企画展示室3
主に、美術館とその周囲の都市環境との関係を鮮やかに再構築する試みとなった美術館を展示しました。たとえば、フランク・O・ゲーリーによるグッゲンハイム美術館ビルバオは、工業都市ビルバオの起死回生の再生プロジェクトとして成功を収め、世界的な観光名所となりました。またサンティアゴ・カラトラヴァ設計のミルウォーキー美術館は、既存の建物に継ぎ足した増築プロジェクトです。イトマキエイ(マンタ)が優雅に空を飛んでいくようなイメージを示す、屋根が自在に開閉する斬新なホールがあります。それは、美術館と、周囲の環境や都市との結びつきを改めて象徴するものとしてデザインされました。ジャック・ヘルツォーク+ピエール・ド・ムーロンによるテート・モダンは、ロンドンの再開発地区の火力発電所を再利用したものです。建物の外観は控えめですが、内部の空間は広大で、タービンホールの巨大な空間を活かし、現代美術コレクションが一堂に集められ、都会の新しいランドマークとなりました。