第1章
レンブラントの部屋
レンブラント
レンブラントは、黄金時代とも呼ばれる17世紀のオランダ絵画を代表する画家です。この作品は、日本には数少ないレンブラントの油彩画のひとつで、レンブラントが画家としての評価を確立し、注文肖像画を数多く描き始めた時期の充実した作品です。光と影の劇的な効果や真に迫る顔の表情などが、卓越した技法で描き込まれています。

第2章
モダン・アートの幕開け: 印象派、エコール・ド・パリ、 幾何学的抽象
モネ、ルノワール、マティス、ピカソ、シャガール、カンディンスキー、マレーヴィッチほか
川村記念美術館は、19世紀後半の印象派に始まり、20世紀初頭のピカソやブラックによるキュビスム(立体派)、その後にパリに集ったシャガールやキスリングなどのエコール・ド・パリの画家たちの作品を数多く所蔵しています。この章では、そのコレクションによってヨーロッパを中心とするモダン・アートの黎明期を紹介します。

クロード・モネ《睡蓮》1907年

第3章
前衛の時代: ダダ、シュルレアリスムから アンフォルメルへ
ミロ、エルンスト、マグリット、アルプ、マン・レイ、デュビュッフェほか
第一次世界大戦を時代背景として、1910年代後半のヨーロッパでは既成の文化や価値観に異議を申し立てる反逆的な前衛芸術の運動が起こります。この章では、その後の美術の動向に決定的な影響を与えたダダやシュルレアリスムの運動と、その影響を受けて第二次大戦直後のフランスで起こった絵画の動向を紹介します。

クルト・シュヴィッタース
《無題(開いた花)》1942-45/56年

屈指のコレクション、関西初公開
上:カジミール・マレーヴィッチ《乾草作り》1911/28年、左:レンブラント・ファン・レイン《広つば帽を被った男》1635年、右:オーギュスト・ルノワール《水浴する女》1891年(部分)
川村記念美術館所蔵 巨匠と出会う名画展
Masterpieces from the Kawamura Memorial Museum of Art
2007年7月28日(土)〜10月8日(月・祝)


レンブラントRembrandt モネMonet ルノワールRenoir マティスMatisse ピカソPicasso マグリットMagritte マレーヴィッチMalevich ポロックPollock ウォーホルWarhol ステラStella...


 川村記念美術館は、1990年5月に千葉県佐倉市に開館した私立美術館です。大日本インキ化学工業株式会社が運営するこの美術館のコレクションは、その質の高さにおいて内外から高い評価を得ています。
 17世紀オランダを代表する画家レンブラントに始まり、フランス印象派のモネ、ルノワールからマティスやピカソ、エコール・ド・パリのキスリングへと近代美術の流れをたどることのできる名品の数々は、多くの美術愛好家を魅了してきました。また、前衛美術の体系的な収集も有名で、ロシア抽象絵画のパイオニア、マレーヴィッチやカンディンスキー、シュルレアリスムの旗手エルンストやマグリット、戦後アメリカ現代美術を牽引したポロックやウォーホル、ステラにいたる作品群は、日本において欧米のモダン・アートを紹介するのに最適なコレクションのひとつといえるでしょう。
 本展は、川村記念美術館の大規模改築のための休館に合わせて計画されたもので、川村コレクションを一堂に展示する、関西では最初で最後の機会です。印象派からアメリカの現代美術までを代表する巨匠たちの作品のほか、レンブラントの肖像画や日本の巨匠、等伯、光琳、大観らの屏風などを加え約65点を紹介します。ぜひお見逃しなく。
※各作品の展示期間については、出品リストをご確認ください。
 出品リスト(PDF)



 美術と音楽が出会う場所−名倉誠人マリンバ・コンサート&現代美術トーク
 ニューヨークで活躍中のマリンバ奏者・名倉誠人氏による現代音楽の演奏と、現代美術や現代音楽についてのお話(聞き手:当館学芸員)
9月1日(土)午後6時〜(約1時間)当館ギャラリーにて
入場無料(入場には観覧券の半券が必要です)
当日午後3時より入場整理券を配布します。(先着250名、お一人様一枚限り)*未就学児童の入場はご遠慮ください。

