関する作品のコーナーがあり、中でも実際に暗闇の中で絵を描くという体験コーナーが大人気!好評すぎて、混雑時には人数制限することも。体験希望の方はどうぞ平日や、土日祝なら朝夕など、空いている時間帯を狙ってお越しください。金、土の夜間開館時(午後6時〜8時頃)は特に狙い目です。
 「『見えないものと見えるもの』というテーマに惹かれて見に来ました。精神が安らぐ展覧会でした。」
作品の世界を感じてください!と言われても、何のとっかかりもなくちゃあ、ちとツラい、という方には、サブタイトル「見えないものと見えるもの」がヒントになると思います。
ここでいう「見えないもの」には、普段の生活ではあまり意識することのない、しかし常にたしかにそこにある、時の流れや環境、生命といった大きなものたちが含まれています。
最近どうも心や精神に栄養が足りないなー、と感じておられる方にこそ、オススメの展覧会です!
 「建物の特徴が生かされた展示でした。」
安藤建築の巨大空間を生かして、河口さんはとても美しい展示を実現してくださいました。特に最後の展示室には、大がかりな新作が登場。なんと展示室の中に船がっ!!!...以下ネタバレとなりますので自粛。ぜひ展示室でお確かめください!
回廊やエレベーターホールなど展示室以外の空間でも、すてきな作品たちに出会えますよ。
 「河口龍夫展は両方行こうと思っています!」
両方ってどういうこと?どこか別の場所でもやってるの?えぇ、そのとおりです!
兵庫県立美術館と名古屋市美術館で、東西の垣根を越えた(?)前代未聞の同時開催。「見えないものと見えるもの」というテーマは通底しつつ、それぞれの空間を生かした全く別の内容で、両方ご覧いただくと2倍どころか3倍4倍楽しんでいただけるはず。
中には名古屋のポスターを見かけて、「兵庫へは後で巡回するのね」と勘違いされている方もあるようですが、兵庫のほうが若干早く12月16日で終了します。お見逃しなく!
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