こどものイベント「きみも現代アーティスト」
9月15日(土)午前10時30分〜(約2時間)
対象:小・中学生(保護者も参加可)
申し込み制、受付開始日8月15日(水)(お問い合わせ:TEL078-262-0908)

当館学芸員による解説会
8月11日(土)展覧会の見どころ紹介
8月25日(土)モダン・アートの幕開け
9月8日(土)前衛の時代
9月22日(土)日本画の楽しみ
10月6日(土)抽象美術の黄金期
各日とも午後5時〜(約45分) レクチャールーム(聴講無料)
ミュージアム・ボランティアによる見どころ案内
会期中の毎週日曜日、午前11時〜(約15分) レクチャールーム(聴講無料)

【秋の夜長の特別プレゼント −お月見がてらナイトミュージアムへ− 】
9月7、8、14、15、21、22、28、29日、10月5、6日の各日
午後6時以降ご入場の先着50名様に、大好評!本展特製シールを進呈します。(お一人様一枚限り)


■会期:2007年7月28日(土)〜10月8日(月・祝)
月曜日休館、ただし祝日の場合は開館、翌火曜日に休館 ■開館時間:午前10時〜午後6時(金・土曜日は午後8時まで、入場は閉館30分前まで)

■観覧料:一般1200(1000)円、大・高生900(700)円、中・小生500(300)円/( )内は前売り料金および20名以上の団体割引料金/兵庫県内在住・在学の中・小生はココロンカードの提示により無料/障害者の方とその介護の方(1名)、および兵庫県内在住の65歳以上の方は、当日料金の半額/コレクション展の観覧には別途観覧料金が必要
割引券
(本展とあわせて観覧される場合は割引あり)

■前売り券発売場所:チケットぴあ(Pコード:687−424)、ローソンチケット(Lコード:56811)、CNプレイガイド、イープラス、阪神プレイガイド

■主催:兵庫県立美術館 朝日新聞社
■特別協力:川村記念美術館(大日本インキ化学工業株式会社)
■後援:兵庫県、兵庫県教育委員会、神戸市、神戸市教育委員会
■助成:公益法人 亀井純子文化基金
■協賛:株式会社大伸社
 第4章
抽象美術の黄金期
ポロック、ルイス、フランシス、トゥオンブリー、アルバース、
カルダーほか

第二次大戦後のアメリカでは、画家の行為の痕跡や絵具の物質性が強調された抽象表現主義や、巨大なカンヴァスに幾何学的な色面を大きく描いたカラーフィールド・ペインティング、絵画から奥行き感や画家の個性を徹底的に排除したミニマル・アートなどの様々な芸術運動が華々しく展開されます。この章では、川村記念美術館のコレクションの核となる戦後アメリカ美術を紹介します。

第5章
ポップ・アートと フランク・ステラ
ウォーホル、ウェッセルマン、
ステラ
フランク・ステラは、1960年代以降のアメリカ美術を代表する芸術家のひとりです。川村記念美術館は、ミニマル・アートから建築的なスケールの立体へといたるステラの画業をたどる代表作を、多く所蔵しています。ここでは、4点の作品でステラの芸術活動の多彩さを示すとともに、彼が活躍を始めた1960年代に流行したポップ・アートを紹介します。

第6章
日本絵画の流れ
等伯、光琳、廬雪、抱一、大観、関雪
川村記念美術館は、印象派からアメリカの現代美術にいたる西洋美術のコレクションで有名ですが、同時に、日本の近世や近代の絵画も数多く所蔵しています。展覧会の最後で、長谷川等伯の《烏鷺図》(重要美術品)や横山大観の《輝く日本》などを含む近世と近代の壮麗な屏風7点を、会期中に展示替えを行いながら3期に分けて展示します。


尾形光琳《柳に水鳥》18世紀初頭
(右隻)
※9月14日(金)〜10月8日(月)のみ展示

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